英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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〜地下墓所〜

 

「な、な、な……っ!?」

魔獣が一瞬で消滅する様子を見ていたギデオンが口をパクパクしていたその時

「ご主人様、やっちゃいなさい!」

「今が好機です!」

「ああっ!」

「……はっ!?」

ベルフェゴールとリザイラの言葉に頷いたリィンがギデオンに詰め寄り

「せい…………ッ!!」

ギデオンが持っている笛目掛けて太刀で斬り上げを放ち、リィンの太刀を受けた笛は宙を舞って真っ二つになって地面に叩きつけられ、怪しげな気を放っていたがやがて霧散した!

 

「ぐうっ……”降魔の笛”が……!?」

自分にとって切り札になる笛を破壊された事にギデオンは呻き

「ありがとう、ベルフェゴール、リザイラ。お蔭で二人を助ける事ができたよ。」

「うふふ、どういたしまして♪それに私もエリスの事は気にいっているから、助けてあげたかったしね♪」

「ふふふ、私達はご主人様に仕える身として当然の事をしたまでです。」

仲間達がギデオンを包囲し始めている間にギデオンから離れてアルフィン皇女を受け取ってエリスを抱えているツーヤと共に安全な場所に寝かせたリィンにお礼を言われたベルフェゴールはリザイラと共にそれぞれリィンの身体に戻り

「これでチェックメイトだな……!」

「そっちの味方はベルフェゴールのお蔭で全員死んだし、もうさっきみたいな手も使えないし、まだ何かあっても今度はさせないよ。」

「観念して縛につくがいい。」

仲間達と共にギデオンを包囲し終えたマキアスは勝ち誇った笑みを浮かべ、フィーとラウラは真剣な表情でギデオンを睨み

「………………おのれっ…………!」

マキアスの言葉を聞いたギデオンは悔しそうな表情で唇を噛みしめてマキアス達を睨みつけた。

 

「―――フフ、このあたりが潮時でしょうね。」

「……っ!?」

「わあっ!?」

「ぐっ!?」

するとその時女の声が聞こえた後、崖から飛び降りた女がエリオット達に法剣を振るい、女の攻撃によってエリオットとマキアスは吹っ飛ばされ、フィーは咄嗟にしゃがんで回避したが、上から放たれた怒涛の銃撃を回避する為に後ろに跳躍してギデオンから距離を取った。

 

「な……」

「こやつら……!?」

それを見たリィンは驚き、ラウラは厳しい表情で女や銃撃を放った大男を睨んだ。

「あらあら、すばしっこい小猫ちゃんね。フフ、あたし好みだわ♪」

焦眼の女がフィーを見つめて呟いたその時

「クク……さすがは”西風の妖精(シルフィード)”か。」

巨大な重ガトリング砲を片手に持つ大男が柱から飛び降りた!

 

「くっ……!?」

「同志”S”……それに同志”V”か………」

二人の登場にマキアスは唇を噛みしめ、ギデオンは安堵の表情をし

「こやつら……」

「……………………」

「テ、テロリストの仲間……」

「気を付けてください!二人は相当の力を持っています……!」

ラウラとフィーは二人を警戒し、エリオットは不安そうな表情をし、ツーヤは警告した。

 

「やれやれ、今回は任せてもらおうと言っていたはずだが……だが、正直助かったぞ。」

「悪ィな、”G”の旦那。だが、ここでアンタが捕まったらさすがに幸先が悪いからな。」

「フフ、無粋とは思ったけどお邪魔させてもらったわ。同志”C”と一緒にね。」

大男と女が言ったその時

「―――そういう事だ。」

仮面を被り、漆黒のマントを身に纏う謎の男―――”C”が現れた!

 

「……!?」

「……仮面……?」

「……フフ……」

リィン達が警戒している中、”C”がギデオン達に近づいた。

「同志”C”……まさか君まで来るとはな。私の立てた今回の作戦、それほど頼りなく見えたか?」

「いや、ほぼ完璧に見えた。しかし作戦というものは常に不確定の要素が入り込む。そこの”Z組”の諸君のようにな。」

「……くっ…………」

「僕達の事まで……」

「……何者……?」

”C”に見つめられたリィン達はそれぞれ”C”を警戒していた。

 

「本作戦の主目的は既に達した。更に”英雄王”達も動いている。ここは無用の争いを避けるべきではないか?」

「……その通りだ。」

そして”C”の言葉にギデオンが頷いたその時!

「―――残念ながら、その判断は遅かったようだな。」

「え――――」

「この声は……!」

なんとリウイ、リフィア、エリゼ、ペテレーネがリィン達の背後から現れた!

 

「リウイ陛下!?リフィア殿下やエリゼも……!」

「あれ!?あのプリネに似ている女の人はまさか……!」

「まさか――――”闇の聖女”のペテレーネ神官長……!?」

「とてもプリネのお母さんには見えないね。お姉さんって言った方がいいくらい若すぎ。」

「一体どうして皆さんがこちらに……」

リウイ達の登場にラウラは驚き、ペテレーネの容姿を見て何かに気付いたエリオットはマキアスと共に驚き、フィーは目を丸くしてペテレーネの容姿を見つめ、ツーヤは戸惑いの表情でリウイ達を見つめた。

 

「馬鹿な……何故”英雄王”達がこうも早くここに……」

「おいおい……どうなってんだ、これは?」

「さすがに”英雄王”達が相手だと……ちょっと、不味いわね……」

「……………………」

一方ギデオンは狼狽え、大男は戸惑い、女は唇を噛みしめ、”C”は黙り込んでいた。

 

「エリス!大丈夫!?」

「うん、睡眠薬をかがされただけだから大丈夫だよ。」

「よかった……」

地面に寝かせられているエリスに心配そうな表情で駆け寄ったエリゼにエリオットは説明し、説明を聞いたエリゼは安堵の表情をした後キッと”C”達を睨んだ。

 

「―――貴様らが今回の騒ぎを起こしたテロリスト共か?」

「フフ、その通り。ですが我々はこのエレボニア帝国の為に立ち上がった憂士達なのです。」

リウイに問いかけられた”C”は答え

「エレボニア帝国の為じゃと?お主らは何者じゃ!」

”C”の答えを聞いたリフィアは眉を顰めた後”C”を睨んだ。

 

「”帝国解放戦線”――――本日よりそう名乗らせてもらう。静かなる怒りの焔(ほのお)をたたえ、度し難き独裁者に鉄槌を下す……まあ、そういった集団ですよ、”聖魔皇女”殿。そして私―――”C”がリーダーをやらせてもらっています。」

「”帝国解放戦線”……」

「そ、それに独裁者って……」

「―――――”鉄血宰相”を狙う集団と言った所か。フン、”鉄血宰相”を守るつもりなど毛頭ないが……―――――我が国の貴族の子女であり、将来を期待されている家臣の家族に手を出した”報い”は受けてもらうぞ?」

”C”の説明にリィン達が驚いている中、リウイは赤き魔剣”エドラム”を鞘から抜いて構え

「――――エリスを攫った事、絶対に許しません……!」

「我が大切な下僕の家族を攫った罪……貴様らの命で償ってもらうぞ!」

「―――私達の関係者に手を出したのが運の尽きでしたね。」

リウイに続くようにエリゼ、リフィア、ペテレーネもそれぞれ武器を構えた!

 

「フフ……貴殿等のお怒りは最もだが、我々には為すべき事があるゆえ、これにて失礼させてもらおう――――」

リウイ達の様子を見た”C”はスイッチらしき物を取り出して押そうとしたが

「フッ!」

「!?グッ……!」

リウイが一瞬で詰め寄って剣で斬り上げ、リウイの攻撃を後ろに跳躍して間一髪回避した”C”だったが、持っていたスイッチらしき装置は真っ二つにされて破壊された!

 

「そう易々と逃がすと思っているのか?―――ツーヤ!お前も加われ!」

「はい!」

リウイの言葉に頷いたツーヤはリウイ達と肩を並べて武器を構え

「クッ……!」

「―――仕方ない。機を窺って撤退するしかなさそうだな。」

「それしかないようね……!」

「へっ、俺達の力、見せてやるぜ……!」

リウイ達に睨まれたギデオンは唇を噛みしめて銃を取り出し、ダブルセイバーを構えた”C”の言葉に女と大男はそれぞれ武器を構えて戦闘を開始した!

 

今ここに!メンフィル帝国の圧倒的な”力”を見せつける”蹂躙戦”が始まった…………!

 

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という訳で次回はお待ちかねの帝国解放戦線VSメンフィル陣営ですwwなお、戦闘BGMは閃の”C”戦の曲か、VERITAの”宿業”、天秤の”放たれた閃光、それは古の”だと思って下さい♪

説明
第128話
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コメント
感想ありがとうございます 本郷 刃様 むしろ逃げたら凄いですねww ジン様 リウイと同等の敵キャラを軌跡シリーズでいるかって?無理ですねww kanetosi様 まあ、どの道メンフィルに粛清されるかとww (sorano)
↓違いますよw身近な人ではなく無関係な人を巻き込むんですよw(kanetosi)
↓卑怯なこと?もしエリスとアルフィンを人質にしたらその瞬間にリィンとエリゼがブチギレて速攻で救出して惨殺するから無理じゃね?(ジン)
↓同意w二人の言う通りですなw...まあ、手がなくもないといったところかな?(ヒントは卑怯な事)(kanetosi)
逃げるなんて幾らなんでも無理でしょ^^; それこそリウイと同等の敵キャラ出さないと。あとはここからどんなアルフィン嫁フラグの強化があるのか楽しみですね♪(ジン)
機を窺って逃げる、ですか・・・そんな暇があるはずなかろうてww(本郷 刃)
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