新・戦極†夢想 三国√・鬼善者を支える者達 第033話 |
新・戦極†夢想 三国√・鬼善者を支える者達 第033話「袁紹の奇計」
袁紹軍が砦を築いてから一ヶ月の時が流れた。
両陣営は一ヶ月の猛暑の末に既に干からび寸前の官渡水を挟んでのにらみ合いが続いていた。
何故なら動いたほうが負けるからである。
兵と将の質、優れた知者を持つ曹操軍と圧倒的物量と財力を持つ袁紹。
互いに足りないものをそれぞれの長所で補い、その戦力差はほぼ互角。
なればこそ動いたほうが負けるのだ。
そんな中、袁紹軍にて、文醜が袁紹に進軍を促していた。
「姫ぇ、いつになったら出陣するんですかぁ。あたい熱さで頭がおかしくなりそうですよ〜〜」
今袁紹がいる部屋には文醜が椅子に腰を落とし、背中が仰け反る様な感じで袁紹に愚痴を零していた。
砦を築いてからというものの、袁紹軍より日射病で倒れる兵はほぼいなくなったが、長く続く猛暑のせいで徐々に指揮は下がり、文醜の様に愚痴をこぼす者も少なからず増えてきている。
「とにかくお待ちなさい猪々子さん。今は攻め込む時ではなくてよ。必ず機会が訪れますわ。その時をジッと待ちなさい」
「機会なんていつなんですかぁ〜〜?両者にらみ合いなんッスよ。動かないと機会なんて訪れませんよ〜〜」
語尾を高くし、足をバタつかせながら彼女は喚いた。
しかし文醜の言い分も最もである。
動かないと機会は生まれない。
両陣にらみ合いの中、季節は猛暑。
兵の指揮は下がる一方で、このまま行けば陣は瓦解を起こす。
そんな中でも袁紹はある機会をひたすら待ち望んでいるのだ。
「麗羽様、失礼します」
文醜の愚痴が聞こえていたのか、袁紹の助け舟である顔良が部屋に入ってくる。
「斗詩ぃ、お前からも何とか言って、姫を説得してくれよ」
そう言いながら文醜は顔良に飛びついたが、顔良は文醜の頬を手で押さえながら袁紹に要件を伝えた。
「以前から進めている件についてですが、無事に曹操さんの耳に入ることもなく予定通りです」
「いいですわ斗詩さん。華琳さんの耳に入れば、直ちに行動を起こすことは間違いないですわ。金銭は惜しみません。いくら使ってもいいですから、こちらの動きを気取られることなく、相手には偽の諜報を掴ませなさい」
「……はい、分かりました」
彼女がそう返事をすると、顔良は文醜を連れてそのまま袁紹の部屋から出て行った。
【さて、華琳さんはワタクシの誘いに乗ってくれるかしら?この計が完遂した時こそ、ワタクシの勝利は確定出来ますわね】
そんな考えを巡らせながら、袁紹は机の上の官渡周辺が書かれた地図の、陣の後ろにある濮水と河水に駒を置いていた。
「禀、どうかしら。袁紹軍に何か動きは?」
「何もありません。あいも変わらず沈黙を保ったままです」
「………あの麗羽が”待つ”なんて。本当に生きていれば何が起こるかわかったもんじゃないわね」
曹操は椅子の肘掛に肘を置き、そう呟いた。
しかし曹操にはこちらより先に袁紹が動く確信があった。
たとえ袁紹が『名君』と呼ばれるようになろうとも、人間の本質がそう簡単に変わるものでもない。
そして幼少の頃より袁紹を知り続けた曹操だから判る。
彼女は待つことが苦手である。
どれほど我慢を覚えた人間でも、いつかはその我慢は絶頂を越える日が来る。
対し曹操は、欲しい物は何であろうと”最後には”必ず手に入れようという質であるので、手に入れる試練に『我慢』が加われば、いつまでも我慢をする。
そういった性格は袁紹も重々承知している。
それ故、この睨み合いを終わらせるのも、両者とも袁紹であることは承知している。
問題はタイミングである。
袁紹が何時、何処から、どうやって攻めて来るかが、今曹操が一番頭を悩ませている点である。
夏の猛暑が続き、雨も数週間は降っていないこの状況で、頭を捻ることも一苦労であるので、曹操は今日の軍議を閉会して、各自持ち場に当たらせた。
「風、あの計画は進んでいるわね」
軍議が終わると、曹操は程cだけを呼び止めた。
「………すぴ〜〜」
「起きなさい、風」
「おぉ!!華琳様のそよ風の様な声でついうたた寝をしてしまいました」
「ふふふ、ありがと。それでどうなの?」
「はい〜〜。華琳様の考えた策は筒がなく進んでいると言っても間違いないでしょぅ」
彼女は半開きとなった目を開けて、飴を食わながら答えた。
「わかったわ。引き続き策を進めておきなさい」
「はい〜〜」
間の抜けた返事とともに、程cは部屋を出て行った。
【……この策を上手く運ぶことが出来れば、麗羽の軍を動かすことができるわ。見てなさい麗羽。この間の矢の借りは返させてもらうわ】
数日後、官渡はスコール並の雨に包まれた。
雨の量があまりにも多いため、互いの砦が全く見えないほどである。
「今ですわ。作戦を決行するには今しかありません」
袁紹は10万の兵を引き連れ出陣し、そのうちの5万は砦の後方から出陣した。
彼女が考えている作戦はこうだ。
まず袁紹率いる本隊が砦正面より強襲をかける。
その時、勿論敵は迎撃の為に攻撃を受けている正面に防衛兵をまわす。
そして本隊が敵を正面に誘導した際、5万の別働隊は後方の濮水越えて大きく遠回りをして曹操軍の砦を後方から強襲する作戦を考えた。
勿論、普段であればこの様な作戦は曹操軍から見ても見えてしまうことは明らかであるので出来るはずもない。
しかし今はスコール程の大雨で、残暑が続いていたのも相まって梅雨の季節が到来することであろう。
よってこの雨は通り雨の様な柔いものではないので、急に雨が止んで雨の目隠しが消えることもない。
別働隊は顔良と高覧が率い、文醜は袁紹の護衛、張?は本陣の防衛と割り振られた。
雨の影響で少し水かさが増えた官渡水を渡り、袁紹達は曹操軍の砦へと向かった。
ただ一つおかしいことある。
いくら真夏の猛暑で官渡水の水かさが減っていたとはいえ、スコール並の大雨となったこの官渡の地の川が、馬や人が渡れるほど浅いのか。
そんな疑問が残るかもしれないが、自然の現象とは摩訶不思議な物。
それにこの時代には川の氾濫対策という概念はない。
恐らくであるが、上流の方で氾濫したために、たまたまこちらに流れる水の量が少なくなっているのかも知れない。
多少川に足を取られながらも袁紹軍は曹操軍砦前に着陣し強襲した。
数刻後、袁紹軍は果敢に砦を攻めるも、曹操軍の迎撃の勢いは留まることを知らなかった。
むしろその制度を上げていると言っていい。
袁紹の予想であれば、少し前には高覧が砦後方を強襲。
そして不意を突かれた曹操軍は混乱し、その混乱に乗じて、弱った曹操軍を一気に壊滅させるつもりであった。
だが未だに衰えは見えず、逆に袁紹側に衰えが見えてきていた。
そんな中で相手の砦の門が開くと、曹操が7万の兵を引き連れて袁紹に猛攻を仕掛けた。
砦にまとわり付いていた袁紹軍の兵士は、曹操軍の将兵に各個撃破されている。
状況を確認している際に曹操が馬を走らせ絶を構え、袁紹に向けて一直線に突っ込んできた。
「麗羽ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
袁紹の真名を叫びながら曹操は飛び上がり、自らの獲物を袁紹に浴びせた。
袁紹も自らの腰の剣に手をかけ迎えようとするが、曹操の攻撃は文醜に弾かれ、曹操は器用にクルクルと回りながら着地した。
「麗羽、貴女の首だけは誰にも渡さないわ。同門の出身として、私が貴女を狩ってあげる」
そう言い獲物を構え、雨に濡れながらも、袁紹の首を物欲しそうな目で見ている曹操に寒気が走りながらも、曹操は袁紹の考えを当てるように言葉を続けた。
「……麗羽、まるで『なんでここにいるの?』と言いたげな顔ね。教えてあげるわ。貴女の後方からの強襲作戦は既に見切っているわ。この雨に乗じて貴女は前方より強襲をかけるけども、本命は貴女ではなくて後方から強襲する別働隊。前方から派手好きな貴女に気を取られている間に、注意が疎かになっている後方からの奇襲。なかなかいい策ね。でもうちの優秀な軍師達がそんな策なんてとっくに見抜いているわ」
大量に降りゆく雨と、周りに響く剣戟の音、雨で滴っている中、袁紹は曹操に質問した。
「……華琳さん。そういう((見解|・・))をしたのはいったい誰ですの?」
「うちの軍師、郭嘉よ。彼女の戦術眼はうちの陣営の中でも一二を誇るもの」
袁紹は小さく「そうか」と呟くと、全軍に撤退命令を出し、袁紹も後方へと逃げる。
そうはさせじと曹操は袁紹を追いかけようとするが、彼女の前には文醜が立ちはだかる。
以前ならいざ知らず、連合の時より武力を上げている文醜に曹操は勝てる自信は無く、しばらくの睨み合いが続いた後に、夏侯惇、夏侯淵の姉妹が駆けつけ、文醜は撤退した。
「華琳様、ご無事でしょうか?」
「なんとかね。……しかし驚いたわね」
「っと言いますと?」
夏侯惇が心配し、曹操が呟き、夏侯淵が質問すると、曹操は続けた。
「……文醜と少しだけ立ち会ったけど……はっきり言って強いわ。そう、春蘭、秋蘭。さっきの文醜ははっきり言って、貴女達より強かった」
そう言われると、夏侯姉妹は小さく曹操に反論した。
「か、華琳様、いくらなんでもそれは」
「……そうです。確かに袁紹軍の将の質が高まったことは認めます。しかし私たちが文醜に劣っているとは、いくらなんでも――」
「いいえ、私はさっきの文醜は貴女達より強かったとは言ったけど、貴女達が文醜に((負けている|・・・・・))とは一言も言っていないわよ」
二人は曹操の言うことに意味が判らずに首を傾げた。
「文醜のあの目、まるで『通れるものなら通ってみろ』とでも言わんばかりだったわ。もしあの場で私が文醜と戦っていたら、私の胴体は、あの大剣で絶も壊して真っ二つにされていたわね」
「……それが、文醜が私たちより強いことどう関係するのですか?」
夏侯惇はますますわけが判らないと言わんばかりに頭を捻らせるが、夏侯淵は意味がわかったように姉に解説を施した。
「姉者、例えば私ほどの武を持った者10人を相手にする状況になったとする。姉者ならどうする?」
「秋蘭程の者を10人?……むむむ、流石に口惜しいが、無謀な戦いはしない方が得策だから、その場合は逃げたほうがいいな」
その問いに「無論、全員叩きのめす」と答えなかった夏侯惇に、少なからずホッとしている曹操がそこにはいた。
「だったら姉者。後ろに華琳様が控えていれば?」
「か、華琳様が!?そ、そんなもの決まっておる。私の命がなくなろうと、華琳様を逃がすために時間稼ぎをし、その間に一人でも多く討ち死に覚悟で敵を討ち取るぞ」
そう胸を張って威張る夏侯惇。
そんな夏侯惇に曹操は小さく「なんて馬鹿な子なのかしら」っと小さく呟き、優しい微笑をした。
「それと同じだ。文醜も袁紹を逃がすために、その身が砕けようとも我々を通さなかっただろう」
「……なるほど。『何かを守るために、死兵がなった者こそが最も強い』とあるが、それはそういうことか」
何処かの兵法書に書いていたかのような台詞をそのまま話し、夏侯惇は自分自身に納得させる。
「華琳様、それより袁紹軍の追撃はどうします?」
「今、廉叔父様がしているわ。このまま追いつけば、麗羽は討ち取れないまでも、袁紹軍に大きな痛手を負わせることができるわ」
『廉』とは夏侯廉。
夏侯惇、夏侯淵の叔父で、曹操からも遠い親戚に当たる。
隠居していたところを今回付いてきてもらっていた。
※なお正史の夏侯廉は夏侯惇達の叔父ではなく兄弟である。
その冷静な判断力と分析力で、曹操も幼少の頃より一目置いていたのだ。
かくいう夏侯廉は、楽進、李典、于禁、後方には典韋と許?と紫を率いて袁紹軍の後を追った。
「進め、進めぇい!!袁紹軍が何するものぞ!!河北の弱兵など蹴散らしてくれる!!」
彼は口を開け、咆哮し、雨の音など微塵も感じさせない指揮を兵に与え続ける。
だがそれに反して、頭の中ではとあることを考えていた。
【……おかしい。いくらなんでも引きが速すぎる。まるでこちらを誘っているかのようだ。しかしいくらこちらの軍勢を誘ったとしても、奴らの挟撃作戦以外に他に策があるのか?いや、無いはずだ。それならば、なんだこの胸の違和感は――】
その時、彼の耳には何かの音が聞こえた。
それに大地が揺るがす様ななんらかの振動も。
その近づく音に気づいたとき、軍の戦闘にいた彼は既に渡河を終えており、すぐさま全軍に撤退命令を出していた。
「全軍、引け!!今すぐ引くんだ!!」
しかし勢いに乗った兵士は、興奮状態であるので大将の声など耳に入っていなかった。
「夏侯廉様、どうしたのです。なぜいきなり撤退命令なんかを」
そこにたまたま夏侯廉の近くにいた楽進は、身体能力的な意味で常人以上。
耳が良かったこともあり、撤退命令を聞いたことにより夏侯廉に駆け寄った。
「楽進、今すぐ于禁と李典を連れて単独でもいい、渡河を止めて後方に引け!!訳を話す暇などない。行け!!」
激しい剣幕の夏侯廉の目にして、楽進は直ぐに于禁と李典を見つけて、三人で後方に戻る。
途中を駆けながらも撤退命令を出すも、耳を貸す者は僅かであり、やがて川の上流の方より何か水の流れるような音が聞こえてき、目を向けると大津波の如く川の水が流れてきた。
もはや撤退命令も忘れ、楽進達は三人で後方を目指し、間一髪で渡河を終えた。
しかし、渡河を終えた時に見た光景は、それは凄まじいものであった。
曹操軍7万のうち、夏侯廉を含む2万は既に渡河を終えて、3万は渡河前で難を逃れた。
だが、残りの曹軍2万は、大津波の様な濁流に呑まれてしまい、溺死はほぼ間違いない状況であった。
分断された渡河終わりの曹軍2万は、反転してきた袁紹の軍に蹂躙さたのだ。
夏侯廉は多くの袁紹軍の兵士を打ち取った末に戦死し、楽進や于禁、紫達は再び軍をまとめて撤退を余儀なくされた。
「叔父上ぇぇぇぇぇっ!!」
曹操軍の砦では、夏侯惇が泣き崩れていた。
「……申し訳ございません。我々がついていながら、夏侯廉様を――」
楽進がそう言った瞬間、夏侯惇は楽進の胸ぐらを掴んだ。
「凪!!貴様、今なんと言った。もう一度言ってみろ!!」
「止めろ姉者!!」
楽進達に対して怒り狂う夏侯惇を、夏侯淵が必死になだめに入った。
「今回のことは敵の計略のせいだ。凪達の油断ではない。ここで凪を攻めるのは違う」
そう言った瞬間、夏侯惇は楽進の胸ぐらを掴んだまま実の妹を睨みつけた。
「凪達のせいではない?秋蘭、私がそんなことで怒りを凪にぶつけていると思っているのか!!」
目尻に涙を浮かべて怒り震える夏侯惇の顔に、夏侯淵はたじろぎ、夏侯惇は胸ぐらを掴んでいた楽進をそのまま夏侯淵に投げつけ、二人は吹き飛ばされる様にして地面に倒れた。
「凪は叔父上の指示に従い撤退をした。結果、凪、真桜を含む将達と3万の兵は無事で済んだのだ。叔父上は被害を最小限に抑え、3万の救ったのだ!!決して無駄死にではない!!だがそれをさも自分のせいで叔父上を死なせてしまったなどと。私はその((烏滸|おこ))がましい態度が気に食わないのだ!!」
その言葉聞き夏侯淵はハッとした。
自分や姉の夏侯惇の師でもある叔父が、自らの油断を人のせいにするわけがない。
逆にそれを汲み取るような発言をされれば、叔父もきっと喜ばないであろう。
「お前を斬れば叔父が帰ってくるのであれば叩き切ってやらんでもない!!だがそんなもので叔父が帰ってくるわけもない。仮に帰ってくるにしても、私が叔父に叱られる!!」
目に涙を浮かべながらも、夏侯惇は楽進に指差しそう言った。
対する楽進もそんな夏侯惇の表情を見れないのか、それとも自らの発言を悔いているのか、顔を俯かせたままそのまま頭を垂れている。
将が悲しみに暮れている中、遅れて入ってきた銀が、曹操を連れて部屋を出た。
「華琳、わかったぞ。袁紹が使った策の全容が」
「なんですって!?」
袁紹の考じた奇計。
実を言うと銀は後方にて敵の挟撃に備えて、郭嘉、程cを連れて、軍を率いて待機していた。
しかし挟撃してきた兵の数は1万から2万程。
とても挟撃を行うには多いわけでもなく少ないわけでもない兵数。
しかも相手は銀たちに一撃ほど加えただけで直ぐに引き上げてしまった。
銀たちは袁紹の軍を追いかけていると、官渡水の源流である河水の一部が干上がっていた。
いくら連日の猛暑とはいえ、源流である河水が干上がるのはおかしい。
さらに調査を突き詰めると、河水の上流にて河を敷き詰め封鎖する為に、((土嚢|どのう))が大量に詰められており、河水から官渡水に流れる分岐点に対しては、何やら小さな壁が作られていた。
袁紹兵がその壁を破壊すると、塞き止められていた河の水が流れでた。
つまり袁紹は河水周辺の河の水を大量の土嚢で塞き止め、そして水計にて曹操軍を飲み込んだ。
本当の狙いは曹軍の壊滅では無く、曹軍をおびき寄せ、その戦力を大幅に減らすことにあったのだ。
「なんてこと。それなら私は、麗羽の掌の上で遊ばれていたってこと?」
曹操は膝から崩れ落ちた。
相手の一手先を読んでいたと思っていたら、相手は更にもう一手先を読んでいたのだ。
「とりあえず、この梅雨はもうじき続く。塞所が破壊された今、官渡水は渡ることが出来ずにいるし、念のためうちの隊で河水の土嚢も破壊した。……今のうちに対策を考える必要があるな――」
そういう彼に対して、曹操がどこか上の空になっていた。
「……華琳!!」
「――えぇ、聞いているわ、聞いてる。対策ね……そう、対策……」
徐々に声が低くなっていく曹操に銀は状況を察して今日は休むことを提案し、曹操も素直に銀の提案を聞き入れて、曹操は部屋へと戻っていった。
【流石に今回は無理もない。知に関する勝負には絶対の自信を持っていたのに対して、惨敗を喫したのだからな。俺ですら落ち込みそうだ。………だがまだ手はある。絶対に諦めない。諦めない限り、手は生まれてくる】
説明 | ||
ちょっとした報告。 最近マジで忙しくなってきました。 バイト、資格・学校の勉強、自分のための時間などで本当に書く時間が減っています。 今回の投稿も、貯めていた一作分です。 ですがちょくちょくと書いていきますので、気長に待って下さい。 それではどうぞ。 まじかるー。 |
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コメント | ||
kazoさん>まだまだ麗羽サマは伸びますよ(IFZ) 華琳サマに orz させるなんて・・・麗羽サマ恐るべし!(kazo) |
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