ノーゲーム・ノーライフ異世界奮闘記第3話 |
エイミの家に着いた龍太。
エイミ「ただいま〜、今帰ったよお姉ちゃん。」
エイミはドアを開けて中に入った。
しかし、返事が返ってこない。
龍太「…?エリサのお姉さんはいないのか?」
エイミ「いえ、いつもこの時間帯なら、家でゆっくりしているはずです。」
龍太「とりあえず、家の部屋にいるか全部見てみようぜ。」
そういって龍太はリビングの奥の部屋に入った。
エイミ「!!……そこは……」
龍太「うん?どうかし……」
龍太は急に黙り込んだ。
そこには、龍太がいた世界で言う仏壇があった。
龍太は、仏壇だということ察したのか、仏壇の前に行き、手を合わせ拝んだ。
エイミ「……どうして拝んだんですか?」
龍太「ここにエリサたちの先代の方たちがいたら挨拶しとかなくてはいけないと思ってな」
エイミ「……あなたは少し変わっている気がします。」
エイミは微笑みながら言った。
龍太「やっぱ変わってるかな?僕は。」
エイミ「でもそんなところがあなたらしいと思いますよ?」
エイミの微笑みに龍太は少し頬を赤らめた。
エイミ「どうしたのですか?赤くなられて。」
エイミが顔を近づけた。
龍太(!!エイミの顔がかなり近い…。)
???「こんな時間からいちゃつくとは…。バカップルじゃのう。お主らは。」
龍太・エイミ「!!!?」
声のする方向を向くとそこには一人の女の人がいた。
ただし、こちらも獣耳と尻尾がある。
龍太(猫耳!!イイ!!)
???「……おぬし今変なこと考えたじゃろ?」
龍太「!!!……何のことでしょう?」
龍太はとぼけ始める。
???「まぁよいわ。ただいま、エイミ」
エイミ「お帰りなさいお姉ちゃん。どこ行ってたの?」
???「ちと、町の書店に行ってたんじゃ。」
エイミ「そうだったんですか。あ、こちらは龍太さんです。」
龍太「よろしくお願いします」
???「私の名前はアスカなのじゃ。よろしくなのじゃ〜♪。」
エイミの姉アスカは微笑みながら挨拶をした。
エイミ「お姉ちゃん、今から少しごはんを作ってくるから、龍太さんにこの世界のことをお話ししてあげて。」
アスカ「どういうことじゃ?龍太はこの世界の人類種ではないのか?」
エイミは淡々と話す。
エイミ「龍太さんは、異世界から来たそうです。それで、ここに一緒に飛ばされた友人を探しているそうです。」
アスカ「なんと!?異世界とな!?」
アスカは驚きながら聞き返す。
エイミ「はい、この世界よりかなり文明が発達しているそうですよ。」
龍太はそっとスマートフォンを出す。
アスカ「おお!?なんじゃこれは!?音が出とるぞい!?」
アスカはスマホに興味津々のようだ。
龍太(尻尾がフリフリ動いている…これもイイ!!)
龍太はおもむろにそう思った。
龍太「アスカさん、この世界のことについて聞いてもいいですか?」
アスカ「何でも聞いてよいぞ?」
龍太「この世界は、僕みたいな人類っているんですか。」
アスカ「うむ、いるぞい。」
龍太「!!その国への生き方を教えてください!」
龍太は興奮気味にそういう。
アスカ「お主が探している友人が、人類種の国にいるとは限らんぞ?それにおぬしはこの世界のことを何も知らんじゃろ」
龍太「……確かに何も知りません…」
アスカ「ではまずこの世界はどのようなものか簡単に説明しようかのう。」
そういって、アスカは真剣な表情で話をし始めた。
アスカ「まずこの世界の、何もかもが、ゲームで決まるのじゃ。」
龍太「ゲームで決まる…。」
アスカ「そうじゃ。たとえそれがでも、人の命でも、国境線でもじゃ。」
龍太「……つまりゲームに勝てば世界征服も夢ではないかということですか?」
アスカ「ああそうじゃ。そして、それぞれいろんな種に分かれておる。まず私たちのような耳と尻尾を持つ者。そしてお主みたいな種、エルフもいるし、ほかにもいろんな種族がいるぞい。」
龍太「なるほど。人類種ってその中で、どれくらい強いのですか。」
アスカ「はっきり言って一番弱いのじゃ。特別力や何か魔法があるわけでもないしの。」
龍太「……なぜゲームとかに力や魔法が必要なんですか。」
アスカ「それは無論、イカサマを使って勝つためじゃ。しかし、この世界にもルールというものがある。それは十の盟約じゃ。」
アスカはそこから段取りよく説明してくれた。
わかったことは、この世界ではすべてのことをゲームで決めるらしい。
またかけるものは相互が対等と判断したものなら何でもいいらしい。
そして、この世界では殺傷、戦争などの行為は禁止らしい。
龍太「……一つ聞いていいですか?」
アスカ「なんじゃ?」
龍太「ゲーム中に不正行為があった場合、強制的に負けになるんですよね?」
アスカ「うむ、そうじゃ。」
龍太「なら、なんで人類種は弱いんですか?」
アスカ「お主は馬鹿か!?不正発覚した場合のみ負けとされるのじゃ。人類種はこの世界では最弱のほうじゃ。魔法などのイカサマなど見抜けるわけがなかろう。」
龍太「…………」
アスカ「どうしたんじゃ、龍太?急に黙り込みおって……」
龍太(白と空なら、たとえイカサマされていても勝っていそうな気がする)
龍太にそんな考えが浮かんだ。
アスカ「ほかになにか聞きたいことはあるかのう?」
龍太「ここの国の名前を教えてほしい。」
アスカ「ここは、緑で覆われた国、グリーンエスターブじゃ。また、東部連合に同盟を結んだ国じゃ。」
龍太「…ここで一つ質問をいいか?この世界の領土は、ゲームで決まるんだよな?ならなぜ領土を奪う形にせず、同盟を結ぶことにしたんだ。」
アスカ「そこについてじゃが、詳しいことはわからん。ただ、この国の先代の王は、東部連合とかけをする時にこう決めたんじゃろう。先代の王は、奪うなどより、友好関係を結びたいといっていたと聞いたことがあるのじゃ。」
龍太「……今のこの国の王は?」
アスカ「一週間ぐらい前に、行方不明になったのじゃ。この国のことは、東部連合がこの国の政治などを扱ってくれている。」
龍太「……この国に、問題が来たことはあったのか?」
アスカ「不平等なことなど一切来ておらぬぞ。ましてや、東部連合はとても良くしてくれているのじゃ。だから、こうして私たちも幸せに暮らせるのじゃ。」
アスカは満面の笑みで答えた。
龍太「その国の代表などはいるのか?」
アスカ「一応いるぞ。巫女と呼ばれているのう。」
龍太「巫女…名前ではないよな?」
アスカ「そうじゃ、本人も名前を忘れておる。また、巫女とは私たち姉妹は知り合いなのじゃ。」
龍太「……何さらっとすごいこと言ってるんですか。」
アスカ「ははっ、言うのを忘れていたわい。」
アスカは笑い出した。
アスカ「あと言おうと思ったんだが、お主口調がかなり変わるのう。最初のころは、敬語を使っていたが、いつの間にか、なくなっとるぞ?」
龍太「!!これは失礼いたしました!」
アスカ「まぁ気にするでない。敬語なんて使わなくていいぞ。どうも敬語を使われて話されると、少し話しづらいからのう。」
龍太「わかりまし……うん、わかったよ。」
アスカ「うむ。」
かなり長く話し込んでしまったのか、あたりは夕暮れに包まれていた。
エイミ「お姉ちゃん、晩御飯が完成したから、食べよう。もちろん、龍太さんも一緒に」
龍太「おお!!昼から何も食べていないから、腹が減ってしまって…。」
アスカ「エイミの作ったものは最高じゃから、いっぱい食べるのじゃ。」
夕暮れ時の外にいい匂いと、三人の楽しい会話が響いた。
説明 | ||
今回から少しオリジナルの展開が入ります。 また、もう少ししてから、空と白たちと合流して、オリジナルの展開に発展させていく予定です。 ヒロインの姉登場回。口調が少し昔の日本みたいになってしまった。 |
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