恋姫外史終章・いつまでも一刀第28話
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「123456789、10!」

 

「だ〜〜!また負けた!!」

 

「ふっふっふ!これで俺の十五連勝だな」

 

一刀と猪々子は指相撲でヒートしていた。

 

牢に入ってからずっと騒いでいる二人に、見張りの兵士もげんなりしている。

 

「・・・あの、一刀さん?」

 

「何だ斗詩?」

 

「本当に遊んでていいんですか?」

 

「斗詩は本当に心配性だな。そのうち誰か来るから、それまで待ってればいいんだよ」

 

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

 

 

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「随分人が増えてきたな・・・・・・」

 

一刀の言うとおり、次から次へと人がやってきては牢屋に入れられていく。

 

その中には、憔悴しきった帝補佐代理の姿もあった。

 

そう、現在牢屋に入れられていく人間達は月たちを陥れる陰謀に加担した人間たちであった。

 

月たちは帝補佐代理の尋問を始めとして、この件に関わった人間たちの早急な調査を行い主犯格はほぼ割り出しに成功していたのである。

 

そんな中、一刀たちの牢屋の前に華雄がやってきた。

 

「三人共。月たちが待っている。私についてきてもらおう」

 

「あいよ」

 

一刀が即答すると華雄は牢屋の扉を開けた。

 

「んじゃ、行くか」

 

頷く猪々子と斗詩。

 

こうして三人は華雄に連れられて、月の元へと向かったのである・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ここだ」

 

先に華雄が部屋に入り、後に続くように一刀たちも部屋へ足を踏み入れた。

 

そこには月と詠、恋とねねが待っていた。

 

月が口を開く。

 

「まずはお礼を言わせてください。ありがとうございました。北郷さんのおかげで、私達は冤罪で裁かれずに済みました」

 

「いやいや、礼には及ばねえよ。ところで、俺らこれからどうなんの?」

 

「それについては、僕が説明するわ」

 

ずいっと前に出てくる詠。

 

「結論から言うと、貴方達は放免よ。条件付きだけどね」

 

「へ?で、でもよ、俺結構怪我人出したし、結構官位が高いのもいたと思うんだが・・・」

 

「死者は出さなかったでしょ?それに、兵士以外の怪我は逃げようとした時こけて踏まれたりして出来たものだから、あんたたちが直接やったわけじゃないし」

 

「とは言っても、原因は俺だからなあ・・・」

 

「付け加えて・・・アンタ強力な守護霊でもついてんじゃないの?」

 

「?」

 

「混乱のどさくさで怪我をした官僚たちだけど、全員僕と月に冤罪を着せた一派だったのよ」

 

「・・・・・・」

 

目をぱちくりさせる一刀。

 

猪々子と斗詩も顔を見合わせている。

 

「ラッキーマンだなほとんど・・・・・・」

 

「誰よそれ?」

 

「いや、気にしなくていい。で、条件ってのは?」

 

一刀の問いに答えたのは月だった。

 

「その・・・ここで、一緒に働いてほしいんです」

 

「なぬ?」

 

「僕達に濡れ衣を着せたやつらを収監したでしょ?結構な人数だったから人が足りないのよ」

 

「それで、俺達に手伝えと?」

 

「ずっととは言わないわ。ここが安定するまででいいから。ただ、袁紹の所から他に人を呼ぶのはご法度だから」

 

「うちの人間たちを増やして、同じ疑いを立てられたら本末転倒だしな」

 

「そういうこと」

 

「分かった、引き受けよう。猪々子と斗詩もそれでいいか?」

 

「おう」

 

「は、はい・・・」

 

「じゃ、部屋に案内するわ。華雄、頼むわね」

 

「ああ」

 

華雄は頷き、一刀たちを連れて部屋を出て行った・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

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一刀たちが出て行った後、

 

「良いのですか?あの男をここに置いておいて」

 

「ねねは反対なの?」

 

「はい。あの男は得体が知れないのです」

 

「・・・そうね。僕もそう思う」

 

「では何故?」

 

「月がそうしたいって言い出したからよ」

 

「え!?」

 

ねねは驚いて月を見た。

 

「ねねちゃん、北郷さんが得体が知れないって言ったよね?」

 

「は、はい」

 

「でもそれは、私達が北郷さんの事を良く知らないだけじゃないかと思うの」

 

「む・・・・・・」

 

「だから、北郷さんの事を知る機会を作ろうと思って」

 

「そういうことですか・・・確かに一理あるのです」

 

「・・・人手が足りないのも事実だしね」

 

詠の言葉に、みんな苦笑いを浮かべるのであった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

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一方、華雄を含めた一刀一行は、

 

「う〜ん、ちょっと計算違いだったな」

 

「計算?」

 

「ああ。本当はもっと強引なやり方で行こうかと思ってたんだ。一気に国を乗っ取ってやろうかくらいな感じで」

 

「・・・・・・本当なのか?」

 

「本気と書いてマジ。でも、月たちは助けられたわけだし、これはこれで悪くないかな。しばらくはここに居座ってみるか」

 

「私は嬉しいがな。ようやくお前の側にいられるのだから」

 

「俺だってそうだけど、他の人間の前では・・・」

 

「分かっている。ちゃんと演技するさ」

 

「頼むぜ。そんじゃ猪々子、斗詩、しっかり働くとしようか!」

 

「いいけど、書類仕事は少なめにしてほしいなあ・・・・・・」

 

「はぁ・・・・・・」

 

ぼやく猪々子と大きくため息をつく斗詩。

 

 

 

 

こうして一刀たちは

 

 

 

 

しばらく洛陽に身を置く事と相成ったのである・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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どうも、アキナスです。

 

色々ありまして、一刀君は洛陽で生活する事になりました。

 

いったいどんな生活になる事やら

 

てなわけで、しばらく洛陽での拠点イベントを書いていこうと思います。

 

全員分書けるかなあ?

 

と言ったところで次回に・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「武流無雲苦利廃る修羅終!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
意外な展開?
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コメント
次はねねあたりの記憶が戻ってくれるとおもしろいんですけどね……詠ちゃんや月ちゃんじゃあなくww(神余 雛)
ここからは洛陽イベントとなるようですが、一刀がなにをするのか楽しみですよw(本郷 刃)
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いつまでも一刀 外史 北郷一刀 恋姫†無双 真・恋姫†無双 

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