少女漫画小説1 |
純子とすみれは、ついこの間知り合ったばかりだが、いつの間にかすっかり意気投合して、一緒に暮らす話をしていた。出会ったばかりなのにそれほど気が合うのだろう。
それはそうだ。出会ったばかりだけれど、趣味やセンスが合っていて、話題もことかかず楽しい時間が最初から多かったので、すみれの方がすっかり気が良くなって、自分のマンションの部屋に一緒に暮らそうと純子に申し出たのだった。
純子の返事はもちろんyesだった。別に断る理由もなかった。一流品が大好きで贅沢好きなゴージャス趣味のすみれの部屋は、高級品だらけでブランドのスーツがびっしり詰まった大きな衣装ダンスや近代的でモダンな絵画やその昔芸能人に憧れていて劇団ひまわりに通っていたすみれらしくDVDケースの大きな壁立ても壁に立てかけてあって、本当にお洒落な室内の雰囲気も純子はすっかり気に入ってしまったのだ。
「よかったらこれからずっと一緒に暮らそうね。」
「ええ、私、他に行くところもないし、ここでこれからずっと一緒に暮らせたら本当に幸せ。」
「私、まだあなたに話してないことがあるの、私ね、ここからそんなに遠くない場所でペットショップを経営しているの。」
「へぇ、すごいね。」
「そう、だからあなたにもそこの経営のお手伝いをしてもらいたいの。」
「それは、もちろん手伝います、よろこんで。」
すみれのペットショップは、主に猫と犬をレンタルしたり、金額によっては売買も行っていた。血統書付のペットが殆どで、結構な値段がするものばかりだ。よくここ数年、この不景気で経営が続いていると誰しも感じると思う。
実はその裏に、血と涙の結晶のような大きな犠牲と苦難があるからこそ、そこまでの経営状態をずっと保っていけているのだった。そのことには誰も普通は気づかないと思う。誰でも出会えばすぐ、こんな優雅でお洒落で煌びやかな生活を送れるのだったら、どこまでも話していても楽しくてテキパキとして行動的なこの女性とずっと仲良くしていたいと思うだろう。
一緒に暮らしたいと言われたならなおさら真面目に喜ぶ人も多いことと思う。私もその考えには大いに賛成だ。色んな人生があるけれど、チャンスだと思ったらしっかりとそのタイミングを逃さないようにぜひ頑張るべきだと思う。
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