真・リリカルなのは 第十二章 非道なる報復編 第二十九話 ベストパートナー |
クラナガンに出没する誘拐犯を捕縛する為、街中を歩き回る クイント
しかし、今日も手掛かりはなさそうだ
クイント「やっぱり難しいか。けど、諦めないわ」
彼女の正義感が誘拐犯を許せなかった
だが、闇雲に探しても見つかるはずはない
ソニックキャリバー【クイント殿、ラフィール殿から通信でござる】
クイント「ん? ラフィールから? 何かしら? 繋げて、ソニック」
ソニックキャリバー【御意】
ラフィール「クイント!! 悪いのだけど手を貸して!!!」
何時も冷静な彼女が大声を張り上げている
これだけでただ事ではないことがわかる
クイント「落ち付いて、ラフィール。何があったの?」
冷静に対応する クイント
そして、ラフィールからはとんでもない事実が伝えられる
彼女の娘メーテルが攫われたのだ、まだ生まれて間もないというのに……
自分が追っていた誘拐犯に友であるラフィールが出会ったの事に驚きつつも、まずはメーテルの安全の確保を最優先するべきと考えた
クイント「それで? 犯人の特徴は?」
ラフィール「ごめんなさい……私、幻影魔法で誑かされていたみたいなの。特徴はわからないわ」
クイント「そう……」
クイントは悩む……彼女を誑かせるほどの幻影魔法を使う奴が相手
恐らく管理局では1人も居ないと思われるほどの使い手だろう
クイント(あのラフィールが見抜けない幻影魔法。とてつもない奴が居たものね)
ラフィールは強さは普通だろうが、幻影魔法を見抜くのは管理局内でもずば抜けていたのだ
ラフィール「ただ、道案内をされただけなのよ。私の家の近くに廃工場があるのを知っているでしょう?」
クイント「行ってみる価値はありそうね」
適当な事を言っただけか? それとも罠か?
どちらにしろ、何の手がかりもない状態……それに乗るしかない
クイント(私の読みが正しければ、恐らく罠……いいわ、誘い込まれてやろうじゃない!)
クイントはわざと相手の誘いに乗り、罠ごと潰そうということだ
クイント「そうと決まれば、早速行くわよ!!」
クイントは廃工場に向かった
途中でラフィール、そしてもう1人の友メガーヌと合流し、廃工場付近で様子を覗う
メガーヌ「大丈夫なの? クイント」
クイント「大丈夫よ、犯人は私が捕まえる」
まずは策を考える
ラフィールが1人で工場内へと侵入し、念話でクイントに中の状況を説明する
犯人が居た場合、ラフィールが説得
その間にクイントとメガーヌがメーテルを救出するという作戦だ
ラフィール「じゃあ行ってくるわね」
クイント「気を付けて」
ラフィールは工場の内部へと潜入する
ラフィール(広いわね)
思いのほか内部は広かった
隠れる場所が多いのは彼女にとってはありがたい
ラフィール(けど、犯人は居なさそうね)
辺りを見回しても、誰も居ない
ラフィール(外れのようね)
ここに誘拐犯は居ないと断定し、クイントに念話で伝えようとする
?「油断し過ぎですよ?」
ラフィール「っ!?」
バインドで囚われてしまう ラフィール
?「漸く私に会いに来てくれましたか、待っていましたよ」
ラフィール「あなたは!?」
?の素顔を見て驚く……ラフィールには面識があったからだ
彼は管理局員の1人であり、よくラフィールと任務を共にし、一緒に食事に行くほどの仲である
ラフィール「何故あなたが!?」
この男こそメーテルを攫った犯人だろう
男「あなたが悪いんでですよ? 私はあなたを愛していたというのに、他の男とくっつき、子ども作るなんて……」
どうやら男はラフィールが好きだったようだ
男「私はあなたに絶望した…………あなたは私を裏切った」
男は懐からナイフを出す
男「こんな腐った世界は沢山だ。あなたを殺して私も死のう」
ラフィール「待って! あなた、メーテルはどうしたの!!!」
男「メーテル? ああ、あなたの子どもですか? 知りませんよ。あなたから奪った後、要らなくなったんで、そこら辺に捨てました」
最早、言葉は無用と言わんばかりに、ラフィールに襲い掛かる
メガーヌ「召喚行使!」
シルバを召喚し、男性の持つナイフを弾かせた メガーヌ
男「クッ」
ラフィールは既に念話でメガーヌに伝えていたのだった
メガーヌ<クイント、外の様子はどう?>
メガーヌは外に居るクイントに念話で話しかける
しかし、クイントからの返事はない
男「ククク、油断しました………が、外に居る他の仲間と連絡が取れなくなっているはずです」
メガーヌ「……まさか!!」
メガーヌは1つの答えを導き出す
男「ええ、共犯者が居ます。優秀な幻影使いがね」
そう、外では既に戦いが始まっていたのだ
幻影使い「ウロチョロと!!」
クイント「クッ 強いわね……」
幻影に翻弄され、圧倒的に不利なクイント
幻影使い「さて、お前を殺せば任務完了だ」
幻影使いはデバイスであろう槍を出す
幻影使い「さらばだ!!!!」
クイントに突き刺そうとする
無論、幻影使いの攻撃は殺傷であり、直撃すれば命はない
リトナ「させるかァァァ!!!!」
幻影使いに向かって火の弾が撃ち出される
幻影使い「グッハ!!」
直撃し、吹き飛ぶ幻影使い
クイント「リトナ!?」
リトナ「無理をしないで下さいよ」
今日1日中休みであるリトナが救援に来るとは、クイントは驚きながらも嬉しい誤算だと呟く
リトナ「あなたの魔力を感じました。家で寝てるなんて出来はしませんよ」
クイントの前に立ち、彼女を庇いながら幻影使いを警戒する
幻影使い「クソッ」
幻影使いは状況不利と感じたのか、逃げだす
リトナ「逃がさん!!」
幻影使いを追いかけ、デバイスで切り裂く
幻影使い「グワッ!!」
そして、バインドを仕掛け、捕縛は成功する
メガーヌ「クイント!!」
工場内からメガーヌとラフィールが走ってくる
どうやら男を倒したようだ
クイント「ラフィール、メガーヌ、無事?」
メガーヌ「ええ、あなたも?」
お互いに安否を確かめ合う
ラフィールを狙った男は既に気絶させられていた
クイント「メーテルちゃんは?」
ラフィール「それが………」
工場内であった出来事を話す
自分を慕っていた管理局員が犯人であること、メーテルは何所かに捨てられたということ
メーテルの安否がわからない以上、任務成功とは言えないが…………
リトナ「そう言えば……」
メガーヌ「何か知っているの?」
リトナ「ここに来る途中、近くの橋で捨て子が居ると騒いでいる人だかりがありました」
リトナがそう言うと、ラフィールは一目散に走り去って行った
クイント「恐らくメーテルちゃんで間違いないでしょう。それよりも」
幻影使いの胸ぐらを掴む クイント
クイント「漸く見つけたわよ! 誘拐犯! 今まで攫った子ども達は何所!!!」
幻影使い「な、何の話だ? 俺は知らない!!」
怯える幻影使い、その様子を見て彼は犯人ではないと思われる
リトナ「恐らく嘘ではないでしょう」
リトナはクイントを落ち着かせる為に彼女の腕を掴む
クイントは幻影使いを離し、俯く
残念だが、彼女達が追っていた誘拐犯ではなかったようだ
その後、無事にメーテルは救出され、幸いにも怪我もしていなかったようだ
クイント「本当に助かったわ、ありがとね リトナ」
リトナが来なければ、クイントは負けていたかもしれない
リトナ「いえ」
部下として当然のことをしたまでと言わんばかりのリトナ
メガーヌ「あなたのお手がらね。本当にありがとう」
メガーヌも彼に礼を言う
メガーヌ「あなた達、本当に最高のパートナーね」
クイント「まぁね!!」
ドヤ顔をするクイントに呆れながらも笑みをこぼす リトナ
この2人はまるで出会うべくして出会ったと思えるような仲だ
これにて一件落着……………………とはならない
ここからが物語の本番であるからだ
?「ククククク、何とか完成したな。これが戦闘機人か」
暗躍の影はまだ消えた訳ではない
?「地上のエース級の魔導師の細胞から創ったのだ、さぞかし強いだろうな」
今回のメーテル誘拐事件は仕組まれたものだった
?「今回こそ完成形と言っていいかな? ククククハハハハハ!!!!!!」
高笑いをする謎の男…………彼は一体?
そして、物語は大きく変化する
最悪の展開に繋がる変化が…………
次回、遂にリトナが嵌められる
お楽しみに!!
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