ガンプラビルダーズ ジャンカーズ 第1話
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プロローグ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『中古品本日10%OFF』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『PCパーツバラ売りはこちら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「いやぁ。いい天気だなぁ。」

男はレジに座りながら台に膝をついて入り口から見える窓を見ていた。

入り口の窓に光が照り、外の雲はゆらゆらと動いていた

 

 

「でも最近寒いし、困る ねぇ。」

ポリキャップパーツ売り場からかすかに声が聞こえた。

男は数個のポリキャップパーツとプラスチックの板を数枚持ち、こちらに向かいながら言ってくる。

 

「でもまぁ、一応客はきてるし賑やかではあるから、暇ってほどじゃぁないけどな」

「地元じゃ模型屋といったらここくらいなもんだからぁ。で、狼。実際どうなの?最近は?」

「まぁ、ボチボチってとこ。最近じゃぁテレビの影響か子供も多いよ。はい、毎度アリー」

会計を済ませ、商品をレジ袋にいれる。

「そうだ、せっかくだし奥の部屋で修理してっていい?」

男は懐から勢いよく何かを取り出した。

 

手に持っていたのはガンプラだった。

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ガンプラ

言わずと知れたガンダムのプラモデルだ。

このご時勢では、このガンプラを利用してバトルを行う

 

ガンプラバトル

 

が社会現象となっていた。

設定どおりに作られたものから、独自の解釈、武装のガンプラを使って戦うというものだ。

もちろんガンプラ自体を扱うので、プラモ自体に影響が出てしまうので

本当の殺し合い、とまではいかないが、それに近い白熱したバトルが繰り広げられている

 

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ガンプラ男の取り出したガンプラは、そのガンプラバトルによって劣化していたのだ。

「別にかまわないぜ。またガンプラバトルしてたのか?劣化したり壊れたりすんのによ。」

「いいじゃねぇか。やっぱりロボットってのは戦ってなきゃさ。それに、おかげでお前の店も売り上げが上がるってもんだ」

 

ガンプラバトルによって世界中にプラモデルという存在が注目を浴びた。

 

プラモデル商品に対応し、自分の好きな機体を動かしバトルする。

オリジナル設定や原作に忠実な設定で動き、リアルな戦場を駆けて行く。それにどれほどモデラーは高揚し、夢中になれるだろう。

 

ただリアルな戦場な分、戦えば機体は劣化していく。破壊されれば、そのとおりに機体のパーツは外れてしまう。

その都度パーツを新しくしたり、最悪作り直しなんてこともある。

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「確かに自分の作ったプラモが動くのは楽しいぜ?でもオレはその人が一生懸命作ったプラモを壊したり、自分の作ったプラモが壊れる様を見るのは好きじゃないぜ・・・。」

「狼は本当損してると思うわぁ。このご時勢、プラモは作るものから戦うものになったっていうのに。」

狼はレジの横にある製作場の鍵を開け男をその部屋へ先導した。

そこにはこの模型屋の経営者である狼の叔母、恵美が椅子に腰をかけながらカタログを眺めていた。

「叔母さんおいっすー。」

「おうおう。誠二くんじゃないかー。毎度ー。」

「叔母さん。こいつがプラモ直したいそうだからここ使わせるね。」

「お、そうかい?じゃぁ狼君レジ変わろうかー。せっかくの友達同士なかよくしなー。」

伯母さんはそういうとカタログを数冊手に取った。

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オレの叔母である恵美さんは、小さい頃に両親を亡くしたオレを引き取ってくれて、伯母さんの夫が残したっていうこの模型屋で一緒にすごしてきた。

もちろん伯母さんは、オレを本当の息子のように愛してくれたし、オレは伯母さんをお母さんのように慕ってた。

「叔母さんありがと。」

叔母さんはにっこり笑ってレジに向かった。

誠二は早速買ったポリパーツを数個取り出し机に向かっていた。

「うーん。パーツがやっぱ割れてるなー。」

誠二の手にもたれているのはブルーディスティニー1号機といわれる機体だ。

どうやら足の間接のパーツが壊れてしまっているようだった。

 

「よかったじゃん。取り替えるだけで終わりそうだな。」

とオレは隣で見ながらいうと、テレビを電源を入れた。

「おい?手伝ってくれんのか?」

誠二がこちらを向かずに言ってくる。

「いや、お前のプラモだし。お前が作れよ。」

「それもそうだな。」

作業台に座りなおした誠二がブルーとにらめっこを始めたとき、テレビからとある宣伝が聞こえる。

 

『プラモデルの新たなる時代!時代は作るから戦いへ!』

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テレビから流れてるのはガンプラバトルの宣伝CMだ。

元々ガンプラバトルはある特定の地域でしかできないものだったが、ここ数年で拡大し、今では全国で専用のお店を展開、稼動。それに伴い世間からの注目を浴び世界中で大会が行われるほどのものになったらしい。

『世界へ羽ばたく新たなる可能性!君よ、戦う覚悟はあるか!』

 

「覚悟ねぇ・・・」

「狼も毛嫌いせずに一回やってみろよー。お前のプラモだって戦いたいんじゃないのか?」

「うーん。うまくきっかけが持てねぇんだよなぁ・・・。」

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『現在新規でプレイヤーになった方には!君のガンプラに持たせよう!カレトヴルッフ限定キットをプレゼント!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「おい誠二早くしたくしろ!ガンプラバトルしにいくぞ!」

「お、お前!いきなりどうした!」

「いそげ!早くしろ!もう、貸せ!」

「おい!自分のプラモはなんとやらはどうした!」

「うっせぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ったく。まぁ直ったらいいけどよぉ・・・。でもなんで急に?」

「いいから支度してくれ!」

狼は自分の作品棚から迷いなくガンダムアストレイレッドフレームを手に取る。

誠二はなんで急にやる気になったかわからなかったが、前々から狼にガンプラバトルを勧めていたから結果オーライだなと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ドン!!!!

 

「おわ!どうした!」

叔母さんが急にいきなりドアが開いたことにびっくりする。手に持っていたカタログが落ち、見ていたページがわからなくなってしまい、それに落胆もした。

 

「叔母さんごめん!ちょっとでかけてくる!」

「叔母さんごめん!なんかこいつ急にガンプラバトルしたがってさ!」

「ガンプラバトルかー。きーつけてなー。」

 

自分のなかではまだ納得できていなかった。が、限定とついてアストレイと見た瞬間すでに狼は行動してしまっていた。

彼のガンプラバトルが今ここから幕を上げた瞬間であった。

 

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『ガンプラバトルセンター』

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大きな看板にはそう書かれていた。

このガンブラバトルセンターこそ、ガンプラバトル行うための施設である。

 

平日の昼間である今でもたくさんの車、自転車などが止まっていた。

誠二いわく、まだ人は少ないほうだそうだ。

 

「ほら行くぞ!こんなに人がいたら、なくなってるかも知れない!!」

「なんだよっ!何言ってんだ!?」

 

普通なら、ガンプラバトルに熱中している誠二が、狼の腕を引っ張るはずだったが

今はそのまったく逆の状態になっていた。

 

狼と誠二がセンターの入り口を通る。

そこにはカウンターが2つ左右に存在して、そこには胸に顔と名前のほかに、なぜかオススメガンダム作品の書いてある名札をつけたスタッフがいた。

「いらっしゃいませ。ようこそ、ガンプラバトルセンターへ。御二人様でしょうか?」

受付カウンターのスタッフに対して誠二は手馴れた様子で向かっていった。狼はそれに付いていく。

「すいません。こいつ初めてなんですけど」

「ご新規様ですね。では、こちらのシートの必要事項の項目をお書きください」

狼はシートとペンを渡された。

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お名前:相羽 狼

ふりがな:あいば ろう

 

生年月日:2003年 3月 20日

 

電話番号:XXX-1753-4980

 

住所:XXX県桜蕪町

 

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「こんなもんでいいですか?」

狼はペンとシートをカウンターへ渡した。

「大丈夫ですよ。少々お待ち下さい。」

 

狼と誠二は待ち合い席で腰を下ろした

 

「なんでガンプラバトルするのにこんな情報を書かないといけないんだ?」

「よくある会員登録みたいなもんさ。それに、色んな機能が付いてくるんだよ。これでね」

誠二がポケットから小さな端末を取り出した。

それは、手帳サイズの大きさで、スマートフォンのようなものだった。

 

「それはなんだ!?」

誠二はすこし誇らしげな顔で続けた。

「これはこのガンプラバトルをするときに使うための端末で名前h・・・」

『相羽狼様、相羽狼様、準備ができましたのでカウンターまでお越しください』

「・・・いくか。」

狼は誠二の肩に手をやり、立ち上がった。

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「お待たせいたしました。お先にこちらの端末のほうを。」

狼はその端末に目を輝かせていた。

「こちらの端末はGゲイザーといいます。ガンプラバトルをするために必要なデバイスです。戦績や、お使いになるプラモの情報などを記入、保管するための端末になりますので、なくさないようお願いいたします。あ、もちろん無償でお渡ししていますのでご安心ください。」

スタッフはそのGゲイザーの電源をいれ、記入情報の間違いが無いかを確認させる。

「それではあちらのゲートをくぐっていただければ、バトルセンターとなっております。存分にお楽しみください。」

「今、始めると何かもらえたりするんですよね!」

誠二は狼のその言葉でそれが目的だったのか。と感づいた。

「はい、こちらですね。現在キャンペーン中の「カレトヴルッフ」です。ですが、一度プレイしていただいき、お帰りの際お渡しすることになっております。」

「なんですと!」

狼は肩を落とした。その落ちた肩に手をやり誠二はニヤ付く。

「お前みたいなキットだけ目的なやつとかいるからなその対策なんだよ!」

「では、ごゆっくりお楽しみください。」

スタッフは一礼すると、入り口へ手を差し伸べた。

 

「さて、いくか」

「とうとうお前もガンプラバトルデビューだな」

狼は端末をポケットにいれ、入り口へ向かう。

「残念だが、お宝を手に入れたら、もうやらないと思うぞ。」

「帰ル頃には、きっと考え方が変わってるってぇ〜。」

狼と誠二は、バトル会場入り口をくぐった。

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「なんだぁ・・・。」

狼はバトル会場をみて圧巻した。

 

思った以上に会場は広かったのだ。

ショッピングモールほどあるその会場ではたくさんの人に溢れ、中には作品のコスプレをしている人までいる。

会場は全体的に暗く、いたる場所でのバトルが光合っていた。

 

「すごいな・・・こりゃぁ・・・」

「でかいだろ?俺もびっくりしたもんだ。」

外装からして相当でかいなと感じていたが、これほどとは。

 

「じゃぁまずは、いきなり対戦もなんだから、CPUプレーからやっていくか。」

「CPU戦とかあるのか?」

ガンプラバトルと世間で言われているものだから、対戦しかないとしか思っていなかった。

「俺お前に前いったぞ?対人がイヤならCPUでって。」

狼は完全に忘れいてたのだった。

 

「まぁいいか。善は急げっていうからな。行こうぜ!」

「あまり気は乗らないが、しゃぁないか。」

狼と誠二はコーナーへと向かった。

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プレー台は複雑な形になっていた。

プレーするための会場は台が真ん中にあり、その台の上にはプレイを映し出すモニターがあった。

台の左右には公衆電話ほどの大きさでガラスで囲まれた、コックピットのようなものがあり、そこでプラモデルを操作するようだ。

 

「思ったより本格的なんだな。すげぇよ。」

狼はただただ圧巻していた。

「じゃぁ早速準備といこう。まずはそのコックピットに入るんだ。」

誠二が手取り足取り教えてくれた。

「まずその操作台の真ん中の窪みに端末を置く。」

誠二の言葉通り、端末を置くと、自動で電源が付いた。

 

「じゃぁ、次はプラモだな。操作台の奥にカタパルトみたいなのあるだろ?そこにプラモ置く場所あるからそこに置いてくれ。置いたら端末にスキャンって出るからスキャンさせる。」

探してみると、たしかにカタパルトがあった。おそらくこれでバトルフィールドへ行くのだろう。

カタパルトを調節してアストレイをカタパルトに乗せる

「壊れたら、治してやるからな。」

狼は少し気分が乗らないが、カレトヴルッフのために我慢した。

レッドフレームを乗せ、端末のスキャンをタップすると、色んな光がレッドフレームに浴びせられた。

 

「よし、後はプレイだな。端末項目のCPU戦を選択すると、スタートだ!操作はおいおい説明しておくからな。」

『CPU戦ヲ開始シマス。』

アナウンスが始まるや否や、コックピットの周りのガラスに機体情報や、プラモ視点のカメラなどが映し出された。

「すげぇ・・本当にコックピットみたいだな・・・。」

狼は複雑な気持ちながら、感動した。ガラスに映るレッドフレーム全体図、プレイヤー名、それらが狼と誠二を囲んだ。

コックピットのカタパルトが、出撃ゾーンへと向かった。

「ほら狼。あれ言えよあれ。」

「あれ?あぁ、あれか!」

狼は深く息を吸いながら目を閉じ、一気に見開く。

「相羽狼、レッドフレーム、出る!」

いつの間にか俺は、違う世界に入っていた。

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目の前に移るレッドフレームの目線が一気に動き出した。

最新技術のグラフィック機能でつくられた電脳ジオラマがそこには広がり、上部モニターと連結している第三者視点で写るレッドフレームは、フライトユニットから噴出すバーニアで空を飛んでいた。

 

狼は胸から沸き起こる高揚感で体中が熱くなっていくのを感じた。

『新規プレイヤーノタメ操作チュートリアルヲ開始シマス。』

画面上に操作チュートリアルが映し出された。

レバーを引くと、レッドフレームが動き出した。

思ったほど複雑な操作ではなかった。

どこを動かせばどう動くというチュートリアルが終わると、自由に動かせる状態になった。

「お前センスあるぜ?」

誠二はマジメなトーンで言った。

初めてにしてはかなり動かせているようだった。

「やっぱり、これをしなきゃな!」

狼はレッドフレームの腰に付けられた、MS用の刀『ガーベラストレート』を取り出す。

時代劇や剣道を模した動きなどをしている。

誠二は予想以上にのめり込んでいく狼を横から見ていた。

 

『チュートリアルヲ終了シマス。コレヨリコンピューター対戦ヲ開始シマス。」

「がんばれよ狼!」

誠二が肩を強く叩くと同時に目の前に難易度選択が現れる。

『難易度ノーマルデハジメマス。』

ノーマルを選択すると、目の前に元祖初代ガンダムが姿を現した。あれもホログラムのようだ。

「単なるCPU戦だ。プラモは壊れないから安心しろ。」

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ガンダムは開始の合図とともに手に持つビームライフルを乱射してきた。

さすがは初代といったところか、シールドも同時に構え、相手からの反撃を防いでいた。

 

「おわ!」

狼はとっさに上空へと飛ぶ。なんとか初撃のライフル数発は避けることができた。

しかし第2派のライフルがレッドフレームを襲った!

「シールドだ!」

誠二が言うと狼はレッドフレームのシールドで体を防御する

うまくいった!防いだぞ!

しかしシールドについてる除き穴からはガンダムがいつのまにかビームサーベルを持ってすぐそこまで来ていた

「おいこれ難易度がおかしいだろぉ!」

狼はとっさにビームライフルを構え乱射した。とっさの判断によるライフルはガンダムが避けることもなく散り散りに飛んでいく。

 

そのうち数発はガンダムが器用に避けつつこちらへと近づいてきた!

電脳ジオラマで展開される砂漠地帯を照らす太陽の光が、ガンダムの体で遮断され画面にガンダムが暗く大きく写る!

その瞬間を見て誠二は大きく狼の名前を呼んだ

説明
様々な方の2次創作ガンプラ小説をみて、私も書きたくなったので書いてみました。主人公が様々な戦いや事件に巻き込まれる内容になっています。
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