仮面ライダーディケイド?破壊者と天使達? 第十九話
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これまでの「仮面ライダーディケイド?破壊者と天使達?」は!

 

 

 

ダイダロス

「通信?」

 

 

鳴滝

「私の名は鳴滝。予言者だ。」

 

 

士郎

「この声…」

 

 

鳴滝

「おのれディケイド!」

 

 

守形

「全ての世界を…」

 

 

鳴滝

「世界を貴様に委ねよう…」

 

 

少女

「教えてあげようか?」

 

 

竜見

「えぇっ??」

 

 

 

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竜見

「は、晴那??」

 

 

 

竜見に名前を言われた少女は、むぅっと顔を膨らませる。

 

 

その表情は、拗ねた子供のようにしか見えない。

 

 

 

晴那

「もう、ちゃんとお姉ちゃんって呼びなさい。それかハル姉ちゃんとか。わかった?ミッちゃん。」

 

 

竜見

「その呼び方やめてくれよ!てか何でここに??」

 

 

晴那

「いいじゃない。私がどの世界に行こうが。」

 

 

 

カムイの時と同様、竜見は若干いつもの冷静さが無い。

 

 

むしろ、カムイの時よりもひどい。

 

 

 

凛奈

「晴那さん?」

 

 

晴那

「っ?奈っちゃんじゃない!元気してた?」

 

 

凛奈

「え、えぇまぁ…」

 

 

 

どうやら2人は知り合いのようだが、それでも晴那のテンションには押され気味な凛奈。

 

 

それに、元気にしてたかどうかは、今の彼女には答えづらい。

 

 

 

士郎

「姉ちゃんだと?」

 

 

竜見

「あ、あぁ…一応僕の実の姉だ。士郎も面識はあるけど。」

 

 

士郎

「記憶『が』ございません。」

 

 

竜見

「だよね。」

 

 

晴那

「士郎も!久しぶり?!」

 

 

 

会話の流れからして、自分にもあだ名があるかと心配していたが、幸い士郎には無かった。

 

 

 

竜見

「それより!いつから来てたんだよ??」

 

 

晴那

「カムイのクソジジイが出て来たあたりから。隠れて見てた。」

 

 

 

笑顔でクソジジイと言い放つ晴那。

 

 

そんな晴那に押されたように、守形と美香子は影に隠れている。

 

 

 

竜見

「そう…で、何を教えてくれるんだ?」

 

 

晴那

「お姉ちゃんに頼み事するのに、そんな態度?お姉ちゃんお願い、教えて?、ぐらい言ってもいいんじゃない?」

 

 

竜見

「言うわけ無いだろ!」

 

 

晴那

「あ、ミッちゃんはお姉ちゃんより、姉貴、の方がいい?」

 

 

竜見

「どうでもいいよ!」

 

 

晴那

「じゃあ、私が決めていいの?」

 

 

竜見

「…士郎。晴那は当てにならない。禁断の果実は僕達で探そう。」

 

 

 

クルッと向きを変え、晴那に背を向ける。

 

 

そんな2人のやり取りを、士郎は心の中で笑っていた。

 

 

 

士郎

「…ミッちゃん…って…クッ…」

 

 

凛奈

「お兄ちゃん、声に出てるよ。」

 

 

晴那

「あぁ!待ってミッちゃん!わかったから!」

 

 

 

笑顔から一転、焦った表情で竜見を呼び止める。

 

 

 

晴那

「禁断の果実の場所。ちゃんと教えるからさ?。」

 

 

竜見

「本当だね?」

 

 

晴那

「ミッちゃんがお姉ちゃん、って呼んでくれたら。」

 

 

 

竜見は踵を返し、晴那に背を向ける。

 

 

 

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智樹

「ん…」

 

 

 

智樹は見慣れたテントの中で目を覚ました。

 

 

額には濡れたタオルが添えられており、隣には幼馴染が疲れた顔で眠っていた。

 

 

 

智樹

「そはら…」

 

 

 

自分に被せられた毛布を、そはらに被せる。

 

 

起こしてしまわないように、そっと。

 

 

それから智樹は曖昧な記憶を辿った。

 

 

 

智樹

「そうだ…イカロス…ニンフ…風音…オレガノ…」

 

 

 

自分の目の前で、光と共に消えて行った少女達。

 

 

常に自分を守ってくれていた彼女達を、自分は守れなかった。

 

 

智樹は心の中で叫んだ。

 

 

次第に自分の弱さへの怒りが募る。

 

 

そんな智樹の横には、静かな寝息を立てて眠る幼馴染。

 

 

まだ自分には、守るべきものがある。

 

 

 

智樹

「そういえばカオスは…」

 

 

 

様子のおかしかったカオスも心配だ。

 

 

智樹に残された、数少ない家族の1人。

 

 

彼女も守らねば。

 

 

平和が一番のモットーを胸に、智樹はゆっくりと立ち上がった。

 

 

 

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シナプスの王、ミーノースは苛立ちをあらわにしていた。

 

 

つい先日、事もあろうに謎の軍勢によってシナプスを襲撃された。

 

 

侵入を防げなかった事と、エンジェロイドを全て破壊されてしまったことが、王としての彼のプライドを傷付けた。

 

 

エンジェロイドなど、数日もあれば量産できるが、その製造の中枢部も攻撃を受けてしまい、一から作り直さねばならない。

 

 

いい暇つぶしと言えばそうだが、不老不死のシナプス人といえど、あまり嬉しい暇つぶしでは無い。

 

 

 

ミーノース

「クソッ…」

 

 

 

椅子の隣に置かれたワインを、乱暴に飲む。

 

 

 

ミーノース

「これが……孤独、か……?」

 

 

 

彼の苛立ちはプライドを傷付けられた事では無いかもしれない。

 

 

王として君臨し続ける自分の側に、いつもの2人がいない寂しさが、苛立ちとして出ているのだろう。

 

 

 

ミーノース

「……誰だ?」

 

 

 

ミーノースは、誰もいるはずのない王室に、誰かが居るのを感じた。

 

 

しかし身構える事は無く、威厳を示すように頬杖をついている。

 

 

 

「ふむ…なかなか侮れんな。」

 

 

 

突如、ミーノースの前に銀色のオーロラが現れ、そこから1人の老人が出てくる。

 

 

 

カムイ

「さすがはシナプスの王か。」

 

 

ミーノース

「貴様は…地上で厄介事をしている奴か。このシナプスに土足で入り込むとは。」

 

 

カムイ

「なかなかいい場所だ。気に入った。ここを新たな拠点にしよう。」

 

 

 

カムイが両手を広げると、新たにオーロラが現れ、そこから大量の怪人達が現れる。

 

 

 

ミーノース

「貴様…前にシナプスに入り込んだ奴か??」

 

 

カムイ

「直接的に入ったわけでは無いが…計画の内ではある。」

 

 

 

ミーノースの右手でスパークが起こり、彼の手に一本の槍が現れる。

 

 

 

ミーノース

「私のポセイドンで、何時ぞやの恨みを張らさせてもらう!」

 

 

 

ポセイドンを振りかざし、単身、怪人の軍勢へと飛び込む。

 

 

 

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次回の「仮面ライダーディケイド?破壊者と天使達?」は!

 

 

 

智樹

「これは…?」

 

 

士郎

「いろいろな…」

 

 

(ダイダロス)

「今すぐシナプスに来て!」

 

 

智樹

「もう…何も失いたくはない。」

 

 

凛奈

「私も行っていい?」

 

 

士郎

「好きにしろ…」

 

 

晴那

「私の見せ場ね!」

 

 

 

 

すべてを破壊し、すべてを繋げ!

 

 

 

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長森 晴那 ーー ナガモリ ハルナ

 

 

年齢:23歳

 

 

黒髪のポニーテール。

 

 

 

竜見の実の姉。

 

士郎達同様、カムイの元で育てられた。

 

竜見と共にカムイの元を脱出した。

 

実は、エンジェロイドに囚われた士郎を助けたのは彼女。

 

ディケイドライバーを彼に渡したのも彼女である。

 

明るく天然そうな見た目と違って、頭はかなりきれる方。

 

竜見の事を『ミッちゃん』と呼ぶ。(タッちゃん、だと某人気野球漫画とかぶるので)

 

弟想いだが、その言動で竜見をしばしば困らせることも。

 

単身で異世界を渡り歩く能力を持ち、竜見とは別の世界を旅していた。

 

カムイの事をクソジジイと呼んでおり、その理由は『無能だから』。

 

禁断の果実の居場所を知っているなど、今後の要になりそうだが…

 

 

 

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作者&士郎 feat 智樹より…

 

 

 

作者

「連続投稿?。今回は忘れずにプロフィールを。」

 

 

士郎

「そろそろ、この作品もフィナーレだな。」

 

 

智樹

「早かったな、ここまで。」

 

 

士郎

「まぁ、1話分が短いからな。」

 

 

作者

「最終話まで書き上げたから、後は投稿するだけだな。早いとこ投稿しよっかな。」

 

 

智樹

「ラストが楽しみだな。」

 

 

士郎

「読者さんもそうだといいがな。」

 

 

作者

「そう思っていただけるよう、頑張ります。それではこの辺で、さようなら!」

 

 

 

説明
仮面ライダーディケイド5周年、原作そらのおとしもの完結記念作品です。
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