リリカルHS 13話
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楽しかった遠足は、レーゲンの接敵の知らせにより呆気なく終わった

 

士希「………」パチンッ

 

士希君は無言で、しかも微妙にイラっとした様子で結界を張った。

うわぁ、今の士希君、めっちゃ怖い

 

しばらくして、敵らしきものがくる。

だが、それはいつも士希君が相手にしているマリオネットの化け物とは違った。

なんやあれ?黒装束に、黒い大鎌。死神みたいや

 

はやて「なぁ士希君、あれ、いつものやつとちゃうよね?一見めっちゃ強そうやけど」

 

士希「………レーゲン、力貸せ」

 

レーゲン「はい!」

 

士希君とレーゲンはユニゾンし、そしてナイフを抜いた。

って、どこにナイフしまってたんや。サラッと銃刀法違反やぞ

 

士希「多分、あれが今まで人形差し向けてた親玉だろうな。

まぁ、そんな事は関係ないんだ。敵がなんであろうと興味はない。問題はな…」

 

 

バコーン!

 

 

士希「俺の邪魔をしたことだ」

 

士希君は観覧車の扉を思い切り殴り開ける。うわぁ、めっちゃ怒ってんなぁ

 

 

スバァン!

 

 

なのは・フェイト「………」

 

そして気付けば、なのはちゃんとフェイトも観覧車の扉を吹き飛ばし表れた。

あれアカンやつや。なのはちゃんとフェイトちゃん、魔王モード入ってるわ

 

士希「………」

 

士希君は地上に降り、脚に力を溜め始めた。

魔力と、もう一つようわからん力を感じる。なんやろ

 

はやて「!!」

 

死神みたいな化け物は、士希君を見つけるや否や猛突進を仕掛けてきた。

化け物は大鎌を構え、士希君に接敵し、そしてそれを振り下ろ…

 

 

バキッ

 

 

士希「零式・猛虎蹴撃」

 

 

ドガーン!

 

 

化け物が大鎌を振り下ろすより先に、士希君の渾身の蹴りが化け物の顔面を捉えた。

その蹴りが直撃すると爆発し、化け物はとんでもない距離を吹っ飛ぶ事になった

 

はやて「って!どんな物騒な蹴りやねん!爆発して100m以上吹っ飛ばすとかおかしいやろ!」

 

化け物は綺麗に飛ばされて行く。その先には…

 

フェイト「………」

 

いつの間にか移動していたフェイトちゃんが、

バルディッシュを野球バットの如く構えて待っていた。そして…

 

フェイト「ハァァァ!なのは!!」

 

飛んできた化け物を打ち返した。まさにジャストミート。

一郎選手もビックリの綺麗なフォームで捉え、化け物はさらに吹き飛ばされた

 

はやて「フェイトちゃんもおかしい!ちょっと魔法少女らしくない!」

 

そんな私のツッコミと同じくらい速い速度で飛んでいる化け物の先には…

 

なのは「………」

 

なのは様が全力全開で待ち構えていた。うわぁ、どんだけカートリッジロードしとんねん

 

なのは「少し、頭冷やそうか」

 

なのはちゃんはレイジングハートを構えて、飛んできた化け物相手に照準を合わせ…

 

なのは「ディバインバスター!!」

 

それは、今まで見てきたどんなディバインバスターよりも大きく、

とても神々しい光を放っていた

 

はやて「一番頭冷やさなアカンのなのはちゃんやろ!!」

 

 

ピシッ

 

 

はやて「うお!なのはちゃんのバスターで結界がヤバい!」

 

なんてことを思っていると、バスターの光から一つの影が空から地上へ堕ちていった。

どうやら化け物らしい。まだ形が残っとるとか、案外タフやな

 

化け物は大きな音をたてて地面に倒れた。するとそこへ…

 

士希「………」

 

士希君が指の関節鳴らしながら近づき、そのまま化け物のマウントをとった。そして…

 

士希「君がッ!泣くまで!殴るのをやめないッ!」

 

化け物の顔面をタコ殴りし始めた

 

はやて「士希君!もうやめたげて!化け物のライフはゼロや!」

 

それでもやめない士希君

 

なのは・フェイト「まっくのうち!まっくのうち!」

 

はやて「そこ!煽ったらアカン!」

 

まくのうちコールをするなのはちゃんとフェイトちゃん。アカン、化け物が可哀想になってきた

 

はやて「士希君!やり過ぎや!それ以上やったら死んでまう!」

 

いや、自分で言ってて死ぬとかわからんけどさ。でも士希君は殴るのをやめてくれた

 

士希「ぺっ!」

 

最後に唾はいて…

 

 

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化け物「お、お前!私を神と知っての狼藉か!?」

 

喋れんのかい!?てか神やて?なんやそれ

 

士希「あぁ?」

 

化け物「ヒィ!」

 

神様弱っ!士希君がちょっとナイフちらつかせただけでビビリよったぞ

 

はやて「神ってなんなん?なんで士希君狙てんの?」

 

私はとりあえず話してみることにした。すると自称神様はふんぞり返り…

 

化け物「ふん!下賤なものに教えるほど…」

 

士希「おい、誰が頭上げろと言った?テメェは地面にキスしてろ」

 

化け物「ぎゃー!すいません!すいません!」

 

士希君は化け物を頭を足で地面に叩きつけた。士希君、ほんま外道やな

 

化け物「それでですね、私めがあなた様を狙う理由はですね…」

 

急に弱気になったな自称神様

 

化け物「私めはあなた様の中にいる者に長年封じ込められていまして。

それで外に出れたので復讐でもと思い、私の私兵であるマリオネットを使ってあなた様を襲っていました」

 

レーゲンに復讐?封じ込められていた?一体どういうことや

 

士希「………レーゲン、何か知っているか?」

 

レーゲン『と言われても、僕覚えていませんし…』

 

士希君の体内から、レーゲンは答えた

 

なのは「そう言えばレーゲン君、記憶喪失だったね」

 

士希「お前、レーゲンについて何を知っている?」

 

化け物「も、申し訳ありません!

私めが知っていることは、こやつが我々を閉じ込めていたと言うことだけ。

正体については…」

 

士希「チッ、使えんな」

 

士希君、正直過ぎるやろ

 

フェイト「いま、我々って言ったけど、他にもまだ仲間が?」

 

化け物「あ、はい。私の他に後5人ほど…」

 

後5人、こんなようわからんやつがおるんか

 

士希「レーゲンは何か思い出せそうか?」

 

レーゲン『……いえ、なんとも……』

 

レーゲンの記憶にも変化はなしか

 

化け物「あの、本当に何も覚えてないのですか?」

 

レーゲン『あ、はい。気付いたらしきさんに拾われていました』

 

化け物「そうですか…」

 

はやて「そういや、封じ込められていたとか言ってたけど、自分なんかしたん?」

 

化け物「いえ、我々は何もしていないのです。そう、何も…

我々は作られ、そやつの中に閉じ込められたのです」

 

作られた。デバイスって事なんやろか

 

士希「レーゲンの中にいたって事は、レーゲンの中に入れるって事か。じゃあお前帰れ」

 

化け物「えぇ!?」

 

はやて「いやいや士希君、ここで帰したらアカンやろ。なんもわかってないで」

 

士希「はやて、時間」

 

はやて「はぁ?って、うぇ!」

 

時刻は4時50分。集合時間は5時やでもうそろそろ行かなまずい

 

はやて「よし、帰れ」

 

化け物「そんな!?」

 

士希「うるさい。お前に選択権はない。ここで大人しくレーゲンの中に戻るか、俺に殺されるかだ」

 

化け物「喜んで帰らせて頂きます!」

 

そういって化け物は淡い光になった。

士希君がその光に触れると、光はさらに辺りを眩く照らした

 

士希「へぇ」

 

そして光が消えると、士希君の手には先程まで化け物が使っていた大鎌があった

 

なのは「それ、デバイス?」

 

士希「さぁな。とりあえず…」パチンッ

 

士希君が指を鳴らすと、大鎌は消え、結界も消滅し、ユニゾンも解除された

 

士希「時間がヤバい…」

 

フェイト「!!4時55分!後5分しかないよ!」

 

はやて「アカン!走れ〜!」

 

私らは集合場所までダッシュするハメになった

 

 

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はやて「はぁ、なんや色んな事があったなぁ」

 

私らはバスに乗り込み、一息ついていた。ギリギリ間に合ってよかったわ

 

なのは・フェイト「すー…すー…」

 

なのはちゃんとフェイトちゃんは早速眠ってしまったようや。仲良く手繋いで

 

士希「レーゲン、なにかわかったか?」

 

レーゲンは私らが走っている間、先ほど取り込んだ化け物に話を聞いていたらしい

 

レーゲン「とりあえず、名前はわかりました。死の鎌・タナトスと言うらしいです。

本体はあの鎌だったらしく、先ほどの肉体はいわゆる具現化というやつらしいです」

 

タナトス?えらい仰々しい名前やな

 

士希「タナトス…確かギリシャ神話に、そんな名前の神がいたな。てことは、本当に神様か?」

 

レーゲン「いえ、名前を借りているだけで、実際この人は単なる武器だそうです」

 

はやて「私らが持ってるデバイスみたいなもんやな」

 

それに加え、レーゲンの中にいたって事は、レーゲンがその製作者なのか、

もしくは私が持ってる夜天の書のような役割の存在なのか。なんにしろ、一癖ありそうやな

 

レーゲン「あともう一つ、僕を狙っている残り5人の名前もわかりました。

プロメテウス、オケアヌス、アルテミス、ガイア、ミネルバだそうです。

中でも、ミネルバは何でも知っているそうなので、ミネルバなら僕の事も知っているだろうとのことです」

 

士希「どれも神話の神様の名前か。名前だけ聞くなら、とんでもなく強そうだな」

 

タナトスは一方的にボコってたけどな

 

はやて「なんにせよ、ちょっとこっちでも調べとかなな。帰ったら管理局に報告や」

 

襲ってくるやつらの名前がわかったんや。とりあえずそこから調べるしかない

 

士希「俺の方でも、少し調べてみるか」

 

はやて「当てはあるん?」

 

士希「あぁ。うちの親父がそういうのに詳しいはずだ」

 

ん?あれ?確かこの前ヴィータが…

 

はやて「なぁ、士希君の両親、生きてるん?」

 

士希「おいおい、勝手に人の両親殺すなよ。遠いところにいるだけで、会えない訳じゃない」

 

はやて「あ、そうなん?私らてっきり…」

 

なんや、勘違いしてたみたいやな

 

士希「まぁ、遠いって言うか、別世界にいる人間だからな。普通じゃ絶対会えないさ」

 

………ん?

 

はやて「あれ?気のせいかな?今、別世界って聞こえた気が…」

 

士希「あぁ?言ってなかったか?俺、この世界の生まれじゃないぞ?」

 

はやて「………えーーー!?」

 

 

 

 

説明
こんにちは
今回は遠足編の最後、襲撃編です
シリアスを書いてたつもりです(笑)
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コメント
↓元ネタの方はボクサーですからね。流石にマウントはとりません。ただ、あくまで勢い重視なので…(笑)(桐生キラ)
↓そなの?(肉豆腐太郎)
……とりあえず一言。「幕之内一歩は倒れた相手をマウントでタコ殴りなんかしねぇよ!?」(プロフェッサー.Y)
怖い!なのは達怖い!(肉豆腐太郎)
タナトスが弱いだけで他の5名は強い…………はず(ohatiyo)
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