バンドを組んだぜ!6 |
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放課後、部室に楽譜を手に持ったFBが入室してきた。
「ギターが3本あるってちょっと変わってておもしろいかと思ってこんな曲を書いてみましたよ」
ばさっと机上に譜面が配られる。
「ええっFBさん、昨日の今日で作曲してしまったんですか?!」
「いや、思いついても最後まで作曲しないで途中になった曲とか、譜面をいじっておきたい曲とか、保存曲っていうのかな?そういうのが結構数あるんで、その中のひとつをですね、ちょいと改善してみました!」
同席していた青年が、配られた譜面をふむふむ、と読むと、サングラスの青年の方を向いて
「だいぶIron Maiden意識してねえ?今流行りのワンオクなんちゃらもギター3本だし、俺はギター何本増えてもOKだけど。音厚くなるんだからいいことだよな〜パンクとかには向かないけどよぉ」
サクッと意見を述べると、また譜面に顔を戻し、ふむふむと楽譜のページをめくった。
「FBさんは、どうやって作曲しているんですか?」
「演奏は出来ても作曲は出来ないよね」
部員二人は、感心したように、サングラスの青年を見つめる。
サングラスの青年は、二人の視線を受けて、頭をかいた。
「いやあ、照れますなあ。今は、作曲してくれる機械がかなり優秀で、例えばエレクトーンでも単純にボタン押せばリズムが打てるでしょう?」
「はい」
「それを、「バンド演奏」や、「シーケンサーなどを使った打ち込み」によりリズムを作り、それを聴きながらベースラインやコード進行やメロディーを付けていく方法もある。先にリズムを作ってからベースラインやコード進行やメロディーを付ける方法のメリットとしては、グルーブ感に溢れたメロディーができる事かな。」
「その方法で曲を作るためには、バンドに参加するか、バンドを作るか、シーケンサーや電子楽器などを買うしかありませんね。」
男性部員が意見を述べる。
「そうそう。極端な話、曲を作るのに何か特別な知識や技能など必要無いんだ。『鼻歌』で溢れてくるメロディーを録音して、誰かに詩やコードをつけてもらえば、それで済むんだよ。実際に、そういう方法で作曲活動をしている音楽家はたくさんいるからね。いやむしろ、音楽の楽典の知識や楽器演奏技術は、作曲をする場合において邪魔になってしまう場合すらありるんだよなあ。」
「なんだか難しいですね」
女性部員は意見を述べた。
「今は作曲の過半数が機械がしてくれるから、最後はセンスの問題なんだよね。」
ふう、とサングラスの青年が息をついた。
三人とも、譜面の解説を聞きながらの大体のリズムをシンセサイザーで演奏され、聴いてみた。
ピアノの音では、メタルと言うより、ハードロックのような印象を受ける。
ギターによる音の重厚さを重点においてあるため、そのような楽曲になったらしい。
歌うための物と完全に違う曲とは、まさしく楽器のために作られた曲で、音域やフレーズの制限から全て開放されているが、そういう曲でも、中核にあるのは「歌の心」であり、突飛なフレーズは、その伴奏部分であったりする場合が多い。
演奏曲を作る際の落とし穴は、フレーズの迷路に迷い込んでしまう事なんだそうだ。
これを避けるにはまず中核の歌の旋律を作り、それを徐々に味付けしたり変形させていく手法を取る事が必要らしく、その部分で『バンド』が必要になるんだそうだ。
楽曲はFBが用意した楽譜の自分のパートを徹底して覚えるだけだが期間が短いので苦労しそうだ。
「それじゃあ、あと一つギターソロ入れるから、きっくんたのむよ〜」
「ハーゲハーゲ」
「禿げてないっ!!」
説明 | ||
続きです。 作曲方法とか、ギター奏法とかは実際のMSSPとは違うかもしれませんのでご了承ください。二次創作で全員20歳前後ですし〜 エレキギターを最大数増やすと「ホテルカリフォルニア」が重厚に演奏できるそうです。 |
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