山根文章録1 |
これは、遥か大昔の江戸時代らしき話。
???「なっ、何者なんだてめぇは!?」
???「名乗る必要はない。死ね。」
???「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
???「来世はまともな人間になるんだな。」
これは彼女にとって、夢ではなかったのである。
ーーーーー
おっちゃん「江見ちゃーん。お茶もう一杯。」
江見「はーい!」
おじちゃん「江見ちゃん。お団子を二つ頼もうかの。」
江見「わかりました!」
女性「江見ちゃん。今日も可愛いわねぇ。」ナデナデ
江見「ほ・・・褒めても何も出ませんよ。////」
私の名前は山根 江見 (やまね えみ) 十七歳。何処にでもいる普通の女の子。
おっちゃん「美味かったよ。また来るねぇ。」
江見「ありがとうございましたぁ!」
今私は茶屋の仕事をしています。と言ってもこの茶屋が私達家族の家で、私達家族でこの仕事をやっているんです。
???「江見ー。ちとばかし頼みたいことがあるんだが。」
江見「何?父さん。」
この人がこの茶屋の家主であり、私の父さん。名前は山根 十郎。
十郎「出し物が底をつくからお茶の葉っぱと茶菓子の買い出しをしてほしいんだが、いいか?」
江見「いいよ。任せて。」
そう言って私は買い出しの支度をする。そして、準備ができた。
江見「それじゃあ、行ってきまーす!」
十郎「気いつけて行けよ!」
江見「…よし!茶っぱと茶菓子の買い出し終了!そく帰ろう!・・・っと、言いたいところだけど、時間はまだあるからちょっと寄り道しよっと。」
そう言うと私はいろんな出し物が並ぶ街へと向かっていく。
ワイワイ ガヤガヤ
そして、少し歩いた私は日本橋付近の街に来ていた。
江見「さーて。今日もいい掘り出し物はあるかしら?ワクワク♪」
こうして、私の買い物が始まる。
男26番「・・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・くそっ。」
とある場所では裸足の男が路地裏を走っていた。
男26番「…分かれ道か・・・・」
男は左右に分けられている道に出た。構わず左へと走っていく。だが、
男26番「あっ・・・くそっ。」
先には家の壁があり、塞がれていた。
???「もう逃げられないぞ。」
男26番「!!! 」
男の背後から声が聞こえた。男は焦り後ろを向く。そこには、菅笠を被った青年?が立っていた。
???「・・・・・・・・」
男26番「・・・・・・」
???「・・・選べ。」
男26番「!! 」
???「此処でそれを返し、奉行所に連行するか。此処で俺に斬られるか・・・・」
男26番「・・・・・・・」
男は迷っているのか。ずっと沈黙が続いている。すると、
男26番「・・・うっ、うわぁあああああああああああああああああ!!!!!! 」
突然男は服に隠していたであろう短刀を取り出し、青年?に襲いかかる。
???「ほう。俺を殺して逃げるという発想は無かったわ。」
すると青年?は右手で短刀を弾き、男の腕を掴み、背負い投げを繰り出した。
男26番「ぐはぁっ!!!! 」
頭を打ったのだろう。男は気絶してしまった。青年?は男の両手を後ろに縛り。両脚も縛った。
???「後は奉行所に宜しくされるんだな。」
そう言うと青年?はその場を後にした。
・・・・余談ではあるが、縛られている男の頭の上には紙があり、『こいつは追跡者(現代風 : ストーカー) 。』と書かれてあったとさ。
それから時間は経つーーーー
どれくらい経ったのかな?今太陽が真上にあるからぁ・・・・そろそろ帰らないと。父さん。怒ってるかなー?そう思い、私は駆け足で茶屋に帰る。すると、
ドンッ!
江見「キャッ!」
???「うげっ!」
角からいきまり現れては私にぶつかる。
江見「いたたた・・・」
???「おい姉ちゃん。兄貴にぶつかるったぁいい度胸してんな?」
江見「え・・・?」
顔を上げるとそこには身体が丸く残念な顔をした大男とその部下らしき団体が立っていた。
江見「す、すみません。急いでいたもので、それでは。」
男4番「おいおい。そう簡単な謝りで許せるとでも思ったのか?」
私は素通りしようとしたけど、道を塞がれてしまった。
江見「えっと・・・」
男2番「お頭の服が汚れているじゃねぇか!どう弁償してもらおうか!! あぁ!?」
どっ、どうしよぅ。弁償するまで帰れないのかな?
頭「まぁいいんだな。」
男2番「しかし頭!! 」
頭「服なんか洗えば戻るんだな。…それよりお嬢ちゃん。なかなか可愛いねぇ・・・」
江見「え?」
頭「俺等達と一緒にいい場所に来ないか?気持ちよくしてやるよ。」
頭の男が言うと周りの男達はニヤリと笑う。私は嫌な予感がし一歩下がった。
江見「なっ、何をするんですか?」
男5番「さっき言ったとおり、気持ちよくしてやるって言ってんだよ。」
男はそう言うと私の右腕を掴んでくる。
江見「ちょっ、離して!」
男3番「げへへ・・・いいじゃねぇかよ。」
江見「んんっ!! 」
私の右腕を掴んでいた男はもう一つの手で私の口を塞ぐ。
江見「んんっ・・・んんんっ!!! 」
頭「大人しくするんだな・・・」
すると男達はジリジリと近づいてきて手をワキワキとさせている。
いやっ。誰か・・・誰か、助けて・・・・!
その時、
ガッ!
男5番「おおう!!?」
???「ん?人にぶつかったか?すまんな。」
頭「んなっ・・・」
江見「・・・・え。」
私を抑えていた男は両手で左脚の脛を押さえつけている。男の脛を蹴った青年?は私を助けたのだ。…ていうか、その言葉を言っておいて脛蹴るなんて酷くない?
頭「なっ、何もんだてめぇっ!! 」
???「・・・通りすがりの風来坊さ。おでぶさん。」
青年?の顔は菅笠を着けてるため、にやついているのか分からない。その青年が放った言葉は頭と名乗っている人にとって悪口に聞こえていたのだろう。今にもキレそうです。はい。
頭「おい・・・・今なんつった・・・・・?」
???「おでぶさん…と言ったんだよ。」
ビキッ!!
…と聞こえた気がした。
頭「殺っちまえ!! 4番!! 2番!!! 」
頭の命令と共に男二人は刀を抜き青年に襲いかかる。
???「…やれやれ。“仕事”じゃないが、相手をしてやろう。」
すると青年は腰に差してある白い刀を鞘ごと抜き、腰を低くし構えた。
一人目の男が青年の脚を狙うが、青年は軽く飛び、男の頭を鞘入り刀で叩く。
男4番「ぐはっ!!! 」
???「まず一人目。」
青年は地面を着地すると同時に二人目の腹の溝を狙った。
男2番「かはっ!!! 」
???「二人目。」
男3番「つ、強い・・・」
男1番「なんて奴だ・・・」
頭「馬鹿野郎!! たかが一人に怯えてんじゃねぇんだなっ!!! 」
男5番「なら頭!俺が行きやす!! 」
男はそう言うと刀を抜き駆け出す。
???「次は腕の経つ奴かな?」
男5番「はぁっ!!! 」
男は数々の攻撃を繰り出す。だが彼はあっさりとかわす。
???「まだまだ甘いっ!! 」
男5番「んなっ!!?」
ガッ!!!!
男5番「ぐっ!!! 」
彼は男の顎を下から突き、頭を叩く。すると男はその場で倒れた。
頭「てっ、…てめぇ・・・」
男1番「頭!此処は引きやしょう!あやつなんかに勝てるわけやねぇ!! 」
頭「ばっきゃろう!こんなところで引けるわきゃねぇ!!! 」
そう言うと頭の手に持っているのはとてもでかい金棒があった。・・・て、何処から出したの!?
頭「おりゃぁあああああああああああああ!!!!! 」
そのでかい金棒は彼に向かって振り落とされる。だが青年はかわそうとしない。この時の私は彼が心配だった。あれに当たれば一溜まりもないって。でも・・・
スパァンッ!!!!!
頭「・・・・・・」
???「・・・・・・・・」
江見「・・・・・・・」
頭「んなにぃいいいいいいいいいいいい!!!!!!???」
彼はいつの間にか鞘から刀を抜いたのであろう。金棒を斬ったのである。見事な速さと斬れ味にこの場にいう男達は驚く。
???「・・・・・おい。」
男達『ビクゥッ!!! 」
???「次は誰が楽しませてくれるんだい?」
そう言うと彼は男達に向け覇気を放っている。
頭「・・・・・・おっ、覚えてろよぉおおおおおおおお!!!!!! 」
男1番「あっ、待ってくれ!頭ぁあああ!」
男3番「ひぇええええええええ!!!! 」
彼の覇気にびびったのか。男達は負傷者を抱え逃げ出した。
???「一昨日来やがれ。」
江見「・・・・・・・・・」
???「大丈夫か?」
江見「え・・・・?」
彼は私に手を差し伸べてくる。気がつけば私は尻餅を着いていた。
江見「あ、ありがとう・・・ございます。」
私は彼の手に掴み、立ち上がる。
???「外傷は無いみたいだな。」
そう言うとその場を後にする。・・・・て、待って待って!
???「…ん?」
江見「せっ、せめてお礼をさせてください!」
???「・・・お礼はまた会った時に。では。」
江見「あ・・・・」
私が何か言おうとしたときに彼は何処かへ行ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・
次の日。
私は変わらず茶屋の看板娘をしている。
え?彼?あの後探したけど、見つからなかった。そのあと茶屋に戻ってきたときには両親が心配していたんだ。まぁ夕立だったから心配もするよね。結局のところ、私は彼にお礼をしたいんだけどね。ま、いっか。また何処かで会うでしょ。さて仕事仕事。
???「すみませーん。」
江見「あ、いらっしゃいませ。」
???「お茶とみたらし団子を頼みます。」
江見「はい。少々お待ちください…ま・・・せ・・・・・」
・・・・・・・・・・・・!!!!
江見「あぁああああああああああ!!!! 」
偶然なのか分からないけど、台座で座っている彼を見つけたのであった。
つづく!
説明 | ||
遅くなってしまい申し訳ありませんでした!そしてタイトルがこれになってしまい絵が横になっています。こんな作品でも温かい目で見ていただければこっちも心配しないで続けることができるとおもいます。では、ごゆっくりどうぞ。 | ||
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