IS〜蘇りし幻影[ゲシュペンスト]〜第15話〜ファントムダンス〜 |
今回は完全戦闘パートです。
館山技研 屋上
一夏side
暗闇の空をただ落下していく、後は上手く着地出来るかだ。
普通ならこのままだったら落下死するだけだが、それは無い、それを可能にしているのが今着ているバトルスーツのおかげだ。
色々と機能はあるが、簡単に言ってしまえば、ガトリングガンの弾丸を受けても、上空300mからの落下しても平気だ。
装備は高周波ブレード、ナイフ、ハンドガンにマシンガン、C4爆弾。
ダァン!!!!
館山技研の施設の屋上に降り立つ、着地した瞬間に大きなクレーターが出来たが気にしない。
場所がが海岸沿いなのが幸いだ。
周囲を確認してヘルメットに内蔵されている無線を起動する。
「ケーニッヒ、ポイント10に到着」
『イェーガー、ポイント5に到着』
『シルト、ポイント9に到着や』
『シュナイダー、ポイント1に到着』
『予定ポイントに到着を確認、さっき説明した作戦内容をおさらいするわ、モニターを起動して』
ヘクセから言われた通りに、左腕のアーマーに内蔵されたモニターを起動する。
『今回の作戦は亡国企業との共同作戦よ、こっちが作戦を開始したら向かってくるISの相手をしてくれる手筈よ』
『その間に俺らは館山技研を襲撃、データとISのコアを奪い施設を破壊する』
『侵入は壁をC4で爆破して侵入、わざと騒ぎを起こさせる、それが亡国企業の作戦開始の合図にもなるわ』
「了解、派手にやる」
『一時間で終わらすぞ』
「爆弾設置、タイミング合わせ」
始めるか、血祭りパーティーを。
『3………2………1………爆破!!!』
カチッ……ドォオオオオ!!!!
「ミッション、スタート!!!」
屋上を爆破して出来た穴から侵入、別の所からも爆発音が聴こえたので全員侵入には成功したようだ。
『ケーニッヒとシュナイダーは予定通りに研究室の破壊と強化兵の掃討、シルトはサーバールームへ、イェーガーはコアの回収を』
ヘクセからの指示で研究室へ向かうが………。
「来たか」
目の前にはブレードを装備した強化兵が待ち構えている。
さすが政府お抱えの研究機関だ、だが………。
「悪いが、一人残らず狩らせてもらう!!!」
ブレードを抜き、強化兵達の攻撃を避け一人ずつ斬り殺していく。
時間がないが一人一人確実に息の根を止めていく。
「ひ、ひぃいいいい!!!」
すると一人の強化兵が背を向けて逃げ足す。
その兵士を目掛けてハンドガンを構え発砲、弾丸は強化兵の頭を貫通しその命を奪う。
「いたぞ!!!!」
背後から相手の増援が現れ、銃を乱射してくる。
向かってくる弾丸をブレードで叩き切りながら間合いを詰め、ひと振りで確実に殺す。
「クソ!!!!」
一人の兵士がマシンガンからブレードに持ち変えようとするが………
ザシュ!!!
「ギャアァァァ!!!」
両腕を切り落とし、首を切り落とした。
背後から斬りかかろうとする兵士がいたが、ナイフを取り出し後ろに投げる。
「うぎゃあ!?」
ナイフは喉を貫き、貫かれた兵士は血の噴水と化した喉を押さえながら絶命した。
投げたナイフをアンカーで回収する。
「こ、降参する」
「だ、だから命だけは」
「見逃してくれ、な?」
3人の強化兵が武器を捨てて出てきた。
顔を見ていると、資料に載っていた人身売買や汚職をしていた官僚だった。
「見逃してやるよ、ただし………」
ダンッ!!!
「ギャッ!!!」
一人の強化兵の頭を撃ち抜く。
「あの世に送ってからな」
残った二人は尻餅をつき、少しずつ後ろに下がっていく、それに合わせて俺は前に進む。
「く、来るなぁ!!!」
「た、助けてくれぇ!!!!」
ブチッ!!!!!
「その言葉を今まで何度聞いてきた!!!!!!」
「ギャア?!」
「ウギャ!!!」
死んで強化兵になってまでも命乞いをしている姿に憤りを感じ、二人まとめて撃ち殺した。
『こちらシュナイダー、ケーニッヒ、聴こえるか?』
「こちらケーニッヒ、どうぞ」
『兵士の大半はそっちに回っているみたいだ、おかげでこっちは手薄だ』
「順調か?」
『もう研究室に着いて研究データを送ってる最中だ、終了次第爆破する』
「了解、俺も急ごう」
薬莢を回収し研究室へ向かう。
研究室に入ると妙な事になっていた。
「なんだ?これは…………」
室内には研究者と兵士の死体が散乱していた。
「シュナイダー、ポイント3は制圧したのか?」
『いや、俺じゃない…………何かあったのか?』
「研究員と兵士が殺されている」
これは変だ、連絡した方が良いな。
「ヘクセ」
『聞いてるわ、周辺の警戒をしておくわ』
「助かる、オータム!!!」
メンバーの通信を切り、オータムと繋ぐ。
『どうしたケーニッヒ?こっちは暇だぜ?』
「周辺を警戒しておいてくれ、何か起こるかもしれない」
『分かった』
何も起こらないよな?
川崎side
「オラ、どうした!!!」
「グベラ!!!」
「ゴハァ!!!」
一人、また一人と殺していく。
「無駄やで!!!!」
飛んでくる銃弾を弾き飛ばし、また一人殺していく。
(そうや、これが)
これが戦争っちゅうもんや。
忘れていた感覚が再び戻ってくるのがわかる。
まるで乾いた砂漠に緑が戻ってくるような…………。
「ふっ、難儀なもんやなぁ」
俺は戦いを避けていた、だが俺は…………。
(どこかで戦いを求めていた)
心の底では分かっていた、だがそんな自分を認めたくなくて蓋をしていた、だが…………それはもう必要ない。
「俺は………俺の戦いをするで」
少しずつ間合いを詰めてくる兵士達を睨む。
ブレードを両手に一刀ずつ持ち、一瞬で兵士達の合間を駆け抜け背後で止まる。
「お前さん達は身体を強化されて強い」
左手に持っているブレードだけ少しずつ納刀していく。
「普通の人間やったら一瞬で倒せるやろ、せやけど相手が悪かった」
カチンッ!!
ブレードを納刀し終わった瞬間、兵士達の身体はバラバラになり、ただの肉塊になった。
「おやすみや」
今度こそゆっくり眠ってくれや。
そうこうしているうちにサーバールームに着いた。
「こちらシルト、サーバールームに到着した」
『端末と繋げてくれ後はこっちでやる、終了次第端末を回収、爆弾を設置して脱出しろ』
「了解」
他の奴らは順調やろか?
中村side
「ああもう!!!クソが!!!」
カンッ!!!カンッ!!!!
戦闘中、俺はいつも貧乏クジを引いてしまう。
今その最中にいるが…………。
「なんで俺の所だけ敵が多いんだ!!!!」
ISのコアが二つあるのも大きな理由の1つでもあるのは分かるが、これは居すぎだろ。
ブレードで飛んでくる銃弾を叩き斬っているが進めない、こうなったら。
「これでも喰らえ!!!」
左手にグレネードランチャーを構え乱射する。
弾は兵士達の手前で爆発した。
「今しかねぇ!!!」
怯んでいる兵士達を倒し、コアのあるルームに入ると…………。
「来たぞ!!!」
「外の連中は何をやっているんだ!!!!」
「これだから失敗作共は!!!」
研究者達がISのコアを持ち出して逃げようとしていた。
兵士達は酷い言われようだな。
「悪いが頂くぜ…………ISのコア、そして………」
背を向けて逃げようとした研究者の命を絶つ。
「お前達の命もな………」
「この!!!」
研究者の一人が懐から拳銃を取り出すが…………。
スパンッ!!!
「えっ?」
こちらに向ける前に拳銃を斬り、剣先を研究者の喉に向ける。
「さぁ、コアを渡しな」
「わ、分かっただから命だけは………」
研究者はISのコアが入ったケースを俺に渡した。
「これでいいだろ、な?だから…………」
「悪いが、俺は良いとは言ってないが?」
「え?」
「あばよ」
そう言って研究者の首を跳ねる。
「俺達は幻影、見えてはいけない存在、見た者は一人残らず殺さなければならない…………」
榊side
カチッ!!!
「これでlastか…………」
データを送信し終わり爆弾もセットし終わり、脱出しようとしたとき。
ガタッ!!!
「ん?」
物音が聞こえ、音がした所を見ると…………。
「貴様は!?」
「Oh、久し振りだなMr.伊原」
館山技研の最高責任者の伊原がいた。
伊原とは昔に取り調べをした男だ。
「余り技研に顔を出さないアンタがこんなド深夜になにやってんだ?」
「そ、それを言うなら君もだろう!!!刑事である君がこんな事をしていいと思っているのか!!!」
「悪いがMr.伊原、俺はpoliceの前に一人の男だ」
ブレードを構え剣先を向ける。
「それに人体改造は禁止だろが?」
「クッ、ククッ」
「あ?」
コイツ、何を笑ってやがる?
「ハーー!!!!ハッハァハハハーーー!!!そんな法律がどこにある?何処にも無いじゃないか!!!それにこれは正義だ、政府に反する者を捕まえ、従順な兵士へと作り替える」
「お前、何言ってるか分かってんのか?」
「言っているだろう?これは正義だ、ISではカバーしきれない戦力を強化兵で補う、それにこれは警察は手を出せない、政府主導の計画だ!!!政府の圧力でどうにでもできる」
「腐ってるなお前」
「どうにでも言え、分かったか?貴様らは政府に、正義に喧嘩を売ったんだ、法律も警察も誰も裁けない!!!!」
「そうか、なら」
ブレードを強く握り構え直す。
「な、何をする気だ?」
「てめぇの話は聞き飽きたぜ、それになぁ伊原」
ザシュ!!!
「ガァ?!」
伊原の皮膚だけを斬り、切り口に手を突っ込み心臓を握る。
「法律や警察が裁けないなら、俺が裁く」
「よ、よせぇ!!!!」
「あばよ」
握った心臓をそのまま伊原の身体から引き抜き、握り潰した。
伊原は身体を痙攣させながら死んだ。
「Justiceなんてもんは、人によって違うんだよ」
一夏side
「よし」
最後の爆弾を設置して脱出をする。
「こちらケーニッヒ、脱出完了」
『こちらヘクセ、各員の脱出を確認、起爆します』
すると館山技研から爆発が起こり、館山技研は完全に壊滅した。
『作戦完了、お疲れ様』
「あ、あぁ」
なんだ?終わったはずなのにこの感じは?
『ケーニッヒ!!!!』
「どうした!!!オータム!!!」
そんな予感がする中オータムから通信が飛んできた、かなり切羽詰まっている感じだ。
『訳わからねぇISの襲撃を喰らっている!!!』
嫌な予感が的中しやがった!!!
「オータム、俺が来るまで持ち堪えてくれ!!!」
オータムとの通信を切り、シュバルツ・リッターを展開しオータムのいる場所へ飛翔する。
「久し振りに頼むぞ、相棒」
暫くするとオータムの姿が見えた、かなり追い詰められている。
敵と間違われないよう頭部の装甲を部分解除しオータムの側に寄る。
相手は煙が巻かれていてよく見えない。
「ケーニッヒ、お前その姿?」
「質問なら後で答える、相手は?」
「さっき一発お見舞いしてやったが、効果はなさそうなんだ」
「相手はISか?」
「あぁ、だが見たことがない全身装甲《フル・スキン》のISだった」
少しずつ煙から晴れ、見えたソレに戦慄が走る。
「な、なんで……………」
「おい、どうしたんだよケーニッヒ!!!!一夏!!!!」
身体中から汗が止まらない、それでも右手に持っているオクスタンランチャーを構える。
「なんで、こんな所に居るんだ?」
ソレは紫の色をした装甲に左肩には狼の横顔と満月に雲が掛かっているエンブレムが着いていた。
昔に聞いていた、悲運の英雄の話を、それは……………………
「フォルモーントヴォルフ!!!!!!!」
フォルモーントヴォルフ、最強と言われた"虐殺王"……………。
後半はIS同士の戦いです。
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マチアソビに遊びにいくのが楽しみで仕方の無いKANNBARUです。 いろんな所いきたいな、お土産は何にしようかとか考えています。 そんなウキウキ状態で書いた作品です。 |
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