外れ者の番外編
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「ひと狩り行こう、暇だから・後編」デバッカ視点

 

インターセンター・3番街・病室

 

チータ

「なあ……ここの天井のシミの数なんだけどさ……」

デバッカ

「なんだ……?」

チータ

「450ぐらいなんだよな…((450|ヨゴレ))だけに?」

デバッカ

「正確には456な…それよりも治すことに専念しろ……」

チータ

「だってつまんないもん……って言うかさ、あそこ軽く事件になってないかな…クレーター出来てたし」

デバッカ

「誰のせいだと思ってる……」

チータ

「ま、いいじゃん。生き残れたし勝ったし。」

デバッカ

「軽く死にそうだったんだけど……」

…そう、俺達は勝った。勝ったんだけど…死ぬところだった。

 

作戦当時・ルウィー付近・森林

 

俺達2人が囮となり、一点に集まった所をユウザが一掃…という作戦だ。

敵は汚染化した大型モンスター、迂闊な行動は命取りになる、ここは慎重に考えてからやろう。

先ずはどうやってこちらに注意を引かせるかを考えていたら……

チータ

「オラァッ!!」

 

ドゴォッ!!

 

チータが先走った、具体的に言うと一体に跳び蹴りをかました。

しかも倒しちゃった。(※実は気絶)そして残りの二体を引きつけて作戦ポイントまで突っ走っちゃった。

いや、飛び蹴りはインパクト大だし一体減ったのは儲けだけどさ……

デバッカ

「やる前に一言言ってくれない!?」

俺は走っていくチータを慌てて追いかけた、必死に追いかけた。

そしてその先には案の定挟まれて動けなくなったチータが……

汚染モンスターA

「グルルルルルルルル………」

汚染モンスターB

「ガルルルルルルルル………」

だからいつも言ってるだろ……

デバッカ

「後先考えろってよォォォォォォォォォォォォ!!!」

 

ドグァッ!!

 

汚染モンスターB

「ギャィンッッ!!」

汚染モンスターA

「ッッ!?」

跳び蹴りで一体を蹴っ飛ばし、チータの元へ着地、もう一体が僅かに動揺してるうちにチータの手を引いて逃げる!!

デバッカ

「【今だ!】逃g―――「了解!!」――え?」

思わず左を向く。その先にはさっきチータが蹴っ飛ばしたモンスターが、そしてその後ろには……

ユウザ

「チータの作戦……!!」

チャージ中のメテオカノンを構えたユウザが……!!

ユウザ

「ドンピシャァ!!」

そこで俺が最後に見たのは、その小さな銃口から放たれた、大きな大きな光だった……

 

その後、病院の一室で目を覚まし、現在に至る。

…メテオカノン、正直ナメてました…拳銃より一回り大きい程度の物からあんな馬鹿でかいエネルギー撃ち出せるなんて……

チータ

「あそこまで作戦完璧だったんだけどなぁ…あの銃の威力を侮っていたぜ、カノンの名は伊達じゃない!!」

デバッカ

「言ってる場合か。って言うか作戦立てていたのなら俺にも言え。」

チータ

「考え事してたお前が悪いっ。だからスルーして【『今だ』と言ったら撃て作戦】を立てたんだよ」

デバッカ

「考え事してるからってハブるなよ!お陰で死にそうになったわ!!とにかく、明日になれば全快できるかもしれないし、入院費削減の為に即刻退院するぞ!」

チータ

「寧ろゆっくり休みた〜い、疲労を削減してほし〜い」

デバッカ

「つべこべ言うな!そもそも俺達はだろうが!!」

((同居人|ユウザ))にこれ以上負担かけるわけにもいかないしな……

翌日、俺達は退院した。傷の治りも早かったのが幸いして、病院側も早めの退院を承諾してくれた。

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翌日・ユウザ宅

そんな訳で今夜は鍋だった。俺たちの退院祝いらしく、奮発したようだ。

ユウザ

「今日はすき焼きだー!!」

チータ

「食うぞ食うぞー!!」

デバッカ

「ちゃんと野菜も食べるんだぞ?…って言った傍からチータ肉取り過ぎ!!」

チータ

「良いじゃねぇか固い事言うなって」

?????

「そーだぞそーだぞ、野菜よりも大量に仕入れといたんだからさ〜♪」

ユウザ

「そうそう…って何時の間に!?」

チータ&デバッカ

「お前はっっ!!……誰?」

?????

「ん…?おー久しぶりー。」

いつの間にかボロマントを身に纏った男が肉を食べまくってる……!!

チータ

「お前知ってんのか?…コイツ」

ユウザ

「俺と同じ名前で、一応…俺の師匠」

デバッカ

「なん…だと……」

ユウザ(師)

「いやはや弟子が世話になってるぜ〜♪」

ユウザ

「呼んだ覚えはないんだけど……」

ユウザ(師)

「固い事言うなって。今日は飲もうぜ食おうぜ楽しもうぜ!!」

突然乱入してきたもう一人のユウザ…聞けば別の世界からふらっとやって来たと言うが……何か胡散臭い。

ユウザ(師)

「疑ってんのか?」

何故バレた。

ユウザ(師)

「顔で分かるよ、経験って奴かな?」

デバッカ

「経験……?」

ユウザ(師)

「そもそも考えてもみろ、只の人間である筈のコイツが、一日で退院できる奴らと張り合えるか?」

よくよく考えて見るとそうだ…ってあれ?何で俺たちの事知ってるんだ?

ユウザは一言も話してないし……噂になったのか?

まあ俺達がここに来てから大分長いし、顔も結構知られてるしなぁ……

ユウザ(師)

「実は別世界へのチケットをプレゼントしに来たんだが、目の前のすき焼きを食ってからでいっか」

これまた胡散臭い事を口走った謎の男は、再度箸を鍋に突っ込む。

ユウザ

「あれ…肉が無い……?」

ユウザ(師)

「ふはははははははは!!遅い遅い!!」

チータ

「くっそ〜負けるかぁぁぁぁぁ!!!」

デバッカ

「張り合うな!!…ってもう肉が!!」

こうして予期せぬ来客で騒がしくなったものの、久々の鍋を味わい、楽しんだ。

この賑やかなひと時がまた訪れるように、明日も頑張らないとな……

因みにその時、ルウィー付近に出来た謎のクレーターについての事が、ニュースでやっていた。

ルウィー本国では、人為的にしては被害が大き過ぎるという事で、新種のモンスターか女神候補生の悪戯かという議論が行われているようだ。

……今度からはちゃんと用意させておこう……また大穴をあけるような状況は御免だ、こちらの命も危うい。

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