万緑犬ミサナ | 次 |
説明 | ||
「んみゃ、ふあああ(=>Д<°=)」 今日は暖かくいせいか眠くなってくる。さっき買ったカフェラテでも飲むかな。 近くの公園に入りスクータに座って桜並木を眺めてうとうとしていると、黄色く長い鉢巻き、肩に穴が空いたアオザイ風のクルタを着た抹茶色の毛並みの犬娘がこっちに近づいてきた。犬娘の鉢巻きとツインテールみたいな緑の長い垂れ耳が気持ちよさそうに風になびいている。みゃあ、たしか……。 「ひさしぶりですね。ミドラhttp://www.tinami.com/view/659492」 「ん、みゃああ?」 「ミサナです。忘れちゃったのですか?」 「みゃ、…覚えてるよ」 そうだ、小学生の時にクラスメイトでよくお世話になった親切な犬の女の子だ。親切で遠足で二人組を作る時よく組んでくれたり、教科書とか忘れた時に貸してくれたりしたっけ。まあ、何年も前だし(=^Д^=;)… 「たまにバイクで走っているの見かけてますよ。男の人や、大きい緑猫のお姉さんなんかと一緒の時もあるよね」 「んみゃっ!?」 「昔は一人でずっと落ち葉や土をいじっている子だったけど、たくさんの人と仲良く出来ているみたいでよかったですね」 ミサナは私の尻尾を優しく撫でる。それにしても知らないうちに見られていたとは…。 「んみゃ、まあユウもミランシャ姉さんも優しいし。ミサナも何か飲む?」 「ありがと……んぐ! くしゅん!」 カバンを漁っていると、風が吹いて大量の花びらが私達の回りを舞う。ミサナの長い垂れ耳も激しく踊る。ミサナは鼻に自分の垂れ耳がくっついたせいか数回クシャミをした。 「あっ、くしゅん! んあっ、大丈夫です…耳が…」 ティッシュを渡そうかと思ったが、ミサナは恥ずかしそうに鼻を手で隠して断る。 「んみゃ、桜も綺麗に咲いてる時期だし、城にでも行ってみる?」 「いいですよ。二人で行動するのひさしぶりですね」 私とミサナは城跡に来た。花見シーズンだから普段とは比べ物にならないぐらいの人混みだ。煙草を吸ってる人や走り回る子供がたくさんいて、座ってゆっくり花見をするにはちょっときつい。 「……上へ登ってみます? 公園はちょっと人が多いですから」 「んみゃ、そのつもりで着たし」 私達は天守閣へ続く石段を登る。桜の木は少ないが人が少ないからこっちの方が楽しい。 「はあっ、はあっ、…坂道はきついけど、歩きながら花見をするにはいいです………ん、ミドラは歩くの速いですね」 ミサナは歩くのが遅いな。登り始めて十分程しか歩いていないはずなのに20メートル以上距離が開いている。 「んみゃあ…」 少し立ち止まってミサナが追いつくのを待つ。他の人と一緒だと、勝手に行動できないから大変だな(=^人^=;) 「んみゃ」 「はあ、はあ、はあ、…ありがとうっ」 舌を出して息を荒げているミサナに手を出す。昔はよくミサナに引っ張ってもらったけど今は逆だ。 私は途中ミサナをベンチで休憩させつつ、天守閣の前まで登ってきた。小学生の頃はミサナが引っ張ってくれたっけ。ミサナのお陰で遠足で遊園地の入場券を無くした時も、合宿で お腹を壊した時も、修学旅行でお小遣いが足りなくなった時も何とかなったし。今は逆にミサナを引っ張っているけど。 「はあっ、はあっ、はあっ、…ここの石段は急で疲れますっ」 天守閣前の広場でスマホを取りだし写真を撮る。天守閣単体、私とミサナのツーショット、ミサナのみと。 「綺麗に撮れました?」 「んみゃ、後で送るよ」 「ありがと……うわん!」 スマホをミサナに見せようとすると、風が吹いてミサナの鉢巻きが飛ばされた。 「みゃ!」 捕まえようとジャンプしたが指の間をすり抜け、数メートル上の石垣の上に落ちた。 「ああ…」 「ん、大丈夫だから」 私は石垣を素早く登って、鉢巻きを捕まえる。私は運動神経の優れた猫人だから数メートルぐらいなら難なく登れる。私より体格のいいミランシャ姉さんなら更に10メートルくらいは登れるだろうけど。 「ミドラは体力があって凄いですね。ありがとう」 石垣の下のミサナは濃い緑の短い尻尾を嬉しそうに振っている。喜んでいるのがよく分かって面白い。 「……」 私は自分の頭にミサナの鉢巻きを巻いてみる。そして自分撮り。鉢巻きを巻いてみるのもいいけど、大きい猫の耳に当たって少し邪魔だな。 「ああっ、返してください!」 ミサナが慌てて石垣をよじ登ろうとしてきたので、私は石垣から飛び降りて鉢巻きを外す。着地までの間このまま走り出して返さないふりしようかなと思ったけど、ミサナが泣き出しそうな顔しているからやめとこ(=^人^=;) 「んみゃ、ごめん」 私は鉢巻きをミサナの頭に元通りに巻く。垂れ耳の下を通してと。ミサナの長い垂れ耳はフサフサでひんやりしていて気持ちいい。しばらく揉んでいたい。 「くすぐったいですよ」 「んみゃ、ミサナの耳は触り心地いいね」 「ミドラの尻尾も気持ちいいですよ。こういう長くて自由に動かせる尻尾が羨ましいです。綺麗な緑色だし」 ミサナの短い筆みたいな尻尾が微かに揺れる。 「んみゃ、でも尻尾が長いと周りの人とか物に当たったり、ズホンはお尻に穴開けないと着られないよ」 私は買い物中にスーパーの商品棚に並んでいたガラスのコップ等に尻尾が当たってヒヤリとした事が何度かある。コーヒーを机の上にぶちまけたりも。 「ああ、…そう言えば昔男子に引っ張られてたり、棚の上の花瓶を倒して一緒に片付けさせられたりもしましたですね。私はスカートの中に入れてたからそんなことにはならなかったですけど。それでも長い尻尾はいいです」 ミサナはその場にしゃがんで私の長い尻尾をマフラーみたいに首に巻く。 「ふふふ、短毛だけど暖かい。一ヶ月前ならちょうどよかったのに♪」 ミサナは嬉しそうに私の尻尾を掴んだまま座り込む。尻尾マフラーされたままだとこっちは身動きがとれないので、悪いけどミサナの鼻を尻尾の先端で数回か突く。 「うあああっ、はっ、…くしゅん! くしゅん!」 ミサナがクシャミしている隙に尻尾を回収っと。 「みゃ、冬はコートの下だから尻尾マフラーは出来ないよ」 「うあ〜、…残念ですね」 いきなりですが新キャラ。 ツインテールみたいな長い垂れ耳かわいいです ∪^∇^∪ |
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尾岸 元さん、緑の犬娘です ∪^人^∪ <あっ、はじめましてです(みゆう) ミサナちゃんかわいすぎ!(尾岸 元) |
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