真・リリカルなのは 第十二章 非道なる報復編 第三十話 憎しみの予兆 |
ジェイル・スカリエッティ…………彼は犯罪者だ
自らの欲望の為、たび重なる人体実験を行ってきた
プロジェクトフェイト、そして戦闘機人の開発
しかし、どちらも元は管理局の発案だ
強い魔導師が居ない為、力を欲した結果なのだ
Fは強い魔導師のクローンを何体も創り、人手不足を補おうと考えられたものだ
戦闘機人は魔法が使えない者に魔法に対抗出来るようにし、人手不足を補おうと考えられたものだ
それ以前に管理局にはそれを為しえるほどの技術力がなかった
ましてや非人道的実験である為、考案した管理局自身がこれらを闇へと葬るのだ
だが、スカリエッティは戦闘機人の開発に成功する
彼が戦闘機人の情報をどのようにして得たのかは謎だが、彼はギンガ達を生み出す
後にタイプゼロと呼ばれる彼女達を…………
しかし、彼にとってタイプゼロは失敗作であり、全く興味ない
だが、最高評議会はそれを欲す
そして、スカリエッティは奴らの駒となってしまうのだ
さて、では彼がギンガ達を創った経緯を説明しよう
クイントが追っていた誘拐犯……それはスカリエッティだったのだ
彼は子どもを攫い、実験に明け暮れていた
そんな中、クイントが犯人捜索を始めると、勘のいいスカリエッティは誘拐を止める
そして、彼は戦闘機人を創る為、強い母体を欲した
そこで眼を付けられたのがクイントだ
彼女の細胞を使えば、間違いなく戦闘機人が創れる
その為、ある2人を利用し、クイントの友であるラフィールの娘を攫わせたのだ
幻影使いは金で雇われ、ラフィールの事が好きだった男は言葉巧みに唆されてしまった
そして、彼はクイントと幻影使いが戦った場所まで赴いていた
スカリエッティ「私の思った通りだね」
辺りを見回すと、何もないように思える
しかし、地面を良く見てみると、青い髪の毛が1本落ちていた
スカリエッティ「これさえあれば十分だ」
スカリエッティはその場を去る
本来ならばクイントのクローンを作りたい所であるが、スカリエッティほどの天才でもFは成功できなかった
よって、クイントの細胞に機械を埋め込むことで、タイプゼロを生み出したのだ……後に戦闘機人のモデルとなる2人、ギンガとスバルを
スカリエッティは一様完成形としたものの、彼にとっては失敗策であり、まるで興味がなかった
その為、その研究所で放置されてしまったのだ
それが全ての災いの始まりだったといえる
後にスカリエッティは奴らの駒になるが、その前に偶然にも彼はプレシアと出会う
そして、自分では為せなかったFを彼女に教えたのだった
恐らくはほんの興味本心だっただろう
Fは実現不可能と彼は考えていたのだから
しかし、結果はご存知の通りだ……フェイトが生みだされることになる
話を元に戻すが、スカリエッティはこの時タイプゼロの2人を処分しておくべきだったのかもしれない
そう、これが彼にとっても……リトナにとっても地獄の始まりだった
〜リトナ視点〜
リトナ「管理局だ! 無駄な抵抗は止めて投降しろ!!」
私はスカリエッティのアジトに潜入した
何故、私がこの場所を知っていたのか?
答えは簡単だ、幻影使いがスカリエッティの事を喋ったからだ
無論、偽りの情報を聞かされていた幻影使いはスカリエッティの事を知るはずはない
しかし、運良くアジトだけは知っていたのだ
彼らを捕まえてから1カ月後のことだった
リトナ「あいつは誘拐犯が助けに来てくれると思っていたらしいが、不可能だ」
幻影使いは管理局の設備を見て、スカリエッティが自分を救出するのは不可能と判断し、少しで罪を軽くする為、知っている事を全て話した
スカリエッティは彼に捕まった場合は必ず助けに行くとでも言われていたのだろう………愚かしい嘘に騙されたものだな
アジトに辿り着いた私だが、流石と言うべきか、勘のいいあいつはいなかった
リトナ「もぬけの殻か…………」
恐らく、スカリエッティは既に逃走しているのだろう
リトナ「これが最後の部屋だな」
一様、最深部の部屋に潜入することにした……しかし、その扉を開くべきではなかったのだろう
私は見てしまうのだ…………タイプゼロを……
リトナ「これはっ!?」
驚くのも無理はない、巨大なカプセルに幼い女の子が2人も入っているのだから
リトナ「なんと惨いことを!!」
私はカプセルを切り裂く
すると、透明な液体が足下を濡らしていく
リトナ「4、5歳と言った所か?」
私は彼女達2人を近くにあった布で包む
リトナ「ん? これは…………」
恐らく、スカリエッティが残していったと思われる資料を発見した
そこには2人の事が書かれている
クイントさんの細胞によって生み出された者である事、戦闘機人へと改造した事、人と同じで成長し、自我が強いから失敗作である事などだ
リトナ「しかし、初の完成形である為、処分はしないでおこうだと?」
私はこれほどまでに怒りを感じた事が無い
腸が煮えくり返っていたと言うべきか………
リトナ「命を…………何だと思っている!!!」
怒りにまかせ、タイプゼロと書かれた資料を破り捨ててしまう
自分で言うのもなんだが、私はとても正義感の強い青年だった
リトナ「取り合えず、報告しなければ……」
私は急いである人に連絡した
それは当時から中将であったレジアスさんだ
私の様な身分が低い者が中将に連絡出来る事が不可思議であると思うだろうが、実は私は元々は中将の秘書であり、あの人の命令でクイントさんの部下となっていた
中将はこの事を大問題として、すぐに管理局上層部へと報告してくださった
それが間違った判断だとは知らずに………
そう、上層部はタイプゼロを欲したのだった
戦闘機人を開発できるほどの技術力を…………
タイプゼロさえ手に入れれば、解剖などすれば簡単に戦闘機人を創れるようになる
しかし、タイプゼロの事が世間に知られれば、管理局の評価は下がる……ならば隠蔽するしかない
リトナ「え?」
私は混乱するしかなかった
あれから2日後、私は上層部から告訴されたのだ…………意味がわからなかった
何故、私が告訴されなければならないのか? 戸惑いつつも、反発してもいい事はない
そう判断した私は裁判所へと赴く……そして知る、管理局の醜さを……
これが全ての始まりだ…………私は管理局の実態を知り、憎しみを抱いたのだ
信じていたものに裏切られたのだ…………最悪の展開で
裁判官「これより裁判を始める」
リトナ「一体、何の裁判ですか?」
私は何故この場に立たされてるかもわからず、裁判官に問うたが……
裁判官「貴様に発言を許した覚えはない!!!」
リトナ「…………すみません」
理不尽極まりない怒鳴られ方をしたが、私は詫びるしかない
裁判官「被告人リトナ・フェイゲール。貴様は管理局で悪質な犯罪と言われている人体実験を行い、戦闘機人というものを創った……………間違いないな?」
リトナ「は?」
パニックになった………私が戦闘機人を創った? 何をバカなことをと思い、反抗しようとしたが、それは不可能になる
裁判官「証拠はある! 貴様の家に戦闘機人である2人の幼い少女が居るだろう!!」
私は彼女達を取りえず、自分の家で保護したのだった
リトナ「それは!!」
失策だった……私が彼女達を自宅で保護していなければ、まだいい訳が出来たのだが……
裁判官「判決を言い渡す!!! 非人道的悪質な犯罪を犯したリトナ・フェイゲールよ!! 貴様のリンカーコアを封印し、魔力を没収、及び管理外世界へと永久追放とする!」
今までに類を見ない判定だ…………私は罪を着せられてしまったのだ
管理局が戦闘機人の力を手に入れる為、スカリエッティを守らなくてはならないからだろう
その為にその罪を渡しに押し付け、スカリエッティを無実とする
…………私は不要と捨てられたのだ、管理局の正義の為に………
ここからだ……ここから私の復讐劇が始まる
絶望という名の闇に支配されながら…………
次回でリトナの過去編は終ります
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