ゼロのメイジと紅蓮の子 第1話『邂逅』 |
「ザッケンナコラー!」
「スッゾコラー!」
「ドクサレッガー!」
「ヴォラッケラー!」
世紀末と言うしかない光景が目の前にある。個性が強い使い魔達の中でマッポーなヤクザ並に気が荒い【オーガ】・【黒獅子】・【ブラックライダー】・【ゴグマゴグ】がヤクザスラングを吐き、ほんの数人を除いた殆どの少年少女が顔を青くし、腰を抜かしてガタガタと震えている。立っているのは桃色がかかったブロンドの髪少女と赤い髪のグラスマスな女子、青髪のロリ体系な眼鏡っ娘に杖を構えて警戒している中年の男性。この人達【ゼロの使い魔】の登場人物であるルイズ、キュルケ、タバサ、コルベール先生でここは原作の舞台であるハルケギニアだ。そんな中、俺、((八雲|やくも))((刀祢|とうや))はレムギア大陸にトリップした時からのパートナーである【バハムート】へと視線を向けた。バハムートも視線に気付き、俺を見下ろし一人と一頭揃ってため息を吐いた。
「「どうしてこうなった……」」
周囲を見る限り、ゼロの使い魔の世界なのは間違いない。ただ違うのは原作主人公である平賀才人ではなく俺が召喚された事だ。
レムギアにいる皆との連絡を取りたいが、まずはこいつ等を止めないとな…。アイツを召喚するか。連れている使い魔達の抑止力の一体だし。
「出でよ! 憤怒の名を持つ巨『スイマセン! チョーシ乗りました!!』ったく、お前等は少しは落ち着け。喧嘩上等のペルセポネやボムも待機してんだからよ」
さっきまでヤクザスラングを吐いてた4体はすぐに土下座した(ブラックライダーは蜘蛛に似た下半身でよくできたな)。あとはちょっとした交渉でもするか。
「先ほどは申し訳ない。アイツ等は根はいいのだが、気性が荒いもので……。使い魔としては心強いがこの欠点だけはどうにもならない」
「そうですか。使い魔と言ってましたが、貴方はメイジですか?」
「いや、俺はロードの力を持つ紅蓮の子だ。一応魔法は使えるが、一日に一度だけしか使えない究極魔法と銃弾の代わりの魔力を放つ事しかできない。それに俺の専門はコレなので」
そう言って得物である【戦神の大剣】を出す。2.5mもある大剣だが俺を含め、紅蓮の子らは何気に力が強いからデカい得物も振り回せる。
「そうですか……。失礼ですがミスタ」
「俺は八雲刀祢だ」
「ではミスタ・ヤクモ。紅蓮の子とは一体何ですか?」
「話すのは良いが、かなり時間が掛かる。こことは魔法や使い魔等が違うし、複雑だからな。まずは何故ここに召喚された事を話してほしい」
「わかりました」
コルベール先生からの説明は原作の設定と同じものだった。契約を結ぶ事自体は問題ないし、帰る手段もある。けど、問題が二つあった。一つは俺が連れている使い魔達。特にヤクザな4体とこの世界では韻竜扱いのバハムートがそれにあたる。もう一つの問題はレムギア大陸にいるテオとテレーゼだ。あの二人、特にテレーゼはややヤンデレに近いから下手したらルイズが殺される恐れがあるしな。
「とりあえず、契約云々は後にしてほしいんだけど……。こっちのこととか話さないとならないし」
「そうですか…。なら学園長室に行きましょう。ちょうどミス・ヴァリエールで最後でしたので……。では、他の生徒は教室に、ミス・ヴァリエールは付いてきてください」
そんなわけで学園長室に行くことになった。
おまけ その頃、レムギア大陸某所にて
「……ハッ」
「どうしたんだ、テレーゼ? いきなり真面目な顔になってよ」
「刀祢が、キス、される…フラグが……立った…」
「何だと!? あいつどこで何してんだ!!」
「おそらく、異世界…。……通信はくる……刀祢、真面目…だから…」
「そ、そうか……なら、大丈夫だな」
「テレーゼ、刀祢限定でそういう超常的能力発揮すんのやめてくんね? なんか寒気がするからさ…」
「無駄ですわよ、アキラ。今に始まった事ではないのですから」
「ですよねー」
刀祢にホの字な半妖の片割れの異常さが発揮され、刀祢と同じイレギュラーな紅蓮の子がツインドリルヘアの妻に諦めるように言われ、天を仰いだ。
説明 | ||
ゼロの使い魔×LORD of VERMILION III(オリジナルED後)とのクロスです。主人公はイレギュラーな紅蓮の子らの一人です。 | ||
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ゼロの使い魔 LORDofVERMILIONIII 異世界トリップ オリキャラ複数 クロス オリジナル展開あり | ||
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