義輝記 蒼穹の章 その十弐
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【 颯馬の策 破られる の件 】

 

? 荊州 鳥林付近 袁術船団 にて ?

 

《  朝(8時) 》

 

兵「司馬様! お言葉通り………牢屋に入れましたが………その……大丈夫でしょうか? あの者達は、容姿や態度は……アレですが……かなりの実力者だと思います。 牢屋では簡単に抜けられ可能性があるかと…………」

 

久秀「……クスクス……黙らせる事なんて……簡単よ……」

 

ーーーーーーーーーーー

 

? 船団 久秀本船内 牢内 にて ?

 

卑弥呼「流石の久秀ちゃんもぉぉ、私や卑弥呼の華麗なる演技で騙されてしまったようねぇぇぇん!!!」

 

卑弥呼「司馬仲達と大きく出ているが、所詮は小娘ぇ! 儂らの老獪な作戦に及ぶまいぃぃぃ!! 早速、この牢屋をぶち壊してダーリンの元へ…!」

 

貂蝉「待って、卑弥呼!! この牢屋は壊す訳には……いかないわぁぁん!」

 

卑弥呼「どうしたのだ!? こっ……これはぁぁぁ!!!」  

 

壁の三方に………華佗と一刀を描いた筵が掛けてある。

 

絵は一流の絵師が書いたようで『手を顎に当てて笑いかける一刀』や『病を取り除こうとする華佗』が、今にも動き出しそうな迫力で存在を示す!!

 

卑弥呼「むぅぅぅ……! 絵とはいえ……ダーリンのあの熱き視線の前で、荒々しい振る舞いなど……恥ずかしくてぇぇ出来ぬぅぅ………!!」

 

貂蝉「ご主人様の……魅力的な笑顔がぁ……私の力を奪うぅわぁん……! ああぁ……まさかぁ! これがぁ……久秀ちゃんの策!? ……恋する漢女の恥じらいを……此処まで利用するなんてぇぇ!」

 

ーーーーーーーーーーー

 

? 荊州 鳥林対岸 にて ?

 

俺達は、袁術船団の見える対岸で、様子を窺っていた。

 

颯馬「…………合図が無いな………」

 

冥琳「……くっ!……やはり、私達が行けば……!」

 

謙信「……いや、あの方達は『毘沙門の遣い』……必ず御姿を見せてくれるだろう! 寧ろ、貴女達が行けば…逆に人質、最悪、殺される危険があった!」

 

祭「だからと言って、座して死を待つなど武人として我慢ならん!! 

 

火計用の船は準備出来ている! それに、風も変わる頃! ……二人には悪いが…今、突撃しなければ、火計の成功なんぞ覚束無ぬ(おぼつかぬ)!?」

 

カッ…カッ…カッ…カッ…

 

華琳「───どちらにしても……次の手は打ってあるんでしょう?」

 

颯馬「……華琳! そちらの策は、君が行ったんじゃなかったのか?」

 

華琳「私は……貴方の力が見たいの! 私達の進軍を何度も阻み、謀将の名を挙げながら漢王朝を支え続ける……貴方の生き方を間近で見たいのよ!! 

 

それにね……今回の役は……私より桃香が相応しい! 

 

だから……私は……貴方の傍に居る。 私が目指して、最後まで届かなかった『人越の謀将』の知謀を……見届けたい!」

 

颯馬「………それでは、祭殿! 昌景殿と二人で行って下さい! 決して無理はなさらないで! これは……『火計を仕掛ける事』が目的ですから!!」

 

◇◆◇

 

【 久秀の火計破り の件 】

 

? 荊州 赤壁付近 袁術船団 にて ?

 

《 朝(9時) 》

 

鳥林より移動した袁術側の船団は、赤壁の地に到着した。 

 

久秀「本船の周りには、一隻も着ける事を禁じる!」

 

船は、孫呉側に向けて前、中、後と隊を分けて船を停泊させた。

 

前から見れば数十隻に及ぶ大船団。 

 

しかし……史実を知る久秀は、船団を一カ所に固めず、かなりの幅を本船の周りに開け、火計の警戒を強める。 後方の陸地には……約半分の兵二十万が待機して………久秀の指令を待っていた。

 

順慶「……そろそろ、東南の風に変わる頃ですわね! 皆さん! しっかりと風の向きを見定めて、船を動かして下さいまし!!」

 

兵『はっ! 筒井様!!』

 

ーーーーーーーーーーー

 

? 久秀本陣 楼船の屋上 にて ?

 

一人………久秀は天を……睨みつけて、言い放つ!!

 

久秀「………久秀に恨み辛みを持つ者共よ! 久秀の為、憎み苦しみを今も抱え込み、復讐の牙を磨いているようだけど……そんな事で、久秀を殺せると思っているの? 馬鹿みたい……無駄よ、無駄!! 

 

そんな事をしているより……久秀の話を聞いた方が、遥かに有益よ!

 

 

───これから言う事を実行なさい!!

 

『今より吹く《東南の風》を《逆向きの風》に変化させる』のよ!!!

 

そうすれば、この身、この心………好きなようにさせてあげる!!

 

どう? ───久秀が欲しければ、言うこと聞きなさい!!!」

 

シュッ………  フシュッ─────!

 

ゴゴゴゴオオォォォ───────!!!

 

久秀「そう! そうよぉ!! 大風を吹かせない!! 約束は……必ず果たしてあげるわ!  ………久秀が死んだ時にね!!!」

 

ーーーーーーーーーーー

 

? 荊州 赤壁付近 にて ?

 

数隻の走舸が……袁術船団へ向かう!!

 

祭「………昌景殿……一杯どうじゃ?」

 

昌景「……おっ? 気が利くではないか! いただこう!!」

 

トクトクトク   『乾杯!!』  ──チィン!

 

昌景「良い酒じゃな!! コクあり旨味あり最高だ!」

 

祭「……お主、この戦の勝敗……どう思う?」

 

昌景「……ん? 歴戦の老将殿が……何か心配か?」

 

祭「儂は…策殿の母『文台』殿から仕えている。 じゃから…策殿を始め冥琳達は、儂に取っては娘みたいなものじゃ……! 儂一人の命で、皆が救えられたら……それで良いと……思っておる…!」

 

昌景「何……を? う……眠りぐ……」バタッ

 

祭「………すまんのぉ。 この地で育ち戦った儂には、今が好機にしか思えんのんじゃ! 東南の風が吹く時、火船を突撃させれば……必ず勝てる!! この好機を逃がせば……あの司馬懿を倒せるか…分からん!!

 

これは、全て……儂一人の我が儘。 

 

昌景殿……お主との最後の酒盛り、楽しかったぞ!! 今生の世の良き思い出!! お主は…生きて戻ってくれ。 部下達に任せてあるでな……!」

 

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

 

祭「………行ったか。 さて、この黄公覆! 最後の死に花を咲かせ、孫呉に仇なす司馬懿共々……散り散じてくれよう!! お前達は……火を着けた後、水に飛び込み味方の陣営に戻れ!!

 

儂は…命令無視の刑罰と共に……奴らを釘付けにする! お前達が陣営内に帰れる時間稼ぎぐらい……出来るじゃろう!」

 

孫兵「黄将軍! 我々も共に!!」

 

祭「………儂が鍛えまくった『息子達』が、親と一緒に死ぬ馬鹿があるか! 命令じゃ! 必ず退却して……熱き孫呉の『母』として、あの世で誇らせてくれ!!」

 

孫兵『黄将軍────!!』

 

──────────!

 

祭「───頃合いも良し! 東南の風も来た! 全船! 火を着け──!?」

 

…………………!  ……………ピタッ 

 

ヒュ──   ビュウウゥゥゥ───!!

 

祭「そんな……馬鹿な! この時期に逆方向の風など……吹くはずが!」

 

 

◇◆◇

 

【 黄蓋 危機一髪 の件 】

 

? 荊州 鳥林付近 袁術船団 にて ?

 

《 朝 (9時半) 》

 

順慶「うふふふっ! 風向きが……東南方向になると思った『夏の虫』が寄って来たようですけど……自ら着けた『火』で焼かれるか、船に轢き裂かれなさいながら、己の愚劣を後悔なさい!!!」

 

順慶が合図を出すと……前列の船が動き出す! 

 

ーーーーーーーーーーー

 

祭「に、逃げよ───っ!!」

 

祭が声を張り上げ、作戦中止を叫ぶが……既に遅く、火が廻ってしまった船が数隻! 船に乗っていた兵達は、既に長江に飛び込む、火からの難を逃れていたが、順慶が命じた前列の船が、水に浮く兵を轢いて行く!

 

前列の船は、『 蒙衝 』と呼ばれる船であり、突撃に特化して前面部分を鉄張りで覆っている!

 

そのため、着火して炎上している船に当たっても、燃え移る事もしないので、ドンドン突っ込み、兵を巻き込み……破壊していった!

 

 

ゴーン! ガゴーン! ボコーン!

 

グワッ……シャッリ! メキョ!

 

 

孫兵1「ガッボオォォオ!!」 グシャリ!

 

 

孫兵2「黄将ぐぅぅん!! お、おにげぇ──!!」 ガグゥン!!

 

 

祭「くうぅぅぅ───こんな、こんなところでぇ!!!」ザッボン!!

 

 

ザバッザバッ! ザバッザバッ!   

 

 

ゴゴゴオォォォ!!

 

祭「……ここまで………かぁ……」

 

 

 

ザァザァザァ──!  ザァザァザァ──!

 

昌景を岸に送りつけるように、申し渡したはずの走舸が……高速で、この場所に舞い戻ってきた! 船首には昌景の姿が見える!!!

 

昌景「祭殿! 早く掴まれえぇ!!!」

 

祭「──ま、昌景───!?」 

 

ガシィ! グィ─!!   ドスン!!

 

昌景「よしっ! 黄将軍を救った!! 他に生存者が居れば救え! 敵船が動いているから、長くは居られんぞぉ!!!」

 

ーーーーーーーーーーー

 

順慶「敵将は逃しましたか……しかし……火計は無駄だと……思い知らせてあげれましたわね!!」

 

久秀「────順慶! 首尾は………どうだった!?」

 

順慶「小船が……火に包まれた時に、急に風向きが変わりましたの! 貴女は一体何をしたのです? まるで、風が待ち構えて、吹く方法を変化させたように見えましたが…………?」

 

久秀「………秘密よ。 敵の策を破ったのだから……いいでしょう?」

 

順慶「……? よく分かりませんが……納得しましょう。 ですが、貴女の顔……かなり……疲れて果てていますわよ?」

 

久秀「………………大丈夫よ、大丈夫……」

 

ーーーーーーーーーーー

 

? 荊州 赤壁付近 孫策本営付近 にて ?

 

昌景「全く──っ!! とんでもない猪娘だ!! 敵の知謀が高いのは、今までの戦いで分かっているじゃろう!! 此方が、攻め込む隙だと思っても、それが敵の待ち伏せの策かもしれんと、何故……思いつかん!!!」

 

祭「……どうして……酒に眠り薬が入っていた事に………気付いた?」

 

昌景「───儂もな、無駄に長生き何ぞしとらん!! 良く呑む酒の香りが、少し薬臭いと思っただけだ。 鼻が効かないと生きてはいけない、厳しい世だったからなぁ………。 儂の若い頃は………な……」

 

祭「はぁ……! 慣れぬことを……するもんではぁないのぉ……。 昌景殿……申し訳なかった。 まだ、お主等の事を完全に信用出来なかった儂を笑ってくれ! 孫呉のために…命懸けで働いてくれるお主達をな……」

 

昌景「いやいや、到底笑えん! 老臣という者はな……いつの世になっても、若い当主を手助けしたい、守りたい一心で動くからの? どうしても、排他的にもなるものさな………。 儂も……そうじゃた!!」

 

祭「…………………!」

 

昌景「しかしな、祭殿は幸せ者よ! お主を心配して来てくれた……当主殿や皆が居るのだから!! 心配を掛けた分、特と叱られよ!!!」 トッ!

 

祭「ま、昌景ど─────!?」

 

ドッドッドッドッドッド───

 

雪蓮「祭!! 怪我は無い!? 大丈夫──!?」

 

冥琳「祭殿!!!」

 

蓮華「祭───!!!」

 

兵『黄将軍────!!』

 

◇◆◇

 

【 颯馬の謀 の件 】

 

? 荊州 赤壁付近 孫策本営付近 にて ?

 

《 朝 (10時) 》

 

華琳「───! えっ!? 風が私達に向いてきた!? どうして……! この時期の風は、東南の風が吹くはずなのでしょう!? 何で…北西の風が吹き込むのよ!! 司馬懿は……風さえ操ると言うの!?」

 

颯馬「……………やはりか」

 

華琳「 ! ……まさか……この事態まで読んでいたの!?」

 

颯馬「相手は……俺達と同じ世界の将……。 必ず、火計を破る為に仕掛けてくると思っていたよ………『久秀』殿……。 

 

───伝令! 政宗殿達に連絡!

 

道雪殿達、一存達に合図を送るように!! 

 

その後………『例の策』の実行を開始せよ!!」

 

孫兵「はっ!!」

 

颯馬「信長! 兵達に頼み、大岩を用意するように命じてくれ! そして、それを───!」

 

信長「皆まで申さずとも分かる! 極大な『盆』状の形に、数百割らせればよいのだろう? 間に合わなかったら、私の『へしきり』で押し斬ってやるわ!!」

 

颯馬「頼む! ───華琳! 季衣殿、流琉殿、猪々子殿、斗詩殿に準備をしてくれるよう命じてくれ!!! あの将達が要になる!!」

 

華琳「……あのねぇ……そういう楽しい事は、先に教え『 教えたら、教えたで、楽しみ半減するだろう? 』……はいはい、分かりました!!」

 

ーーーーーーーーーーー

 

? 荊州 鳥林 鳥林峯 にて ?

 

──キラッ! ──キラッ!!

 

宗茂「──義母様! 義姉上! 兄様より合図が!!」

 

道雪「────来ましたか!? 紹運! 兵に連絡を!! 宗茂は洛陽の月様に報告を頼みます!!」

 

紹運「はっ!」

 

宗茂「はい!」

 

ーーーーーーーーーーー

 

? 荊州 夷陵 にて ?

 

──キラッ! ──キラッ!!

 

一存「おっ!? 姉さん! 忠勝! 颯馬より連絡が来たぜ!!」

 

長慶「そうか! ……忠勝殿、申し訳ない! 本来は孫呉側に行かれるはずが……当方に来ていただき……感謝する!」

 

忠勝「………いいでござるよ。 こちらの夷陵を早めに落とさねば、颯馬殿の戦略に支障を来す所であった! それに、一存殿を……余程案じなされている様子。 それなら………何も言わないでござる!!」

 

長慶「……御好意……重ね重ね感謝する!」

 

一存「お、おい! 俺も立派な一軍の将! 『鬼十河』の二つ名まで持ってるのに……なんで心配なんて!!」

 

長慶「……腕に怪我を負い、治療と称して塩を傷口に塗りたくり、その上に藤の蔓を巻き付けて血止めした……お前を心配しなくて、誰がしてくれる!!」

 

忠勝「うわぁぁぁ………聞くだけでも、痛そうでござるな?」

 

長慶「お前も、この忠勝殿のように全戦無傷であれば……心配せずとも済むのだが………ハァー」

 

一存「──姉さん! 忠勝! そろそろ事態も差し迫ってきてるんだ! そろそろ行こうぜぇ!! なっ!?」

 

長慶「仕方ない! ───各自、筏に乗り込め! 出発するぞ!!」

 

忠勝「我らは、江陵に向かうでござるよ!」

 

ーーーーーーーーーーー

 

? 荊州 赤壁付近 袁術船団 にて ?

 

袁兵「司馬様! あちらを御覧下さい!!」

 

久秀「………今度は何を……ふ〜ん……考えたわね……」

 

久秀の目に……対岸で輝く五個の銅鏡が見える! 

 

久秀「鏡を利用した連絡手段ね! すると、次の手を持って………!」

 

久秀は………急に上機嫌になり笑いだした!!

 

久秀「アッハハハハハ─! そう! 次の手を持っているの! そうなの!」

 

順慶「──どうしたのです!? 急に馬鹿笑いなど始めて………?」

 

久秀の高笑いを聞きつけ……呆れはてた順慶が近付く。

 

久秀「……順慶。 喜びなさい! あの孫呉の地で、今……対峙しているのは颯馬よ? ───────天城颯馬なのよ!!!」

 

順慶「───颯馬様が!? ど、どういう理由か……説明なさい!!」

 

久秀「史実では、火計が成功すれば孫呉の勝利…これは知っているわよね?」

 

順慶「馬鹿にしないでくださいませ! 当然、存じていますわ! ですが、今回は……曹操の代わりに私が勝利………あっ!」

 

久秀「………孫呉には、それ以上の策が無いはず。 それなのに……戦陣も崩さず、あの鏡を使用しての連絡手段! 史実には無い漢女の介入! それらを繋ぎ合わせれば………孫呉の軍権は……颯馬が握っている!!!」

 

順慶「………で、ですが、間者の報告ですと、益州劉焉攻めに参加したと聞いていますわ! それに、我が領地内に入れば、間者や兵達の報告で分かるはず………。 それが、全く報告無しの状態…………」

 

久秀「簡単な事よ。 益州攻めの途中、長江を下って江東の地に行ったのでしょう! 長江の流域は、まだ私達の領地じゃないもの。 知らせる奴物好きなんか居ないでしょうに……」

 

順慶「で、では………ほ、本当に───!!」

 

久秀「この世界に入り……更なる軍師としての力を着けたようだけど……颯馬……貴方は私の『玩具』……! 操り主の元に返るのが当然なのよ!」

 

順慶「いいえ! 颯馬様は、この順慶と二人だけで暮らすのです!! 颯馬様との生活に……誰も他のおなごなど立ち入らせませんわ!!! 

 

………松永久秀! 例え──貴女といえど!!!」

 

久秀「まぁ……その話は、孫呉に完膚無きまでに叩きのめし、颯馬を除き全員鏖殺した時に決めましょうか? ……どちらが、颯馬の傍に相応しいのか?」

 

順慶「分かりましたわ! その時は……容赦しませんことよ?」

 

久秀「────それは、お互い様!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

 

あとがき

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

 

関羽問題どうしようかな………と思いながら投稿です。

 

益州の話も、出さないといけないのですが、なかなか着手できず、何進には申し訳ない事で………。 ちゃんと、カッコイイ場面を考えてあるからと申し開きしときましょう。

 

また、宜しければ、読んでください。

 

また、オマケを一つ。

 

登場人物は、本編キャラ以外……出てきませんので、悪しからず。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

【 信長の夢想 の件 】

 

? 荊州 赤壁付近 孫策本営付近 にて ?

 

信長「折角……私が居るのだ! コレを期待している者も居ろう?」

 

颯馬「何か……あったか?」

 

信長「コレだ! コレ!!」

 

 

 

▲▽▼  ▼▽▲  ▲▽▼  ▼▽▲

 

? 荊州 赤壁 ○○軍にて ?

 

火船の突入……失敗後

 

司馬懿?「フーッハッハッハッハッ!! 呉の謀とは……このような物なのか!! 諸葛亮も参戦しているのだ……。 もう少し歯応えがあってもよかろうに? フーッハッハッハッハッ!!」

 

バァーン! バァーン! バァーン!

 

司馬懿?「ん? 何が起きた! 兵よ! 報告せよ!」

 

兵「はっ! 呉の陣営より『巨大な黒船』が此方に向かっております!」

 

司馬懿?「何ィ───!!」

 

ズズッッー! ズズッッー!

 

楼船に鉄張りの装甲を着用し、火器類に対抗出来るように改造。

 

鉄張りの重さに耐えれるように、隔壁を増やし浮上性能を向上させた……

 

──────『 鉄甲船 』!!

 

ーーーーーーーーーー

 

諸葛亮?「殿……。 準備が整えました。 いつでも御命令を!」

 

信長「よし! この鉄甲船の恐ろしさ! 思い知らせてやるがいい!!」

 

ーーーーーーーーーー

 

シュ─────ッ!   キーン!

 

敵兵「な、なんだぁ!? 火矢が跳ね返された!」

 

司馬懿?「何をしている!? 乗り込め! 乗り込むのだ!!」

 

敵兵「だ、駄目です! 敵は『黒い玉を吐き出す……得体の知れない火器』を……『ドゴォーン!!』 うわぁ!!」グラグラ

 

ーーーーーーーーーー

 

ドンドン! バァーン ドォーン!

 

信長「左舷! 弾幕が甘いぞ!! 何をしている!!!」

 

諸葛亮?「殿! ……殿が発明した『大砲』なる物や『火縄銃』も……大活躍しております! これなら、司馬懿を倒し……殿が漢王朝復興を成し遂げる事も可能かと………」

 

信長「うむ! だかなぁ! 私は漢王朝などという、古臭い秩序の塊に興味など無い!! 目指すは──『天下布武』!!」

 

諸葛亮?「────これは! ……我が慧眼を持ってしても、殿の才覚を見抜けなかった不明……どうぞ、お許し下さい!!」

 

信長「よい! それよりも…これからは忙しくなるぞ!? 覚悟しておけ!」

 

諸葛亮?「はっ!」

 

ーーーーーーーーーー

 

司馬懿?「…………馬鹿な! 私が、この私が! あのような『たわけ』に……敗北する……とは! おのれ──! 諸葛亮! 織田信長!! 覚えているがいい─────!!!」

 

▲▽▼  ▼▽▲  ▲▽▼  ▼▽▲

 

 

 

信長「…………と言う具合にな!」

 

颯馬「無理! 絶対に無理! って、誰だよ! 司馬懿はまだしも、諸葛亮って男になってるし、明らかに年齢が朱里より上だろう!?」

 

信長「実現すれば………もっと早く大陸統一出来るのに!!」

 

颯馬「そんな金や材料、技術が、どこにあるんだぁ────!!」

 

説明
義輝記の続編です。 宜しければ読んで下さい。
戦場での時間を入れました。
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コメント
禁玉⇒金球様 コメントありがとうございます! 漢女の対策は、複雑より簡単にした方が効果的だからです。 祭は……数々の功績と兵からの嘆願で半年間の禁酒になる予定です。 関羽は……まだ考え中です。(いた)
真面目な顔でこんな漢女対策を講じる久秀様とか嫌だなぁ効果覿面かつ安上がりではあるけども。祭さんは打ち首の方向ですか?失策も良い所だし。三国志において関羽は晩年に敬愛する君主と離れて最期まで会わず仕舞いでしたよね、愛紗への対応が見えてきましたねつまりそういう事です(悪き顔)(禁玉⇒金球)
劉備に関しては、颯馬に人集まり過ぎて、声がかけづらくて……話が出来ていない状態です。(いた)
naku様 コメントありがとうございます! 漢女の二人の恋の呪縛は当分続きます。 祭に正面から言うと機嫌を損ねるかも。 この二人の活躍は………更に続きます…………。(いた)
mokiti1976-2010様 コメントありがとうございます! 硝石の発見と材料の採集地の問題があったので却下しました。 でも、『地雷』は出すつもりです。 忍者の本に記述がありましたので。 (いた)
まあ、さすがに鉄甲船を三国志の時代に持ち込むのは色々と問題が有りそうな…でも大筒位ならあっても良さそうな。轟天砲とかあるわけだし。(mokiti1976-2010)
劉邦柾棟様 再コメントありがとうございます! それは勝てますが……どんな戦になるのやら。 想像が………つきませんよ?(いた)
↓じゃあ、妥協して「ONEPIECE」の『サウザンドサニー号』を作ろう!。 『ガオン砲』で勝つるぜ!?(劉邦柾棟)
劉邦柾棟様 コメントありがとうございます! 投稿後に出来る可能性に気付きましたが……本当に作ると……大変な事に。(いた)
真桜の「技術力」と麗羽&美羽の「袁家の幸運力」でどうにかなるよ?(劉邦柾棟)
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