真・恋姫無双 北郷一刀最強伝  第八話先陣
[全4ページ]
-1ページ-

幽州の大半を治める事になった北郷たちは、独自の法整備を進めたり、少しずつではあるが軍備を整えたり、新たな人材の登用につとめたりと忙しい毎日を送っていた。

 そして、ようやく内政ばかりではなく、外にも目を向けるくらいの余裕が出来た北郷達は、大陸全土に間者を放ち、他の国の情報を集め始める。どの時代においても、やはり情報は黄金よりも重要だという考えは俺と朱里と雛里と愛紗と星も一緒だったからだ。

 ──そんな状況の中、大陸全土を揺るがす大事件が起こった。

それは、漢王朝の皇帝、霊帝の死。

 もはやその支配力も黄巾の乱にて地に落ちたとされる王朝だが、それでも皇帝の死はかなり重要なニュースだ。だが、皇帝の死だけでは大事件とは言わない。

 では大事件とは何か?

 それは……霊帝の死によって起きた、後継者争いである。

 霊帝は後継者を決める前に亡くなったため、二人いる後継者候補を巡って朝廷が真っ二つに割れてしまったのだ。

 大将軍何進の一派と、宦官たちの一派。

 暴力と謀略が渦巻く朝廷での権力争い。その結果として大将軍何進は謀殺されてしまう。だが何進派の戦力はまだ健在。その何進派の報復を恐れた宦官たちは、自分たちの手駒となる“武力”を手に入れようと躍起になっていた。そんな時に目をつけたのが、何進の呼びかけに応じて都に一軍を率いてきていた併州の牧、董卓である。何進亡き後、身の振り方を考えていた董卓は宦官たちからの要請に応じ、力を貸す事に。

 しかしこの董卓は、世間知らずの宦官達が手駒に出来るほど甘い人物ではなかった。

 宦官達によって朝廷に踏み入る権利を手に入れた董卓は、その軍事力で都をあっさりと支配下に収めると強引に宦官達が擁護していた劉協を献帝として即位させる。そして自らも帝に次ぐ権力を振るえる相国という位に自らを置き、朝廷を壟断しはじめたのだ。

 恐怖と暴力に支配された朝廷は、帝を擁し権力を振るう董卓の一派と、董卓を排除しようと反抗する一派に分かれて争い、やがてその騒乱は大陸全土に飛び火していく──。

そんな報告が各地に放っていた間者たちから入ってきた。

 そしてついに、打倒董卓を掲げた諸侯の大連合が組まれるという話が具体化してきた。

 大陸北東部を支配下に置く名家袁家の当主、袁紹が諸侯に呼びかけ、その名の下に次々と各地を治める将たちが集まってきているらしい。そして、その呼びかけはこの幽州を治めている北郷たちも例外ではなく、袁紹からの使者がやってきていた。

この董卓打倒の檄文を受け取った北郷はすぐ様に桃香たちを玉座の間に召集し。

桃香たちの意見を聞いた。

話し合いの結果、賛否両論の意見もあったが、北郷達は連合に参加することを決意。

急いで出陣の準備を整え反董卓連合の陣地へ向かった。

-2ページ-

北郷が率いる幽州の軍が連合への参加を決めてから数日後。

軍を率いて連合に合流した北郷達は、連合の主軸となる有力者達との軍議に出席する事となった。

軍議には北郷と北郷軍の頭脳、朱里と雛里そしてなぜか、桃香が付いてきた。

北郷軍の陣地が設けられている場所には愛紗・鈴々・星が兵の面倒と留守番をしている。

朱里「はわわ、き、緊張します〜」

雛里「朱里ちゃんも・・あわわ、実は私もだよ〜」

かなり緊張している朱里と雛里を見た北郷は朱里と雛里の頭に手を乗せた。

北郷「朱里・雛里、軍議では頼りにしているからな。頼むぜ」

朱里・雛里「「は、はい!!」」

二人の頭を笑顔で撫でながら励ましの言葉を送った北郷に対し二人は満面の笑みで答えた。

だが・・・・一人ふてくされている人がいた。

桃香「む〜〜〜〜〜ご主人様〜〜私は〜〜〜」

北郷「わかってるよ・・もちろん桃香も頼りにしているよ

・・・っていうかなんで桃香も付いてきたんだ?」

ふてくされている桃香を笑顔で慰めながら北郷はなぜ付いてきたのかを聞いた。

桃香「私もご主人様の補佐をしようと思って・・・やっぱり私じゃ頼りない?」

桃香は涙目になりながら不安そうな顔で北郷の顔を見た。それに対して北郷は・・・・

北郷「(う・・・か、かわいい)そ、そんな訳ないだろ・・もちろん桃香も頼りにしてるぜ」

桃香「うん!どんどん私を頼りにしてねっ!!ご主人様!!」

こうして、桃香・朱里・雛里の三人を元気づけた北郷と三人は反董卓連合

の天幕へ足を踏み入れる。

 そこで北郷達が見たのは何か諸侯たちが話し合っている・・・・

というか諸侯達が腹の探り合いをしているような感じだった。

その光景に呆然としている、北郷達に、見知った顔が笑顔で声を掛けてきた。

公孫賛「よぉー北郷元気にしていたか?・・それに桃香も」

桃香「白連ちゃん!・・・私はもちろん元気だよ!」

北郷「・・・・それより、公孫賛これは一体。」

公孫賛に会えたことを喜ぶ桃香を押しのけ天幕の物々しさの理由を公孫賛に聞いた。

-3ページ-

公孫賛の話によると、どこの軍が洛陽の最初の難関水関の先鋒をどこの軍がするのかを話っているらしい。(簡単に言うと自分の所の兵を無駄に失いたくないからである。)

話し合っているとは言っても明らかに互いの腹を探りあっているようにしにしか見えない。

この情けない現状に怒りを感じた北郷は・・・・

北郷「桃香・朱里・雛里・公孫賛悪いが耳を塞いでいてくれるか?」

桃香・朱里・雛里「「「えっ!!!???」」」

公孫賛「お、おい北郷・・・それって一体・・・」

公孫賛が何をするつもりなのかを聞こうとすると北郷は自分の拳を地面に向け・・

バゴ―――――――ン!!!!

地面に闘気を込めた拳を叩き込み地面を陥没させた。

この衝撃でさっきまでの騒がしさは一瞬で消え、諸侯たちが北郷に注目する。

北郷「ふ〜〜やっと静かになったか・・・おい!総大将!!」

袁紹「な、なんですの!あなたは!!」

北郷「俺か?俺の名前は北郷一刀幽州啄県の太守だ・・・それより総大将、洛陽の最初の難関水関、俺たち北郷軍が先鋒を務めてやろうか?」

この言葉に諸侯達がざわめきだす。

それは勿論桃香たちも一緒である。自分達の目の前でこの人は何をやっているのだと。

そして、袁紹はというと・・・・・

袁紹「・・・いいでしょう。水関の先鋒は北郷さんにお任せいたしますわ。」

北郷「話が分るじゃないか・・・それで、なにか総大将として水関を攻略する策でもあるのか?」

袁紹「もちろんありますわ〜・・・その策は雄々しく、華麗にそして美しく進軍ですわ〜」

この言葉を聞いた途端この場にいた全員が冷めた。(と言うか呆れていた。)

そして、諸侯達の間に一つの不安ができた。頼りないと。

北郷「(はぁ〜泣けるな)」

曹操「あほくさ・・・・」

袁術「やっぱり麗羽は馬鹿なのじゃ〜・・そしてあの男も馬鹿なのじゃ〜」

孫策「(へぇ〜あれが天の御遣いって呼ばれている北郷一刀か、ちょっと興味があるかも)」

袁紹のことをアホバカと思っている一方では北郷に対して興味のある者もいるようである。

-4ページ-

北郷達は連合の陣地の一角にある自分達の陣へ戻った。(面倒になったから)

愛紗たちに連合の話し合いの結果を教えるために・・・

愛紗「お帰りなさいませ、ご主人様」

鈴々「おかえりなのだ!」

星「ご苦労さまです、主」

北郷「ただいまっと」

北郷は少し疲れたような感じでそう言うと、不満そうな顔で桃香と朱里と雛里は連合会議でなにがあったのかを愛紗たちに教えた。

そして、北郷の予想道理・・愛紗の怒りが爆発した。

愛紗「ご主人様!どうして水関の先鋒をやるとおっしゃったのですか!!」

鈴々「そうなのだ!お兄ちゃん何を考えているのだ!!」

星「落ち着け二人とも、主には何か考えがあってそのようなことを言われたのだ

そうですよね?我が主?」

北郷は桃香達に水関の先鋒をする理由を説明した。

北郷「何も考えなしに水関の先鋒をすると言ったわけじゃないさ、それに先鋒と言ってもそんなに危険じゃないと思うんだ。」

朱里「それは一体どういうことですか?」

北郷「先鋒と言っても俺達だけで戦う訳じゃない・・・その気になれば連合の諸侯達を巻き込んで乱戦に持ち込むことだって可能だと思うんだよ。まぁっ、死中に活ありと言ったところかな」

その言葉に桃香たちはなるほどと言った表情になる。

愛紗「確かに・・・ご主人様の言う通りかもしれません。」

雛里「あわわ・・ご主人様凄いです〜」

星「ほぉ〜〜〜う」

桃香「ふぇ〜〜〜〜〜〜」

口々に思い思いの感想を言う乙女達、そんなことを無視して北郷はしゃべりだす。

北郷「それに、水関の守将は確か、華雄とか言う奴だったよな?」

朱里「は、はいその通りです。勇将で誇り高く果敢な将だと聞いています。」

その言葉を聞くと北郷はニヤリと言った表情で

北郷「そういう奴ほど扱い安いものはない・・・俺達が華雄を馬鹿にすれば必ず出てくる。」

桃香「でもご主人様・・・もし出てこなかったらどうするの?」

桃香が不安そうな顔で北郷を見る、周りを見ているとみんな同じような表情をしている。

北郷「大丈夫、大丈夫こっちには口の悪い星がいるから大丈夫。」

一同(星を除く)「「「「「あ〜なるほど(なのだ)」」」」」

みんな納得してしまった。この状況に星はと言うと・・・

星「む〜〜〜〜主〜〜〜ひどいですよ。」

珍しく星が拗ねたことで陣内に笑いが広がる。

そして気付いたら星も笑っていた。

水関の先鋒をすることになった北郷達これがこれから何をもたらすのか。

今、新たな外史の扉が開かれる。

 

説明
今日グレンラガンの劇場版DVDを買いました。
今回はちょっと雑かも知れません
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
19647 15084 88
コメント
キアイリュウケン!?(tokitoki)
星がすねた!?(リンドウ)
↓わからないなぁ(零壱式軽対選手誘導弾)
まさか一刀が竜鉄拳の使い手だったとは・・・元ネタわかる人いるかな?(ブックマン)
早く続きが読みたいです(零壱式軽対選手誘導弾)
次を楽しみに待ってますよww (YUJI)
頑張ってください。(いずむ)
続きを待ってます^^(toto)
この外史の一刀は策略家に育ってますね。唯気になるのは、何故表記が北郷だったり公孫?なのでしょう?一刀や白蓮表記でも良いのでは?この知能を持ったまま次作期待(クォーツ)
Poussiereさんご指摘ありがとうございます。早速直しました。(jindamu)
あと、説明欄が少しおかしいと思います;; グレンラガン最高 できたのでUPします。って読んでしまえるので;; グレンラガン最高。としたほうが・・・・・(作品と関係ねぇぇぇぇ!!w)(Poussiere)
死中に活あり・・・・・・なるほどね。 やっぱこの一刀ずるg(ry) じゃなかった、ただの種b(ry) それでもなかったwww 頭良いね〜 さすが戦えて、カッコ良い主人公www そんで、星可愛いよ(*´д`)ハァハァ  次回 水関の戦いどうなる?! 愉しみです^^w(Poussiere)
タグ
真・恋姫無双 恋姫無双  桃香 朱里 雛里 公孫賛 

jindamuさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com