英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク
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〜温泉の源流・最奥〜

 

「フン!!」

戦闘開始早々バルバトスは闘気を纏った突撃―――イビルチャージで攻撃を仕掛け

「カカ、当たるかよ!」

ヴァルターは後ろへと跳躍して回避した。しかし!

「男に後退の二文字はねえ!エアプレッシャー!!」

「何っ!?グッ……!?」

魔力を込めた手をバルバトスが地面に叩きつけるとヴァルターの足元を中心に重力が襲い掛かり

「絶望のシリングフォール!!」

更に天井から岩石が降り注いできた!

 

「チッ……!」

天井から襲い掛かってきた脅威に舌打ちをしたヴァルターはバルバトスの前へと跳躍して落下して来る岩石を回避し

「オラオラァッ!!」

衝撃波と共に拳を次々と繰り出す技―――ソニックシュートで反撃した。

「ぬるい!引き裂いてやろうか! 殺・魔神剣!!」

しかしバルバトスは斧を振るって巨大な衝撃波を走らせてヴァルターが繰り出す衝撃波を呑みこませ

「何っ!? うぉっ!」

攻撃を繰り出していたヴァルターは驚いた後側面に跳躍して回避しようとしたが、回避が間に合わず、片腕を衝撃波がかすり、かすった部分から血が出てきた。

 

「殺戮のイービルスフィア!!」

バルバトスは続けて暗黒の魔力を溜め込んだ拳を地面に叩きつけて術を発動させた。するとヴァルターの背後の空間が歪み

「!!」

直感で危険を感じたヴァルターが側面へと跳躍したその時、ヴァルターがいた場所にぽっかりと穴が開くと同時に吸引が始まり、更に暗黒の球体が次々と吸引されていった。

 

「はっ、面白くなってきたじゃねえか!」

バルバトスの強さをその身で感じ取ったヴァルターはテンポよくステップを踏みながら自らの気を練り

「余裕かましてんじゃねぇ!!ヘルヒート!!」

ヴァルターの言葉が気に触ったのか、バルバトスは怒りの表情で斧を掲げた。すると斧から炎の弾丸が次々と無数に現れ、高速でヴァルターに襲い掛かり、ヴァルターは片方の拳に闘気を溜めながらバルバトスの正面へと詰め寄りながら襲い掛かる炎の弾丸を回避し

「こおぉぉぉぉっ、ふん!!」

バルバトスの至近距離で拳を放ち

「効くかあっ!!」

バルバトスは斧でガードし、ガードされたヴァルターの拳からは闘気による爆発を起こした!

 

「そら、そらぁ!!」

そしてヴァルターは怒涛の速さで拳を繰り出す技―――インフィニティコンボでバルバトスの全身を殴りつけ

「フンッ!!」

全身を殴りつけられたバルバトスは身体から伝わるダメージを気にしないかのように斧を振り下ろし

「おせぇっ!!」

ヴァルターは地面を蹴って一瞬でバルバトスの背後に回り

「せいやぁーっ!!」

気合いと共に蹴りを繰り出し、鋭い衝撃波を放つ技―――レイザーバレットを放った。しかしその時、衝撃波とヴァルターの蹴りを背中に受けたバルバトスが振り向き

「俺の背後に……立つんじゃねぇ!!」

思い切り斧を振り上げた!

「あぁっ!?」

攻撃に気付き、すかさず後方へと退避しようとしたヴァルターだったが、バルバトスの振り上げ攻撃が速く、腹の一部を斬られ、斬られた部分から血を流した!

 

「クク、やるじゃねえか……」

バルバトスのカウンター技―――バック・スナイパーを受けたヴァルターは何度も後ろへと跳躍してバルバトスから距離を取った後凶悪な笑みを浮かべてバルバトスを見つめ

「テメエみたいな殺りがいのある奴は久しぶりだぜ!―――この技で死になあっ!はっ!ふんっ!」

そしてヴァルターに突撃しながら”気”の球体を拳から次々と放ち

「おらおらおらぁ〜っ!」

目にも見えない速さでバルバトスに詰め寄り

「うおりぁぁぁ〜っ!!」

闘気を纏った拳を振り上げた!するとバルバトスを中心に衝撃波が発生し、バルバトスの身体を傷つけ、衝撃波が消えると全身の至る所から、掠り傷を作りながらもヴァルターの拳を斧でガードしているバルバトスがいた!

 

「何っ!?」

幾多もの敵を葬った自分の奥義―――アルティメットブローの直撃を避けたバルバトスを見たヴァルターは驚き

「屑がぁ!その程度か!なら死ぬかぁ!

ヴァルターの攻撃を防いだバルバトスは怒鳴った後業火を宿した斧で斬り下ろしをヴァルターに放った!

 

「ガッ!?」

「消えるかぁ!」

「グッ!?」

さらに連続して繰り出される斬り上げ攻撃にヴァルターは傷つき、そこにバルバトスがヴァルターの首筋を掴み

「土下座してでも生き延びるのかぁ!」

「ガハッ!?」

膝でヴァルターの腹を蹴り付けた後地面に叩きつけ、地面に叩きつけられたヴァルターを何度も踏んだ!業火を宿した斬り下ろし攻撃―――轟炎斬、風を発生させる斬り上げ攻撃―――斬空断、膝で蹴りを入れて地面に叩きつけ、止めを刺す攻撃―――裂砕断。それら全てを連続で繰り出すバルバトスの奥義の一つ――――”三連殺”をその身に受けたヴァルターの身体中の数本の骨は折れ、全身から大量の血を流していた。

 

「か……は………!?テ、テメェ………マジで何者だ……!?」

「フン、クラトス・アウリオンと黒髪の双剣使いの小僧と共に戦ったリオン・マグナスとの戦いでついた傷がまだ治っていない俺を相手に”この程度”か。」

口から血を吐いているヴァルターをバルバトスはつまらなそうな表情で見つめた後斧に膨大な闘気を溜め込み

「貴様にはもう俺と闘う資格はねぇぇぇッ!!」

斧を振り下ろし、極太の闘気エネルギー―――チープエリミネイトを放った!

「ガアアアアアアアアアアアアア――――――――――――ッ!?」

放たれたエネルギーはヴァルターの全身を傷つけると共にヴァルターを吹っ飛ばし、更に地面に杭ごと刺してある『ゴスペル』をも完全に破壊し、吹っ飛ばされたヴァルターは地底湖に叩き落とされた!

 

「な、何なんだアイツは!?」

「あ、圧倒的すぎです……!」

「ふ、ふえええええ〜っ!?」

一方バルバトスのあまりにも一方的な戦いを見ていたアガットやクローゼは信じられない表情をし、ティータは驚きの表情で声を上げ

「……………っ!」

「そこの斧を持ったあんた!黒髪の双剣使いの小僧ってまさかヨシュアの事じゃないでしょうね!?」

ヴァルターとバルバトスが戦っている間にエステル達の傷をアーツや法術で完全に癒し終えたアーシアは自分達とバルバトスがぶつかり合った時の戦闘を予測し、自分達の敗北が確実な事しか答えが出ず唇を噛みしめ、エステルはバルバトスを睨んで叫んだ。

 

「フン、あの小僧はこの俺にリオン・マグナス達と共闘して、この俺に深い傷を与えたからなあ?傷が治り次第、その小僧がヨシュアとやらなら再び戦うだけだぜえ?」

「そんな事、絶対にさせないんだから……!」

「ヨシュアさんを傷つける事は絶対にさせません!」

「え、えとえと……!こ、怖いけどエステルお姉ちゃんやヨシュアお兄ちゃんの為に戦います!」

凶悪な笑みを浮かべて答えたバルバトスの言葉を聞いたエステル、クローゼ、ティータはそれぞれ武器を構え

「―――気をつけろっ!今までの奴等とは桁違いだ!」

「”痩せ狼”との戦いで疲弊しているとは言え、油断しないでっ!」

バルバトスの桁違いの強さを感じ取っていたアガットとアーシアは警告した。

 

「……まさかテメェらみたいな雑魚が俺と戦おうってのか?」

武器を構えているエステル達を見たバルバトスはつまらなそうな表情をし

「貴様らに俺と闘う資格はねぇぇぇッ!!」

瞬時に溜めた膨大な闘気エネルギー―――チープエリミネイトを解き放ち、エネルギーに呑みこまれたエステル達は悲鳴を上げながら地面に倒れた!

 

「う……あ………」

「グッ……まさかこれほどまでとは……」

「クッ……………こんな所で倒れる訳には……!」

地面に倒れているエステル達は呻き声を上げ、またクローゼとティータは既に意識を失っていた。

 

「フン、今日の俺は紳士的だ。テメェらみたいな雑魚共に用はねえ。見逃してやるよ。ハーハッハッハッハッ!!」

地面に倒れているエステル達をバルバトスは不満げな表情で見つめて鼻を鳴らして嘲笑した後暗黒に包まれ凶悪な笑みを浮かべて笑いながらその場から消え

「ヨ………シュ……ア………」

バルバトスが消える様子を制するかのようにエステルが手を刺し伸ばしたその時、エステルも意識を失った!

 

その後すぐにかけつけてきたジンとオリビエがエステル達の傷の手当てをし、目覚めたエステル達はギルドに戻って経緯をキリカに報告した後、”結社”の技術力を調べる為に同行を申し出たティータも加え、次なる地方―――グランセル地方へと旅立った。

 

 

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外伝〜狂気を宿し男達の衝突〜
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