英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
その後探索を開始したロイド達はひとまず鐘の音を止める為に鐘楼がある場所に向かい、かつて悪魔達と戦った場所に到着した。するとそこには予想外の人物達がいた。
〜月の僧院〜
「え…………」
仲間達と共に広間に到着したロイドは目の前にいる人物達を見て呆け
「リ、リースさん!?それにセリカさん達まで……!」
エリィはリースを見て驚いて声を上げ
「ええっ!?あ、あの方はまさか……!」
「サティア・セイルーン……―――いや、”正義の大女神”アストライアか。一体どうなっている……?」
「何ですって!?」
アイドスを見たプリネは驚き、眉を顰めたレーヴェの言葉を聞いたエルファティシアは血相を変えた。
「ん?おお、エリィにプリネ、それにレーヴェか!そう言えばお前達は”通商会議”の間は”特務支援課”に世話になっているのだった……な……?」
ロイド達に気付いたリフィアはロイド達の傍にいるエリゼに気付いて表情を青褪めさせ
「……やっと見つけたわよ。」
エリゼが膨大な威圧を纏って微笑みながらリフィアに近づいてきた。
「エ、エリゼ……」
近づいて来るエリゼを見たリフィアは身体をガタガタ震わせ
「リフィア?私が一緒なら外出くらいはしても構わないって、言ったわよね??どうして私に黙って出て行ったのかしら??」
「そ、それは……」
「エ、エリゼさん……?」
「リフィア殿下を呼び捨てにしている事もそうだけど、口調がさっきと比べると全然違うようね……」
「どうやら今まで猫を被っていたようね♪」
エリゼとリフィアの会話を聞いていたロイドとエリィは戸惑い、エルファティシアはからかいの表情で見つめていた。
「えっと……サティア様、ですよね……?」
一方プリネは戸惑いの表情でセリカ達に近づいてアイドスに尋ね
「フフ、残念ながら私は”サティア”じゃないわ。まあ、貴女と会うのはこれで2度目になるのだけど。」
「”2度目”……?」
アイドスの答えを聞いて首を傾げた。
「ええ。”影の国”の”冥き途”で会っているわよ。」
「ええっ!?貴女は一体誰なんですか!?」
「そちらの方は厳密に言えばサティア様の”封印石”を”手に入れる直前に戦った”人だよ、プリネちゃん。」
アイドスの話を聞いて驚いているプリネにリタは苦笑しながら答えた。
「サティア様の”封印石”を”手に入れる直前に戦った”……?―――――!!ま、まさか……!」
(えええええええええええええええっ!?ど、どどどどど、どうなっているの〜!?)
(馬鹿なっ!?奴が”影の国”の”試練”でセリカ達が止めを刺された瞬間を我もこの目で見ているぞ!?)
アイドスの正体がわかったプリネは目を見開き、ペルルは混乱し、アムドシアスは信じられない表情で声を上げた。
「ええ。―――アイドス・セイルーン。今はそう名乗っているわ。」
「”アイドス”―――まさかかつてアヴァタールに災厄を持ち込み、最後は”神殺し”の手によって葬られた”慈悲の大女神”!?」
アイドスの名前を聞いたエルファティシアは血相を変えてアイドスを見つめ
「アイドスを知っているのか?」
(まあ、そちらのエルフの女王はメルキアに住んでいたからな。白銀公あたりにでも聞いているのじゃろう。)
エルファティシアがアイドスを知っている事にセリカは若干驚き、ハイシェラは納得した様子で呟き
「………まあね。貴方も覚えていると思うけど、当時の貴方と”慈悲の大女神”の決戦に同行した白銀公によってエルフ達でも語り継がれている話だから私も勿論知っているわ。―――それで何故、貴女が復活しているのよ?」
「……奴か。」
エルファティシアは静かな表情で頷いて真剣な表情でアイドスを見つめ、エルファティシアの答えを聞いたセリカは納得した。
「他の人達にも答えているけど、アストライアお姉様の身体で蘇った理由とか全くわからないわ。」
「サティア・セイルーンが”姉”だと……?」
「………”慈悲の大女神”は”正義の大女神”にとっては妹神にあたるのよ。」
アイドスがサティアの姉である事に眉を顰めているレーヴェにエルファティシアが説明した。
「それにしてもどうしてリースさんがセリカさん達と一緒にこんな所に?」
プリネ達がアイドス達と話している一方ロイドはリース達と会話をしていた。
「えっと…………リタさんにこの僧院の話を聞きまして。迷える魂がいたとの事ですから、シスターとして迷える魂達を鎮める為にこちらに来たのです。それで一人では危険と思い、知り合いであるセリカさん達と一緒に来たのですが…………皆さんは以前、こちらに来た事があるとお聞きしたのですが。」
「え、ええ。」
リースに尋ねられたロイドが戸惑いながら頷いたその時、鐘が鳴った!
「ま、まさか…………!」
鐘を聞いたロイドが仲間達と共に驚いたその時
「この気配は……」
「ただならぬ”魔”の気配……」
プリネとリースが真剣な表情で周囲を見回しながら呟き
「―――来ますっ!!」
リタが警告した!するとその時、多くの悪魔や幽霊―――”魂の狩人”がロイド達を囲むように現れた!
「あ、悪魔にゆ、ゆ、幽霊……!?」
現れた敵達を見たエリィは悪魔を見て驚いた後、表情を青褪めさせながら”魂の狩人達”を見つめ
「気を付けて!以前出会った奴等より凄まじい霊圧を感じるし、数も多いわ……!」
エルファティシアはロイド達に警告した。
「…………仕方ありませんね。」
「へ!?」
「あら。」
一方法剣を構えたリースを見たロイドは驚き、エルファティシアは目を丸くした。
「全て纏めて浄化してくれるわっ!!」
「お願いだから前に出すぎないでよ!?―――来ます!」
その後ロイド達は協力して周囲の魔物達を撃破した。
「ふう……」
「な、何とかなったわね……」
戦闘が終了するとロイドとエリィは安堵の溜息を吐き
「―――仕上げです。」
リースは静かに言った後詠唱をし、リースが詠唱を終えると悪魔達の死骸は足元に発生した魔法陣が放つ光と共に消え始め
「浄化されていく……」
「フッ、さすがは”千の腕”の妹だけあって、手際もいいな。」
「あら、結構やるじゃない。」
その様子を見ていたエリィは呆け、レーヴェとエルファティシアは感心していた。
「今の魔法陣はケビンさんがアルタイル・ロッジで見せた……リースさん、やはりあなたは……」
一方見覚えのある魔法陣を見て考え込んだロイドはリースを見つめ
「……エリィさん、私の身分については黙っていてくれたみたいですね?」
ロイドの様子を見たリースはエリィを見つめて尋ねた。
「ええ……あまり言い回るのもどうかと思いまして。」
「ふふ……感謝します。……もう大司教には薄々、感付かれているようですが……私は教会内でも特殊な組織に所属しています。――――『星杯騎士団』。封聖省という機関に所属する古代遺物(アーティファクト)を回収する組織です。」
エリィの答えに静かな笑みを浮かべて感謝したリースはロイド達に振り向いて答えた。
「”星杯騎士”。七耀教会の中でも極秘扱いされているという神官騎士が一体何故こんな所に……!」
「やはりアルタイル・ロッジで手を貸してくれた人と同じ星杯騎士団の方でしたか……!」
リースの正体がわかったエリゼとロイドは驚き
「手を貸したというのは……ケビン・グラハムのことですね?私は、彼をサポートする『従騎士』の位階にあたります。本来ならば、様々な調査のため彼自身がクロスベル入りするのが筋ではあったのですが……大司教の目があったので代わりに私が情報収集役として派遣されたというわけです。ちなみにセリカさん達はある事件で知り合いまして、今回の件に手を貸して頂いたのです。」
見つめられたリースは答えた。
「な、なるほど……」
「……星杯の護り手を固く拒むエラルダ大司教にとって奴をクロスベル入りさせる事は絶対に認められない事だろうからな。」
リースの説明を聞いたロイドは頷き、レーヴェは静かな表情で呟いた。
「その言い方からすると、七耀教会とやらも一枚岩じゃなさそうね?」
「ええ、お恥ずかしながら。……私達はこのまま屋上まで調べに行くつもりです。できればあなた方の見解も聞きたいので、ご同行をお願いしたいのですが。」
エルファティシアの問いかけに頷いたリースはロイド達を見つめ
「ええ、もちろん。」
「それでは早速鐘楼の下に行きましょう。」
その後リース達と共にロイド達は鐘楼の下に向かった。
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外伝〜お嬢様の捜索〜中篇(後半) | ||
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コメント | ||
感想ありがとうございます 完全ROM専様 いや、さすがにそれは考えてないッス。まずロイドは剣士じゃないですから無理ですし 本郷 刃様 そりゃそうでしょう。特にアヴァタール組にとってはww ジン様 まあ、どっちにしろリィンはエリゼの怒気を受ける事になりますけどねww(sorano) アイドスがエリゼの苗字から自分が契約しようと思っている少年の家族と気づき契約する意思をエリゼに伝えることでエリゼが怒気を纏いそうですね^^;(ジン) アイドスの存在によるみんなの反応がやはり新鮮w(本郷 刃) 何故だろう・・・ロイドが翔破蒼天斬([ロイド]・アーヴィングで、名前ネタ)や翔旺神影斬(シング・メテオライト[CV:柿原徹也]で、声優ネタ)やレイディアント・ロアー(アリサ・[バニングス](リリカルなのは)⇒CV:釘宮理恵⇒マルタ・ルアルディで、苗字からの連想ネタ)を使っているという電波を拾った・・・(完全ROM専) |
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