IS 2体の魔神皇帝IFストーリー
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襲撃事件の数日後、授業が再開された。数日の日数が掛かったのは教職員総出で海道が

溶解させたアリーナの修繕とバリア発生装置の修理に時間が掛かったためだ。

 

「随分と時間が掛かったんだな。束さんも一緒だったのに」

 

「海道のサンダーブレークって武装の威力が相当凄かったみたい」

 

「姉さんの話だと彼方此方の回路がショートしてしまっていてそこの修理に手間取ったそうだ。

 唯一の助手も連れてきた上に無人ロボも使って24時間ずっと作業していたそうだ」

 

「それに教職員全員でも作業をして居たそうなのですが・・・」

 

「何だその目は・・・」

 

上から一夏、鈴、箒、セシリア、海道の順だ。

 

「いや・・・あれだけの出力だったんだ。機体は大丈夫なのか?」

 

「あれで大体40%くらいだからまだまだ余裕だ」

 

「で、では私と戦った時は出力はどのくらいだったというのですか?」

 

「5%」

 

「あれだけの威力があってまだ半分も出してないとか・・・」

 

「恐ろしいわね・・・」

 

「俺の本来の機体・・・まぁ本気の戦闘用の機体なんだけどな。そっちだとグレートの

 最大出力でもその機体の最大出力からすればほんの10%程度なんだよな・・・」

 

((((か、海道(さん)だけには逆らいたくない(ですわ/わね)))))

 

ぼそっと呟いた海道の言葉に一種の恐怖を覚えた一夏達だった。

千冬がやって来た。今日はISの実習の授業だ。

 

「よし、之より実習を始める。といっても今回は専用機持ちの動きを見てもらうだけに留まるがな」

 

「かいくんは・・・えっと・・・なんで制服とコートのままなの?」

 

「ISスーツだとろくに動かせないからだ。このコートがあるお陰でマジンガーシリーズは動かせるんだ。

 まぁこっちの皆はグレートを動かすのが精一杯だな。戦闘なんて出来やしない」

 

正直に話す海道。ふと千冬は疑問に思ったことを彼に聞いてみた。

 

「もう一機の専用機は如何なのだ?」

 

「100%病院送りは確定する。下手すりゃ体の何処かに異常が起きるか死ぬ」

 

この時皆が「よくそんな機体乗っていられるな・・・」と心に思ったとか。

 

「そ、そうか。では専用機持ちは前に出ろ」

 

「まさか俺以外対俺の模擬戦とか言うんじゃないだろうな・・・」

 

まさかと一夏達も千冬を見る。その彼女はタジタジになっている。

 

「にゃはは・・・流石にまだそれはないよ・・・」

 

「「「「はぁ・・・」」」」

 

「ならいいんだけどよ・・・」

 

束が否定し、一夏達はほっと溜め息をつき、海道も安心した言葉を出す。

 

(いい機会だからスカルカイザーも使うか・・・。動きたがってるみたいだし)

 

「よし!専用機を展開しろ」

 

海道は他のメンバーより数歩下がった場所に行く。

 

「か、海道?」

 

「いい機会だからもう一機の専用機を見せてやるよ」

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海道はマジンカイザーSKL(彼の世界ではスカルカイザーの愛称がある)を展開した。

右目の部分が破損している上に頭に髑髏(スカルパイルダー)が乗っかっている。

さらにはその巨大な翼のせいで皆が怖がっている。翼は片方だけでIS2機分以上の幅があった。

 

「で、デケェ翼・・・」

 

「あ、悪魔か!?」

 

「どどどどどどどどど髑髏!?!?」

 

「ヒィ!?」

 

「「「「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァ!?!?!?!」」」」

 

「ほぇ〜」

 

「はぁぁ〜」キラキラ

 

「へぇ〜」

 

一夏は翼の大きさに驚き、箒は外見からの感想を言う。鈴は髑髏の頭が途轍もなく怖いようだ。

セシリアはガタガタ震えていて束や本音等は悲鳴をあげている。千冬も相当驚いていて腰が抜けている。

清香と鷹月、夜竹だけが全く怖がらずに興味津々でスカルカイザーを見ている。

 

「情けない奴等・・・」

 

「いいいいや、普通怖がるよかいくん!!」

 

「・・・授業進めろよ」

 

何とかみんなをなだめた後に上空に飛行するところを見せることになった。

向うのは上空600m地点とされた。

 

「まずオルコット、行け!」

 

セシリアは綺麗に上昇し、600m地点手停止した。鈴も同じように模範とも言える上昇だった。

一夏は多少ノロノロしていて千冬に遅いといわれたが海道が

 

「素人に何もとめてるんだ馬鹿教師。そもそも素人に玄人の動きしろって言うのが無理な話なんだよ。

 だったらテメェも一発でまともな料理を作ったり洗濯してみろ。出来ないくせに威張るな。

 そんな事も解らないのか?死ぬのか?死にたいのか?脳みそ腐ってるだろ。教師なんて辞めちまえ糞野郎」

 

このように罵倒して千冬は真っ白になった。山田先生が変わりに指示を出した。

 

「では海道君、上昇・・・あら?」

 

『もうこっちに居るよ』

 

1秒も経っていないのに既にセシリア達の真横に居た。上昇する際に土煙すら立てていない。

束もこの加速に途轍もないショックを受けていた。

 

「は、速過ぎるよ・・・」

 

『へ?之でも抑えてるんだが・・・月まで大体15分位で行けるし・・・』

 

「速過ぎるよかいくん!!!誰なのそんな出鱈目な機体造ったの!?」

 

『俺の世界の束の爺さん』

 

「お爺ちゃん天才過ぎるよ!!」

 

完全に束と海道のコントが続いている。途中で箒が千冬から出席簿をとり上げて束の頭を打たなければ

永遠と続いていたかもしれない。

 

「じゃ、じゃあ先程と同じ順番で降りてきてください」

 

セシリアと鈴が下りる間に海道が一夏にイメージしやすい下降の仕方を教えていたので

一夏は地面と激突せずに済んだ。海道はやはり音もなく一瞬で降りてきていた。

 

「早いな・・・」

 

「一夏!?それ以上に言う事ないの!?驚かなさ過ぎでしょ!?」

 

「いや、海道だからさ・・・」

 

「「「「うんうん・・・」」」」

 

「箒さんや清香さん達まで!?」

 

海道の世界の出鱈目さに慣れてしまった一夏と箒に清香を筆頭とした一部の一組女子の面々。

未だに自分たちの世界の常識に囚われていて認識が極端に遅れるセシリアや鈴に千冬。

 

「まぁ普通はここまでやれとは言わないが織斑位なら皆すぐになれると思うぜ」

 

「そうですね。今の織斑君はまだまだ素人ですから仕方ないですけど上を目指して頑張って下さいね」

 

「ういっす」

 

その日は千冬が再起不能状態であった以外は何事もなく授業は終った。

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放課後になると・・・

 

「お引越しです♪」

 

「「「誰がですか?」」」

 

「へ?聞いてないんですか?」

 

「何の説明もないんだが?つか誰々さんお引越しですって言えば大方理由は見当つくんだが」

 

「あ、すいません。織斑君と篠ノ之さんに二人部屋のほうに移っていただきます」

 

海道はまた何か面倒な事が起きそうだと直感的に思った。

この時期に彼の世界の妹の一人と彼女が転入してきたからだ。恐らくこの世界でもそうなのだろう。

そして海道に2人の世話をして欲しいとの事だ。

 

(普通は俺と海道が移動すると思うんだけどなぁ・・・。まぁ良いか)

 

(一夏と二人一夏と二人一夏と二人・・・イィ・・・)

 

2人はその後荷物を纏めて別室に移っていった。3人部屋なので嫌に広く感じる。

若干自身の世界のあの2人が来てくれればと思った海道だった。

 

その日の夕方、部屋に2人の転入生がやって来た。

 

(ラウラもそうだが何で俺を睨んでんだ?シャルロットはやっぱり男装してるし・・・)

 

この世界での彼女達の事を一切知らない海道はシャルロットに関しては大方の推理は出来た。

しかし自分を睨んでくるラウラの事は全く解らなかった。

 

「貴様が・・・」

 

「!」

 

ラウラが突然頬を叩こうとしたので本能的に回避して

アッパーで反撃してラウラを天井にめり込ませてしまった海道。

 

「・・・」←放心状態

 

「いけね。変な癖が出た・・・」

 

その後ラウラを元に戻し、天井を修復してから自分が平行世界の織斑一夏とは話した。

その時やはり襲い掛かってきたのでまた反撃し、ラウラは殴り飛ばされた。

シャルロットは全くついてこれていない。

 

「あの馬鹿教師め・・・教え子位きっちり育てろ・・・。後できっちりと・・・」

 

「貴様!!教官をぶj「侮辱されても仕方の無い事をしているからこう言われてんだろ馬鹿」な!?

 

「大体お前さんが織斑を恨んでいる理由も察しが着いた。しかしあれの資料を見たが犯人は如何見ても

 ドイツ政府だ。よく調べてみたが証拠も見付けた」

 

「そんな筈は・・・」

 

「じゃああの第2回モンド・グロッソの時織斑千冬が戦う相手の国は何処だった?」

 

「・・・まさか・・・そんな・・・そんな訳が」

 

「ドイツだったよね・・・」

 

シャルロットも事実を受け入れられないラウラに変わってその国の名を上げる。

 

「別に織斑千冬という人間を心酔するのは構わない。

 だがあの時決勝を辞退した理由が織斑がさらわれた事にあったとしてもそれで織斑を憎むだと?

 馬鹿馬鹿しい。恨むならその誘拐犯を恨め。まぁ祖国を恨む事になるがな」

 

「あ・・・あ・・・」

 

「大体、さっきの口ぶりからして織斑千冬の全てを理解しているつもりなんだろうが・・・」

 

「私は!「自惚れるな大馬鹿野郎!!!!」!?」

 

海道の怒りの大声で完全に縮こまってしまうラウラ。シャルロットも部屋の隅で震えている。

 

「この世界の奴さんの事は彼女自身と織斑が一番よく解っている。解り合っている。

 それを高々一年程度しか一緒に居らず、さらには教官としての一面しか知らない貴様如きが

 なにを知ったかぶりしてるんだ?付き合いの浅い人間が!!」

 

自分の世界のラウラはとても人懐っこく、相手を知ろうと色々話をしていた。

しかしこのラウラはほんの一面だけ見てそれが全てだと思い込んでいる。それが彼には許せない。

 

「お前は今此処にいる資格はないと俺は考えている。だがまだ相手を理解しようとするなら

 まだ知らなかった奴さんの一面も見ることが出来るだろうな」

 

「教官の・・・私の知らない・・・?」

 

「そうだ。それと明日俺にしようとしたことを織斑にやってみろ・・・」

 

海道はラウラに顔を寄せて殺気を手加減しながら発して睨みつける。

 

「今度はあの程度じゃ済まさないからな?」

 

完全に脅しである。シャルロットは怖すぎて布団に包まって震えている。

ラウラはガックリと腰が抜けてしまいカタカタと震えている。

海道は今度はシャルロットに方に歩み寄り布団を剥がす。

 

「怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない・・・」

 

(此処まで怖がるか?)

 

自身の発していた殺気を強さを自覚していなかった海道。

彼女をなんとかなだめた後、今度はきっちりと自己紹介する。

 

「俺は海道一夏。平行世界の織斑一夏だ。専用機を2機持ってるが気にするな。

 あと織斑との混同を避ける為に俺の事は苗字で呼んでくれ」

 

「「専用機を2機!?平行世界!?」」

 

「気にするな」

 

「気にする(よ/ぞ)!?」

 

「気にするな。次」

 

「う、うん。僕はシャルル・デュノアだよ。フランスの代表候補生だよ」

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。先程海道が言っていたようにドイツ軍人で代表候補生だ」

 

自己紹介を終えると海道は夕飯を部屋に新たに備えてもらったキッチンで作り出す。

2人は食堂に行くつもりだったが、海道の作る飯に興味を持った。

 

「・・・食いたいのか?」

 

「「食べたい・・・」」

 

食欲と好奇心には勝てず、海道のご馳走になった二人。

 

「う、美味い・・・こんな美味い物を食べたのは生まれて初めてだ」

 

「おいひ〜よ〜。あむあむ・・・」

 

完全にはまったようだ。一方海道は既に食べ終えていて風呂を如何するか決めかねていた。

この日は代わる代わる風呂に入り、明日にきっちりと使用時間帯を決める事にした。

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そして翌日、2人が教室に入ってくると皆がシーンとなる。

 

「よし、自己紹介をしろ」

 

「何時まで命令口調で居る気だ馬鹿教師」

 

千冬の口調を直そうと頭を超合金NZαのハリセンで叩く海道。

苦笑いしながらも2人は自己紹介を始める。

 

「シャルル・デュノアです。此方に僕と同じ境遇の方が居るというので本国から転入を・・・」

 

「「「「「「「きゃ「騒ぐなよ?」はい・・・」」」」」」」」

 

黄色い声を上げようとしたが被害にあいたくない海道が黙らせた。

脅すような口調ではなく普通に言っただけだ。

 

「えっと・・・兎に角よろしくお願いします」

 

「では次にボーデヴィッヒさん」

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。よろしく頼む」

 

ラウラはその後一夏のところに行くと彼をジッと見た後、「見極めさせてもらう」とだけ言って席に着いた。

一夏は何を言っているのか解らずに首を傾げていた。

 

「では一時間目と2時間目はISの実習なので遅れないようにして下さいね」

 

山田先生は今だ痛みで頭を押さえている千冬を引きずって出て行った。

 

シャルル(本当はシャルロットだと皆さんお分かりだと思うが一応此方の表記にします)

は一夏と海道のと頃に来ると挨拶をしようとしたが・・・

 

「今はそれどころじゃねぇ!」

 

「織斑にデュノア、飛び降りるぞ」

 

海道が彼等の首根っこをつかんで教室から飛び降りた。

 

「ちょっ!?此処7階ですわよ!?」

 

「いや、海道のコートが変形して飛行している」

 

「いいなぁ〜・・・」

 

箒は海道の冷静さが移ったのかよく彼等の事を見ていて清香は羨ましそうに指をくわえて見ている。

 

「羨ましいんですの!?」

 

「うん」

 

「海道君って本当に規格外ね。驚かなくなってきた私達も私達だけど」

 

「でゅっち〜いいな〜」

 

「IS無しで飛べるなんて何て魅力的なコート・・・」

 

羨ましがる面々に気を取られていて時間を忘れているツッコミのセシリア。

そして海道の行動を見て固まっている一組の女子達。

 

「お〜い!!それより早く移動をしたら如何だ?」

 

箒はいつの間にか校舎を出ていてアリーナに有る更衣室に向っていた。

 

「「「「「「ヤバイ!!」」」」」」

 

束や清香達は固まって移動していったメンバーとは別ルートで向ったので間に合ったのだが

他の面々はシャルルを待ち伏せしていた他学年の先輩や他のクラスの女子達に邪魔されて

間に合ったのは海道に一夏、シャルル、箒、清香、鷹月、夜竹、谷本、ラウラだけだった。

お陰で遅刻した全員が千冬の出席簿の餌食になりそうだったが

 

「此処の教職員は男子が来ただけで教室の抜け出すことを許すのか・・・後で〆(殺し)てやる」

 

と海道が洒落にならない事を口走ったので千冬と束が抑えるのに気を取られたお陰で

助かったのだった。

 

「ハァ・・・ハァ・・・じゃ、じゃあ授業を始めようか」

 

「今回は専用機同士での模擬戦を見学してもらう」

 

海道と一夏は山田先生がいないので彼女と誰かがやるのだろうと推測した。

 

「相手は誰なのですか?」

 

ラウラがそう聞いて千冬が答えようとすると

 

「ど、退いてくださ〜〜〜〜〜い!!!」

 

山田先生が海道の真上から彼に向って落ちてきた。しかも回転しながら。

一夏達は慌てるが彼はやはり落ち着いてグレートを展開して飛び上がり片腕で彼女を抱えて落下をとめた。

 

「すいませ〜ん」

 

「何処の世界でもこうなるのか・・・」

 

「すまんな海道」

 

海道は山田先生を地面に降りてから離す。そしてグレートを待機状態に戻して元の場所に戻った。

 

「それでは今回はまず・・・オルコットさんと凰さん、前に出てきてISを展開してください」

 

「はい」

 

「わかりましたわ」

 

2人は前に出て専用機を展開する。

 

「山田先生がお相手ですのね?」

 

「一回目はそうですね」

 

「2対1・・・数の有利はこっちね」

 

セシリアが確認を取り、山田先生は笑顔で肯定した。鈴はやる気十分である。

3人が上空に上がると千冬が開始の合図をする。

 

「デュノア、山田先生が使用しているISの説明をしてみろ」

 

「あ、はい。あれは・・・」

 

シャルルの説明の最中、鈴とセシリアは山田先生相手に大苦戦していた。

 

「よしそれ位で良い。海道、今二人が苦戦している理由を思い当る分だけ言ってみろ」

 

「まず連携でなく個人の戦い方をしてるのが大きい理由だろうな。そして特殊武装は使わないほうが良い。

 それとオルコットまで前に出ているがあれは駄目だな。アイツは後方支援に徹した方が良い。

 ビットも使わないほうが自由に動けるし味方への被害も防げる。実際何発か鈴に当たりそうになっている。

 鈴も衝撃砲は牽制くらいに使っておいたほうが良いか。これは使いすぎだ。

 流れ弾が数発オルコットに命中しているしな。見えない砲弾だから回避も難しいしな。

 特に流れ弾が当たりそうな味方にとっては相当な恐怖になってるだろう。

 陣形もなってないな。挟み撃ちにするんなら近接武装を使うの良いだろうがあいつ等射撃武装使ってやがる。

 連携もろくに出来ていないのに射撃武装での挟み撃ちなんて滑稽過ぎて笑えない。

 普通なら鈴を前にしてその後ろにオルコットを配置して戦ったほうがまだ良い。

 周りを見ないで戦っているからその内山田先生に誘導されて衝突も起こすだろう。ほかにも・・・」

 

「い、いやもう良い・・・。そろそろ決着がつく」

 

(か、かいくん本当に容赦ない言い様・・・)

 

山田先生の投げたグレネードが海道の言ったとおり山田先生に見事に誘導されて衝突した2人に

炸裂し、2人は墜落した。余りにも情けない負け方である。

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「いたたた・・・」

 

「山田先生お強いですわ・・・」

 

「つか連携考えて戦えよ。相方が自分に会わせてくれると勝手に思い込んでたろ」

 

グサリと核心を付かれて固まる二人。一夏や箒も頭を抱えている。

この2人は海道とのIS特訓のお陰でISに搭乗して日が浅いにしては相当な連携を見せられる位になっている。

 

「では・・・デュノアにボーデヴィッヒ、山田先生と組んで海道と戦ってみろ」

 

(メンドクサイなぁ・・・)

 

「わかりました」

 

「了解」

 

「私達は巻き添えを食わないために一旦バリアの外に退避する」

 

「「「「「「「は〜い」」」」」」」

 

4人以外がバリアの外に出てから千冬は開始の合図を出す。

 

ラウラ達はまず射撃武装で攻撃する。

 

「スクランブルダーーーシュ!!!」

 

海道は銃口と視線から飛んでくる弾丸の軌道を読み取って回避し、飛び上がる。

 

「逃がさん!!」

 

「そう来ると思ったよ。アトミック・・・」

 

左前腕部がゴツゴツとした突起の塊のように変形する。

 

「パーーーンチ!!」

 

アトミックパンチを発射するがラウラはAICで防御する。

しかし威力などが通常のISとは段違いの為に動けなくなった。

次にシャルルが接近しながらマシンガンで攻撃してきた。

 

「行くよ海道!!」

 

「当るかよ」

 

今度は右前腕部が巨大なドリルに変形した。

 

「何さそれ!?物理法則無視してるよ!?!?」

 

「ドリルプレッシャーパーンチ!!」

 

シャルルは高速回転しながら迫る巨大なドリルから逃げる。

 

「両腕を飛ばしましたね」

 

「だから如何した!ネーブルミサイル!!」

 

「しまっ、キャァァァ!!」

 

両腕のないグレートを攻撃しようとした山田先生だったが、ネーブルミサイルやグレートタイフーン

の事を考慮していなかった。彼女らしくないミスである。

ドリルプレッシャーパンチを戻してから今度は胸の放熱板を取り外す。

 

「グレートブーメラン!!」

 

放熱板は薄く、鋭く、巨大に変形してから投げられる。

 

「二人ともこっちへ!!」

 

ラウラはグレートブーメランもAICで受け止める。しかし海道それを予想していた。

元の世界でも似たように彼女が対処していたからである。

彼は背後に着地して3人がまだ固まっているのを確認した。

 

「一方方向しか攻撃を止められないんだろ。迂闊だったな!グレートタイフーン!!」

 

「しまった!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「こんなのありぃぃぃぃぃぃぃ!?!?」

 

3人纏めてグレートタイフーンで上空へ巻き上げられた。アトミックパンチとグレートブーメランを

元に戻してから右手の人差し指を天に向ける。上空にはいつの間にか雷雲が渦を巻いていた。

 

「之でトドメだ!サンダーーブレーーーーーク!!!」

 

指先から高圧電流が発射され、更に雷雲から雷が落ちる。3人のISのSEが一気に0にされた。

 

「あ、圧倒的過ぎるよ・・・」

 

「つか海道の世界の千冬姉ってあの海道を3分以内に倒すんだろ?どんなバケモンだよ・・・」

 

「何それ!?初耳だよ!?」

 

シャルルが正直な感想を良い一夏が以前海道に聞いたことを呟くとシャルルがすかさず突っ込んだ。

 

「な・・・なんと!この海道すらこやつの世界の教官は圧倒するのか!?」

 

「戦闘面だけな」

 

「それ以外は・・・?」

 

「塵屑以下で俺が勝ってる」

 

「なん・・・だと・・・?」

 

彼の世界の千冬が戦闘面以外でも勝っている物があるのかと思いきや

完全敗北していると知らされてガックリと項垂れたラウラ。

一方束は完全に固まっている。しかも口を大きく開けていて顎が外れているのではと

勘違いを起こしそうなくらいに。箒が数回頭を軽く叩いて直したので如何と言う事はなかったが。

 

「かいくんの世界って本当に出鱈目だね・・・」

 

束のこの言葉に皆が頷いたのだった。

午前の授業が終わり、海道達は弁当を持って屋上に居た。

シャルルやラウラを海道が誘い、鈴とセシリアは一夏と箒にくっ付いてきた。

清香達も屋上に行く海道達を見つけると一緒について来た。

 

「で、海道のお弁当の量は如何いうこと・・・?」

 

「ん、あぁ。海道はあれを全部食べるのだ」

 

「なに!?」

 

シャルル、ラウラは海道の弁当が入っている重箱の多さに驚き、清香達はもう彼の弁当をつまんでいる。

 

「相変わらず圧倒的な量よね・・・」

 

「グレート使ったからな。腹減って仕方が無い」

 

「美味し♪」

 

清香や鷹月達が美味しそうに食べているのをみて一夏達も少しおかずなどを分けてもらった。

そして自分達のおかずを代わりに海道の弁当箱の中に入れた。

 

「美味しい上にスタイルよくなって太らないなんて・・・ステキだね」

 

「普通に作ってるだけなんだが・・・」

 

清香や鷹月達は此処数ヶ月の間、海道の料理を一日一回は食べていた。

お陰で胸は大きくなり腰は少し細くなり、体重は丁度いいくらいに減ったという。

 

「世界の女性達が渇望しそうなお料理ですわ・・・」

 

「確かにそうよね・・・」

 

「つか鈴はもう少し体重増やせ。それじゃあ背も伸びないし・・・」

 

鈴はマジで?と聞くと海道はマジだと即答した。

 

「ん?篠ノ之、この金平前より美味くなったな」

 

「そ、そうか?」

 

「あぁ。之俺の好みの味付けだよ」

 

海道が箒の料理を誉め、一夏も肯定する。箒は照れて顔を真っ赤にした。

セシリアと鈴は羨ましがり、シャルルは苦笑い。ラウラは海道の弁当に夢中だった。

放課後になると専用機持ちはアリーナで訓練を行なっていた。

箒も海道が打鉄を借りられる様に手を回してくれていたので一緒に参加している。

 

「一夏や海道のISって手持ちの射撃武装ってないの?」

 

「手持ちはないな」

 

「俺は雪片とワンオフアビリティで拡張領域が一杯なんだ」

 

「一夏も海道も射撃武装の訓練やっておく?ないなら貸すからさ」

 

「俺はいい」

 

「海道?」

 

「俺はやっておくか・・・」

 

海道はシャルルの提案を受けず一夏が受けた。シャルルは何故彼が受けなかったのか不思議がった。

一夏はシャルルからアサルトライフルを借りて試し打ちする。弾は的の中央部分に当っていた。

海道はISを展開せずにブレストリガーを持っている。

パネルを操作すると彼の周りに的が出現し、更に攻撃まで開始した。

 

「危ないよ海道!!」

 

「いや大丈夫だ」

 

一夏がシャルルの制止する。シャルルは一夏を見て正気なのかと疑う目をする。

 

「でもあんなの無謀だよ!!」

 

「シャルルは来たばかりだから海道の出鱈目さを知らないんだ」

 

「海道は私達に稽古をつけてくれた時、時々私と一夏で対戦させていたんだ。

 その時暇だからとアレをやっていたんだ。正直始めてみた時はSF映画を見ている気分になったぞ」

 

シャルルが視線を海道に戻すと・・・

自分に飛んでくる銃弾を全て回避しながら自分の撃った弾は全て的の中央に命中させている海道の姿があった。

 

「何アレ・・・」

 

「あいつが言うにはアレはガン・カタっていう戦闘法なんだと」

 

「どっかの映画で出てきたような名前ね・・・」

 

「俺も少し教わって実践してるけど結構役立ってるぜ?」

 

「強い・・・私よりも・・・ずっと・・・」

 

最後にラウラの言った言葉は誰にも聞こえなかった。

説明
やっと書けた・・・今回SKLが一寸だけ登場します
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コメント
肉豆腐太郎さん>確かにそうですよね。ラノベとかのお決まりなのか・・・。人間らしいと言えば遭難だろうけど常識を逸脱しすぎている気も・・・(HIBIKI)
てか原作の人達の性格が問題ありすぎだろ……(肉豆腐太郎)
道産子国士さん>確かに原作のアレは理不尽ですよね・・・。やって来た女子も女子だけど止めない教師も教師だし千冬も問答無用すぎる・・・。(HIBIKI)
F月学園「女版FFF団じゃねーか!」「遅刻原因が他クラスの妨害という時点で責める相手を間違えている」「何年生きてんの?男子校でも自制心のここまで飛んだ奴は居ないぞ」等の一言。(道産子国士)
>お陰で遅刻した全員が千冬の出席簿の餌食になりそうだったが(略)此処の教職員は男子が来ただけで教室の抜け出すことを許すのか・・・後で〆(殺し)てやる ←これ授業妨害やった非1−1+2以外のクラスが〆られるべきなんだけど、原作理不尽(道産子国士)
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IS インフィニット・ストラトス グレートマジンガー マジンカイザーSKL 海道一夏 

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