真・リリカルなのは 第十二章 非道なる報復編 第六話 崩された決意 |
ティアナがネオンに急襲されたと同時刻、ナカジマ姉妹もリトナに襲撃された
ギンガとスバルは何とか連携攻撃でリトナを迎撃しようとするものの、実力に差がありすぎる為、どうしようもなかった
ギンガ「クッ」
スバル「強い………」
2人共、既にバリアジャケットはボロボロであり、回りの風景も殺伐としたものに変わり果てていた
幸いにも民間人が居るような所では無いので、被害は無きに等しいが……………
リトナ「さて、そろそろ消えてもらおうか」
リトナは剣を構える
ギンガ「まだまだ……………私達は…………戦える」
スバル「なのはさんの訓練に比べれば……………この程度」
全身に走る痛みに耐え、何とか立ち上がる2人
彼女達の実力は六課時代に比べると跳ね上がっていた
それでも、リトナには遠く及ばないようだ
リトナ「しぶといな。流石はレインの仲間なだけはある」
スバル「何故です…………」
スバルは小さな声で呟いた
リトナ「何?」
スバル「何故、レインを傷つけたのですか!! あなたは彼のお師匠さんなのでしょう!!」
大きな声で叫ぶ スバル
その叫びには怒りと悲しみが映っていた
リトナ「決まっている。お前達、管理局に誑かされたレインの目を覚まさせる為だ」
ギンガ「あなたは勘違いをしている」
リトナ「勘違い?」
スバルに変わって、今度はギンガが語り出す
ギンガ「レインは…………彼は、あなたと再会する為に管理局に入隊したのですよ? 少しでもあなたの情報を得る為に!」
スバル「管理局に誑かされてなんていない……………レインはちゃんと自分の道を見据えている。あなたはただ、自分の思い通りにならない彼に八つ当たりをしただけだ!!」
リトナ「なるほど。お前達も哀れだな」
2人の話を聞いた リトナ
彼は彼女達も完全に管理局に誑かされていると認識した
リトナ「お前達も管理局の被害者だな。しかし、これ以上私の邪魔をするなら殺すしかあるまい」
スバル「あなたは間違っている。命を奪ったその先に答えなんかない!!」
ギンガ「あなたが管理局に恨みを持っているのはわかりました。しかし、だからと言って管理局員全員を殺すのですか? 自分の意にそぐわない人を傷つけるのですか?」
2人の目の色が変わる
そう、戦闘機人モードだ
ギンガ「止めてみせる……………私達の手で」
スバル「復讐の先に…………明るい未来なんて無いから」
2人は毛嫌いしている戦闘機人の力を使うようだ
ギンガは本来、戦闘機人モードを使うと暴走してしまうのだが、幸か不幸かスカリエッティの改造により、スバル同様暴走しないようになっていた
リトナ(何だ? 目の色が変わった? 何らかのレアスキルか?)
リトナは警戒を強める
ギンガ「行きます!!!」
先ずはギンガが特攻する
リトナ「単調な動きで!!」
剣を振るい、ギンガの首を切り落とそうとする
ガキィィィンと甲高い音が鳴り響く
ギンガはリボルバーナックルで、リトナの斬撃を受け止めたのだ
ギンガ「IS発動!! ((旋風の矛|ストームシュぺーア))!!!」
彼女の体の回りから風が発生し、リトナを切り裂く
リトナ(IS? ISだと!?)
動揺する リトナ
ギンガ「すみませんが、非殺傷には出来ません!!」
動揺し、ギンガの攻撃を躱せなかった リトナ
顎を蹴りあげられ、空中に放り上げられる
スバル「はぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
その後、ギンガを踏み台にして飛び上がり、リトナに接近する
スバル(私のISじゃ、この人を殺してしまう。ならっ!!)
スバルはリトナの腹を殴り、地面に落下させる
轟音と共に、煙が舞い上がる
地面に直撃し、恐らく地面が陥没したのだろう
スバル「…………やり過ぎたかな?」
ギンガ「いえ、あれほどの実力者よ。加減をしてしまえば、こちらがやられる」
煙が晴れると、陥没した地面に仰向けで倒れているリトナの姿が見えた
気を失ってはいないようだ
ギンガ「大人しく投降して下さい」
説得を試みる ギンガ
リトナ「フフハハハハハ」
急に笑い出す リトナ
彼は立ち上がると、スバル達を見つめる
スバル「な、何がおかしいんですか!」
リトナ「ただの魔導師かと思っていたがな。まさかインヒューレントスキルを使用できるとはな」
インヒューレントスキルとは、ISの正式名称である
その名を知っているのは意外と少ないのだ
戦闘機人を知っている人物でなければ、正式名称を言える筈がないのだ
つまり、リトナは戦闘機人の事を知っているということになる
ギンガ「インヒューレントスキルの事を知っている!?」
リトナ「そうか、青色の髪………お前達タイプゼロだな?」
スバル「なっ!?」
スバル達は驚いた
タイプゼロの事を知っているは、更に極少数なのだ
自分達でもスカリエッティを捕まえてから知った事実
それをスカリエッティ一味でもなく、管理局員でもない彼が何故タイプゼロの事について知っているのかは何故であるが、彼がクイントに何らかの関係を持っていた事を考えれば、不思議ではないのかもしれない
ギンガ「何故あなたがタイプゼロの事を!!」
ギンガはリトナに問い掛けるが、彼は無視し、思考に走る
リトナ「いや、確かによく見れば……………なるほど、クイントさんに似ているな」
ギンガ&スバル「「!?」」
リトナ「まさか生きていたとはな。とっくの昔に処分されていたと思っていたが…………いや、これもクイントさんが死んでしまったお陰と言えるのか」
スバルは言葉が出なかった
リトナが自分の母親であるクイントの事を知っているのにも驚いたが、それ以上に「さん」付けの所に驚いていた
さんを付けるとい事は、少なからず敬意を示していると言う事だ
ここ新たな疑問が生じる
リトナは管理局に強い恨みを持っている
それなのに何故、クイントには敬意を示すのか?
クイントは管理局員の1人だというのに……………
ギンガは、別の言葉に疑問を持っていた
自分達が処分されていたと思っていた?
クイントさんが死んでしまったお陰で助かった?
一体どういう事なのか?
ギンガ「お母さんが死んだから、私達が生きていられたと言いたいの?」
リトナ「だったらどうした?」
ギンガ「あなたは一体、何を知っているの?」
ギンガはリトナに問い掛けるが、彼は口を開こうとはしなかった
そんなリトナに怒りを覚える ギンガ
ギンガ「話しなさいよ……………あなたが知っている事、全部話しなさいよ!!!」
珍しく頭に血が上ったのか、リトナに殴りかかる ギンガ
リトナ「本当に何も知らないのか……………哀れだな」
剣でギンガの拳を弾き、腹に蹴りをお見舞いする リトナ
リトナ「いい事を教えておいてやる。クイントさんは死んだのではない、殺されたのだ。お前達の所為でな」
リトナの言葉に衝撃を覚える
母親が自分達の所為で殺された?
とても認可するには辛い発言だった
リトナ「そして、クイントさんを殺したのは管理局だ…………よく考えておけ。お前達の行いが正義かどうか。私の行いが悪かどうかをな」
それだけを言い残し、リトナは去って行く
ギンガとスバルは追おうとはしなかった
いや、出来なかった
リトナの証言があまりもの衝撃過ぎて、彼を追うという考えそのもが思い付かなかった
スバル「私達の所為? お母さんは……………私達の所為で死んじゃったの?」
ギンガ「……………………」
ギンガとスバルは、その場で泣き崩れるしかできなかった
愛しい母
その温もりを奪われたと思っていた
しかし、リトナの発言が真ならば、奪われたのではない………………奪ったのだ
そして、管理局がクイントを殺害したという事実
では、自分達は一体何をやっているのか?
母を殺した組織の手伝い?
彼女達は最早、何が正しくて何が間違っているのか、わからなくなった
そして何より、父親であるゲンヤ・ナカジマにどんな顔をして会えばいいかわからなかった
リトナから告げられた真実
しかし、まだ全てが分かったわけではありませんね
次回はリトナの部下がルナに襲い掛かる
お楽しみに〜
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ナカジマ姉妹視点です リトナから明かされる真実とは? |
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