義輝記 蒼穹の章 その十参 |
【 颯馬と雪蓮 の件 】
? 荊州 赤壁付近 孫策本営付近 にて ?
《 朝 (10時半) 》
雪蓮「───颯馬! 」
冥琳「…………颯馬! 次の策は……大丈夫か?」
蓮華「………………………」
颯馬「────必ず状況を覆します!! 俺に、この国を預けてくれたんですよ? 負ける事だけは……絶対に……しません!!」
謙信「しかり! 我々も力を尽くして、お救いしよう!」
穏「ですが〜『苦肉の策』『火計』も全部阻まれてしまいましたよ〜? しかも、火計を行うに当たって必須条件である『東南方向の風』さえも、逆方向に吹かされ、為す術がありません〜!!」
颯馬「……俺の目指す『火計』は、まだ阻まれては……いませんよ!!」
亞莎「さ……参考の為、教えて下さい!! 逆風渦巻く中、どうやって火を放つおつもりなのですか!? 火を放てば、火勢は必ず風下に向かうのは道理。さすれば……風下側の私達は……非常に不利ですよ!?」
颯馬「……なら、袁術軍を風下にすればいい。 そうじゃないかな……?」
亞莎「ふぇ!? た、た、確かに……そうですが〜〜!!」
蓮華「軍師殿! 言葉遊びが過ぎるぞ! 我々に取っては緊急存亡の時! 具体的な事を示してくれなければ……我々は、軍師殿に協力出来ない!!」
颯馬「失礼しました。 軍師と言う者、策を妄り(みだり)に言葉にすれば、敵に情報を渡す事になりかねず、胸三寸に納めて実行する事が肝要とされています。 そのため、この場で話す事が出来ぬ事、お許し下さい!」
蓮華「その言葉、王族であっても……話せぬと言うことか!」
颯馬「御意!」
蓮華「〜〜〜〜〜〜〜!!」
雪蓮「蓮華! 止めなさい!! 颯馬の言う通りよ!!」
冥琳「軍師たる者、見事な覚悟です! 口に出せば、情報となり相手に伝わりますが、秘匿性は著しく下がりるでしょう! 蓮華様が仰られた緊急存亡が正に今、我らの周りに『鼠』を完全に排除してからが、よろしいと思います!」
蓮華「分かりました!! しかし、此処まで秘密にして成果が出なければ……軍師……国が滅ぶ前に、貴方を殺害しますから!!!」ダッ!
謙信「私が……物影より見守ろう! 今は一人にするのは危険だ!!」
颯馬「お願いします!」
謙信「心得た──!」ダッ!
ーーーーーーーーー
雪蓮「蓮華───!! もぅー、相変わらず固いんだから………」
冥琳「国を憂い、民を思い、兵を慈しむ。 日々の鍛錬、修学の向上心旺盛……正に賢君と呼ぶに相応しい。 ……お前にも見習って貰いたいものだがな。 雪蓮?」
雪蓮「人には適所適材があるの! 私が攻めで蓮華が受け!!」
穏「うぅ〜〜ん、何やら卑猥な響きがぁ〜〜!」
キラッ! キラッ──!
颯馬「…………! 三太夫!」
三太夫「───呼んだかい? 天城の旦那!」
『─────────!』
ーーーーーーーーー
雪蓮「────気配が掴めなかった!」
冥琳「…もはや…驚くのも無駄だな……」
穏「………えっ!? えぇっ〜!!」
亞莎「きゃっ!!」
ーーーーーーーーー
颯馬「……近くに間者の動きは……?」
三太夫「粗方…始末したぜ! 特に、この周辺は大丈夫だ!」
颯馬「──冥琳! 軍を今すぐに動かせる人数は、どれくらいだ?」
冥琳「直属の兵なら二万!」
華琳「────私の兵が、三万程動かせるわ!」
颯馬「あれ? 何時の間に参加してるの?」
華琳「季衣達の様子を見に行ったら、信長から伝言を頼まれたの! 『準備は整った! 我らの恐ろしさを見せ付けようぞ!!』って……!」
颯馬「………そうか! これで全部の策が準備できた!! 冥琳、華琳! 兵の準備を!! えーと、穏殿に亞莎殿! 工作兵の準備と長い紐、『赤馬』(高速船みたいな船)の準備をお願いします!!」
穏「わ、分かりました〜! 亞莎ちゃん! 行きますよ!?」
亞莎「はぁい!!」
タッタッタッタッタッタッ──!
冥琳「華琳! 我らも準備がある! 行くぞ!!」スッ!
華琳「………そうね」タン!
──────────────
雪蓮「……颯馬! お願い!! ……母様が目指した……この国を! 大事な妹達、掛け替えのない仲間、無二の親友! 兵や民達を……守って!!」
……………トン!
付近に居なくなり、王としての重圧が一時的に解き放たれた雪蓮は、そう言うと、颯馬の胸に飛び込む!
颯馬「安心してくれ! 必ず……必ず! 皆の力と俺の全力を持って守ってやる! だから……安心してくれ!!」
二人が……同時に顔を合わせ……少しずつ近付く………。
三太夫「………いい所で悪いがさぁ……俺も居るんだぜ? 旦那? 姐さん?」
雪蓮「キャアアア──!」
颯馬「ウオォォ──!」
─────バッ!!
三太夫「………やれやれだ…ぜ…」
◆◇◆
【 久秀の不覚 の件 】
? 荊州 赤壁付近 袁術船団 本船 にて ?
《 昼近く (11時頃) 》
久秀「────ふぅ! 久しぶりの調教は肩が凝るわね……」
順慶「………それは、暗に『肩を揉め!』と言う意味ですの? おあいにく様……私が揉む相手は颯馬様……お一人! そうなれば肩だけではなく、手足も腰も……全体的にほぐして差し上げますわ!!」
久秀「………貴女に揉め? 久秀が……そんな事言うわけないじゃない。 貴女の力で揉まれたら、肩が砕かれて……大変よ?」クスクス
順慶「それは……いい考えですわね? 今からでも実行してあげますわよ?」
久秀「そんな事すれば……颯馬に嫌われちゃうわよ?」クスクス
順慶「くっ! 全く……貴女と言う人は!!!」
久秀「さて……これから、どう颯馬と戯れようかしら? 孫呉の火計が不発に終われば…陣営が瓦解。 そのまま長江を渡りきり、本拠地まで蹂躙する予定だったのが……アテが外れちゃったわ!」
順慶「……私の配下の者に、『夏口』を攻略をするよう命じましたわ! 二万程の兵ですが、赤壁に集中している今なら……落とせるはずですわ!!」
久秀「へぇ〜! 順慶にしては上出来じゃない! この付近の長江を渡る場所は、赤壁と夏口しかないのよ。 いい仕事してくれるじゃない!」
順慶「ふっ、ふん! 貴女に誉められても、何も嬉しい事など…………」
ガタガタガタガタガタガタ!
袁兵「司馬様! て、敵が来襲してきました!!」
久秀「落ち着きなさい! 敵はどっち? 前? 後ろ?」
袁兵「ち、違います! 我が船団『右側』から、長江の流れに乗り襲ってきました! たった『一人』で!!」
久秀、順慶「「 !? 」」
★☆☆
? 荊州 鳥林付近 袁術船団 にて ?
上流より長さ二丈(約4.6b)、直径三尺(約69a)の丸太を十本程組んだ筏に乗って下ってきた将が居た!!
一存「おおぉぉぉ───っ!! やっと、見えて来たぜぇ!! 流れが緩やかには驚いたが、無事に最期の仕事が終わりそうだぁ!!
ムッ! あそこに見えるのは颯馬かぁ───! 俺の勇姿を、関羽に魅せつけてくれよ──────!!!」 ブンブンブンブン!!
ーーーーーーーーー
? 荊州 赤壁付近 孫策本営付近 にて ?
雪蓮「ねぇねぇ! こっちに手を振っている筏の将って……颯馬の仲間!?」
颯馬「…………あの馬鹿!!!」
謙信「……………………」
冥琳「………不謹慎…極まりない!」
蓮華「軍師の仲間は、私達の戦いを人事だと思っている証拠よ!!」
穏「でも〜あの余裕っ振り…ある意味…凄いですねぇ〜!!」
亞莎「で、でも……格好いいです! ……はっ! わ、わ、私──!」
『──────────!』ザワッ!
ーーーーーーーーー
? 荊州 赤壁付近 袁術船団 にて ?
━━━━━━━ドガアァァ───ン!!
筏の先端は尖らしてあると同時に、鉄で覆い強度を増している!!
ガタン! ガタガタ! ガタン!
一存「おおぉっっっと!! 結構揺れるじゃねぇか! しかしぃ……なんて頑丈な船だ! 深めに差したのに、ビクとも動かないなんてなぁ!!」 バンバン!
そんな一存の頭の上から……水が──!
ザッバァ───! バシャン!!
一存「うおっ! 冷てぇ─!! テメェ───何しやが……る!?」
久秀「あらっ? どこの山猿かと思って水を掛けたら……長慶様の弟……? ごめんなさい……三好三人衆の一人を長慶様の弟だと思うなんで、久秀も困ったものね……」
一存「久秀!! お前、分かって───!!」
一存が怒鳴りつけるため、顔を上げると……久秀の横に十数人の弓兵が並び立ち、一存を狙いつける!!
久秀「この姉弟は………どうして……そんなに颯馬と久秀を裂こうとするのかしら!? 特に一存! 貴方の存在は────邪魔なのよ!!」
一存「馬鹿いうんじゃねぇ!! 姉さんも俺も! 颯馬を家族と認めている! 家族の困っているところを救えなくて、兄貴面なんかするもんか!!」
久秀「……やはり……久秀とは相反する器のようね? じゃ……ここで死んで……久秀の恐ろしさを…孫呉に洛陽に、颯馬達に知らせて挙げな──!」
??「一存───!!」
一存「!! ───甘いぜぇ! 久秀!!!」 パッ!
一存が手を上げると、対岸にあった鏡が動き出し、一斉に久秀側へ向いた!!
──────カアッッッ!!!
久秀「────────!!」
『─────────!』
辺りに閃光が走る───!!
そして───衝撃が!!!
『ドゴオオッ────ン!』
袁兵「グワッ!」グラッ! シュッ─── ドボン!!
長慶「逃げるぞ!! 一存!!」 ドボン!
一存「すまない!! 姉さん!!」 ドボン!
久秀「────長慶!?」
『ドゴオオッ────ンン!!』
久秀「なっ───!?!?」
☆★★
? 荊州 赤壁付近 孫策本営付近 にて ?
《 昼近く(11時半) 》
雪蓮の指示で『赤馬』が出航……長江に浮かぶ一存、長慶、兵達を救い出す。
一存「いやぁ───参った参った! 危ないところだったぜぇ!!」
『『 バシィ!! 』』
ハッハッハッハ──ッ! と笑う一存を二人で叩く!!
一存「痛ぇじゃねぇか!! 姉さん! 颯馬!」
長慶「馬鹿者がぁ!! あれ程気を付けろと言っていたのに関わらず、何を久秀相手に挑発している!!!」
一存「いや、万が一の策も颯馬に教わっていた(鏡の反射)し、あれは久秀が……『どちらにしても、一存が悪い!!』 おいっ! 幾らなんでも理不尽だぞ! 原因が関係無く…俺が悪いなんて!!」
長慶、颯馬「「 残された者の事を考えろ!! 」」
一存「─────────すまない」
ーーーーーーーーー
雪蓮「意外よねぇ〜? 冷静沈着の『天の御遣い』達に、私と似たような者が居るなんて〜?」
冥琳「うむ、姉君殿の御苦労が……痛い程よく分かる……」
雪蓮「ちょっと! それって……どういう事!?」
ーーーーーーーーー
亞莎「はわゎゎ〜!!///////////」ダッ!
穏「あ、亞莎ちゃん〜? どうしたんですかぁ?」
蓮華「………………………くっ!」
謙信「………………………………」
★★★
? 荊州 赤壁付近 久秀本船 にて ?
順慶「………どうしたのです? いつも自信有りがちに、策を構築する貴女が珍しいですわね! まんまと三好家に裏を掛かれるなんて……」
久秀「まぐれ当たりよ! ただの偶然よ!!! この久秀が……十河一存如きに策で負けたぁ!? 絶対に信じないわよおぉぉぉ!!!」バァン!
▲▽▼ ▼▽▲ ▲▽▼ ▼▽▲
三好家 実行の策
《 連筏の計略 》
最初の者が筏で突っ込み、次の筏が間を開け当たる! 釘を打つ金鎚のように先端に威力がいくため、固い物を穿つのに効果的!
▲▽▼ ▼▽▲ ▲▽▼ ▼▽▲
順慶「でも……右側の船団の壁は……かなり押し込まれましたが、幅を一里(約430b)程開けていたおかげで、本船まで来ませんでしたわね?」
久秀「………これだけじゃないわ! 久秀なら、これだけで済ませない! 第二、第三の策を続けざまに放ち、敵に打撃を与えていく!!」
ガタン! ガタガタガタガタ!
袁兵「も、申し上げます! て、天に『黒き浮遊物に乗った人形』が数枚、浮かんでいます!!!」
久秀、順慶「「 ────────!! 」」 ガタガタ!
◆◇◆
【 颯馬流火計の策 の件 】
? 荊州 赤壁 孫策本営付近 にて ?
《 昼 (12時) 》
今、私は……袁術軍の上空を見ている!
本来の目的は、兵の準備と孫呉側に流れ着いた筏を集め、縦に繋げている。 これを伸ばして対岸に『橋』を掛けようとするなんて……恐れいるわ。
しかし、驚くのは……まだ早い。 作業途中で兵士達が騒ぎ出し、指差す方向を見上げれば……青州黄巾賊討伐戦で使用した道具……『凧』が舞い上がっていた。
ただ、一刀が使用した筵に絵が書いてある物ではなく、全体が『真っ黒』の布で、人型の人形が……大文字状の形で張り付いている。
それが……八個、九個程……袁術後方の山から……伸びていた!
この時……あの凧が『火計』の源になるとは……思いもしなかったわ………。
☆☆★
? 荊州 赤壁付近 久秀本船 にて ?
順慶「な、なんですの!? あの黒い凧は!?」
久秀「驚くのは後からでいいわ! 後方部隊に伝令! 『数万の兵で、あの得体の知れない物を操る術者は撃破せよ!』と送りなさい!!」
袁兵「は、はいっ!!」
順慶「えっ………ええぇぇっっっ!! ひ、久秀!!! あ、あれ!」
久秀「何を慌てているの? 驚くの────!!!」
黒き凧に……光の反射が当たる……一つ、二つ、三つ、四つ! それが重なり合って……少し経つと………
プスプス プスプス……ボッ!!
─────発火した!
ーーーーーーーーー
? 赤壁 赤壁山 にて ?
政宗「よしっ! 成功だぁ!! 次も行くぞ!!」
ーーー
景綱「まったく……とんでもない事を思い付くものだ……」
ーーー
成美「やったぁ! 成功ぉぉぅ!! 次、次ぃ───!!」
ーーー
元綱「……長生きしても、こんな風景見れるのは……あんまり無いんだろうね? でも、生きて居なきゃ……見れないんだよねぇ………」
ーーーーーーーーー
? 荊州 鳥林付近 袁術船団 にて ?
ボボボオオオォォッッ!! グルン!
ヒュ─────────ッ! ドガアァァン!!
袁兵「落ちたぞぉ───!!」
袁兵「火を消せぇ!! 『 ブワッ!! 』 うわあぁぁ─!!」
袁兵「こ、この臭い──虎牢関の時の!!!」
凧が落ちたところから……『黒い水』が流れ出る! そして……火も……追いかけて………大炎上と化した!!
袁兵「み、水を掛けろ!! 『ザバッー!!』 うっ!? き、消えない? 更に……ひ、広がった!? そ、そんな──!!」
ーーーーーーーーー
? 荊州 赤壁付近 孫策本営付近 にて ?
雪蓮「そ、颯馬……アレって………アレよね……?」
冥琳「雪蓮……。 言いたい事はよく分かるが……アレじゃ…意味はとおらない。 颯馬……今の策は、虎牢関で私達に使用した『火計』だろう!」
穏「ほわわあぁぁぁ─────!」
亞莎「あ、あの策は、御遣い様の……ち、力でぇ………!?」
バタバタバタバタバタバタ───!!
華琳「そ、颯馬ぁ──!! 説明しなさい! すぐに説明なさい!! あの『凧』はなんなの! あの凧が……急に燃えた理由は!! 今、燃えて…黒き煙を出すのは、例の『黒い水』よね!! は、早く説明なさい!!!」
ガクガク ガクガク ガクガク!
謙信「まっ、待たれよ! 颯馬は病み上がりだ!」
け、謙信殿の制止にも止めれないぃぃ───!?
うっ……い、意識が……遠の…………
謙信「ぐ、軍師殿! そ、颯馬──!!」
ドゴオオッンン!!!
『──────────!』 ピタッ─!!
凪『いい加減にして下さい!! 天城様は貴女方の軍師では無く、我が董卓軍専属の軍師! しかも、天の御遣いに連なる方! そのような方に、これ以上の無礼を働くなら………この楽文謙が相手を致します!!!』
俺の周りを囲っていた騒ぎは、凪の一喝と氣弾で収まり、信廉殿と謙信殿が……俺に肩を貸してくれ、ゆっくりと腰を下ろしてくれた。
信廉「颯馬! 大丈夫ですかぁ!!」
颯馬「あっ、ありがとう………! 凪! 信廉殿!」
謙信「すまぬ……軍師殿! ……役に立てず………!」
颯馬「……いえ! 先程、助ける為に手を伸ばしてくれました………」
謙信「──────!」
ーーーーーーーーー
凪と信廉は、先の戦いで負傷した祭殿や兵の治療に当たっていた華佗に、俺の薬と治療方法を聞いていたそうで、遅くなった事を謝られた。 謙信殿が変わりに居てくれたのは、このためかと……納得した。
雪蓮達は、凪が放った氣弾の穴を埋めた後、改めて聞いてきた。
▲▽▼ ▼▽▲ ▲▽▼ ▼▽▲
伊達家、大友家 協力計
《 火天落地の計 》
『凧』に張られていた布には『黒き水(別名 燃える水)』を染み込ませた物。 これに、黒き水を入れた竹筒を藁人形に装着し、凧に貼り付けて一緒に上げる。
伊達家に渡した銅鏡は、太陽光を反射しやすいように磨きに磨いた一流品。 それに、黒き水に染めた布に当てると、あまり時間が掛からずに、火を点火させる事が出来た。
日の本から大陸に渡って手に入れた本に記載があった『アルキメデスの熱光線』なる伝説的兵器を、俺なりに改良したものだ。
これらを合わせると、敵の囲いを破り……火計を仕掛ける事が実行できたわけだ。
▲▽▼ ▼▽▲ ▲▽▼ ▼▽▲
華琳「颯馬ぁ! 貴方の持ってる策、全部教えなさい!! 私の執筆している兵法書に書き入れるわ!!」
穏「ず、狡いですよ──華琳さん! 穏だって、穏だって………!!」
亞莎「わっ、私も…『 待て! 亞莎!! 』えっ?」
ゴゴゴゴゴ──ッ!!!
信廉『───いい加減になさい!!! まだ、戦の最中です!!!!』
…………華琳と穏は、信廉殿から叱られ……戦の後に説教される事になった。
☆★★
? 荊州 赤壁付近 久秀本船 にて ?
《 昼過ぎ (12時半) 》
久秀「くっ! ならば、前列の蒙衝を動かして、火計を阻む──!!」
ドゴオオッ! ドゴオオッンン!
順慶「なっ! なんですのぉ!?」
ガタガタガタガタ ガコン!
袁兵「報告致します! 前例の蒙衝に……巨大な石が……水面を跳ねながら衝突してきます!!!」
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
あとがき
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
今回の戦いで……どうしても出したかった策、『アルキメデスの熱光線』がやっと書けました。 凄い策だったので、虎牢関戦で使用しようかな……と思いましたが、準備不足でボツ!
諦めて……そのまま忘れていたのですが、今回の戦いのネタを探していたときにコメントを見て思い出し、策を作り直してみました!
『 shiban 』様に お礼申し上げます!
ありがとうございます!
来週から……ゆっくりと投稿したいな……と思うのですが、作者が早く投稿して、物語の完結を目指しているので、どうなるかわかりません。
一応 予定だけです。
また、宜しければ、読んで下さい!
下の図は、簡略化した司馬懿側の戦船配置図です。
中央部分にある∇が司馬懿本船になります。
∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩
∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩
∩ ∩
∩ ∩
∩ ∩≡≡≡
∩ ∇ ∩≡≡≡≡
∩ ∩
━━━━━━━━━━━━━━━
鳥林
説明 | ||
義輝記の続編です。 よろしければ読んでください。 戦場間での時間を記載しました。 |
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総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1482 | 1300 | 8 |
コメント | ||
いえいえ。 どう登場させようか悩み中です。(いた) naku様 コメントありがとうございます! この章の『その九』に書いてありますが、策の一つに組み込み中です。(いた) h995様 ご質問ありがとうございます! この話は策の都合上、東南の風は昼近くに吹いた事になっています。 史実にしても『なんで東南の風が吹いたのか?』と言うのが不明だそうで、この物語の都合の良いように変更しました。 今度から時間の推移も入れますので……ごめんなさい。 (いた) 一つ疑問が。……今、時間帯としては何時なんでしょうか?東南の風が吹くのは夜になってからの筈なので、松明が光源となるとそれによって所在がバレて先手を打たれそうな気がするのですが。(h995) naku様 コメントありがとうございます! 映画どころか実はテレビもあまり見ない変わり者の策ですw! 居候と巨乳軍師は説教確定ですが、まだまだ口出ししてきますw。 (いた) 黒き水…石油で正解です。 本来の策は筏が本筋で凧が陽動の筈だったんですが、書いてるうちに逆転しました。 これ以上の策は…この作品には出ないでしょうね。 颯馬の周りが騒がしくなりましたが、赤壁の戦いも徐々に終わりに向かっております。 (いた) Jack TIam様 コメントありがとうございます! 蓮華には姉達のような親密差が無く、虎牢関戦攻めの恐怖が残っているため、こんな話になりました。 どのキャラも好きなんですけどね。(いた) アルキメデスの熱光線とはまた凄い代物を……黒い水とは臭水のことですよね?そりゃ水をかけても消えないわけだ。戦術もそうですが、兵器の運用術が素晴らしい。それを知りたいと思うのは軍師としては当然でしょうが、まず颯馬の状態を慮ろう皆さん。彼は本調子じゃないんだから。(Jack Tlam) 蓮華はプライドが高過ぎ、良い評判を持つ相手でも「信じない」で悪い方向にばかり見ようとする傾向があるように思います。生真面目なのは悪い事ではありませんが、颯馬にとってこの戦は他人事。にも関わらず策を弄して勝利に導こうと必死な颯馬の姿勢を「信じない」のは王族失格。観察眼が不足している。(Jack Tlam) 雪風様 コメントありがとうございます! 敵の逆手が分かってこその策です。 晴れてないと使えない策ですが……。 一存は本編の通り叱れられています。(いた) ちょっと修正を。 因みに、三太夫の台詞に始めは意図なかったんですよ。 確認したら、最後に『ぜ』を付ければいいかなっと。 一存の恋愛は、今が真っ盛りなのです! もう一人動かそうかなと思案中です。 颯馬達は、大陸統一が目標ですので……関わりは……ありますかね。(いた) 「凧を使用した火計ですか・・、制約がある火計ですね・・]by太原雪斎・「人の警戒心が最も手薄になるのが上(上空)だってね。」by吉川元春・「自身の命を軽んじちゃダメですよ十河さん」by大谷吉継(雪風) 禁玉⇒金球様 再コメントありがとうございます! では……そのままに。 「攻め」になる時は、お酒飲んだ時だけで充分です。(いた) いやいや別に直さんでも宜しいのでは、必死さは伝わりますからね、何処かの姉君も言っている通り「受け」なのですよ(意味深w)(禁玉⇒金球) 禁玉⇒金球様 早々のコメントありがとうございます! 蓮華の件は直させてもらいます。 今回は戦術中心でしたので、次回は戦略中心で行うかなと考えてます。(いた) 三太夫の「やれやれだぜ」は丈太郎さんですね?、一存はいまだに関羽ラブっぽいが一気に覚める事でしょうw、何度でも言おう蓮花よお前らの戦は他人事ですよ?(禁玉⇒金球) 蓮華の態度には決して間違いばかりではないのだが立場的に殺害予告は拙い、颯馬「どんな気持ち?お家事情を人に任せて自分は何もできず責任転嫁ばかりしてにどんな気持ち?」と言ってやれw。思いもよらない展開ですが中々に血沸き肉踊りますね、まずは目の前の仕事を終えましょうか皆さん(禁玉⇒金球) |
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