英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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人形兵器を追跡していたリィン達が人形兵器が降り立った場所に急行すると、そこには少女と銀色の人形兵器がいた。

 

〜ノルド高原〜

 

「……!」

「いた……!」

「ほ、本当に子供みたいね……」

「あの銀色の……いったい何でしょう?」

「とにかく逃げられる前に押さえるぞ……!」

リィン達が少女に近づく少し前、少女は銀色の人形兵器を前に考え込んでいた。

 

「んー、これで大体の状況は掴めたかなー。どうしよっかな……制圧するだけならカンタンだけど逃がしちゃう可能性もあるし。かといってミナゴロシにするのもさすがにカワイソウだしなぁ。」

そして少女が今後の詳細な行動を考えようとしたその時

「―――動くな!」

男子の声が聞こえ、声を聞いた方向に振り返るとそこにはリィン達が少女を睨んでいた。

 

「あ、シカンガクインの人達だ。」

「俺達のことを……!?」

「ど、どうしてしってるの……!?」

少女が自分達が士官学院の学生である事を知っている事にリィンとアリサは仲間達と共に驚き

「あれ?”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”がいなくて、その使い魔達が何でシカンガクインの人達といるの??」

「ええっ!?プ、プリネさんの事まで……!」

「ボク達の事も知っているの〜!?」

「ま、精霊女王たるこの私が知られていて、当然ですわね!」

「うむ。我らが有名なのは当然だな!」

少女がプリネの正体やペルル達の事まで知っている事にエマとペルルは驚き、フィニリィとアムドシアスは自慢げに胸を張った。

 

「貴様……いったい何者だ?」

「そ、その大きなものは一体……」

「―――――」

ユーシスとエマの問いかけに対し、人形兵器は謎の機械音を出して答えた。そしてリィンとガイウスが前に出て少女に問いかけた。

 

「君は―――いったい何者だ?軍の監視塔と、共和国軍の基地が攻撃されたことに関係しているのか?」

「……無用な疑いはかけたくない。だが、この地にいる理由と名前くらいは教えてもらえないか?」

「むう、なんかロコツに疑われちゃったみたいだし……ちょっと段取りが狂ったかなぁ。」

警戒の表情をしているリィンとガイウスに問いかけられた少女は頬を膨らませた後溜息を吐いたが

「そっかぁ、その手があったか。キミたちが手伝ってくれれば万事解決、オールオッケーだよね?」

ある事を思いついて笑顔になった。

 

「へ。」

「な、なにを……」

「でも、どれだけ出来るか―――ちょっとだけ試させてね?」

少女の言葉にリィンとアリサが戸惑ったその時、少女は人形兵器の前で何かの構えをした。

「―――ふふっ。」

「―――――」

「くっ……」

「やる気か……!」

少女と人形兵器の様子から戦いを仕掛けてくると判断したリィンとユーシスは少女と人形兵器を警戒した。

「ボクはミリアム。ミリアム・オライオンだよ。こっちは”ガーちゃん”……正式名称は”アガートラム”。それじゃあヨロシクねっ♪」

そしてリィン達は少女―――ミリアムが操る人形兵器―――アガートラムとの戦闘を開始した!

 

「みんな、行くぞっ!」

「気を逃すなっ!一気にかかれっ!」

「謳え!奏でよ!我等の凱旋ぞ!」

ミリアム達との戦闘を開始したリィン、ユーシス、アムドシアスはそれぞれクラフトで仲間達の闘志を高めた。

「ガーちゃん、先制攻撃だよっ!」

「――――」

そこにミリアムの指示によってアガートラムが片腕を大きく振りかぶって強烈な一撃――――バスターアームをリィン達に放ってきたが

「超、ねこパ〜ンチ!!」

対するペルルが強烈な一撃をこめた丸めた翼で攻撃して相殺し、強烈な一撃がぶつかった際の衝撃でアガートラムとペルルの双方は後ろへと吹っ飛ばされた!

 

「わわっ!ガーちゃんの一撃を相殺するなんてやるね〜!」

その様子を見たミリアムは感心し

「感心している場合かしら!?――――燃えちゃいなさい!火炎指弾!!」

「アークス駆動!スパークアロー!!」

そこに詠唱を終えたアリサが指から火球を、オーブンの駆動を終えたエマが雷のアーツをミリアムに向けて放った。

 

「ガーちゃん、バリアっ!!」

「――――」

自分に襲い掛かってきた2種類の遠距離攻撃を見たミリアムはアガートラムは操縦者を絶対防壁の結界で守護するクラフト―――アルティウムバリアを展開してミリアムを守り

「吹っ飛べ〜!!」

「―――――」

ミリアムの指示によって高熱のレーザー――――ライアットビームをアリサとエマに向けて放った。

「貫け、烈輝の陣!レイ=ルーン!!」

しかしそこに片手に魔力を溜め終えたフィニリィが極太の純粋魔力が凝縮されたレーザーを放って二人に襲い掛かるレーザーを呑みこみ、アガートラムに命中させた!

 

「!?」

「ガーちゃん!?」

フィニリィの魔力レーザーを受けて怯んだアガートラムの様子に気付いたミリアムが驚いたその時、ガイウスが跳躍し

「ハアッ!!」

「わわっ!?」

ミリアムの前に十字槍を叩きつけ、衝撃波を発生させるクラフト―――サベージファングで攻撃し、襲い掛かってきた衝撃波をミリアムは慌てた様子で回避した。

 

「ファイアッ!!」

「白き刃よ、お願いっ!!」

そこにたたみかけるようにアリサがクラフト―――フランベルジュを、エマがクラフト―――イセリアルエッジを放ち

「ガーちゃん、お願い!!」

「――――」

ミリアムはアガートラムを自分の前に出して襲い掛かって来た炎の矢や白き刃を受け止めさせたが

「二の型―――疾風!!」

「痛っ!?」

仲間達が攻撃している間にミリアムの背後に回ったリィンが電光石火の攻撃をミリアムに叩き込み

「ハッ、ハッ……セイッ!!」

「うわっ!?」

リィンと戦術リンクを結んでいる影響でミリアムが怯んだ隙にユーシスがすかさずクラフト―――クイックスラストで追撃し、ユーシスの攻撃をミリアムは必死に回避していたが

「セイッ!!」

「あうっ!?」

ガイウスのクラフト―――ゲイルスティングに命中して怯んだ。

 

「我が角の電撃、受けるがいい!」

「行きますわよ……!大放電!!」

「――――――――!!??」

一方魔力を溜め終えたアムドシアスは角から、フィニリィは槍からそれぞれ強烈な電撃を放ってアガートラムに大ダメージを与え

「今よ、エマ!―――メルトレイン!!」

「はい!――――踊れ、炎よ!アステルフレア!!」

アガートラムの様子を見て好機と見たアリサは炎の矢の雨を降り注がせ、エマは魔導杖に内蔵されてある特殊な炎のアーツを放つクラフト―――アステルフレアをアガートラムに命中させ

「行っくよ〜!せーの!!」

「!!??」

空から回転しながら突撃して来たペルルのクラフト―――恐怖のごろごろをまともに受けたアガートラムは石柱に叩きつけられた!

 

「ガーちゃん!?」

石柱に叩きつけられたアガートラムを見たミリアムが驚いたその時

「勝負ありだ。」

「これ以上何か怪しげな事をすれば命の保証はできんぞ。」

「…………降参して、オレ達が聞きたい事を答えてくれ。」

「!!」

リィン、ユーシス、ガイウスがミリアムを包囲してそれぞれの武器の切っ先をミリアムに向け

「降参!降参だから、武器を収めて〜!!」

自分の敗北を悟ったミリアムは慌てた様子で両手を挙げて自分の敗北を宣言した……!

 

 

説明
第88話
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コメント
感想ありがとうございます エウシュリーメンバーが加わったリィン達に単独で挑んだミリアムとアガートラムはある意味称賛に値しますねww(sorano)
二人がナイトメア級だったら善戦くらいは出来てたかもねえwそしてミリアムはリィンとアリサに付いてる使い魔をみて混乱するのが目に見えるなw(kanetosi)
^^;まぁ負けて当然だよね。あとはガーちゃんが壊れてないことを祈るしかないよ。(ジン)
こいつらに単独で挑むとは・・・ある意味度胸があるww(THIS)
う〜〜む。負けても悔しくはないかと・・・・。ケケケ(Kyogo2012)
いや、まぁ、負けて当然かと(苦笑)(本郷 刃)
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