北郷一刀の外史紡ぎ二篭 第十話
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北郷一刀の外史紡ぎ二篭 第十話―黄巾党討伐1

 

 

 現在俺達は軍議を開く為に広間に集まっている。メンツは寿春太守の蓮華、軍師の七乃、武官筆頭の粋怜さん、水軍筆頭兼歩兵隊筆頭の思春、隠密隊筆頭の明命、工作隊筆頭の俺、騎馬隊兼弓兵隊筆頭の結璃、興行部隊代表の人和が居る。

 

 蓮華「まずは七乃、皆に“あれ”を見せてやってくれ。」

 

 七乃「はい。皆さん、こちらをどうぞ。」

 

 そう言って配られる紙、ちなみに此処寿春では紙はそれほど貴重では無くなった。まだ技術を公表はしていないが、工作隊の一部で俺が作らせている。簡単な物だけどね。

 

 粋怜「・・・ほう、なるほど。だが・・・今さらだな。」

 

 粋怜さんが呆れる中、皆の顔も呆れやらなにやら、といった表情だ。

 

 七乃「皆さんが見た通り、やっっっっっっっっと、朝廷から黄巾党の討伐令が出ました。」

 

 溜めた、めっさ溜めた。気持ちは分かるけど・・・

 

 蓮華「これにより私達も大々的に軍を動かせるようになった。そこで・・・我が軍の情報を纏めて報告しながら、今回の遠征軍の編成を決めてしまおうと思う。異議は無いか?」

 

 一刀「異議じゃないけどちょっと確認。」

 

 蓮華「なんだ?」

 

 一刀「孫策さんはどう動く?」

 

 俺が一番気になってる事だった。合流するならよし、しないならどう動くか。そこも詰めなければならないし、動き方も変わってくるだろう。

 

 蓮華「我等は我らで動く、姉さまは末妹のシャオ、尚香と共に動くそうだ。」

 

 一刀「ん、了解。進めてくれ。」

 

 蓮華「ああ、それではまず各隊の調練の度合いを聞こう。粋怜、各将の鍛錬はどうだ?」

 

 粋怜「ああ、正直私より実力が上の者たちは申し分ないだろう。これは一刀と結璃の事だが・・・問題は思春、明命の二人だ。」

 

 思春「ぐ・・・」

 明命「はう・・・」

 

 蓮華「ん?問題があるのか?」

 

 粋怜「二人とも・・・一刀の戦い方を真似てしまってな。本来の実力すら出せてないのだ。」

 

 一刀「・・・思春も?」

 

 思春「く・・・面目ない。お前の戦い方は基本高速戦闘による回避だろう?それが出来れば私もそれなりにとも思ったのだが・・・」

 

 一刀「それはそうだけど・・・それなら俺に相談してよ。独学じゃ、出せる実力も出せないよ。」

 

 思春「むぅ・・・わかった。」

 明命「はい・・・」

 

 粋怜「と、言う事でお前たちはいつも通りの戦い方で当たり、この一件が終わったら私と北郷の二人でしごき倒すからそのつもりで。」

 

 思春「ぐ!・・・御意。」

 明命「はうあ!?・・・御意。」

 

 蓮華「ではその様に頼む。次は思春、報告を。」

 

 思春「は。現在歩兵の錬度は上々といえましょう。北郷の要請で守備を特化させた歩兵部隊が五大隊、計五千。攻撃に特化させた歩兵部隊が五大隊、計五千。機動性を特化させた歩兵部隊が十大隊、計一万の計二万になります。残り二万は現在基礎調練中で動かすのは得策ではないでしょう。」

 

 蓮華「分かったわ。七乃、今回歩兵はどのくらいの編成で行こうかしら?」

 

 七乃「今回は賊の討伐遠征ですので、こちらの被害を出さずに行きたいですね。守備歩兵隊五千、機動歩兵隊五千、計一万で行きましょうか。」

 

 蓮華「うむ。思春、軍議が終わり次第、準備に取り掛かれ。」

 

 思春「は!」

 

 蓮華「次は結璃、騎兵と弓兵の調子はどうだ?」

 

 結璃「はいは〜い。騎兵に関しては二つほど、一刀君に要請してた鐙がやっと全数整ったよ。全軍馬一万五千に実装済み。兵達からは乗りやすいって好評を得てる。同じく要請してた長槍、これも全兵に行き渡るぐらいはあるよ。状況によっては槍兵を兼任できるからそこは期待していいかも。弓兵に関しては錬度はちょい心配かな。私自身弓は得意じゃないから・・・これは一刀君開発の軽連弩が使えるね。勿論重連弩を扱えるように訓練も積んでるよ。ちなみに五千ぐらいしか使い物にならないかも。」

 

 蓮華「そう・・・七乃。弓兵に懸念がある以上、あまり多くは連れていけないわね。」

 

 七乃「そうですね・・・実戦経験を積ませる意味で半分の二千五百を連れて行きましょう。軽連弩を中心に、重連弩は置いて行きましょう。あれは基本籠城専用ですので。騎兵に関しては一万を連れて行きます。」

 

 蓮華「了解よ。結璃、思春同様準備よろしく。」

 

 結璃「了解〜」

 

 蓮華「次は明命、報告を。」

 

 明命「は!現在隠密隊は六十名を十班に分け情報収集を随時行ってます。第八班からの報告で張梁は寿春西部の邑にて行動中とのこと。現在の兵力は三千だそうです。」

 

 蓮華「そうか、これなら捕らえられそうだな。」

 

 七乃「そうですね。情報を引き出すためにも生け捕りがいいでしょう。」

 

 蓮華「隠密隊はそのまま情報収集を徹底させろ。他国の情報も随時集めるように。」

 

 明命「は。」

 

 蓮華「次は工作隊の一刀。報告を。」

 

 一刀「ん。まず、さっきも結璃が話したが鐙、槍、弩。この三種類は問題なく製造できている。増産も目処が立ってるので問題ない。工作隊は現在炉の製作に重点を置いている。これがうまくできれば一般に普及してる鉄の何倍も強度のある鉄が生産可能になる。これに関しても問題は無いだろう。試験炉の調子も上々、各将の新作武器も俺が自ら打ち出している。出発までには完成できるから楽しみにしててくれ。現在の兵数は三千と少数だが、他国の工作隊に負けない錬度を誇っているから安心してくれ。」

 

 蓮華「分かった。それでは最後に興行部隊の人和。報告する事はあるか?」

 

 人和「はい、最近では私達も有名になり近隣の街からも興行収入が見込めています。軍資金については問題ないでしょう。ただ、徴兵はそろそろ限界が見えています。新兵も三千ほどしか集まってません。これは領土が広がれば解決できるでしょう。それと・・・今回の行軍に私達も参加させてほしいんです。」

 

 蓮華「三姉妹をか?危険だ。それは認められない。」

 

 人和「お願いします。私達の名前を語った人達がどんな人なのかを見ておきたいんです。それに、長期行軍なら私達の歌は重宝する筈です。」

 

 七乃「あ〜、確かにそうですね。士気の長期維持にはもってこいですね・・・」

 

 一刀「舞台場の設営も工作隊の良い訓練になる。俺も賛成だ。工作隊はある意味精鋭で蓮華の近衛兵以上の実力もある。天和達の護衛は俺たちで何とかなるさ。」

 

 蓮華「近衛以上の実力って所が正直頭が痛いわ・・・でも、一刀がそう言うならいいでしょう。」

 

 人和「ありがとうございます。一刀さんも・・・ありがとう。」

 

 一刀「いいよ。人和の頼みだしね。」

 

 人和「//////////」

 

 蓮華「ゴホン!それじゃあ、報告は以上ね。七乃、今回の報告を踏まえ、編成を発表してくれるかしら?」

 

 七乃「はい。まずは参加する将ですが、兵数は歩兵一万、騎兵一万、弓兵二千五百、工作隊三千の二万五千五百でいきます。総大将に蓮華さん、軍師は私で、粋怜さんを筆頭に思春さん、明命ちゃん、一刀さん、三姉妹の編成でいきます。三姉妹は工作隊と共に行動して下さい。その間の寿春の内政、防衛に関しては代表に孫邵ちゃんに軍部は丁奉ちゃんに任せます。」

 

 蓮華「うむ、あの二人なら問題ないな。他に何かないか?・・・・・・それならこれで軍議は終わる。各員割り当てられた仕事をこなし三日後出発とする。よいな。」

 

 全員「「「「「は!!」」」」」

 

 こうして黄巾党討伐の為の軍議は終了した。

 

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 寿春工作隊屯所

 

 カーン!カーン!カーン!

 

 一刀「・・・ふぅ。こんなもんかな?」

 

 ジュ〜〜〜〜〜〜〜!!!

 

 一刀「・・・・」

 

 カン、カン、カン

 

 一刀「・・・」

 

 カン、カン、カン

 

 一刀「・・・」

 

 結璃「・・・」

 

 カン、カン、カン

 

 一刀「・・・」

 

 結璃「・・・」

 

 七乃「・・・」

 

 カン、カン・・・

 

 一刀「って、うぉう!?ど、どうした結璃、七乃。」

 

 結璃「いや〜集中してるな〜って・・・ね?」

 

 七乃「はい〜。一刀さん・・・それって一刀さんの武器ですか?」

 

 一刀「いや、これは蓮華のだよ。」

 

 結璃「え?でもこれって・・・」

 

 七乃「一刀さんの武器と揃いですね〜」

 

 一刀「そ、それを言ったら明命のだって一緒だよ!?」

 

 二人の目が怖いよぅ・・・

 

 結璃「まあ、そこのお話はまずは置いといて・・・一刀君、実は頼みがあるんですが。」

 

 一刀「頼み?七乃と一緒に??」

 

 七乃「はい。実は戦車を作ってほしいんです。」

 

 一刀「な!?・・・本気で・・・言ってるの?」

 

 結璃「一刀君・・・辛いのは分かります。実際“態と炉の開発を遅らせて”いますね?」

 

 一刀「・・・それは。」

 

 七乃「一刀さん。貴方一人で背負わないでください。あれを使用する事を選んだのはお嬢様で了承したのは私です。私も背負います。それに今回作るのはあくまで数台のみです。戦闘には使えないでしょう。これが要請する詳細です。」

 

 一刀「・・・ああ、なるほど・・・これは・・・運搬車だね。装甲型の。」

 

 結璃「輜重隊の行軍速度を上げるのと同時に、襲撃に強くしたいの。お願い。」

 

 結璃・・・上目使いでおねだりして・・・く・・・服の隙間からその慎ましやかな双丘が頭をのぞかせてるじゃないか!そんなのを見せられたら・・・

 

 一刀「わ、分かった・・・」

 

 了承しちゃいます。男なら仕方ない!

 

 七乃「良かったですね。結璃さん。狙いどおりです。」

 

 結璃「さすが一刀君、エロスをちらつかせれば了承してくれると思ったよ。」

 

 一刀「・・・ひ、酷い・・・グスン」

 

 狙ってやってたみたいでした。もう・・・俺泣きたい。

 

 一刀「ひとまず分かったよ・・・」

 

 結璃「じゃ、よろしく〜」

 

 七乃「手伝えることがあったら言ってください。微力ながら力になりますよ〜」

 

 一刀「ん、ありがと〜。」

 

 行ったか・・・さてと、蓮華の太刀の仕上げといくか。

 

 カン、カン、カン

 

 カン、カン、カン

 

 カン、カン、カン

 

 一刀「・・・思春か?」

 

 思春「気付いていたか。」

 

 一刀「どうしたの?」

 

 思春「なに・・・新しい武器の調子を聞きに来たのだが・・・それは?」

 

 一刀「蓮華の。」

 

 思春「ほう・・・美しい刃紋だな。それに・・・少し蒼いか?」

 

 一刀「ん・・・もうちょっと調整すればもっと蒼くなる。これの銘も実の所この色が出てから決めてるんだ。」

 

 思春「そうか・・・」

 

 一刀「思春、俺達はこれからも大きな戦いに赴く、だから・・・もっと頑丈で優秀な武器が必要だ。」

 

 思春「ああ」

 

 一刀「だから、色々試す事になると思うけど、付き合ってくれる?」

 

 思春「無論だ。蓮華様の為、北郷の夢の為にな・・・」

 

 一刀「ありがと。」

 

 思春「出来たら呼んでくれ。出陣まで基本調練場に居る。」

 

 一刀「分かった。・・・さて、最後の仕上げといきますか。」

 

 カン、カン、カン

 

 轟〜〜〜〜〜〜

 

 カン、カン、カン

 

 ジュウ!

 

 ス〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 シャッシャッシャッ

 

 じ〜・・・

 

 一刀「・・・ん、こんなものかな?」

 

 粋怜「ほう・・・綺麗だな。」

 

 一刀「うっひゃぁ!?」

 

 粋怜「・・・そんなに驚く事ないだろう。傷付くな。」

 

 一刀「す、すみません・・・」

 

 いやいや、後ろに立たれるとね?思春の時は正面に立ってくれたから気付いた訳で・・・

 

 粋怜「北郷、新しい武器はどうだ?」

 

 一刀「ああ、粋怜さんもですか・・・もうすぐできますよ。最終調整すれば問題ないです。」

 

 粋怜「そうか!楽しみだな。」

 

 一刀「楽しみにしててください。・・・今日は来訪が多いなあ・・・この調子だと明命も気そうだな。」

 

 明命「噂をすれば背後より忍び寄る周幼平。ここに!」

 

 一刀「うっひゃあ!?!?!?」

 

 明命「一刀様、私の新しい武器を作ってくれるとの事で、差し入れです!」

 

 一刀「あ、ああ。ありがとう。お、甘味か。助かるなあ。よしよし。」

 

 なでなで

 

 明命「はうあ!?・・・えへへへ〜」

 

 幸せそうな顔してるなぁ・・・あ、そうだった。

 

 一刀「明命、はいこれ。明命の新しい武器。魂切『冥慟』だよ。使い方は前の魂切と違うから気を付けてね。」

 

 明命「違うのですか?」

 

 一刀「ん、力で叩きつけるんじゃない。相手に当てながら引き斬る感じかな。実際戦場でやってみればわかるよ。」

 

 明命「はい、分かりました!えへへ、一刀様の手作りです!!」

 

 もう・・・可愛いなぁ・・・はっ!いけない、いけない。まだやる事残ってるんだった。

 

 一刀「じゃ、俺は他の人の武器の調整があるから。」

 

 明命「はい、分かりました!それでは失礼します!!」

 

 本当に明命は元気っ娘だなぁ・・・さて、と。やりますか。

 

 シャ〜コ、シャ〜コ・・・

 

 カン、カン・・・

 

 ガン、ガン・・・

 

 ギュイィィィィン

 

 ガガガガガガガ!!

 

 キュピ〜ン

 

 ビカ〜!!

 

 テレレッテッテッテ〜

 

 一刀「・・・なんかおかしい効果音がある気がするのは気のせいか??」

 

 キノッセッイサ〜

 

 一刀「・・・そうか。」

 

 こうして俺は全員分の武器を完成させた。が、明命が最初に渡された事に不満に思った皆にお話をされたのは言うまでも無いな。

 

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 出陣前日。調練場

 

 一刀「皆遅くなってすまない。明命以外の皆の武器の調整に手間取った。早速だけど一人ずつ取りに来てくれ。まずは・・・粋怜さん。」

 

 粋怜「ああ」

 

 一刀「粋怜さんの武器はこの蛇矛、『鋼突蛇矛』」

 

 粋怜「おお・・・意外と重いな。いや、見た目に反して軽いと言ったところか?」

 

 一刀「長さは一丈八尺。丈八蛇矛と名付けないのはその特性にある。名前の通り鋼、一般的な鉄より堅い鉄を突き壊すことも可能な物だからだよ。相手の鎧も簡単に壊せるから、武器ごと斬り払っちゃってよ。」

 

 粋怜「ああ!これがあればだれにも負ける気がしない!!」

 

 一刀「次は思春。」

 

 思春「ああ」

 

 一刀「思春のは鈴音『黄泉』鈴音の改良型。勿論鈴の音は欠かせないね。そして大きな特徴は氣を使うと変形する。ふっ!」

 

 ジャキン!

 

 思春「刃が広がった!?」

 

 一刀「これは投擲武器だよ。よっと!」

 

 ヒュン!ヒュォォオオオオオオオオン、パシ!

 

 一刀「と、こんな感じに音も少ないからね、相手を斬った時に鈴の音がするよ。」

 

 思春「ふ・・・これを使いこなしてこそ・・・か。感謝する。」

 

 一刀「次は結璃」

 

 結璃「うん!」

 

 一刀「結璃にはこれ。」

 

 結璃「鉄扇?」

 

 一刀「仕込み鉄扇。名前は『耀』と『瑛』だよ。耀は針仕込み、瑛は刃仕込みだね。はい、これは仕込み用の針。」

 

 結璃「うん・・・へえ、強度もあるから打撃にも使えるんだね。」

 

 一刀「そう言う事。じゃ、次は七乃。」

 

 七乃「は〜い」

 

 一刀「七乃にはこの双刃剣『龍翼』」

 

 七乃「へえ〜珍しい武器ですね。よ!ほ!せい!りゃぁああ!!」

 

 フォン!ブォン!ヒュン!ヒュヒュヒュヒュヒュヒュン!

 

 一刀「絡め手の七乃には合ってるかな?って思ってさ。」

 

 七乃「ばっちりです!さすが一刀さん、私の事を分かってますね。結璃さん、やっぱ私が正妻ですよ!」

 

 結璃「んな訳あるか!?私の事だって一刀君は分かってます〜。正妻は私です〜!!」

 

 七乃「二番目の人〜!」

 

 結璃「昔の女〜!」

 

 一刀「喧嘩するなら没収するよ?」

 

 二人「「ごめんなさいでした!!」」

 

 一刀「最後に・・・蓮華。」

 

 蓮華「う、うむ。」

 

 一刀「・・・これは相当良いものになった。これは氣を通す事でさらに力を発揮するようになる。」

 

 シャリン

 

 蓮華「・・・綺麗。」

 

 一刀「蓮華、教えた通りに氣を通して見て。」

 

 蓮華「あ、ああ。」

 

 スゥ・・・フォォオオオオン

 

 全員「「「「うわぁ・・・」」」」

 

 蓮華「これは・・・氣?」

 

 一刀「ああ、これは内部で氣が増幅されて溢れ出たんだよ。こうなった時の切れ味、耐久力は尋常じゃない。粋怜さんの蛇矛でも傷一つ付かないだろうね。」

 

 粋怜「王としての風格も備わった剣か・・・」

 

 一刀「銘を『蒼天賢王』」

 

 蓮華「蒼天賢王?南海覇王を意識したの?」

 

 一刀「ああ。それだけじゃなく、蓮華の目指す王の姿を名前に刻ませてもらった。この蒼天に世に立つ賢王で在るようにってね。」

 

 蓮華「一刀・・・」

 

 一刀「気に入ってくれた?」

 

 蓮華「え、ええ・・・」

 

 一刀「それとこれ。」

 

 スッ

 

 蓮華「え?」

 

 一刀「髪飾り。蓮華だけに特別。」

 

 結璃「あー!ずるーい!」

 七乃「む〜!!」

 明命「あわあわ!!」

 思春「く・・・この前の事もあるから文句が言えん!!」

 粋怜「ほほう・・・羨ましいな。」

 

 蓮華「・・・//////////////////////」

 

 一刀「///////////////////」

 

 七乃「はいはい!これで皆に行き渡りました!皆で最終調整しましょう!!」

 

 一刀「あ、ああ。蓮華と明命は俺に付いてね。その武器は特殊だから今までの戦い方は合わないから。」

 

 蓮華「わかったわ////////」

 明命「はい!」

 

 思春と結璃と七乃の視線が痛く・・・粋怜さんの生温かい視線がムズ痒いです。

 

 こうして俺達は出陣の準備を整えて行った。

 

 補足しておくと俺の武器は三つ、野太刀『((鉄)|くろがね)』、小太刀『((銀|しろがね))』、手甲『((冥皇|めいおう))』だ。太刀に特性は無いが、手甲は氣を通す事で黒く変色する。

 

 明命の武器は魂切『冥慟』。こちらも氣を通す事で黒く変色する。斬り伏せた対象を腐食させる効果を持っている。斬られれば最後、その部分が再生不可能なほど腐り落ちる効果を持っている。

 

 

 

 

 出発当日

 

 蓮華「皆、これより我等はこの大陸を呑みこまんとする暴徒どもの鎮圧に向かう。我等の向かう先には首魁張角の腹心が居る邑だ!そ奴を捕らえ、首魁張角を討ち取る狼煙とする!」

 

 呉兵「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」」

 

 蓮華「全軍、進軍開始!!」

 

 こうして俺達孫権軍は寿春領内に潜む張梁の捕縛へと歩を進めた。

 

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 あとがき

 

 ふぅ・・・やっと書き終わったよ。

 

 華琳「時間かかったわね?」

 

 ネタが思うように浮かばずにね・・・むしろ他の作品のネタが多く・・・

 

 華琳「書き溜めときなさい。きっと役に立つわ。」

 

 だよね?だよね??だから書いてたんだけど・・・

 

 華琳「ああ・・・それで遅くなったのね。」

 

 はい・・・

 

 華琳「ま、継続してるならいい名じゃない?」

 

 ですか?

 

 華琳「それより問題は・・・二つの呂旗よ。」

 

 ・・・ナンデシタッケソレ?

 

 華琳「それは本気で忘れてた片言?それともネタに詰まってて困ったって意味の片言?」

 

 ・・・後者です。どうしましょう?

 

 華琳「恋に殺されない様にね?」

 

 善処します。

 

 華琳「さて、次回は張梁の捕り物でいいのよね?」

 

 はい、そのようにしたいと思ってます。

 

 華琳「それで・・・どうしてあんなにチート武器が初期から出るのよ。」

 

 チート兵器が出るよりましでしょう?

 

 華琳「まあ・・・ね。さり気にオリキャラでたわね?真名は決まってるの?」

 

 え?名前だけですよ?

 

 華琳「・・・ちっ!」

 

 舌打ちしましたね・・・

 

 華琳「ちゃんよ?七乃がちゃん付けよ?小さい子の可能性高いじゃない!!」

 

 さ、さいですか・・・そ、それではまた次回〜

 

 華琳「あ、待ちなさい!ちゃんとキャラを確定させて・・・あ、こらユウヤ!!」

 

 さいなら〜

 

説明
第十話になるぞ〜
今回は各人物の武器が登場。
では本編どうぞ〜
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コメント
クラスターシャドウさん<ま、そこはまだ俺の中でぶれてる証拠でしょうか・・・一応運搬用の物を想定してます。馬車ではなくそれでいて輸送車でない・・・むつかしいでふ(ユウヤ)
…しかしまぁ、最初の袁術√からそうだったが、一刀がつくづくチート技術者だな。李典も居ないのに、近代兵器や気に反応する武器を作れるって、どんだけよ?…それでいながら、七乃に戦車の製造を依頼されたら躊躇う、か…。要するに「タンク」がチート兵器なんだから、装甲チャリオットや操縦可能衝車とかなら許容範囲なんじゃ?(クラスター・ジャドウ)
黒鉄 刃さん<恋「ユウヤ、カクゴ」   あ、あぁ、あああああああああああああ!!!(ユウヤ)
ユウヤさん恋ちゃんがユウヤさんをシメル、アップを始めてますよ(黒鉄 刃)
叡渡さん<どうでしょうね・・・運搬装甲車作ることになってるし?もしかしたら暴走するかも??(ユウヤ)
神木ヒカリさん<RBBAの可能性有り。(ユウヤ)
アルヤさん<これが戦国乙女ならよかったのにね・・・いや、良くないのか(・_・;)(ユウヤ)
明命がちゃん付けだから、同じくらいかそれより下ということだな。(神木ヒカリ)
一般兵は男が大半を占める・・・・・・それが導き出す答えはつまり・・・・・・・・・・・・(アルヤ)
アルヤさん<切ったところから腐る(腐女子になる)能力だと別の意味で恐怖。(ユウヤ)
冥慟の特殊能力が恐ろしい(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル(アルヤ)
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