仮面ライダーディケイド 〜Road Of Precure〜 3話
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「ここが、新しい世界か」

 

 士は、外に出ると最初に、そう言った。

 

 紅渡に告げられて、プリキュアの世界をまわることになったはいいが、彼はライダーならばともかく、プリキュアについてはまったくわからない。絵柄に描かれていたのは、巨大な花を咲かせる大樹の側に立っている二人の少女であったが。

 

「希望ヶ花……なんか素敵な地名ですね」

 

 柱に描いてあった地名を呼んで、瞳を輝かせる夏海。なんとも、明るい名前の地形だ。そして、彼女は士を格好を見る。

 

「今回も、ちょっと変わってますね」

 

 士の格好は、白衣にメガネというインテリな格好。名札がつけられており、そこには「植物学者 門矢士」と書かれている。彼は言葉を鼻で笑うと、

 

「ま、俺は何を着ても似合ってしまうからな」

「何言ってるんですか」

 

 そこで、彼らは気づく。いつもだったら同じように新しい世界に驚いているはずの青年の声がしない。

 

「どうしたんだ、ユウスケ。やけに静かじゃないか」

 

 士は振り返ると彼らと同じように外に出ているユウスケへと声をかける。だが、彼は外に出てから、ずっと空を見つめ続けていた。

 

「何かが……俺を呼んでる?」

「おい、ユウスケ?」

 

 だが、ユウスケは彼の言葉に答えることなく、自分のバイク、トライチェイサーへと跨る。アクセルを吹かせると、そのまま何かに導かれるかのように走り出す。

 

「おい、ユウスケ!?」

 

 士の叫び声。だが、ユウスケはそれさえも聞こえないのか、走り去っていく。

 

「なんなんだ、あいつ……」

「どうしたんでしょう、ユウスケ」

 

「ゴッチゴチィー!!」

 

「ん?」

 

 あっけに取られている士たちの後ろから変な叫び声が聞こえて振り返る。そこには、積み木を積み重ねたような胴体に、積み木のような手足の付いた10mほどの怪物。手にはポンポンのようなものがつけられており、それを振り回して建物を破壊している。そして、その横には、

 

「さぁ、デザトリアン、暴れまくるぜよ!」

 

 赤い頭髪を無造作に伸ばし、赤い瞳に、軍服のような灰色の服。その腰にはサーベルが一本、挿されている。

 

「あれが……この世界の敵か」

 

「そこまでよ、クモジャキー!」

 

 士が呟くと同時に、響き渡る声。見てみれば、そこには二人の少女が立っていた。

 

 一人は長い濃い赤の髪を花形のゴムでツインテールに纏めた少女。もう一人は、青みがかった長い髪をストレートにのばしている少女。二人とも、薄いクリーム色の制服に身を包んでいる。彼女達の肩らへんには、ぬいぐるみのような妖精がいる。

 

 

「えりか!」

「やるっしゅ!」

 

 二人は香水のようなものを取り出す。表側がスライドして、なにかをはめ込むような部位が露出すると、二人の洋服が赤と青の光のドレスへと変わる。二人の胸元から、妖精の胸元へと光が飛ぶ。

 

「「プリキュアの種、いくですぅ!」」

 

 二匹の妖精の胸元から、今度は宝石のように光り輝く種が二人へと渡される。彼女達は、それを香水の露出した部位へとはめ込む。

 

「「プリキュア、オープンマイハート!」」

 

 二人のドレスが動きやすさを重視した服へと変わってく。ツインテールの少女の髪が濃いピンクへと変わり、ポニーテールへ。ロングの少女の髪は水色に変わり、髪にウェーブがかかる。

 

「大地に咲く一輪の花、キュアブロッサム!」

「海風に揺れる一輪の花、キュアマリン!」

「「ハートキャッチ、プリキュア!!」」

 

「……あれが、この世界のプリキュアか」

 

 

 

 

第三話「ハートキャッチの世界! プリキュア解散ですか?!」

 

 

 

「いくよブロッサム!」

「はい!」

 

 一斉に駆け出す二人。青いプリキュア、キュアマリンが、

 

「ブロッサム、同時にキックよ!」

「はい!」

 

 マリンが一拍先に飛び上がり、ブロッサムもそれにあわせて飛び上がろうとするのだが、

 

「きゃあっ?!」

 

 大きな怪物―――デザトリアンによって破壊された瓦礫に躓いてしまう。一気に連携が崩れてしまう二人。

 

「ゴッチゴチィー!」

 

 そのタイミングを狙って振り上げられる怪物の腕、マリンはその腕を睨み付け、怯むことなく、

 

「マリン……」

 

 右手を前に出すとゆっくりと円を描くように動かす。その腕に沿って大きな水の塊が、現れる。

 

「シュート!!」

 

 両手でそれを弾くと、弾丸のようにデザトリアンへと襲い掛かる。強い水流へと襲われて体がよろめく。

 

「ブロッサム、今よ!」

「は、はい!」

 

 何とか立ち上がったブロッサムは、胸を叩くと同時に其処から中央が回転する棒状の武器、

 

「集まれ、花のパワー! ブロッサム、タクト!」

 

 回転するようになっている中央を掴むと、思いっきりそこを回転。すると、そこから様々な色の光が現れて、先端へと集まっていく。

 

「花よ輝け! ピンクフォルテ……」

 

 だが、そこで彼女の動きが止まる。

 

「いけない!」

 

 繰り出そうとしていた必殺技を止めると、彼女は突然走り出す。彼女の目線の先には、デザトリアンによって壊れた建物の瓦礫に足が挟まれて、身動きが取れない少年の姿。

 

「大丈夫ですか?!」

「お、お姉ちゃん……!」

「今すぐ助けますから!」

 

 ブロッサムは少年の足を挟んでいた瓦礫をどけ、少年が解放されたことに安堵する。が、そこにさしかかる影。

 

「!」

「ゴッチゴチィー!!」

 

 振り上げられるデザトリアンの腕、なんとかブロッサムタクトで防御しようとするが、振るわれた腕に弾かれて飛ばされてしまう。再び振り上げられる腕、ブロッサムはとっさに少年を庇うように抱きしめる。

 

「やれやれ、世話が焼けるプリキュアだな」

 

 -Kamen Ride DECADE!!-

 

 デザトリアンの真横から襲い掛かる弾丸。突然の攻撃に思わず怯んでしまう。ブロッサムは驚いて弾丸の放たれた場所へと顔を向ける。そこには、黒とマゼンタの色をしたライダー、ディケイドがライドブッカーを銃に変形させて構えていた。

 

「あの人は……?」

 

「集まれ花のパワー! マリン、タクト!」

 

 驚いているブロッサムを尻目に、マリンはすかさずに怯んだデザトリアンへと必殺技を放つ。

 

「花よ煌け! ブルーフォルテウェーブッ!」

 

 タクトの先端から花のつぼみのようなものが現れると、それがデザトリアンへと向けて放たれる。猛スピードで飛ぶそれは逃がすことなく捕らえると、デザトリアンの背中に巨大な花が咲く。

 

「はぁあああああああ!」

 

 タクトの回転部を回すマリンの動きに合わせて、デザトリアンの背中の花も回転していく。

 

「シュワシュワ〜……」

 

 気持ちよさそうに笑顔を浮かべ、デザトリアンがそう呟くとその体が光に包まれて消えていく。残ったのは透明な宝石のような石柱、その中には小さな花が咲いている。

 

「ブロッサム、大丈夫!?」

「はい、あの人が助けてくれましたから……」

 

 ブロッサムはそういってディケイドを見る。ディケイドはライドブッカーを本の形に戻すと腰に戻す。とりあえず、彼女は自分が庇った少年へと顔を向ける。

 

「大丈夫でしたか?」

「うん、強いんだねお姉ちゃん!」

 

 少年は瞳を輝かせて言うと、ブロッサムは照れる。

 

「いえ、そんなことは……」

「ピンクのお姉ちゃんじゃなくて青いお姉ちゃんのほう!」

「ええー?!」

 

 しかし、容赦ない少年の言葉に今度はショックを受ける。

 

「私も頑張ったのに……ふぇーん」

「まぁまぁ、次があるって」

 

「……なんなんだこいつら」

「いいじゃないですか、なんか微笑ましくて」

 

 泣き崩れるブロッサムの背中をポンポン叩きながら慰めるマリン。そんな二人を見て呆れるディケイドに、微笑みながら見つめる夏海。そして、その姿を見た少年は、

 

「本当に……強いんだねお姉ちゃん」

 

 邪悪な笑みを浮かべる。

 

「……! 離れろ!」

 

「「え?」」

 

 それに気づいたディケイドが叫ぶと同時に、少年の姿が変化する。体が膨れ上がると、全身が緑色に変化し、鋭利な爪が伸び、頭部が膨れがあって体と一体化する。その姿を見て、ディケイドは叫ぶ。

 

「これは……ワームか!」

 

 カブトの世界にいた怪物、ワーム。彼らの目の前に現れたのは、そのサナギ体と呼ばれる状態のワームだ。そのワームが現れると同時に、草陰からさらにワームが現れだす。

 

「ブロッサム、こいつら!」

「ええ!」

 

 ブロッサム、マリンもその存在のことを知っているようだ。

 

「ていうか、むしろあんた誰……?」

 

 マリンが首をかしげてディケイドの姿を見る。

 

「詳しい話は後だ。今はそれよりもあいつらの相手をしないとな」

 

 彼女達が見つめる中、先ほど少年に擬態していた一体のワームの体が赤く染まり煙を吹き始める。

 

「脱皮か!」

 

 外郭が崩れるように落ちていくと、其処から現れるのは蜘蛛を思わせるような黒と赤の怪物、アラクネアワームだ。

 

「ディケイドもこの世界に着たんだね……丁度良いや、プリキュアとあわせて倒してあげるよ!」

 

 アラクネアワームの言葉に合わせるように、サナギワームたちが一斉に姿を消す。否、ものすごいスピードで動き出したのだ―――クロックアップ、ワームが持っている高速移動能力だ。その動きに、ディケイドは舌打ちをする。

 

「やばいな、プリキュアじゃあクロックアップに対抗は―――」

 

「ブロッサム、あれやるよ!」

「はい!」

 

 二人は、コロンの容器みたいなもの―その中には、様々な色の石のようなものが入っている―を取り出すと、そこから赤い石を取り出す。それを、先ほどの香水のような容器、ココロパフュームへと入れると、

 

「「レッドの光の聖なるパヒューム! シュッシュと気分でスピードアーップ!」」

 

 彼女達がそう叫ぶと同時に香水を自分達の体へと吹きかけると、二人の体が赤い光へと包まれる。

 

「いくよ、ブロッサム!」

「はい!」

 

 彼女達が地面を蹴る。同時に、彼女達の姿が消えた。

 

「まさか、あいつ等……!」

 

 そう、ブロッサムたちは色の付いた石のようなもの―心の種―を使うことによって様々な能力を得ることができるのだ。赤い心の種は、彼女達を高速で動けるようにしてくるのである。

 

「俺も負けてられないな」

 

 そういって、一枚のカードを取り出し、腰のバックルに差し込む。

 

 -Kamen Ride KABUTO!!-

 

 ディケイドの体が瞬時に変わる。赤い鎧に青い瞳、そして頭頂部には大きなツノが一つ。仮面ライダーカブト、ワームと戦うために生み出されたライダーだ。

 

 -Attack Raide CLOCK UP-

 

 ディケイドも、高速戦闘へと飛び込んだ。

 

「マリン、インパクト!」

 

 マリンの拳を水色の光が包み込む、それを襲い掛かってきたサナギワームへと叩きつける。よろけた相手に向かって、そのまま回し蹴りを叩き込む。緑色の炎を吹き上げて爆ぜる。

 

「ブロッサム、シャワー!」

 

 ブロッサムが手を回転させると、幾枚もの花びらが現れる。それを両手で押し出すように弾くと、花びらの水流となってサナギワームたちを押し流していく。だが、倒すまでに至らない。体勢を戻したサナギワームは一本だけ異常に発達した鋭利な爪を振り上げると、ブロッサムへと突き刺す。

 

「!」

「しっかりしろ」

 

 だが、間一髪のところでディケイドカブトがその爪を弾く。

 

「甘いところを見せると、すぐにやられるぞ!」

「あ、はい、ありがとうございます」

 

 その背中を見て、思わず顔を赤くするブロッサム。ディケイドはそんな彼女を尻目にライドブッカーを振るう、二撃、三撃と斬撃をうけたサナギワームは緑の炎へと変わっていく。

 

「マリン、インパクトォ!」

 

 ディケイドたちの後ろで、粉塵が上がる。振り返ってみれば、そこにはサナギワームたちを一掃したマリンの姿。

 

「どうやら、あっちのほうは大丈夫なようだな……」

 

「流石だね、お兄ちゃんお姉ちゃん」

 

「……!」

 

 サナギワームたちが倒されるのをずっと見守っていたアラクネアワームがゆっくりとディケイドたちへと歩んでくる。

 

「残りはあんただけよ、覚悟しなさい!」

 

「……あんまり、調子に乗らないでよ、お姉ちゃん」

 

 瞬間、アラクネアワームの姿が消える。驚くマリン、

 

「未熟な君達に負けるほど、僕も弱くは無いよ」

「―――きゃああ!」

 

 真後ろから聞こえた声にとっさにガードするも、そのまま吹き飛ばされるマリン。

 

「なんで、スピードは一緒なのに!」

「もともとの能力がちがうんだよ!」

 

 再び振るわれる鋭い爪の生えた腕、マリンは襲い来るであろう痛みに身を強張らせる、が。

 

「あんまり、この世界で好き勝手するなよ」

 

 弾丸がアラクネアワームの腕を弾く。

 

「ディケイド、邪魔しないでくれるかな?」

「そういうわけにもいかないんでな」

 

 その言葉に、アラクネアワームは腕を振り上げると、ディケイドへと襲い掛かる。ディケイドはあせることも無く、一枚のカードを取り出すと、先ほどと同じようにバックルへと差し込む。

 

 -Final Attack Ride! KA,KA,KA,KABUTO!-

 

 カブトの特徴的な頭部の角にエネルギーが電流のように走ると、そのまま右足へと集まる。

 

「はぁああああああ!」

 

 そのまま、カウンターのようにアラクネアワームへと叩きつける。激しい音と共にエネルギーが叩き込まれ、ゆっくりと崩れ落ちるワーム。ディケイドが背中を向けると同時に、爆発。

 

「つ、強い……!」

「あの人は、一体誰なんでしょうか……?」

 

 -CLOCK OVER-

 

 高速状態が解除されて周りと同じスピードに戻っていく。残されたのは、クモジャキーと呼ばれた敵と思われる男一人だけである。

 

「なるほど、ディケイド、噂どおりの実力の持ち主のようじゃな」

「……お前も、俺とやるのか?」

 

 ディケイドの挑発、だがクモジャキーは鼻で笑う。

 

「今日のところはわしの負けじゃあ。素直に引くぜよ……」

 

 それにしても、と彼は加えて彼は二人のプリキュアを見る。

 

「史上最弱のプリキュアは、二人でもやっぱり最弱ぜよ」

 

 その言葉に、悔しそうに口をかむブロッサム、それに対してマリンは、

 

「誰が史上最弱よ! デザトリアンも遣られたくせにー!」

「ハ、ディケイドに助けてもらって何を言うとるぜよ! 結局、ディケイドがいなければわしらの勝利だったぜよ!」

 

 クモジャキーはそういうと、彼らに背を向ける。

 

「プリキュア、もっと強くなれ……わしが、倒しがいが出るようにな」

 

 そう言って、彼の姿は掻き消えた。

 

 

 一方、何かに呼ばれる何かに呼ばれたユウスケは、トライチェイサーをある場所で止めた。

 

「ここ、か?」

 

 そこにあるのは巨大な植物園。そこから、何かに呼ばれている、そう感じたユウスケはバイクを道路の邪魔にならない場所に停車させると、その中に入っていった。

 

「凄い……」

 

 入ると同時に、思わず彼は呟いてしまった。そこに広がっているのは、そこらへんのちゃちな植物園とは比べ物にならない数の植物が、綺麗に並べられていたからだ。彼も道端で見たことあるような可愛らしい花から、見たことも無い綺麗な花まで、様々な種類が取り揃えられている。

 

(でも、誰なんだ、俺を呼んでいるのは……?)

 

 そんな疑問を頭に残しながらも、植物園の奥へと入っていくユウスケ。咲いている花に少し興味を向けながらも奥に行くと、少し開けた場所に出る。そこにも草木が植えられているのだが、背の低い花が多い。

 

 そこには、一人の少女がいた。

 

(あの子は……?)

 

 ふとももまで伸ばした長い黒い髪に、白い肌。その顔にはメガネがかけられており、理知的なイメージを与える。薄いグレーの上着に、黒っぽいスカートの制服。赤いリボンタイが首に結ばれている。

 

 彼女は腰をかがめて花壇を見ていた。彼女の視線の先には、まだつぼみの小さな花が咲いている。その姿を、彼女は微笑ましそうに笑っている。

 

 だが、ユウスケは見逃さなかった。

 

(あの子……)

 

 瞳の中にある、鈍い光を。その光をみたユウスケは、思わず足元にあった小さな小枝を踏んでしまった。

 

「……! 誰!?」

 

 パキっという乾いた音が響くと同時に、彼女は顔を強張らせると立ち上がり、ユウスケの方を向いて叫ぶ。彼はばつが悪そうに頭をかきながら、彼女の前に姿を現す。

 

「ごめん、邪魔する気はなかったんだ」

「……貴方、誰?」

 

 先ほどまでとは打って変わり、厳しい顔つきでユウスケを睨んでいるままだ。しかし、ユウスケもどのように答えたらいいのかわからない、誰かに呼ばれてここに来たといっても信じてもらえないだろうし。

 

「どうしたのゆりちゃん、大きな声を出して」

 

 すると、草木をかきわけて一人の女性が現れる。かなりの高齢のようで、顔には深いしわが刻まれており、その髪にはウェーブがかかっている。

 

「薫子さん……」

「あらあら、お客さん?」

 

 嬉しそうに笑顔を浮かべる薫子と呼ばれた女性。だが、彼女はユウスケの姿を見ると同時に、驚きの表情を浮かべる。そして、全てを理解したような顔を浮かべると、

 

「そう、貴方はこの世界の人ではないのね」

 

 確信を突いた。

 

 

「この世界の?!」

「人じゃない?!」

 

 士たちの説明を受けて、少女達が最初にした反応がこれである。

 

「本当に、何も聞いていないのか?」

 

 士もその反応に驚きを隠せないようだ。無理もない、これまで渡ってきた世界では鳴滝の手や何らかの事情により彼らの存在を知っているのだが、どうやら彼女達は珍しく彼らのことを知らないようだ。

 

「じゃあ、私達が戦ってきた砂漠の使徒ではない敵は、スーパーショッカーて言うんですね」

 

 濃い赤の髪をツインテールに纏めている少女、キュアブロッサムこと花咲つぼみ。

 

「どうりで変な敵が増えたと思ったよ。元々この世界の敵じゃ無かったってわけね」

 

 青みがかった髪をストレートに長く伸ばしている少女、キュアマリンこと来海えりか。

 

「どうりで僕達も診たことがなかったわけですぅ」

「それは流石にわからなかったですぅ」

 

 浮いているのは彼女達の妖精。白い体はほとんど瓜二つだが、頭部の飾りと柄の色が違う。ピンク柄なのがスプレ、青い柄なのコフレ。それぞれつぼみとえりかのパートナーである。

 

「じゃあさ、私達の知らない世界もいーっぱい回ってるってこと!?」

「そういうことになる」

「すごーい! 私も回ってみたーい!」

 

 士の言葉にテンションを上げるえりか。そんな彼女を見つめながら、つぼみはため息を一つ。

 

「どうしたんですか、つぼみちゃん。ため息なんかついて」

「あ、いえ、なんでもないんです!! ……ところで」

 

 つぼみは士の方を見て、

 

「士さんは、植物に詳しいんですか?」

 

 士はその言葉を聴いて、自分の白衣を正すとさぞ当たり前のように、

 

「当たり前だ、俺を誰だと思ってやがる」

「本当ですかぁ?!」

 

 瞳を輝かせるつぼみ。

 

「シダ植物とか面白いと思うんですけど、士さんの好きな植物はなんですか?」

「え、あーえっと、そうだな……」

 

 言いよどむ士、その姿を見て呆れて一言。

 

「余計なこと言わなきゃ良いのに」

 

 その後、植物学者並みのつぼみの知識に士は辛うじて突いていくのが精一杯だったという。

 

「士さんって、本当に植物に詳しいんですね」

「お前ほどじゃないけどな」

 

 感心するつぼみに対して、ぐったりしている士。たとえ知識はあったとしても、好きでもない会話を深くするというのは疲れるものである。

 

「それだけでなくて、強くて……凄いです」

 

 先ほどまで輝いていた瞳が急速に光をなくすと、視線を下に落とす。その表情にはかげりが見え始める。

 

「つぼみ?」

「私、駄目なんです。精一杯頑張ってるんですけど、えりかの足を引っ張ってばかり……今日だって、せっかくのチャンスをふいにしちゃって」

 

 思いつめた少女の顔に、言葉を失う士と夏海だったが、

 

「そんなことないよ!」

 

 真っ先に反応したのはえりかであった。

 

「つぼみは男の子を助けるために行動したんでしょ、気に止むことじゃないよ!」

「でも、それ以外にもえりかや士さんにいっぱい迷惑を」

「そんなの気にしなくてもいーよ! つぼみには他にいーっぱい良い所あるんだから!」

「はい……」

 

 えりかの励ましの言葉にも、顔を俯かせて答えるつぼみ。えりかがどうしようかと思ったとき、

 

「どういうこと!?」

 

 遠くから叫び声が聞こえた。全員の顔が声の下方向へと向く。

 

「今の声……ひょっとして」

「あ、えりか?!」

 

 声の主に思い当たる節があるのか、駆け出すえりかと、それを追いかけるつぼみ。士たちも顔を見合してから彼女達に続く。えりかに追いついたときには、彼女は金網の前にいた。金網の向こう側にはテニスコートが設けられており、そこで二人の少女が厳しい顔つきで立っていた。

 

「まおとあゆみだ」

「私達の学校の子、ですか?」

「うん、凄いんだよ、ダブルスで全国大会までいったんだ」

 

「ま、俺ほどじゃないだろうがな」

「何を言ってるんですか士くん」

 

 そんな彼女達の前で、厳しい顔つきを浮かべていた二人の少女。片方の少女がまるで逃げるようにテニスコートから去っていく。残された少女はその後姿を悔しそうに見つめていた。

 

「まおちーん!」

「……えりか?」

 

 そんな彼女に、躊躇いもなく声を欠けるえりか。まおちんと呼ばれた少女は、振り向く。その顔は、やはり先ほどの少女となにかあったのか暗い。つぼみもえりかに続くのだが、士たちは金網の向こう側で待っている。

 

「どうしたの?」

 

 屈託のないえりかの問いかけに対して、まおは少し視線を落としながら口を開く。

 

「あゆみがさ、少し一人で練習したいって……」

 

 その表情が、さらに暗くなっていく。

 

「私、試合のときにあゆみにばかり頼ってたから、きっと愛想を付かされたんだよ……コンビを解消すれば、もっと強い子と組めるし」

 

 彼女の言葉が、つぼみの胸に突き刺さる。

 

(もっと、強い子……と)

 

 先ほどの戦闘で、何もできないまま足を引っ張ることしかできなかった自分。史上最弱のレッテルを貼られ、自分の身を護ることもできなかったことを思い出す。そう、彼女が置かれている状況は、そのままつぼみに当てはまってしまうのだ。

 

「なんだ、そんなこと!」

 

 だが、真剣そうなまおと違い、えりかの口から出たのは場違いなほど明るい声であった。

 

「だったら別の強いこと組めばいいじゃない!」

 

(……え?)

 

 きっと、何も意識せずに言った、たった一つの言葉。だが、それはある種の不安を抱えていたつぼみにとって、冗談ではすまない一言だったことに、えりかは気づかない。

 

「前向きに考えようよ! コンビ解散は、新たなスタートだよ!」

 

(コンビ、解散……!)

 

 その言葉一つ一つが、つぼみの心に突き刺さっていくことを、えりかは気づかない。

 

(わ、私はえりかの足を引っ張ってばかりで、お荷物で、今日だって……今日だって……!)

 

 忘れようとしていたことが、彼女を責め始める。連携を崩してしまったこと、デザトリアンを倒すタイミングを失ってしまったこと、ディケイドに護られたこと。全てが、彼女を責める。

 

「もういいから! ほっといてよ!!」

 

 まおはえりかの言葉に我慢がならなくなったのか、そう叫ぶと同時に背中を向けて走り去っていく。その姿を、唖然とした顔で見送るえりか。

 

「何、怒ってるんだろ……ね、つぼみ?」

 

 自分が彼女の神経を逆なでしてしまったことに全く気づかず、えりかは側にいたつぼみへと振る。しかし、そのつぼみも顔を俯かせている。

 

「……私は、えりかに相応しくない」

「え、なんて?」

 

 ボソっと呟くように言ったその言葉を、えりかは聞き取ることができなかった。目じりに涙を溜めながら、顔を上げるつぼみ。

 

「別の子と組んでも、私のこと忘れないでくださいね……!」

 

 まおと同じように、背中を向けて走り去っていくつぼみ。その姿を、ただ見つめることしかできないえりか。その顔は、心底理解できないと言った風だ。

 

「な、何を言って……」

「お前はアホか」

 

 そんなえりかの頭を軽くはたく士。彼女は叩かれた頭を抱えて振り返ると、そこには呆れた顔を浮かべている士と夏海の姿。

 

「駄目ですよえりかちゃん、あんな言葉つぼみちゃんが聞いたら傷つくに決まってます」

「なんで? 私はマオチンを励ましてたのに?」

「逆効果だ」

 

 全く理解できていないえりかの言葉に、士たちは頭を痛くする。

 

「さっきの女の子とつぼみの気持ちを少しは考えてやれ、お前のは励ましじゃなくて追い詰めただけだ」

「つぼみちゃんも、さっきの女の子も、コンビを解消したくないから落ち込んでたんじゃないんですか?」

 

 士の夏海の二人の言葉。その言葉に反論することもなく、考え込むように俯くえりか。だが、ポツリと呟く、

 

「そんなの……ないよ」

「え?」

 

「そんなのわかんないよ!!」

 

 自分の思いをぶちまけるように、彼女は叫ぶ。

 

「私、エスパーでもなんでもないもん! なのに、そんなこと言われたって、私は……!」

 

 自分でも自分の感情を抑えきれないように、叫び、そして言いよどむ。そして、逃げるように背中を向けると、士たちの前から走り去っていく。

 

「あ、えりかちゃん!」

「やれやれ、あいつもあいつで面倒くさいことになったな」

 

「君は本当に、面倒ごとに首を突っ込むのが好きだね、士」

 

 聞きなれた声に、士は「またか」という顔を向けると振り返る。そこには、彼の想像したとおりの人物が何かをたくらんでいるような顔で立っている。

 

「今度は何を狙ってるんだ、海東」

 

 海東大樹。前回の世界では邪魔をするだけして消えて言ったはた迷惑な怪盗である。

 

「ココロパフィームにココロポッド、この世界にもお宝が多いね、士」

「お前の好きなようにさせると思っているのか?」

 

 挑発的な士の言葉に、海東は嬉しそうに不適な笑みを浮かべる。

 

「ただ盗むだけはつまらない。やっぱ、盗みがいがないとね……邪魔できるものなら邪魔してみなよ、士」

 

 右手を銃の形にして、狙い打つような仕草で挑発を返すと、背中を向けて歩いていく。その後姿を、士は無言で見送る。

 

「さぁ、あいつが要らないことをする前に二人を見つけ出すか」

 

 

 巨大な月が浮かぶ、砂漠が広がっている世界。―――砂漠の使徒の居城だ。巨大な月を想像させる建物の中には、高いところに建てられた椅子に座っている一人の男と、その側にいる片翼の女性。

 

「そうか、ディケイドが現れたか」

「……」

 

 砂漠の使徒の統率者、サバーク博士と、彼が生み出したというダークプリキュアだ。ダークプリキュアは興味なさそうに屋根を見つめ、何も言わない。

 その眼下には、彼に頭を垂れている三人の男女と、それを侮蔑の瞳で見つめている一人の男性。

 

「はい。ディケイドの乱入に邪魔されたが、プリキュアどもはてんでよわいぜよ」

 

 土佐弁訛りの男は、先ほどディケイドたちと戦った、クモジャキー。

 

「ディケイド、か。世界の破壊者の名前のとおり、美しくないデザインだね」

 

 ディケイドの姿を見て、そういい捨てるのはコブラージャ。極度のナルシストである。

 

「また、やっかいなのが増えたわねー」

 

 最後の女性はサソリーナ、この三人の中では比較常識人である。彼女はディケイドの姿を見て、いやそうに顔をゆがめる。

 

「ふ、舐めたら痛い目を見るぞ。なにせ、この俺を倒したほどなんだからな」

 

 最後に、一人だけ立っていた男が言った。全身黒尽くめの服装に、顔には眼帯をまいている。彼は、ディケイドが回ったカブトの世界で現れたワーム、弟切ソウだ。彼は、ディケイドの手によって倒されたはずなのだが。

 

「ディケイドを倒すのは俺だ! このスーパーショッカーの手によって再生し強化されたこの体でな!」

「ふん、一回負けた奴など信用できんぜよ」

 

 クモジャキーの言葉を、鼻で笑う。

 

「お前らみたいな単細胞と一緒にするな。俺たちは……俺たちのやり方で倒す。それでまずプリキュアとやらを血祭りに上げてやる。よく見ているがいい!」

 

 ソウは、高らかに宣言した。

 

 

 えりかと別れたつぼみは、トボトボと川原を歩いていた。

 

「つぼみぃ……」

「ごめんなさい、シプレ。今は一人にしてください」

 

 彼女を励まそうとする妖精の顔も見ずに、言い放つ。どうすればいいのかわからずに、周りを飛びことしか出来ないシプレ。その顔は、心配そうだ。

 

(えりかにとって、私は要らない存在なんでしょうか……)

 

 引っ込み思案で、暗くて、運動神経もない。プリキュアとしての戦いだってマリンの足を引っ張ってばかりで、役にも立てない自分。プリキュアになったことで、少しは変われた思っていた。それすらも、今はただの幻想だった。

 

「私は……」

 

「そうだよ、つぼみにプリキュアなんて無理だよ」

 

 ふと聞こえた聞きなれた声に、彼女は振り返る。そこに立っていたのは、

 

「えりか……?」

 

 そう、そこにはえりかが立っていた。いつも表情をころころと変えている彼女なのに、今回はまるで人形のように無表情だ。

 

「つぼみはプリキュアには向いてないよ。引っ込み思案で暗くてさ、戦闘だっていつも私の足を引っ張ってる」

「え、えりか……?」

 

 彼女の表情は全く変わらない。ただ、淡々と、その口は感情もこもっていないであろう言葉を吐き続けている。

 

「いっつも迷惑に思ってたんだよ。私が頑張って盛り上げてるのに、つぼみったら全然反応してくれないし、ぶっちゃけ一緒にいてもつまらないんだよね」

「えりか、なんてこというですぅ!」

「うるさいなぁ、スプレは黙っててよ」

 

 彼女に噛み付くスプレに対してもえりかは冷たく言い放つと、右手は差し出す。

 

「ココロパフューム、返してよ」

「え?」

 

 驚くつぼみに対して、彼女は冷酷に言う。

 

「だから、ココロパフューム返してって。つぼみとは、別の子とプリキュア組むからさ」

「そ、そんな……!」

 

「えりか、いい加減にするですぅ!」

 

 スプレが二人の間に立つ。

 

「つぼみは、スプレが選んだ子ですぅ! えりかの我侭なんかで変更なんかしないですぅ!」

「うるさいなぁ、じゃあ新しい子を探してよ」

「嫌です、スプレはつぼみがいいんですぅ!」

「あ、スプレ!」

 

 えりかの言葉に耐え切れなくなったのか、飛び出していくスプレ。つぼみは、一瞬だけ躊躇ってから、飛んでいったスプレを追いかけていく。

 

「スプレ、まってください!!」

 

「……」

 

 その姿を、無言で見つめ続けるえりか。つぼみの姿が消えてから、一人の男が現れる。砂漠の使徒の居城でクモジャキーたちと話していた眼帯の男だ。

 

「すいません、弟切様。ココロパフュームを奪い損ねました」

「かまわん。これであいつらの絆もズタボロ、だ……いつでも奪う機会はでる」

 

 そういって、彼は不適に微笑んだ。 

 

「さて、”もうひとり”はどうかな?」

 

 

 一方、士たちの前から飛び出したえりかは、広い公園の中にまだいた。

 

「そんなこと、言われたって……」

 

『つぼみの気持ちを考えてやれ』

 

 先ほど、士たちから言われた言葉が、頭の中で繰り返す。彼女とて、士たちが言っていたことを理解してないわけではないのだ。自分自身の欠点は誰よりも自分自身が知っている。

 

「でも、言ってくれなきゃわかんないよ……私」

 

 その呟いた言葉は、風にかき消された。

 

「……えりか」

 

 声が、彼女を呼んだ。驚きの表情で振り返るえりか、そこにいたのは、

 

「つぼ、み?」

 

 先ほど、彼女と別れたばかりのはずのつぼみが、そこには立っていた。顔こそしっかり上げているが、その顔に表情はなく、彼女の優しさが感じられない。

 

「えりか、私もう限界です」

「え?」

 

 抑揚のない冷たい言葉。その口調に戸惑う。

 

「ずっと我慢してきました。相手のことを考えないで無神経に物事をズカズカいう貴方に」

「……それは」

 

 言い返せないえりか。無表情のまま、つぼみは続ける。

 

「もう、私あなたについていけません。一緒にプリキュアなんて、無理です」

 

 いつもの彼女ならばこんなことは決して言わないだろう。だが、先ほどのことがあったために、えりかは彼女のことを偽者だとは思いもしてなかった。

 

「だから、返してください」

「え、何を?」

「ココロパフュームです」

 

 冷徹な瞳が、えりかを射抜く。普段の彼女ならば、決してしないようなその冷たい瞳に、えりかは何も言えなくなってしまう。

 

 そして、

 

「……わか、た」

 

 ココロパフュームを、つぼみの手に渡してしまった。

 

 

「なんで、俺のことを……?」

 

 一方、ユウスケは自分のことを一目見ただけで異世界の人間と見にいた年老いた女性に驚いていた。

 

「フフフ、昔聞いていたのよ。貴方達のことを……ディケイドのことをね」

「ディケイド?! まさか、この人が……?」

 

 女性の言葉に、驚きの声を上げる少女。だが、ユウスケはあわてて否定する。

 

「違う、俺はディケイドじゃなくて!」

「わかってるわ。貴方はクウガ、ね。あの子から聞いてるわ」

「あの子?」

「とりあえず、こっちに来てもらえるかしら。ゆりちゃんも」

 

 その言葉に、ゆりと呼ばれた少女は無言で頷く。植物園のさらに奥、椅子などが並べられた休憩所のような場所へと案内される。そこには、なにやら2mほどの巨大な形容しがたいぬいぐるみのようなものが置かれている。

 

「……これは?」

「それはコッペ様よ」

「……コッペ様?」

「ええ、コッペ様よ」

 

 ニコニコと笑っている彼女に、とりあえずユウスケは追求するのをやめた。

 

「とりあえず自己紹介からね。私は花咲薫子、この植物園の管理を行ってるわ。で、そっちの子が……」

「月影ゆり、です」

 

 終始、ニコニコと紹介してくれた薫子とは逆にゆりは無表情を貫く。

 

「小野寺ユウスケ、です」

「そう、貴方が仮面ライダーという者なのね」

 

 ゆりが睨み付ける。理由がわからない敵意に少したじろぐユウスケに、薫子が笑顔のままで言う。

 

「話は薫子さんから聞いてるわ。この世界を破壊する者って!」

「落ち着いてゆりちゃん、彼はディケイドではないわ」

 

 その言葉に、意外そうに驚くユウスケ。

 

「ディケイドじゃないってどういう意味ですか、薫子さん」

「ゆりちゃん、彼はディケイドの仲間の、クウガよ」

「知ってるんですか?」

 

 ユウスケの言葉に薫子は笑顔で頷いた。

 

「ええ、”彼”から聞いていたからね」

「彼?」

 

「ああ、俺だよ」

 

 不意に後ろから聞こえた声に、ユウスケは振り返った。そこに立っていたのは一人の男性。笑顔がよく似合う彼は、ユウスケを見て親指を立ててサムズアップ。

 

「始めまして、小野寺ユウスケ」

「貴方は?」

「俺? 俺は―――」

 

 彼は、その名を口にした。

 

「五代雄介って言うんだ。よろしく」

 

 

次回の仮面ライダーディケイドは!

 

「君はもう、戦うべきじゃない」

「え……?」

 

 五代雄介から告げられた言葉に、戸惑うユウスケ。

 

「私がプリキュアになる資格なんて、きっとないんです」

「私、どうすればいいんだろ」

 

 ワームの手によって落ち込んでしまった二人は、立ち上がることができるのか。

 

「君、俺と同じ瞳をしてるからさ」

 

 ユウスケがゆりに見た光とは

 

「黒い、キュアブロッサム?!」

 

 そして、ワームが取った驚くべき手段とは?

 

「フローラルパワー、フォルテッシモ!!」

 

 二人が壁を乗り越えたとき、新しい必殺技が放たれる!

 

4話「決めます必殺技! ハートキャッチプリキュア!!」

説明
pixivで投降している作品です

ハートキャッチプリキュアの世界、前篇です。
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クロスオーバー ディケイド プリキュア 仮面ライダー 

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