山岳の母と。
説明
──大陸に横たわる銀麗山脈も、夏には雪が溶け緑が吹き出す。
横断するにはこの時期しかないため、弟子に私手ずから裁縫した登山服を着せ登山を開始したわけだが、山頂にある集落で「集落同士でこの時期のみ行われる行事」があると聞き、「頼み込んで」弟子と共に参加させてもらった。なんでも銀麗山脈一帯の主でもある、「竜母」と畏怖されている存在の「掃除」だそうだ。
現地民は直前まで不安そうに(かく言う私も不安だった)していたが、この竜母は弟子共々受入れてくれたようで、最後まで何事もなく清掃を終える事ができた。
因みに、竜母はこちらの言葉は理解しているようだが、言葉を喋ることはできないそうだ。
最終日には宿を借りていた集落で、宴会にも参加させてもらえた。
なんだか私達の送別会のような空気になってしまっていた。その翌日の出立も、暖かく見送って頂けた。
……これだから旅はやめられない。

────「偉大なる冒険家・ディーディーナの手記」より。

※※※※※

異形娘第二弾。ニンゲン種と巨大ドラゴンの共存風景を描いてみたいと思い、このような形になりました。
イメージ元はコバンザメの生態だったかな。あれは共存といっていいのかわかんないけど。
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 風景・背景 異形 

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