〜 第＃＄％話 †突然の† 〜

話は過去に戻る・・・

劉備（りゅうび）曹操（そうそう）孫策（そんさく）袁紹（えんしょう）

４人は先に向けての内政・軍備をしている時その一報を受けた

西涼の地にて謎の軍団が挙兵をし

瞬く間に長安から漢中までを占領した

この事に危惧をした曹操は共通の敵として一時的な同盟を各諸侯に通達し

反董卓（とうたく）連合と同じように連合を組み、天の御使いを旗頭として結束する

そして、謎の軍団に対して使者を送るが

その使者は戻ってくることは無かった

各諸侯が抱える諜報を得意とする者達が侵略者達の領土へと潜入するが

その結果は今ひとつ、村や町などは全く影響が無いようで

では、長安や漢中に忍び込むと誰も帰ってこなかった

そう、これは誰もが似たようなことをすでに体験している

反董卓連合の時と全く同じで情報が全く無いのである

しかし、こんな事をできたはずの董卓達は今自軍にて策を練っている

神算鬼謀と呼ばれる人物達が束になっても決して悟らせないその手腕

防衛に関しても、敵の姿あり！と報告があり

駆けつけてもすでに去った後や、交戦すらせずに逃げていたりと

名だたる武官達もあまりの手際の良さに頭を抱えている

そんなことが一月経った位だろうか

孫策があることに気づく

「あれ？太史慈（たいしじ）は？」

孫策軍に客将としていた太史慈がいつの間にか居なくなっている

「そういえば、最近華陀（かだ）の姿も見ないわね」

曹操は持病でもある頭痛を和らげる薬が切れてる事に気づき華陀探すが見当たらない

そんな状況の中御使いである一刀（かずと）が誰もが考えたく無い事をポツリと会議で呟く

「こんな状況になってるのに白（はく）兄の噂や姿が見えないのおかしくないか？」

会議の場がシーンと静まり返る

誰もが想像していたが、そうじゃないそうであってほしくないと思っていた人物

厳白虎（げんはくこ）がとうとう挙兵し自分達に本気で牙を剥いてきたという事を・・・

「伝令！！！」

その時会議場にボロボロになった伝令兵が入ってくる

「誰かこの者に手当を！」

曹操がいち早く近づきボロボロになった伝令兵の元へ行く

他の諸侯も集まってくる

「周泰様とははぐれ、残った隊も自分を残して全滅しました

　しかし、内部の情報を手に入れることができました」

ボロボロになった書簡を傷だらけの手が掴もうとするが力が入らないのか掴めず

そのまま前に倒れて・・・動かなくなった

孫策が唇を噛み締め、男が懐から出そうとした書簡を手に取り開く

【各諸侯達へ

　これを見てるという事はわざと瀕死にして逃がした者が無事着いたと見える

　まぁ、そちらには気づいてる者がいると思うが

　改めて、名乗らせてもらおう　我が名は厳白虎　大陸を統一する徳王となる者だ

　怖気ずに来るならいつでも相手をしよう

　我々は無駄に民草を傷つける現状に憂い決起させてもらった

　御使いよ　全てを賭けて我に挑むがいい

　大陸の覇権をかけてな・・・】

再び会議場に沈黙が訪れる・・・

それを一刀が沈黙を破る自分の顔を思いっきり叩いて鼓舞する

「皆！確かに考えたくも無い事実になった

　だけど！あの人が何も考えずにこんな事をするわけがない！

　それなら全力であの人と戦い！倒し！

　あの人を認めさせるしかないんだ！」

一刀の言葉に他の諸侯達は目を丸くさせるが皆納得がいったのか頷く

「流石は天の御使い様ね、良い事言うわ

　そうね白を認めさせた人が白を持って帰る・・・燃えるじゃない！」

「あら？孫策、白を認めさせて白をもらうのはこの曹孟徳よ！」

「えっと・・・あの・・・白さんはモノじゃないので本人の意思を・・・」

「「貴方は白が欲しくないわけ！？（の！？）」」

「ひゃ、ひゃい！欲しいです！！」

「ふむ・・・高貴な私の伴侶とまではいきませんが

　下僕くらいにはしてあげてもよい男ですわね！お〜ほっほっほ！！」

その光景を一刀はため息をつく・・・

そして、誰にも聞こえない声で呟く

「白兄・・・多分思惑とは違うけど思った以上に大変な事になると思うから覚悟しててくれよ？」

こうして反厳白虎連合は結成され

大陸の覇権を争う、戦争へと発展していった・・・