義輝記 雷雨の章 その拾九
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【 劉岱軍に奮戦する洛陽軍 の件 】

 

? 劉岱陣営 ?

 

劉岱「な、何をしている! 我が軍は奴らの倍以上は間違いなくある!! 包囲して押し潰せ!!!」

 

将「駄目です! 道両側が巨石群のため、横を抜けるのは不可! そ、それに! 中央両側から現れた伏兵が、あまりにも強く対処ができません!!!」

 

兵「伝令! 道上の董卓軍が、我らの頭上から『竹筒』を落としてきました!! 確認出来るのが、数個ですが…………」

 

劉岱「馬鹿者! 『黒き水』なら………「ち、違います!」何ぃ?」

 

兵「な、中身が……異臭溢れる『毒』なんです!!!」

 

劉岱「────────まさか!?」

 

★☆☆

 

? 洛陽軍 三太夫隊 ?

 

 

三太夫「気を付けて扱えよ。 手に付くと痒みが取れないからな。 ………義久の姐さん特別料理『冷やし澄まし汁』だから……」

 

忍び「………………………はっ!」

 

忍び「……グハッ!」 バタッ!

 

三太夫「倒れたぞ! 至急運べ! 少し経てば気付くはずだ。 休ませておけ!!」

 

兵「は、はい! さ、三太夫様は………大丈夫……ですか?」

 

三太夫「少し…ふらつくが、旦那に比べりゃ…まだ良い方だ! それより、そいつの事……頼んだぜ!?」

 

★★☆

 

? 洛陽軍 中央突撃隊 ?

 

義弘「ちょっっっと! 近づくな! 馬鹿!!」 パカッン!!

 

元前衛兵「─────! ───────!!」バタン!

 

義弘「颯馬の言うとおり…頭を破壊すれば倒れるけど……気持ち悪い───!! それに……焼けた臭いがぁ………ウプッ!」

 

謙信「我慢してくれ義弘殿!! 貴殿のお家芸である『穿ち抜け』でしか、この分厚い防御陣を抜く事が出来ない! もう少し薄ければ、代わりに私が貫く事が可能なんだが………………!!」クッ!!

 

義輝「……皆の者、すまぬが……わらわは用事が出来たので、外れるぞ? わらわの隊を編入して、先を目指せ!!」

 

信玄「義輝公? 何処へ行かれるのですか!?」

 

義輝「左側に、わらわを見て手招きしている将がおる。 決闘を売られて買わないなど足利の名折れじゃ!」

 

謙信「それなら、私も右側に向かわせてもらうぞ! 将らしき男が『術者』らしく、禍々しい妖気を周りに漂わさせている! ここで討ち果たせば、あの『死人達』を解放出来るだろう!!」

 

昌景「待たれよ!! お二方!!! ……貴女方の颯馬を案じ、戦を早く終わらせたい気持ちは判る。 じゃが、基本となる戦術を蔑ろにして、勝てるとお思いか!!!」

 

義輝、謙信「……………………すまぬ(申し訳ない!)」

 

昌景「………では、義弘殿! この陣営内を抜けましょうぞ!! 

 

姫武将の………誰かが討ち死にを遂げれば、颯馬の事、自分の責だと後悔するはず! そんな悲しみを、二度も味あわす訳には……いきませぬからな!!』

 

信玄「昌景……」

 

義弘「……よぉしぃ! 再突撃開始!! 今度は穿ち抜けるまで止まらないからね!!! 行くよ! 皆!!!」

 

◇◆◇

 

【 華陀の説明 の件 】

 

? 虎牢関門前にて ?

 

冥琳「!! ──単独の将による『伏兵』!? しかも、敵陣営を突撃して行く、あの不可解行動は!? 一体……何の目的で…!!」

 

穏「それだけでは〜ありません〜! あの複数の違う道具で奏でる『音』! そして、今までの策謀の実績で〜『何か策があるのではないか?』と匂わせ、敵の勢いを止めた策〜!! 素晴らしいです!!」

 

桂花「………………たった『二人の伏兵』だと思って………馬鹿にして見てたけど…………何ぃ? 何なのぉ!? アレ!! 」

 

朱里「………戟と槍を一振り、地面に叩き付けただけで……!」

 

雛里「………敵兵が、倒れて………逝きます……よ………!」

 

??「それは、俺が説明しよう!」

 

軍師「「「 !!! 」」」

 

冥琳「華陀か! その節は随分世話になった!!!」

 

穏「お久しぶりで〜す! 華陀さん〜!!!」

 

華陀「おぅ! 周公瑾殿も陸伯言殿も、元気でなによりだ!!」

 

桂花「ア、アンタ! どっから湧いて出たのよ!?」

 

朱里、雛里「「ガタガタ ガタガタ ガタガタ……」」

 

華陀「俺は名は『華陀』! 流れの医者になる。 颯馬に天水の事を知らせに寄ったら、颯馬や他の怪我人が多数いるじゃないか!?」

 

桂花「当たり前じゃない! 今、戦をしているのよ!!」

 

華陀「これは失礼! 確かにその通りだ! ……だから、颯馬と夏侯元譲殿の大怪我を優先的に治療して、先程…診察が終わったよ!!」

 

朱里「あ、あの教えてくだしゃい!」

 

雛里「………何で、二人の攻撃が………あ、当たらない……のに」

 

華陀「了解。 まず、あの二人の膂力は人並み外れている。 そうだな…………軽く夏侯元譲殿の倍は……あるかな?」

 

桂花「あの『脳筋』より筋肉になってるなんて、どんな奴なのよ?」

 

華陀「詳細は言えないが、一人は元からの董仲穎配下。 もう一人は颯馬と同じ『天の御遣い』だそうだ」

 

朱里、雛里「………………………………!!!」

 

華陀「……それで、話を戻そう。 二人はその膂力を利用し、『衝撃の波』を起こす! それでも驚異なのに、虎牢関付近の岩壁に反響して、複数の余波を発散させる!」

 

穏「ふむふむ〜! それでそれで〜!!」ズズィ

 

華陀「陸伯言殿! 顔が近い、もう少し離れて聞いてくれ!!」

 

冥琳「穏! 邪魔をするなら、出て行ってもらうぞ!!」

 

穏「すいませ〜ん!!」

 

華陀「コホン! 人体の中身は大部分が水に関与している。 そして動かす『旋律』もある。 ところが、その波が体に当たると水が動きまくり、体の内蔵を傷付ける。 しかも、旋律も狂わせるため、身体の調子も悪くなり、最後は死ね事になるわけだぁ!!!」

 

桂花「…………判ったわ。 それで、夏侯元譲は……大丈夫なの?」

 

朱里「桂花さん、あの説明、判ったのですかぁ!?」

 

雛里「凄いです! 憧れます〜!」

 

桂花(………例え判らなくても判った振りをして、敵側に余裕があるように見せる。 外交での初歩的な事よ!!)

 

華陀「そうか! 後で曹孟徳殿に説明を請われていたが、君に任せれば大丈夫だな!! 俺は、まだ他の患者を診なくてはならない!!」

 

桂花「ちょ、ちょっと! 待ちなさい─────!!」

 

◆◇◆

 

【 劉岱軍、洛陽軍の応戦状況 の件 】

 

?劉岱陣営 右翼にて?

 

辺允「………チィィィ! 後ろ…中衛の……軍勢が…羨ましい…ぜぇ! あんなに……強い奴………居ないの……によ!」

 

兵「伝令! 敵の戦術のため、我が軍、遅滞しております!」

 

辺允「ほぅ……。 そうかぁ……だが…安心しろ! 俺の取っておきの……策を……見せてや……るよ!」

 

兵「はっ! ……で、どのような!?」

 

辺允「そこで………見てろ。 左翼全軍……に、次ぐ!! これ…以上の……遅滞は……許さねぇ!! もし……遅滞の……原因に…なる奴が……居たら……こうだぁぁぁ!!!」

 

   ザッシュ────!  

 

兵「ギャャアアァァァァァ───!!!」

 

辺允「クックックッ! ギャハッハッハッ!!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

?劉岱陣営 左翼?

 

兵「あ、あの………我らの軍も……遅滞しておりますので、私も…斬られるの……ですか?」

 

袁伯業「判っているなら…何故…居る? 逃げれば…いいだろう」

 

兵「あ、足が………………う、動かな……い………」

 

袁伯業「……………………………………」スラッ(剣を抜く)

 

兵「ヒイィ──────────!!!」

 

袁伯業「…………判っている……な? お前…の、行う事は!?」

 

兵「は、はい!!! 袁伯業様の恩情と遅滞解除であります!!」

 

袁伯業「………賢い奴は……気に入って……いる。 早急に……事態を………好転させよ!!!」 カチャン(剣を仕舞う)

 

兵「はっ、はいっ!!!」ダッダッダッ!

 

袁伯業「………やれやれ。 辺允………め、自分の快楽しか……見えんか………。 惜しい…………な…………」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

?洛陽軍 左翼?

 

光秀「信長様!! 敵の進軍が早くなりました!」

 

信長「思ったより、やりおるか…! フッフッフッ 面白い!! 誰ぞある! 三太夫に伝令を出せ! 『《鳳仙花 弐》を奴らに落としてやれ!』と!! 」

 

兵「はっ!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

?洛陽軍 左翼?

 

忍び「伝令! 三太夫より使いです。『《鳳仙花 弐》を落とす!』そうです。 ……ただ、配備が四カ所に一個のみのため、後は『墨入り竹筒』しか残っておりません!」

 

家久「うん、うん! 戦場に予想外は付き物だからね。 それまでには『ひろねぇ』も間に合ってくれるよ!!」

 

歳久「ですが……絶対はありません。 万が一は、あそこの連合軍に頼んでみましょう! あくまで『 万が一 』………ですよ!?」

 

家久「はぁ────い!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

?洛陽軍 中央?

 

華雄「ふん! オリャアァァァ!!」 ブン! グシャ!

 

霞「華雄〜ぅ どしたぁん? あんな〜〜に戦いたかったんじゃないんかぁ? なんぞ、不服でもあるんのならぁ…」 ドン! ガキッ!!

 

華雄「いや、相手がな…………」ブンブン! バキッ!!

 

『手応えが……ないんだ。 ………まるで、丸太を相手に一人稽古をしているような感じでな』

 

『言おうとしてるんのは、よぉー判る。 《人》ちゅ《魂魄》が感じられへん……。 《動く御人形》はんを相手に、やりおうてる手応えやな?』

 

『………『人』は喜怒哀楽と言う感情と個人的肉体の制限により、戦闘法も著しく変化する。 それが、全員同じ戦闘法、反応、速さでは……私が今まで切磋琢磨してきた『武』を………無駄にしてしまうではないか!!』

 

『…………それは、納得するで。 せやけど、華雄がそこまで《武》を追求したのは《 武 》を極める為やろか? それとも別の《 何 》かを守り通したいん為やろか? その目的を間違うては……その《 武 》腐らすのんも輝かすんのも……自分次第と思うんやで?』

 

『………………………………………そうか!』フッ!

 

華雄「………出番が少なかったせいか、妙な考えが芽生えていたようだ!! この『 武 』は月様を守り抜く為に鍛え込んだのだ!! 『人』だろうが『人形』だろうが容赦などしてやらん!! 」

 

霞「はははぁ!! それこそ『猪』の本分やね! こうべったいこと話す華雄じゃ………おちょくる事もでけへぇもん!! ………それになぁ…倒はった颯馬軍師に、こんな戦振りじゃ………顔向けでけへんでぇ!!!!」

 

華雄「フッ! アイツの事も……そろそろ認めなければならないな!! 初めは、余所者に月様をどこまで守れるか心配だったが……やっと見定めたぞ! 私と『同じ志を持つ武人』を守ってこそ…真の武人!! この戦に勝ってアイツを守り抜いてやる!!!」

 

兵「伝令! 伝令!! で・ん・れ・い!! です!!!」

 

華雄「伝令なら一言申せば済むではないか。 どうした?」

 

兵「勘弁して下さいよぉ……。 今で丁度二十回目……じゃなくて、申し上げます!! 三太夫様から『鳳仙花 弐』の使用発令が届いています。 『一度だけしか出来ないため、それで反撃の機を掴むように!』と…………」

 

霞「ご苦労さん! しっかと承知や! な、華雄!?」

 

華雄「うむ、ご苦労だった」

 

兵「はっ!!」

 

霞「ほな! 行くでぇ!!」 華雄「皆、行くぞ!!!」

 

◆◇◆

 

【 颯馬の様態 の件 】

 

? 虎牢関 門前にて ?

 

颯馬「ここは…………?」

 

信廉「……気が付きましたか? 霞達に中央軍を任せ、後ろの負傷者収容所に来ているのですよ………」

 

??「……………天城様……」

 

颯馬「………ん? 楽文謙……殿………か?」

 

凪「……はい。 此度も引き続いて……何と謝罪させて……頂ければ……よろしいか………考えが浮かびません………」

 

信廉「凪殿が……私と一緒になり、颯馬の看病に当たってくれたのですよ……」

 

颯馬「……そう……ですか。 ありがとう……ございます」

 

凪「いえっ! これくらい……当然のなんです……」グスング

スン

 

信廉「……華陀殿に見てもらいましたら、頭の傷が再度開いていたそうです! しかも、本来なら…先の陣頭指揮は勿論、『絶対安静で、動く事も…当分出来ない身体』だったと、いうではないですか!!」

 

颯馬「………………………………」

 

凪「───────────────!!」

 

信廉「颯馬! 貴方は、月様の事を…それだけ守りたいのですか!」

 

颯馬「………それもある。 だけど……俺と共に……この世界に来てくれた仲間達! この世界で俺達を暖かく迎え入れてくれた、月様や新たな将達! ………その人達が………俺の力不足で……目の前で、知らぬ所で………逝ってしまう事なんか……見たくもない、知りたくめない…。 半兵衛殿が居なくなった時みたいな……消失感を……味わいたく………ないんだ!!」

 

信廉「ばっ〜〜〜〜馬鹿ですよ! 颯馬は大馬鹿ですよ!!」ポロポロ

 

凪「──────────」…グッ…

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

?虎牢関 負傷者収容所天幕外にて?

 

華陀「────今の所は大丈夫だ。 だが、結構無茶苦茶していたようだな。 身体の一部機能に病魔の影が見える…」

 

信廉「華陀殿! 颯馬は、颯馬は………!」

 

華陀「………経過判断だ。 とりあえず出来る事は全部した!! 後は、颯馬の体力と療養の結果次第だ! 医者として言わせれば、こんな身体の使い方は許せんが……友としては『熱い男』として、尊敬に値する!!」(親指立てて)グッ!

 

凪「それでは、天城様は………!」

 

華陀「但し、過度の運動は勧めないぜ! 無理にすれば……寿命が縮まる恐れがあるぞ!! それは……医者としても、友としても許可出来ない!!」

 

信廉、凪「「─────────────!!!」」

 

◇◆◇

 

【 颯馬の残した策 の件 】

 

? 洛陽軍 三太夫隊 ?

 

三太夫「行くぞ!! 最後の玉転がしだ! これが済めば、各部隊の応援に向かうようにしてくれ! 但し、五十人程両岸に待機! 火の始末、後片付けに付いてもらいたい!!」

 

忍び「はっ!!」

 

三太夫「落とす前に、鐘を打つのを忘れるな!! 下に居る恋の姐さん、忠勝の姐さんに落とせば、お前達の命は無いとしれ!!」

 

忍び「─────────!!!」ブルブルブルブル

 

☆☆★

 

  『カーン! カーン! カンカンカン!!』× 2

 

? 洛陽軍陣営 ?

 

兵「来るぞ! 来るぞ!! 来るぞ!!」

 

兵「変化に気を付けろ!!」

 

? 劉岱軍陣営 ?

 

劉岱兵1 「ま、またかぁ!」

 

劉岱兵2「ば、馬鹿! 横にぃぃぃぃ───────!!」

 

     ブウウゥゥゥーーーーーーーーーーンン!!

 

劉岱兵1、2「「グゥギヤァァァ!!!」」メキ! ボキボキ!!

 

  ズシャーーーーー!! 「「 ………… 」」ガクッ…

 

 

恋「…………弱い」プィッ!  ザッザッザッ………

 

☆★★

 

? 虎牢関道上 洛陽軍三太夫隊 にて ?

 

虎牢関の道上に、また藁玉がある。

 

今までの『玉』が、人の背丈ぐらいある物だった。 そして、今回の『玉』は………その二倍!!

 

三太夫「…点火! 」 ボッ!! 

 

三太夫「下は大丈夫だな! 周辺も…! よし!! 落下!!!」

 

忍び「落下!!!」 ドン! ドン!

 

グラッ…… ゴロッ ゴロゴロ ゴロゴロー!!

 

そして……『大玉』が崩れて……『小玉』に別れた。

 

そして『小玉』から『燃えた石』が……降り注ぐ!!

 

劉岱兵3「アッ、アッチィッ!! なんだぁ! なんなんだぁ!?」

 

劉岱兵4「ひ、『火の雨』を降らせやがった! 奴こそ……本物の御遣いだぁ──────!!!」

 

小玉に入っていたのは『石炭』、少ない量だが『燃える水』と同時に仕入れた物である。 

 

★★★

 

? 洛陽軍 左翼 ?

 

信長「今だぁ───!! 全軍奮戦せよ!!」

 

光秀「弓隊! 斜め上に向かい一斉に射ます! 放て!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

? 洛陽軍 中央 ?

 

華雄「よし!! 華雄隊! 両翼の進退を見ながら攻撃せよ!」

 

霞「ウチらも、負けとれへんでぇ!! 張遼隊! 敵の隙を見いだし弱点を攻め込めいぃぃぃ!!! 」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

? 洛陽軍 右翼 ?

 

歳久「敵の隊列に乱れが出ました! 家久! 弓隊の攻撃を『あそこ』に集中してくれますか?」

 

家久「うん! 『あそこ』だね。 確かに隊列が思いっきり乱れ照る。 としねぇ! 『そこ』を狙って打ってもらいたいけどいい? あたしの隊だと、波状射撃が得意だから難しくて………」

 

歳久「『そこ』ですね。 わかりました!」

 

歳久、家久「「 射てぇぇぇ!! 」」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

? 劉岱軍陣営 ?

 

劉岱「お、おのれぇぇぇ!!! まだ兵数は、我らの方が上だぁ! 『天の御遣い』が───これきしの事で!!!!!」

 

兵「も、も、申し上げます! 我が後方より『洛陽軍』が攻め立ております!!!!」

 

劉岱「馬鹿な!? どうやって背後に現れる事が………!?」

 

兵「我が軍を……十万以上の軍を……正面より突き抜け…後方に回ってきたようです!!」

 

劉岱「そんな────? あ、アイツ等は、アイツ等は何をしているのだぁ!!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

? 洛陽軍 中央突撃隊 ?

 

義弘「………ゼェ、ゼェ、やっ、やったわよ……!!」

 

義輝「うむ! 義弘は少し休んでいよ! 義輝隊! 劉岱軍右翼を攻め込むぞ!! 突撃するのじゃ!!!」

 

謙信「義弘殿! 見事だ!! ………次は、この『軍神』の働き振りを御覧戴こう!!! 上杉隊! 劉岱軍左翼を粉砕せよ!!!」

 

信玄「…………良き働き振りです、鬼島津殿!! 次は『甲斐の猛虎』の勇猛振り、目に焼き付けられよ!! 武田隊!! 我らを甘く見た愚か者の喉笛、食い千切ってやりなさい!!! 」

 

昌景「我らは、今一度休みを取る! 疲れた隊より交代で援護するぞ!! 仲間をムザムザ討たせるな!!!」

 

義弘「昌景さん………私達、勝てるよね?」

 

昌景「………おっ? 鬼島津殿が、些か弱気かな?」ニヤニヤ

 

義弘「そうじゃ……ないわ……よ。 ……颯馬が、途中で倒れたもんだから………。 いつも、にこにこ笑って…何でも無さそうな顔しているんだから、すっかり騙されてた………」

 

昌景「……あれは、楽進の攻撃で「違うの!」──?」

 

義弘「私、一度だけ……颯馬が苦しそうに、うずくまる所を見たの。 …ホントは駆けつけるつもりだったんだけど……見てはいけないモノを見てしまったようで……近くの壁に隠れたわ。 颯馬は、辺りを何度も見渡し、何もなかったように………立ち去ったのよ……。 だから……心配でぇ、心配でぇ〜!」

 

昌景「……………………………………」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

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あとがき

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

 

…………虎牢関戦が、かなり続いてしまい飽きられているんじゃないかな………と思いつつも作品を執筆中です。

 

たまたま仕事で休日もらいまして、一気に書き上げましたが………相変わらず二転三転しているな………と苦笑い。

 

と、言っても執筆辞める気は毛頭ありません。 

 

洛陽の戦い終わったら………執筆速度落とそうかなとは思っていますけど………。

 

次回こそは、決着になる予定だけど………どうかな。

 

後、励ましコメントいただきました皆様、ありがとうございます!

 

また、宜しければ読んで下さい!!

 

 

説明
義輝記の続編です。 宜しければ読んで下さい。 3/18 文章最後の信玄と義弘のセリフを修正しました。
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コメント
禁玉⇒金球様 コメントありがとうございます! 輝く衣も大分威厳が落ちているのは間違いありません。 今まで動けない(動かない?)連合軍もある軍師の献策で動き始めます。 次回作は……投稿済みです。(いた)
劉岱と一刀のせいで御遣いの輝く衣(失笑)が悪もしくは外道の権化の証になりつつあるような気が致します、この期に及んでも一枚岩には程遠い連合ですがなんだか袁紹ばかりが頑張ってませんか?、総大将の一刀さんよ兵隊は死んでも補充できる的な思考を持っているのだから曹軍も参加しては如何かな?。(禁玉⇒金球)
そういえば………諸侯が『死に体』になっているな…と、naku様のコメント読んで改めて気付き……兵法三十六計『借屍還魂』を思いつきました。 次回か次辺りに諸侯を動かしましょう!(いた)
naku様 コメントありがとうございます! ここまで進んでしまったからには………目指せ完結ですよね? 虎牢関戦でここまで引っ張る作品は、多分無いと思いますが……。 華雄さんには、この作品中、初めての大活躍! この活躍は次回も続きます。 (いた)
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