【獣機特警K-9UG】何事もまずは人から【交流】
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「…なるほど、あなたたちの考えはわかったわ」

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ここはファンガルド司法省刑事局。

その長官アイヴィー・ヒルトンは、提出された書類に目を通したのちに答えた。

目の前に立っていたのはイヌ形ロボットの女性二人組。

普段はテクニカルショップで生計を立てているヴィクト・シバウラとアスティ・ヒノデだった。

 

やがてアイヴィーは許可証にサインをすると、ヴィクトたちに手渡した。

「…いいでしょう、創設を許可します。がんばってね」

「あ、ありがとうございます!やったねアスティ…これで…」

「うん、私たちの計画が一歩前進するよ!」

「ところで、代表はどっちなのかしら?」

「え、えと…うん、アスティどうぞ!あたしドジだし、ほら」

「いやいや、行動力が大事でしょ?ヴィクトが会長やればいいんじゃないかなって」

「まあまあまあまあ」

「いやいやいやいや」

お互い譲り合おうとして一歩も進展しない。

そんな様子を見ていたアイヴィーは一息つくと、テーブルの下からあるものを取り出した。

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「じゃあ、これで決めましょう」

「なんですかそれ?」

「何って、くじ引きよ。この中に先の赤い棒が入っているから、それを引いた方が代表ってことでいいかしら」

「いいですね!やりましょう!」

「じゃ、一本ずつ同時に引いて先が赤い方がリーダーってことで…」

棒の端を持って構えるヴィクトとアスティ。

やがて二人は掛け声をかけると、同時に棒を引き抜く。

 

「「いっせー…のっ!」」

当たりくじを引いたのはヴィクトのほうだった。

「えっ、えっ、ちょっと!?」

「じゃあ決まりね。ヴィクトさん、あなたがこの組織のリーダーということで承認します。頼んだわよ」

「ひゅーひゅー!ヴィクトかーっくいー!!」

「た、たはは…」

嬉しさと恥ずかしさと不安を抱えつつも、何とか笑ってみせるヴィクトの頬は真っ赤であった。

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翌日、『V.A.テクノサービス』の2階、ヴィクトとアスティの部屋。

「…でもさぁ、決まったはいいけどどうやって人を集めるのよ」

と、アスティが訊ねる。

 

「そこなのよねえ。民間の組織ってことでアピールすればいいんだろうけど…仕事内容ははっきり伝えておいた方がいいんだろうし」

「うーん、実際犯罪者との戦闘も想定に入ってるからねえ…こんなキケンな仕事…」

と、二人が悩んでいるとちょうどテレビがある番組を映し出していた。それは…。

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『げーっへっへっへ!アニマルXもここまでだな、全員まとめてバーベキューにして食ってやるぞ!』

この日の怪人は何でも焼いて料理してしまう『テキヤヒューム』であった。

「はぁ、ヒーローみたいな感じって言うのもなんかなあ…」

ヴィクトが呟く。それと同時に、ピンチに陥っていたアニマルXのアニマレッドが叫ぶ。

『よし、みんなアレ行くわよ!アニマボンバー!』

チーム全員の掛け声で砲台が組み立てられ、完成したところでアニマスターを呼び出すところでヴィクトが閃いた。

 

「ヒーロー…そうだ!これだよ!!」

『アニマルX必殺武器!…ガスボンベ!!』

「これって?」

「アスティ、特撮だよ。特撮を使ってテレビCMを流せばいいんだよ!」

「うーん、ちょっと恥ずかしい気もするけど…」

と、首を傾げるアスティ。

『アニマ・ボンバー!!』

アニマルXの必殺技が炸裂する。

「悩んでる暇あったらまず実行だよ!獣映さんに掛け合ってみましょ!」

「でも、あたしたち役者向きじゃないし…」

ヴィクトの突拍子もないひらめきに困惑するアスティ。

『よ、よい子はマネしちゃいけないよぉぉぉぉぉ!!!』

アニマルXの必殺技を受け、倒れるテキヤヒューム。

「大丈夫だって!あたしらの基礎フレームは軍用にも使われてるぐらい頑丈なんだし、このぐらいのアクションは余裕でしょ」

「んー…。ま、そこまで言うんならしょうがないか…」

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数日後、カフェ・ラ・ヴォルペ。

「ふー、今日もハードな訓練でしんどいッス…」

と、カウンター席で愚痴をこぼすのはRS隊の纏 孝也。

「何言ってるの。RS隊は日々の訓練が大切なのよ。しっかりなさい」

と、隊長のマリア・アインリヒトがいさめる。

「でも…」

「『でも』はなし!この間だってまたムチャしたばっかりなんだから、しっかり訓練は受けてもらうからね!」

「はいはい…ん?」

 

ふいに、タカヤがテレビに目をやると、テレビCMが映っていた。

「なんスかねあれ…新手の特撮ヒーロー?」

「さあ…あんなヒーローは見たことないわ。なんだろ」

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『あなたの街の!』

『身近なトラブル!!』

『『私たちに、おまかせ!!』』

テレビ画面には、バトルスーツに身を包み、敵役と戦うヴィクトとアスティの姿。

敵を全て倒したあと、二人はカメラの前で決めポーズ。

 

『身近な事件はCPF!ファンガルド民間警察にご相談ください!』

『正会員募集中!くわしくはこちらまで!』

 

説明
ヴィクトちゃんたちがいよいよ本格的に動きます。
CPFの仲間を集めるため、プロモーションを開始したのですが…。

■出演
ヴィクト:http://www.tinami.com/view/678518
アスティ:http://www.tinami.com/view/678521

アイヴィー:http://www.tinami.com/view/555641
アニマレッド:http://www.tinami.com/view/646749
アニマスター:http://www.tinami.com/view/649313
タカヤ:http://www.tinami.com/view/657057
マリア:http://www.tinami.com/view/656879
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コメント
ミライ「たかがCMと思ったら本格的な特撮だからねぇ…w」(古淵工機@スマホ)
このCM、あの人が新しい特撮番組と勘違いしなければいいのですがwww(Ν)
タグ
【K-9UG】RS隊 【獣機特警K-9UG】 【K-9UG】警察関係者 【K-9UG】アニマルX 【K-9UG】CPF 【K-9UG】 

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