北郷一刀の外史紡ぎ 第十七話
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第十七話―貴方のそばで

 

 七乃視点

 

 先日の一刀さんと厳顔さんの戦いはすごかったですね〜。一刀さんでもあの厳顔さんには勝てないと踏んでいましたが・・・状況次第では勝ってたかもですね。それにしても一刀さん・・・あの人は本当に何者なんでしょう。ただの天に使わされた人って訳じゃなさそうですし・・・そう言えば天の御使いって乱世が終わったらどうなるんでしょう?天に帰っちゃうんですかね〜・・・・・・・・・・・・あれ?すごくもやもやします〜・・・何ででしょう。お嬢様が大陸を統一したら私は嬉しいですし、その手助けが出来れば私は本望ですし・・・

 

 美羽「七乃、どうしたのじゃ?そんな難しい顔をして。」

 

 七乃「あ、お嬢様。」

 

 美羽「泣いておるのか?」

 

 七乃「ふぇ!?」

 

 美羽「・・・のう、七乃。一刀の事じゃがの?妾は思うのじゃ。もしも妾では無くともこの大陸が平和になったのなら・・・一刀は・・・」

 

 七乃「やめてください!」

 

 美羽「七乃・・・」

 

 七乃「あ、す、すみません・・・」

 

 美羽「七乃、後悔だけはしないでほしいのじゃ。七乃はちゃんと自分の気持ちと向き合うといいのじゃ。妾は璃々と遊ぶ約束があるからもう行くぞえ?」

 

 七乃「は、はい。」

 

 そう言ってお嬢様は部屋を出て行きました。自分の気持ち・・・どう言う事でしょう?うぅ・・・まだもやもやします〜。こういうときは街で散策するのが一番です!

 

 

 

 と、思い立って街に出たものの、何もすることがありませんね〜。あれ?あの後ろ姿は・・・

 

 七乃「一刀さ〜ん」

 

 一刀「ん?あ、七乃。どうしたの??珍しいね七乃が“一人で”街に居るなんて。」

 

 七乃「わ、私だってお嬢様と別行動ぐらいしますよ〜」

 

 一刀「そう?いつも一人になる事なんてないように見えたけど・・・」

 

 七乃「酷いですね〜。」

 

 一刀「あはは、ごめん、ごめん。」

 

 本当に失礼ですね〜。・・・あれ?なぜでしょう。私喜んでる?私にそう言う趣味がある訳ではないんですが〜

 

 一刀「ねぇ七乃。これから一緒に街を回らない?」

 

 七乃「え?そ、そうですね〜。ど、どうしましょうかね〜」

 

 何ドモってるんですか私!だだだ、だけどなんだかすごくうれしいです。一刀さんと・・・これは・・・あ・・い・・・・び・・き?

 

 七乃「///////////////////////////////////////////」

 

 一刀「ちょお!?七乃、顔赤いよ!?熱でもあるのか??」

 

 七乃「な、なんでもありません!そ、それより・・・い、一緒に街を回りましょう。そうですそうしましょう。それがいいです!」

 

 一刀「あ、あぁ。って、ちょっと、引っ張らないで。ちゃんと歩くから引っ張らないで!」

 

 あぁ、めちゃくちゃ自覚しちゃいましたよ。お嬢様気付いてたんですね!?どうして行ってくれないんですかね!!一刀さんと会ってから妙に大人になっちゃって・・・七乃は嬉しいやら悲しいやら寂しいやら訳分かりませんよ。あ!これも一刀さんの所為ですね!!そうです一刀さんが悪いんです。さすが一刀さんですよ!!・・・最後褒めちゃいましたね・・・あぁ、これはもう・・・私は一刀さんに完全にやられたんでしょうね〜。

 

 一刀「ねぇ七乃?やっぱ今日は様子変だよ?調子悪いんじゃない?」

 

 七乃「そんなことないですよ・・・ちょっと自覚しちゃっただけ何で〜」

 

 一刀「自覚?」

 

 七乃「はい〜。私が一刀さんを・・・本気で好きになってしまったって事を自覚しました〜」

 

 一刀「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

 

 七乃「ふふふ。あ〜、言っちゃいました。自覚した瞬間に言っちゃいました〜。一刀さんこれで逃げられませんよ〜。私はしつこい女なんですからね〜。」

 

 一刀「・・・・・・・・・」

 

 七乃「・・・何で黙っちゃうんですか〜?」

 

 一刀「・・・う・・・それは・・・嬉しいから・・・と・・・すごく・・・申し訳ないから・・・」

 

 そう言う一刀さんはその言葉通り、嬉しそうにしながら・・・どこか悲しげに見えました。

 

 一刀「ねぇ七乃、聞いて・・・くれるかな?」

 

 七乃「・・・聞きたくありません。」

 

 一刀「七乃。」

 

 七乃「聞きたくなんかありません!」

 

 一刀「・・・気付いて居るんだろう?」

 

 七乃「・・・何も・・・気付いてなんかいません・・・そんなの・・・私は知りません・・・」

 

 

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 一刀視点

 

 ・・・七乃が俺の事を好きだと言ってくれた。本気で好きになったと言ってくれた。だからこそ話さなければとも思ったんだ。

 

 一刀「たのむ・・・七乃。俺も、七乃が好きだ。それこそ本気でね。だからこそ聞いてほしい。だからこそ・・・俺の本気を聞いてほしいんだ。」

 

 七乃「・・・分かりました。此処ではなんですので・・・少し行った先に小川があるそうですので。行きましょう。」

 

 一刀「あぁ。」

 

 それから七乃の案内で林の中にある小さな小川にたどりついた。

 

 七乃「ここなら落ち着いて話せますね。」

 

 一刀「あぁ。」

 

 七乃「・・・」

 

 一刀「・・・」

 

 沈黙が二人を包むけど・・・さすがにこのままじゃいけないな。

 

 一刀「俺は・・・この乱世を平定したら此処から消える。」

 

 七乃「・・・」

 

 一刀「そして繰り返す。」

 

 七乃「え?」

 

 一刀「俺を此処に使わした奴に聞いたんだ。俺は永遠に繰り返す運命だって。」

 

 七乃「・・・」

 

 一刀「その永遠を有限に、6回繰り返すだけで終わりにする方法を試すんだって言ってた。」

 

 七乃「な、何の話を・・・」

 

 一刀「だから・・・俺は・・・君たちを利用する。」

 

 七乃「・・・」

 

 一刀「君たちを利用して、これから出会う新しい主を利用して・・・俺は俺に降りかかるであろう地獄を・・・振り払う。・・・でも・・・でも・・・」

 

 七乃「一刀さん・・・」

 

 一刀「それでも!君を好きな気持ちに嘘は付けない!離れたくない!離したくない!七乃が好きだ!七乃と一緒に居たい!俺は・・・俺は七乃を・・・愛してるから!!」

 

 七乃「・・・一刀さん知ってましたか?」

 

 一刀「え?」

 

 七乃「双葉さんは一刀さんも兄様と慕ってますが、それは恋心です。私は一刀さんと出会って一刀さんを見て思いました。この人はきっと多くの人を引き付ける。それは多くの女性を惹き付けるんだって。だから・・・きっと一刀さんは次も私を惹き付けて・・・そして私をまた愛してくれんだって。」

 

 一刀「な、七乃?」

 

 七乃「は〜・・・一刀さん。」

 

 そう言った七乃の目はとても真剣で、目が離せなくなった。

 

 七乃「好きです。たとえ別れるとしても・・・私は貴方と会い、愛します。だから・・・“この”私に愛をください。」

 

 一刀「え?むぅ・・・ん・・・ちゅ・・・くちゅ・・・」

 

 七乃「あむ・・・ん・・・んぅ・・・ちゅ・・・」

 

 二人「ぷはぁ・・・」

 

 一刀「ねぇ七乃・・・」

 

 七乃「なんですか?」

 

 一刀「ここに来た理由って・・・」

 

 七乃「ふふふ、ばれましたか?それでは・・・いただきま〜す。」

 

 一刀「まったく・・・俺のシリアスを返してくれよ・・・」

 

 七乃「そんな言葉は知りません〜」

 

 そのまま俺は七乃に押し倒された。勿論男として主導権は後で返してもらって攻めたけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 七乃「・・・一刀さん・・・私は・・・貴方を必ず愛します。どんな時でも必ず・・・」

 

 一刀「・・・七乃・・・あぁ、俺もきっと・・・」

 

 俺達は最後に誓いの口づけを交わした。ただ唇を合わせるだけの簡単な物だったが・・・とても、温かかった。

 

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 あとがき

 

 

 

 

 結璃「皆さん第十七話ご覧になっていただきありがとうございました。この作品の“メイン”ヒロインの結璃です。今回は“((憎き|にっくき))”張勲と“愛しの”一刀君の、“忌むべき”物語でしたね・・・ちっ、張勲爆ぜろ。え?羽生?誰それ。あぁ、あそこで紅いクリームに包まれたシュークリームの残骸ですか?・・・後で掃除屋依頼しなきゃ。」

 

 紅きシュー「か、勝手に存在変換しないでくださいのです・・・」

 

 結璃「ちょ!?その姿でしゃべらないでよ!!攻めて元の姿に戻って!!モザイクとって!!」

 

 少女修復中・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 羽生「ふぅ。死んだかと思ったのですよ。」

 

 結璃「私が心臓発作で死ぬかと思ったわよ。そこいらのホラーよりホラーだったわよ。」

 

 羽生「そこはコメディタッチで緩和した筈ですが?」

 

 結璃「あんたん所の作品の死体はモザイクかからないとかなりグロいでしょうが!!」

 

 羽生「・・・・・・そうでした。テヘペロw」

 

 結璃「と、とにかく・・・今回で一刀君の心に女が一人増えた訳だけど・・・」

 

 羽生「増えたと言うより最初の女が七乃なのです。」

 

 結璃「あれ?私は??」

 

 羽生「一刀の中では好みの女性ですが・・・七乃ほどの愛情はまだ・・・」

 

 結璃「もっかいシューになる?」

 

 羽生「せ、せめてクリームの方で・・・」

 

 結璃「なら?き回して泡立ててやんよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!」

 

 羽生「あんぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 少女調理中・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 結璃「それではみなさん次回でまた会いましょう」(血みどろ)

 

 紅いクリーム「あ、甘い話と言いながら・・・シリアス混ぜてごめんなさい・・・」

 

 結璃「だからその姿でしゃべるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 左慈「・・・短編『友の為に』鋭意制作中。」

 

 結璃「はぁ!?いきなりなんなの!?どうしちゃったのぉぉぉぉ!?」

 

 

 次回を待て?

 

説明
どうも紅いクリームなのです。
十七話、七乃と一刀の悲しくも力強くも、ちょっと微笑みがある話なのです。
結璃「だからその姿でしゃべるなぁぁぁぁぁ!!」
おっと、手動ミキサーが来たのでここでサヨナラなのです。
(排水溝に入って撤退する正体不明物質の図)
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コメント
XOPさん<こっちも完(ユウヤ)
最後に近いの口ずけ→「誓い」の口「づ」け(XOP)
禁玉→金球さん<一刀「なにやら不吉な手紙が届いたんだけど・・・」  じゃあその通りになればいいと思いますのです  一刀「えぇ!?」(ユウヤ)
拝啓、金玉千切れて下さい、敬具。(禁玉⇒金球)
nakuさん<さすがにそれは引くのです。なので・・・却下の方向で!!(ユウヤ)
黒鉄 刃さん<まぁ、分かりやすいですね。ですが・・・短編になるか怪しくなってきました。筆が走る走る・・・どうしよう?     あれ?また誰か来たのです。最近訪問者が多いですね・・・どうsぎゃあああああああああああああああああああああああ(ユウヤ)
短編『友の為に』って左慈のお話ですか?。(黒鉄 刃)
naoさん<そこはまだ未定なのです。この外史の終端さえ当分先なのに・・・   あれ?誰か来たみたいなのです一寸行ってくるのですよ。    羽生『あれ?どうしてここに??ちょ、その拳をさげt』         ???『何度死ねばいいんでしょうね貴方は』(ユウヤ)
次の世界でも七乃が一刀を好きな気持ちが欠片でも残ってるといいな〜(nao)
ツナまんさん<僕は神であり人でありシュークリームなのです。仲良くお菓子を広めるのですww(ユウヤ)
なんだ、こっちの作者はシュークリームだったのかwツナ饅頭ことツナまんの自分と仲良くなれそうだなwww(ツナまん)
神木ヒカリさん<いや〜このルート終わったら問答無用で押し倒すんじゃないか心配なのですよ。 結璃「・・・その手があったか。」 ・・・しまったなのです!?(ユウヤ)
結璃さん大丈夫だよ。一つのルートが終わるたびに結璃さんの所に戻るから、そこで好感度を上げて逝き、最後に押し倒せばOKですよ。(神木ヒカリ)
M.N.Fさん<ちょっと僕も不安になってきたのですよ。 結璃「羽生?」 ・・・結璃?その拳の氣のはどうして回転してるのですか?ま、また僕をかk     そこには紅いクリームが完成していた。(ユウヤ)
こんなんじゃ結璃に春は訪レナイヨ。 主に幸アレ(M.N.F.)
kyogo2012さん<嫉妬衆「モゲ、モゲ、モゲ」 一刀「く、くるな・・・くるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 嫉妬衆「モゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ」(ユウヤ)
ケケケケケケケ。作者、ナムー。ケケケケケケケケ。そして、一刀よ、切り落とすか、それとも、捻り潰すか。どちらか、好きな方を選べ。(Kyogo2012)
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