九番目の熾天使・外伝 -蒼の物語- |
attention!!
Blaz「この作品は確かに熾天使シリーズだ。けど!」
ニュー「今回はニュー達だけだよー♪」
アルト「つー事で、他の旅団メンバーは絶対に出ないのでそこんとこはよろしく!」
鈴羽「と言う訳で九番目の熾天使・外伝 -蒼の物語- 『戦姫編』スタートです!}
戦姫編 第一話 「帰還への道」
ある時の事だ。
Blaz達四人は突如レイチェルに呼ばれて彼女の居城であるアルカード城に訪れていた。
当然、其処には変わらずレイチェルとヴァルケンハインが庭園でティータイムをする
筈なのだが、今回は何故か彼女の城の中に呼ばれ、その一室に集まっていたのだ。
Blaz「・・・で。話しって何だよ。」
レイチェル「他でもないわ。貴方たちに仕事を依頼したいの。」
鈴羽「仕事・・ですか?」
レイチェル「ええ。この仕事はレリウス=クローバーが関与している仕事・・と言うよりも彼の行動について調べるのが深い目的よ。」
未だに様々な謎が残ったままの状態であったこの時、レリウスについて何か分かると知ったBlazは目の色を少し変えた。
そして、彼女に対し、Blazが幾つかの質問をしたのだ。
Blaz「・・・深い目的って言ったな。じゃあ建前は何だよ。」
レイチェル「・・・あの量産素体についてよ。」
アルト「そういや博士も今の所進展無しって言ってたな。それと関係あるって事か。」
レイチェル「そう。何の為に量産素体を作り、駒として扱っているのか。其れを知る機会でもある。」
Blaz「建前ってよりもそっちも本命の様な気がするぜ・・・」
レイチェル「・・・そうね。確かにこれもある意味目的。けど、レリウスの行動を明らかにしない限りは行動の全貌はこの先、恐らくずっと解らずじまいよ。」
Blaz「・・・見返りは?」
レイチェル「死神に見返りなんて要るかしら?」
ギィ「見返りよりも厄病つれてきそうッスね。」
ナゴ「あらコワい♪」
Blaz「・・・・・ケッ・・」
相も変わらずの口だな。
そう思い、Blazは舌打ちをして目線を逸らした。
そんな彼を鈴羽は宥め、アルトは少し苦笑していた。
レイチェルはその彼等を見て軽く息を吐くと再び話し始める。
レイチェル「やり方については問わないわ。これは彼等についてのたった一つの手がかり。少しでも私達が知れば・・何かが進展する筈よ。」
アルト「・・・んで。その場所は?」
レイチェル「・・・・・・それは・・・
貴方が一番よく知っている世界よ。『アルト』。」
アルト「・・・・・・え・・・」
Blaz「アルトが・・・?」
レイチェル「貴方がよく知り。よく『生きて』。『死んだ』場所。
歌いし者達が住まう世界。」
アルト「・・・・・まさか・・・」
レイチェル「・・・そう。貴方は戻るのよ。あの世界に。」
それから数時間ほど後の事だ。
アルトは姿を消しており、其処にはBlazとレイチェルだけが残っていた。
鈴羽とニューは庭園の方でヴァルケンハインのバラへの水やりを見ていたのだ。
二人だけの部屋の中。Blazは顔を見上げ、レイチェルは紅茶を口にする。
そんな空間で再びBlazが口を開くのだった。
Blaz「・・・複雑だよな。アイツは。」
レイチェル「・・・貴方だってそうでしょ?昔自身が居た世界に、始めて『今の姿』で戻った時は。」
Blaz「・・・ちげーねー・・・けどさ。アイツと俺とは決定的な違いがある。」
レイチェル「・・・生きていたか死んでいたか。」
Blaz「アイツはあの世界で死んだ。俺はあの世界で死んだ事になった。似ている言葉でも意味が全く違っている。」
レイチェル「それでも。」
Blaz「・・・。」
レイチェル「それでも彼女は一歩を踏み出さないといけない。過去に対して。未来に対して。現在に対して。」
Blaz「・・・・・・そうだ。俺だってそうだった。だから俺は考えた。「あの世界に生きていた俺は死んだ。ココに居るのは蒼の世界の俺だ。」ってな。」
レイチェル「果たして・・・彼女は受け入れらるか・・・」
= “蒼の世界” 連合階層都市『イカルガ』 統制機構・支部敷地内 =
イカルガの統制機構支部の中には大きな敷地がある。
と言うよりも其処は山々のある場所で正直敷地の言葉では済まない。
木々は伸び。草はせせらぎ。水は流れ。風は歌う。
そんな世界にアルトは一人その森林の中にある大木の太い枝の上に座っていた。
頭は膝に当てて顔は見せていない。体育座りの状態だ。
そんな彼女の所に誰かが歩み寄る。
コツコツと強く足音を踏みしめ、しっかりと一歩を踏む音だ。
音からして男だ。
その男は裏が赤い黒外套を着て、三つのベルトを締めている。
髪の毛は黒く、両手には滑り止めだろうか包帯が巻かれていた。
「よう。珍しいな。お前がそんな顔するなんてよ。」
アルト「・・・何だ・・・師匠か。」
カグラ=ムツキ。彼女が『師匠』と呼ぶ人物だ。
このイカルガ支部の司令官で統制機構の近衛師団団長。
統制機構の実力者の一人だ。
とある事情からアルトは彼に弟子入りし、以後彼女は彼を師匠と呼ぶ。
それは親しみであり面白半分でもある。
だが、彼を信じているという証拠でもあるのだ。
カグラ「・・・何かあったのか?俺でよければ話しを聞くぜ。」
アルト「・・・・・・。」
カグラ「・・・言いたくないか?」
アルト「違う。けどよ・・・アタシ・・・どうすればいいってさ・・・」
カグラ「・・・何があった?」
自然とアルトは口を開いて全てを話していた。
彼女がこんな表情となる原因。
カグラはそれを聞き漏らさずにしっかりと聞いていた。
真剣な眼差しでアルトをしっかりと見つつだ。
カグラ「・・・つまり。お前はどうやって自分が元居た世界に行けばいいか解らない・・・と言う事だな。」
アルト「・・・。」
話しを終えると、カグラは息を吐き、話しを整理する。
アルトはカグラの簡潔な要訳を聞き、肯定の印として頭を縦に振った。
そして、「そうか・・・」とカグラが言うとまたいつもの様な明るい顔でカグラはこう答えたのだ。
カグラ「アルト。お前はそんな顔で戻る気か?」
アルト「・・・。」
カグラ「正直俺だったら嫌だ。誰が見てなくてもだ。そんな顔されながら戻るのだったら俺は速攻で追い返すぜ。」
アルト「・・・流石は師匠・・・」
カグラ「・・・。アルトよ。現在のお前はあの時のお前か?」
アルト「・・・。」
カグラ「違うよな。お前は変わったんだ。あの時から。お前が昔背負っていた呪縛から解き放たれた。全てを・・・ココで受け入れた。そして肯定し、次への道筋にした。」
アルト「・・・。」
カグラ「だったら今度もそうすりゃいい。迷いを肯定しろ。過去を受け入れて・・・な。」
アルト「・・・・・・簡単に言うぜ・・・」
カグラ「何時もよりも弱気だな。らしくもねぇ。」
アルト「そりゃな・・・けど。そうかもしれねーし・・・」
カグラ「偶には賭けてみろよ。其処に行ってお前が負けるか。勝つか。」
アルト「全てはアタシ次第・・・ってか。気楽に言うねぇ・・・」
だがやる気は起きた。カグラはそう思い、立ち上がる彼女の横姿を見つめる。
表情は何時もの顔に戻り、まだ少し怯えてはいたが、同時に興奮に似た高揚を感じている。
そして、カグラも立ち上がり、アルトの背中を叩いたのだ。
カグラ「行って来い!全部片付けて、前に進め!」
アルト「・・・おうよ。」
師と弟子は拳を軽く合わせる。
昼の太陽が輝き、気づけば彼女の姿は無かった。
それを見届けたカグラは気分のよさそうな顔で笑うとその場を後にしたのだった。
= アルカード城 =
場所は戻ってアルカード城。
Blazは庭園に居た鈴羽とニューの所に行っており、その世界に行ってからの行動について打ち合わせをしていた。
鈴羽「で。移動方法はどうするの?」
Blaz「とりあえず俺とアルトはバイク持ちだし、二人一組のツーマンセルで行くってつもりだ。」
ニュー「ニューBlazと行くー♪」
Blaz「・・・その事なんだが・・・ニューはアルトと行ってくれねーか?」
ニュー「うにゅ?」
鈴羽「えっアルトと?」
Blaz「そうだ。俺と鈴羽と。アルトとニューとのチーム分けだ。」
ニュー「えー・・・」
Blaz「すまねぇな。けど、こうでもしないとな・・・」
ニュー「ぷぅ・・・」
頬を膨らませて子供の怒った表情を見せるニュー。
それを苦笑してBlazは彼女の頭に手を置いて撫でた。
ニューもBlazに頭を撫でられてか機嫌を直して嬉しそうな顔をしていた。
Blaz(ま・・・鈴羽との方が調べやすいし・・・誘拐犯と間違われたくないし・・・)
内心ではしょうも無い理由であるという事は伏せて。
すると、転移陣が彼等の前に現れ、其処からアルトが転移する。
どうやら色々と一応の整理はついたらしい。
アルト「すまねぇ。遅れちまって。」
Blaz「いんや。こっちも今決まったところだ。」
アルト「今?」
ニュー「アールト♪」
ニューはアルトに嬉しそうに飛び掛るとアルトはそれを受け止めてニューにだっこをする。
そして頭を撫でつつどういう事かと思っていたアルトはBlazに不満と共に尋ねた。
アルト「Blaz。これどういう・・・」
Blaz「すまんアルト。」
鈴羽「あはははは・・・・・」
アルト「あははは・・・ってまさかテメェ!消去法でアタシに振ったな!!」
Blaz「何の事だかさっぱりマンだぜ!」
アルト「ちくしょー!アタシだって鈴羽と組みたかったってのにー!!」
Blaz「チームバランス考えだっての。それにお前だけまだニューとバディ組んでねーだろ?」
アルト「ぐぬぬぬ・・・」
しかし、今更ニューに「組めない」と言うのも年上の人間としてはどうかと思う。
そんな心境を胸に、しかたなくアルトはため息を吐いて了承したのだった。
アルト「・・・しゃーねーな・・・」
Blaz「よし。つー訳で・・・メンバーは俺と鈴羽。アルトとニュー。詳しい事については向こうについてからだ。いいな。」
鈴羽「うん。」
ニュー「はーい♪」
アルト「・・・おうっ。」
Blaz「・・・・・・ウサギ!」
レイチェル「レイチェル様。どうか愚鈍で愚かな下僕の為に転移陣を開いてくださいでしょ?」
Blaz「・・・・・・。」
そう言ってレイチェルは転移陣を四人の足元に展開する。
術式ともミッドなどの魔法陣とも違う魔法陣。
それが展開されるのを見たレイチェルは詠唱を唱える。
レイチェル「我は望む 異界の門の開放を
我は誓う 悪しき行いの断つ誓いを
我が前に現れよ 蒼の力に導かれし
無限の開拓門よ!」
Blaz「第666拘束機関開放
次元干渉虚数方陣展開
イデア機関接続
蒼の魔道書
起動ッ!!」
蒼の魔道書によって『門』は開かれる。
その中に四人は吸い込まれていき、光と共に消えていこうとする。
蒼の魔道書を発動しつつ、Blazはレイチェルの方に顔をやり、笑って余裕の意気込みを言ったのだ。
Blaz「んじゃ。サクッと終わらせて戻ってくるわ!」
レイチェル「せいぜい頑張りなさい。貴方も・・・彼女も・・・」
そうして。
四人は光の中に消えていき、其処にはレイチェルとその使い魔達とヴァルケンハインだけが残ったのだった。
???・・・
そして。何処か別の場所ではレリウス=クローバーとハザマが居ており、ハザマはレリウスに対して尋ねていたのだった。
ハザマ「いいんですか、レリウス大佐。」
レリウス「・・・何がだ。」
ハザマ「あの子達。行っちゃいましたよ?しかもあの世界に。」
レリウス「・・・その事か。気にするな。既に対策は練ってある。」
ハザマ「あ。そうですかーそれは良かった。」
レリウス「・・帝から何か言われたのか?」
ハザマ「ええ。あの世界の『厄介な物』を破壊してこいとね。」
レリウス「・・・なるほど。フフフ・・・」
ハザマ(いやですねぇ・・・レリウス大佐が笑ってます・・・明日はブリザード・・いえ、タケミカヅチですか?)
謀略が再び動き出す。
Blaz達とハザマ達。
両者の戦いはアルトの世界で起ころうとしていたのだった。
説明 | ||
行き詰ったというか色々と考えた結果こっちも出す事にしました! イメージソング OP3「vitalization」 戦姫絶唱シンフォギアGより ED3「only one No.1」 アニメ:デ・ジ・キャラットOPより |
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レリウスの笑いが不吉過ぎて怖い…ww(竜神丸) | ||
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戦姫絶唱シンフォギア BLAZBLUE 魔法少女リリカルなのはシリーズ | ||
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