IS 2体の魔神皇帝 |
一夏と束、ナターシャがスカルカイザーに水中調査用簡易装備を取り付け、試運転をしていると
一人の兵士が彼女等の下にやって来た。
ナターシャ「どうしたの?」
「実は海底要塞ブードがタイタニックの沈没した近海で目撃されているので
これから調査に向われると聞いていましたから念の為お伝えしようと」
束「そっか・・・ブードが・・・ありがとう」
「いえ。之も仕事ですから。それに篠ノ之博士には我々も大分御世話になっていますからね」
兵士はニカッっと笑うと会釈をしてから其の場を去って行った。
束「此処の人たちは皆あんな感じなの?」
ナターシャ「この基地ではそうね。此処では女尊男卑なんて何処にもないわ。
男女平等が徹底しているから男女間でのトラブルも少ないわね」
束「そっか♪」
一夏『喋ってるのはいいけどよ・・・こっちの言う事聞いてたのか?」
「「スイマセン聞いて無かったです・・・」」
一夏が若干不機嫌な大きめの声で通信をしてきた。
一夏『まぁ良いけどさ・・・。箒もそうみたいなんだが水の抵抗がまだ少しあるって感じだ。
清香のほうは最初から水中用って事だから浮き沈みとか以外地上と変わらず動けるってよ』
2人は之を聞いて少し苦い顔をした。水の抵抗のせいで戦闘に遅れを取る可能性があるからだ。
その後数回の調整を行い、抵抗を感じなくなったところで調整は終了した。
一夏「日がもう暮れちまうな・・・」
清香「眠いの〜・・・」
箒「ご飯食べてシャワー浴びてからだぞ」
清香「にゅ〜・・・」
ナターシャと束はクスクスと笑い、一夏は相変わらず興味が無いようで本を読んでいる。
2人はシャワー室の場所を聞くとナターシャ達と共にシャワーを浴びに行った。
一夏「さて、夕飯の準備でもするか・・・」
一夏は用意された部屋にあるキッチンで夕飯の支度を始めるのだった。
冷蔵庫の中身は肉系が多い。野菜もあるが少ないようだ。
一夏「偶々野菜が少ないのか・・・。色々持ってきておいて良かったぜ」
一夏はベーコンとキャベツを取り出して炒めだす。
少し炒めてから火を弱くしてからフライパンに蓋をする。
さらに御湯を沸かしてコートから鈴に貰ったラーメンの麺を取り出した。
さらに予め作っておいた袋に入った冷凍したスープの原液を取り出し沸かしている湯の中に入れて
解凍すると同時に暖める。
一夏「火は通ったな・・・。皿は・・・此処か」
ベーコンとキャベツの炒め物に軽く胡椒を振ってから皿に盛り付け、俎板を取り出す。
そしてコートから胡瓜の漬物を取り出して切って皿に盛り付けた。
束「ハァ〜スッキリした!」
ナターシャ「良いにおいね・・・私もご一緒していいかしら?」
一夏「そのつもりで多めに作ってる」
ナターシャ「なんだかそっけないわね」
ナターシャは普段の一夏を知らないのでそっけない態度に少々不満のようだ。
束「これでも歓迎してるんだよ」
ナターシャ「そうなの?」
清香「嫌だったら即行で『帰れ』って言いますから」
箒「多めに作ってくれているから初めから誘うつもりだったんだと思いますよ」
ナターシャ「ふ〜ん。態度とは裏腹に優しいのね」
4人が喋っている間に一夏は握り飯を作っていた。
炒め物と漬物、握り飯を4人に出して先に食べさせる。
「「「「いただきます!」」」」
一夏「・・・よし温まったな。茹で始めるか」
麺を茹でながらスープの原液をお湯で薄める。
箒「一夏、玄米茶持ってないか?」
一夏「ほら」
箒は一夏からお茶の葉を受け取ると自分で入れて飲み始めた。
ナターシャは興味があった様で自分のコップにも注いでもらい飲んだ。
ナターシャ「一寸苦いけど美味しいわね」
一夏「ほらラーメンできたぞ」
4人にラーメンを差し出して食べるよう促す一夏。
彼は如何見ても6人分はあろう量を食べている。ナターシャはその量を見て驚く。
ナターシャ「彼・・・何時もあんな量食べてるの?」
束「う〜ん・・・あれの1,5倍くらいは食べてるから」
ナターシャ「すご・・・」
一夏「食わねぇなら俺が食っちまうぞ」
清香「ご馳走様♪」
箒「ご馳走様」
ナターシャ「はやっ!」
一夏「ごちそうさん」
束「之がこの子達の普通だよ」
ナターシャは最初は彼等の食事風景に驚いていたがすぐに慣れた様だ。
時間は翌日に変わる。
束が開発協力した深海調査用IS搭載型深海調査潜水艇と一隻の深海調査船を借り受ける手続きをした。
深海調査用ISは今回搭載していない。
束「フフッ・・・」
一夏(戦闘用ISじゃないのが相当嬉しいのか・・・)
箒「姉さん嬉しそうですね」
束「えへへ〜♪(デロ〜ン)」
束はなんとも気の抜けた顔でデレデレしている。
一夏(気持ち悪!!)
清香「潜水艇の名前はSHINKAI10000・・・船はKABUTO。日本風だね」
潜水艇に深海調査船は束が開発協力をしてくれたので日本風に命名されていた。
開発費だけで数千万ドル掛かっているだろう船の設計に携わった束に清香は一種の
尊敬の念を抱いた。一夏は束の現在の顔を見てそんな気は失せた様だが。
一夏「一万メートルの水圧にも耐えるか・・・マリアナ海溝にも潜れる高性能潜水艇だな」
清香「マリアナ海溝って深度壱万米を超えてるんだっけ?」
一夏「(古い言い方だな)あぁ。光も届かない完全な暗黒の世界だな。
潜水艇のライトとか付けてなかったら数分で精神が狂っちまう人間が多いだろうな」
一夏は潜水艇を見ながら之を作ったこの国の技術力に感心していた。
束「えへへへへへへ・・・・」
「手続きが終りました。ナタル(ナターシャの愛称)さんが念の為同行しますがよろしいですか?」
一夏「了解。潜水艇に調査船の貸し出し感謝します」
束が2隻を見ながらニヤニヤしていて役に立たないので公の態度をとりながら一夏が対応した。
この後、30分ほどで出港準備が整い、箒が束を叩いて元に戻し、船に乗り込んだ。
タイタニック沈没地点までは約4時間掛かる。
ナターシャ「4時間か・・・退屈ねぇ」
束「何しよっか?」
ナターシャ「皆は・・・あら」
ナターシャが3人を見ると一夏は彼女達でも理解が難しいであろう本を物凄いスピードで読破している。
清香、箒は座禅を組んで瞑想をしている。とても集中しているらしく束が試しに話しかけたが全く無反応だった。
ナターシャ「仮眠でもしましょうか」
束「そだね〜♪」
束は一夏の膝を枕代わりにして寝転がって寝てしまった。しかしやはり一夏は無反応。
ナターシャも同じ事をしたがやはり無反応で本を読み続けている。
4時間後、沈没地点近海に到着し、潜水艇を海に降ろす作業が行なわれている。
一夏がスカルカイザーでその作業を手伝っている。
ナターシャ「魔神というより死神に近いわね」
束「敵にとっては死神だろうね。今の所いっくんと戦って逃げた機械獣はほんの数体だし」
ナターシャ「どれくらいの数と戦ってきたの?」
ナターシャは一夏の戦闘経験が知りたくなり束に質問する。
束「量産型を含めれば・・・200は軽く行ってるかな。
シュミレーションを含めたら壱萬は軽く超えてると思うよ。
毎回1000機近く倒してるって聞いてるから」
ナターシャ「シュミレーションね・・・難易度ってどんな感じ?」
束「イージー、ノーマル、ハード、ヘルの順番で難しいけど毎回ヘルをやってるの」
ナターシャ「こちらのシュミレーションで言うなら?」
束「一番難しいのを丸一日やってる感じ?」
その後暫くナターシャは開いた口が塞がらなかったとか。
準備が終わりナターシャの操縦する深海艇はゆっくりと深度3650Mの海の底へ潜り始める。
清香「もう暗くなってきた」
一夏「大抵50mも潜れば昼間でも暗いぜ。200Mまで潜ると光の届かない暗闇。
暗黒の世界だ。発光生物とかは居るから若干の光は有るけどな」
箒「現在深度20M・・・まだまだ掛かりますか?」
ナターシャ「潜るのには大体一時間半くらいかな」
一夏(クロスワードパズルでもするか)
箒と清香は時間が掛かるのが解ると一緒に一夏と同じ様にクロスワードパズルを始めるのだった。
束はクロスワードパズルをしている一夏と操縦をしているナターシャと共にブラックジャックを始めた。
一夏「21」
ナターシャ「負けたぁ!」
束「いっくん運勢いいのかな・・・さっきから40勝位してるよね」
一夏(此のくらいのイカサマ見抜けよ・・・)
わざとイカサマをしていた一夏だった。しかもクロスワードパズルを解きながら。
箒達はというと・・・
箒「ここは・・・ムササビか?」
清香「そうだね、ってことは此処は琵琶湖かな」
箒「ん?・・・湖、日本、一番だからそうだな」
清香「4つ、鉄道、国鉄化・・・なんだろ之?」
箒「ヒントがまだあるぞ。豊橋、諏訪湖?」
清香「あ、飯田線ね」←地元だから解った
ブラックジャックをしている3人の事など忘れてクロスワードパズルを
仲良く解いているのだった。
すると突然潜水艇を大きな揺れが襲う。
清香「キャァ!」
ナターシャ「なになになに!?!?」
一夏「海流だろ」←一人だけ冷静
束「落ち着きすぎたよいっくん!!」
箒「何で海流だと!?」
一夏「海の中だし海底までまだまだ掛かる。
それに鯨などの生物がぶつかったのならもう揺れは収まっているからな。
多分数分で収まるとおもうぜ」
一夏の話を聞いて確かにと冷静になった女性陣。
彼の行ったとおり数分もすると揺れは収まりまたゆっくりと海の底に潜っていく。
束「ナターシャ凄い慌てっぷりだったね」
ナターシャ「アハハ・・・潜水艇は浅いところばかりで操縦してたから。
こういうことは初めてで」
頭を掻きながら恥ずかしそうに言う彼女は一人だけ冷静だった一夏を見る。
彼は今はまたクロスワードパズルに興じている。
ナターシャ(彼って敵に回したくないタイプね。よっぽどの事でないと取り乱したり
しないみたいだし・・・)
そしてついにタイタニック号の沈んでいる深度までやってきた。
一夏「進路を○○○に調整・・・」
ナターシャ「・・・まだ見えないわね」
清香「さ、寒い・・・」
一夏「之でも此処はまだ海水の温度は高いほうだぞ」
箒「こ、これでか・・・」
清香と箒は二人で一緒にコートに包まって震えている。
耐圧硝子窓は海水で冷やされ、氷のように冷たく、触れると差すような痛さが襲う。
束「まだ見えない?」
一夏(ん?泥が舞い上がっている?)
一夏は海底の泥が一部舞い上がっているのを見つけた。
潜水艇の起こす水の流れで起きるものではなく、湧き水などが溢れてくる感じによく似ていた。
一夏はその光景を見た後、潜水艇のデータベースを使い、この海域のデータを見始めた。
箒「ん?あれは・・・」
清香「船の・・・船首?」
束「どれどれ?」
ナターシャ「ソナーでも大きな物体を検知。間違いないようね」
ついに絶対沈まないと言われた豪華客船タイタニック号が一行の前に姿を現した。
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もう少しで戦闘描写を入れられそうです | ||
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