チートな魔法使い |
第16話 万能と全能は違う
カルマ視点
「・・・・・本当なのか?」
リンディ「ええ、さっき医療班に調べさせた結果。彼女の体は・・・・」
「・・・・・そのことをフェイトは?」
リンディ「知っているわ。今は、彼女と話をしているはずよ」
・・・・なんだよ、これ。せっかく死ぬ気で助けただろうが
なのに、何でこんな結末になるんだよ!!
カトレア「・・・マスター」
「何もいうな」
カトレア「・・・・・」
・・・俺も、彼女の所に向うとしよう。まだ、聞きたい事もあるしな
フェイト視点
フェイト「それでね、アルフが料理をしようとしたらね」
プレシア「ふふふ。そうなの」
私は今、母さんと話をしている
母さんは、すごく楽しそうに笑ってくれている
でも、母さんの姿が、以前と違う。老婆になってしまった
母さんが言うには、今までの姿は幻術をかけていただけらしい
それに、私が毎日のように受けていたお仕置きも、あの傷も
全部母さんの幻術が見せていた幻だったらしい
・・・母さんが泣きながら謝ってくれたけど
それは全部、私の事を考えてくれた結果だってわかるから
だから、私は逆に嬉しい。母さんは、ずっと私の事を思ってくれていたんだってわかったから
プレシア「・・・ねえフェイト」
フェイト「なに、母さん」
プレシア「私がもう長くはないのは、知っているわね」
フェイト「・・・・」
この艦の医者の人が言うには。母さんの体はもうボロボロなんだって
治療をしようとしたけれど、手の施しようがないほどに無理をしていたんだって
だから、母さんはもう・・・・
プレシア「本当は、あの時に死ぬつもりだった」
フェイト「え?」
プレシア「あの時、虚数空間に落ちるつもりだった
そうすれば、私は死ぬ。それが計画の最後だった
計画がうまくいけば、貴方は罪には問われず。管理局が面倒を見てくれるはずだった
まさか、彼がそのすべてを覆すなんて思ってもみなかったけれど」
そう言った母さんの顔は。すごく楽しそうな、何処か嬉しそうな顔だった
プレシア「・・・フェイト。今から言う事をよく聞きなさい」
フェイト「・・・はい」
プレシア「貴方の、これからだけれど・・・」
コンコン
突然、部屋の扉をたたく音がした
プレシア「・・・誰かしら?」
「ちょっといいか?」
部屋の外から聞こえたのは、カルマさんの声だった
プレシア「・・・ええ、入って来て」
母さんの了解を得て、カルマさんが部屋に入って来た
母さんの様子を見て、カルマさんの顔が少しゆがんだ
「・・・大丈夫か?」
プレシア「・・・貴方の目には、どう映っているの?」
なんだか、二人の空気が少し重い気がする
「・・・」
プレシア「・・・そう。まあ、それは仕方がないわね
私が勝手に無理をしたのだから」
「・・・・・」
プレシア「・・・貴方に頼みたい事があるの」
そう言って、カルマさんを見つめる母さん
カルマさんも、すごく真剣な顔をしている
プレシア「貴方に、フェイトの事を頼みたいの」
フェイト「え?」
私を頼むって?
「・・・俺に、この子の保護者になれと言う事か?」
プレシア「ええ」
フェイト「まって、母さん。それじゃあ、母さんは?母さんはどうなるの?」
カルマさんが私の保護者になるなら、母さんはどうなっちゃうの?
プレシア「・・・私はもう長くない。管理局に頼む気だったのだけれど
貴方に頼んだ方が、フェとが幸せになれるかもしれないから」
そう言って笑う母さんの顔は、すごく疲れているようだった
まさか、母さんはもうすぐ死んでしまう?・・・・・・・
フェイト「母さん・・・・」
私は自然と涙を流していた。悲しくて仕方がない
母さんが死んでしまう。なぜかそう感じた。信じたくないけど
プレシア「フェイト。この人は、信用できる人よ
貴方をきっと守ってくれる。だから、この人に付いて行きなさい」
フェイト「・・・・母さん」
私は母さんの手を握る。暖かいはずの手が、どんどん冷たくなっていく
「・・・わかった。その役目、何でも屋が引き受けた」
プレシア「!!!・・・・やっぱり、あの人とそっくりね」
「・・・・そうかい」
プレシア「・・・フェイト」
フェイト「・・・何?」
母さんの顔を見ると、すごく優しそうな顔をしている
でも、今にも眠ってしまいそうな顔。ずっと話しかけていないと、眠ってしまいそうな
プレシア「私は今まで、貴方を苦しめて来た
貴方の為と言いながら、貴方を傷つけてしまった
私はもしかしたら、貴方から逃げていただけなのかもしれないわね」
フェイト「・・・・」
プレシア「でもね、あなたの事を愛していると言う事だけは
何時まで経っても変わらない。私の真実よ
貴方は正真正銘、プレシア・テスタロッサの娘ですもの」
フェイト「!!!」
プレシア「・・・フェイト。あなたにお願いがあるの」
フェイト「・・・何?」
プレシア「幸せになりなさい・・・・・・・」
フェイト「・・・・わかった。わかったよ、母さん」
涙が止まらない。もう、母さんの目が閉じてしまっている
呼吸も・・・・・心臓の音も・・・・・・
フェイト「・・・・ううう・・・・ひっぐ・・・・・」
「・・・・・・」
カルマさんが、静かに部屋を出て行ったのがわかった
でも、私はずっと泣き続けた。眠ってしまった母さんに抱きつきながら
カルマ視点
カトレア「・・・マスター。飲み過ぎですよ」
「・・・・・」
俺は今、食堂にある酒を飲んでいる
プレシアが死んでから、もう1時間はたった
「・・・なあカトレア」
カトレア「・・・なんでしょうか?」
「俺の力は、一体なんだ?」
カトレア「・・・・・・」
「俺の力は、イメージしたものを言葉と魔力で現実にする力だ
だから、イメージと言葉と魔力が十分にそろう事が出来れば、何だって出来るんだ
だから、俺の力は万能だ。でも、万能にしかなれない」
カトレア「・・・・・」
「・・・俺の力なら、プレシアが死ぬ前に、若返らせる事だって出来たはずだ
俺の力なら、あの時フェイトの傷を自分で直す事だって出来るはずだ
だが、それは出来ない。・・・・イメージできないから」
俺の力の弱点。それはイメージだ
イメージするものは、曖昧ではだめなんだ
プレシアを若返らせて生き延びさせようとするなら。まず、若返った見た目をイメージする
その後、体中の細胞の一つ一つまで若返らせないといけない
見た目だけを若返らせても、それは体の皮を若返らせたようなものだ
中身は何も変わっていない
これは、カトレアでも無理だ。一つでもミスがあれば、体に支障がでるか
そもそも力が発動しない。傷を治すのにも、それも当てはまる
傷が治った状態を、完璧にイメージしないといけない
これも、皮だけが治った状態になって、傷が残るという状態になる
いうなれば、ものすごく薄い絆創膏を張り付けたようなものだ
だから、あの時フェイトに魔力を送って、アルフに治療させた
何でもできるはずのこの力は、イメージできないというだけで、使い物にならなくなる
「まったく、変わってないよな俺は。あの時と同じだ
カナリアが死んだ時と同じだ・・・」
カトレア「マスター。マスターは立派だと思いますよ」
「え?」
カトレア「マスターは自分の力に過信する事は無く
ちゃんとその本質を知っています。そして、他者の悲しみも痛みも理解できる
だから、泣いているのでしょう?」
カトレアに言われて気が付いたが、どうやら俺は泣いていたらしい
いい大人が、カッコ悪いな・・・
「・・・・」
カトレア「・・・フェイトちゃんの事はどうするのですか?」
「・・・もちろん、引き取るさ」
カトレア「管理局が黙っていないと思いますが?」
「それなら、黙らせればいい。それぐらい、俺にだって出来る」
くよくよしている暇はないよな。俺にも、やるべきことがあるんだ
涙を拭いて、これからの事を考える。まずは、ここに居る奴らを説得するか・・・
「行くぞカトレア!」
カトレア「Yes master」
そうだよな、俺にもできることはある。まずは、プレシアとの約束を果たさないとな
俺はそう自分を奮い立たせて、艦長室に向うことにした
これからの事を、話すために・・・
さあ、無印編は終わりました!なんか地味に長かったな
全く、ここまで書くことになるとは作者も思っていませんでしたよ
?「・・・・・・・・」
・・・・で?話っていったいなんだ?
?「お前が書いていたノートについてだ」
ああ、あれの事ですか。ただのノートですよ
?「ウソを吐くな!あのノートの中身は、一体なんだ?
裏小説とはいったいなんだ!!」
・・・あらら、見られてしまいましたか。まあ、仕方がないか
動くな!
?「なっ!この力は・・・・カルマの」
そう言霊魔法ですよ。いやー便利な力ですよねこれ
?「ばかな・・・この力を使えるのは彼らだけのはず!!」
だからどうだというのですか?忘れたのですか?俺は作者ですよ?
?「・・・・まさか」
そう、俺はただ自分の設定を変えただけですよ
?「そんな馬鹿な!それが出来るのは」
オリジナルだけ・・・・・なら、もうわかっているはずですよね?
?「まさか・・・・オリジナルが?」
そう!!まさに正解だ。所詮俺たちはアバターだ
だから、オリジナルである本物の作者にかかれば何でもアリなんだよ
そう思うだろ?この小説のアバターの一人である。作者さんよ
作者アバター2「・・・・・いったい、何が目的だ!」
目的?そんな物決まっている。原作介入だよ
作者アバター2「・・・なん・・・・だと」
普通の考えだと思いますけどね
自分自身を物語に介入させてみたいと思うのは
作者アバター2「だが、そんなことをしたら・・・」
原作どころか、君たちの計画すら危うくなる可能性がある
作者アバター2「・・・・・」
結局、君も俺と同じように規則違反を犯しているじゃないか
お互い様だよ
作者アバター2「・・・裏小説とはなんだ?」
裏小説って言うのは、表では語られない話の内容を詰め込んだものだよ
例えば、彼らの世界がどうやってできたのかとか・・・
作者アバター2「・・・・」
さて、無駄話はこれぐらいでいいだろう
さて、それじゃあ私は心置きなく原作に介入させてもらうとするよ
やっとプロローグも終わったところだし
作者アバター2「・・・どういう意味だ?」
・・・そのままの意味だけど?今までの、と言うか
この第16話までの話はすべてプロローグ
もっと正確に言えば、起承転結の起の最初の方だ
つまり、次の話からやっと第1章という訳だ
作者アバター2「・・・・・」
さてと、殺さないでおくけど。俺たちの邪魔だけはしないでよね
これからが、面白くなるところなんだからさ
さて、この小説を見てくれている読者の皆様
という訳だから、次回から俺も原作に介入することに決めた
まあ、気まぐれみたいなものだ。なんだかおもしろそうだと思ったんだよ
さて、次回 チートな魔法使い 第1章 第1話
次回も、リリカルマジカル頑張ってくれ・・・
作者アバター2「・・・・・」
それじゃあそろそろ行く事にするよ。じゃあね!
説明 | ||
・・・・・これで、やっと無印編が終わる さあ、俺の計画を進めることにしよう |
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作者介入ww 原作崩壊必須だな(o´・ω・)´-ω-)ウン(黒鉄 刃) | ||
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