英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
〜ガレリア要塞〜
「帝国解放戦線……!?」
「わわっ、二隻も!?」
「チッ……!別働隊がいやがったのか!?」
帝国解放戦線の登場にリィン達が驚いていると、帝国解放戦線が操縦する飛行艇からミサイルが発射され、格納庫が破壊された!
「ああっ!?」
「格納庫が……!」
「どうしてあのような事を……」
破壊された格納庫を見たアリサとエマは驚き、セレーネは不安そうな表情をした。一方帝国解放戦線の飛行艇は左右に別れて屋上に着地し、ガレリア要塞の守備隊が銃を構えて帝国解放戦線のメンバーを待ち構えていた。
「クッ、鉄壁のガレリア要塞をわざわざ狙うとは……!」
「相手はテロリストだ!皆殺しにしてもかまわん!」
「―――ハッ。それはこちらの台詞だよ。」
守備兵達の意思を嘲笑するかのように豪胆な声が聞こえた後怒涛の銃撃が守備兵達を襲った!
「ぎゃあっ!?」
「うががががっ!?」
銃撃をその身に受けた兵士達は全身を撃ちぬかれて絶命し、残りの一人は飛行艇から飛び降りた大男―――”V”によって殴り飛ばされ、殴り飛ばされた兵士は首の骨が折れて絶命した!更に飛行艇から次々と人形兵器が現れた!
「ハッハ―――ッ!そんじゃあ始めるとするか!目標、左翼列車砲格納庫!歯向かうヤツは八つ裂きにしろ!」
「了解(ヤー)!」
そして”V”率いる帝国解放戦線のメンバーはガレリア要塞内に侵入した!
「くっ!”帝国解放戦線”か……!」
「クロスベル方面に行ったんじゃなかったのか!?」
一方その頃右翼の屋上に離陸した飛行艇から帝国解放戦線のメンバーが出てくるところを待ち構えていた守備隊は唇を噛みしめていた。
「うふふ、一応そっちが本命ではあるんだけどね。」
するとその時女の声が聞こえた瞬間、眼帯の女―――”S”が飛行艇から飛び降りて炎を纏った法剣で守備兵達を薙ぎ払った!
「ぐうっ……!?」
「うおっ………!?」
守備兵達を薙ぎ払ったSが素早く後ろに跳躍すると空から銃撃が降り注いだ!
「あががががががが……!」
「ひいいいいいっ……!」
そして銃撃をまともに受けた守備兵達は絶命した!
「うふふ、呆気ないわねぇ。」
絶命した守備兵達をSが不敵な笑みを浮かべて見つめていると飛行艇から人形兵器が次々と現れ
「これよりクロスベルに向かった同志”G”を支援するわ!目標―――右翼列車砲格納庫!せいぜいステキな祝砲を届けてやりましょう!」
「イエス・マム!」
Sも帝国解放戦線のメンバーを率いて要塞内に侵入した!
「あ――――」
「左翼と右翼を襲撃……まさかっ!?」
「狙いは―――列車砲か!」
「な……!」
「”鉄血宰相”がいる通商会議のビルを……!?」
ナイトハルト少佐の推測を聞いたマキアスとフィーは仲間達と共に血相を変え
「ま、万が一直撃したらビルごと吹き飛ぶわ……!」
「そんな……!それじゃあビルの警護をしているお姉様達まで……!」
「……そんな事、絶対にさせないよ。」
アリサの推測を聞いて表情を青褪めさせているセレーネの言葉を聞いたエヴリーヌは静かな怒りを纏って呟き
「チッ、それが狙いかよ!」
クロウは舌打ちをした。
「もはや事態は特別実習の範疇を越えている!お前達はここで待機して―――」
「聞けません!」
「このような防御、断じて見過ごすわけにはいかぬ!」
「連れて行かないというなら勝手に行動させてもらう……!」
ナイトハルト少佐はリィン達に指示をしようとしたが、リィン、ラウラ、ユーシスは仲間達を代表して声を上げてナイトハルト少佐の指示を制止した。
「くっ……」
「時間が惜しい。手伝ってもらいましょう。これより要塞内に戻る!A班、B班共に遅れずについて来なさい!」
「はいっ!」
そしてリィン達は要塞内に急行した!
〜軍事演習場〜
軍事演習場では守備隊が暴走したアハツェンの部隊を迎撃していたが、守備隊は劣勢であった。
「だ、駄目だ……手が付けられないぞ!」
「どうしてこんな……いったい誰が動かしている!?」
「だ、第四機甲師団に連絡!クレイグ中将の助けを呼ぶんだ!」
暴走するアハツェンの部隊に守備隊が苦戦しているとクレイグ中将率いる第四機甲師団が到着し、暴走した戦車の部隊との戦闘を始めた!一方要塞内に戻ったリィン達は到る所に大量の血で床に染めて絶命して地面に倒れている帝国兵達を見て驚いた。
〜兵舎区画〜
「っ……!?」
「こ、これって……!?」
「いったい何が……」
「……酷いな。」
「ここまでするなんて、酷すぎです……!」
到る所に倒れている兵士達の死体を見たリィンやアリサ、エマは息を呑み、ガイウスは重々しい様子を纏い、セレーネは悲痛そうな表情で声を上げた。
「硝煙の匂い……火薬も使われている?」
「そだね。この辺、火薬の匂いでいっぱいだよ。」
フィーの推測を聞いたエヴリーヌは頷き
「……どうやら完全に隙を突かれたようだな。戦車の暴走も含めて、全て囮か。」
「ええ、やはり狙いは2門の”列車砲”―――クロスベルの通商会議を本気で狙うつもりでしょう。」
重々しい様子を纏って呟いたナイトハルト少佐の推測にサラ教官は頷いて話を続けた。
「そ、そんな……」
「くっ、正気か……!?」
「……やはり狙いは鉄血宰相の首ということか。」
「愚かな……ここまでの暴挙に出るとは。」
二人の話を聞いたエリオットとマキアスは信じられない表情をし、ユーシスは目を細め、ラウラは静かな怒りを纏って呟いた。
「んー……ちょっとマズイかもねー。」
「マズイっつーか、わりとピンチじゃねえか?」
ミリアムの呟きを聞いたクロウは真剣な表情で指摘し
「……?あ、リウイお兄ちゃん。…………ん、今起こっている最中だよ。……………」
エヴリーヌは”ARCUS”とは別に持っている”古代遺物(アーティファクト)”の技術を元に作られた通信器の音に気付いた後通信相手に状況を報告していた。
「…………………―――時間がありません。俺達も協力させてください。”列車砲”が起動する前に何としても彼らを止めましょう。」
「リィン……!」
「そ、そうだよね……!僕達も頑張らないと……!」
「ああ……!こんな暴挙を見過ごせるものか!」
リィンの申し出を聞いたアリサは驚き、エリオットとマキアスは決意の表情で頷いた。
「やれやれ、止めても無駄みたいね。―――エヴリーヌ以外のリィン以下A班。このままあたしに付いてきなさい!エヴリーヌはプリネ達が抜けて戦力が低下しているB班に入り、B班は少佐の指揮に従う事!」
「それぞれ二手に分かれて右翼と左翼の列車砲を押さえる。これは訓練ではない―――実戦だ!くれぐれも気を引き締めるがいい!」
「了解しました!」
サラ教官とナイトハルト少佐の指示にリィンは”Z組”を代表して頷いた。同じ頃、エレベーターで地下に到着したロイド達もC区画に逃亡したテロリスト達を追撃するダドリーとアリオスのペアと別れた後、D区画に逃亡したテロリスト達を追撃しようとしていた。
「クロスベル警察、”特務支援課”一同……これよりテロリスト達の追撃を始める。テロリスト達の足止めをしている局長達に迅速に合流して、テロリスト達を逮捕するぞ!」
「トールズ士官学院、特科クラス”Z組”一同……列車砲の起動を食い止めるべくこれよりミッションを開始する。日頃の成果を見せる時だ―――全力で教官たちをサポートするぞ!」
そしてロイドとリィン、それぞれ場所は違えど同じ時間に仲間達を見回して号令をかけ
「おおっ!!」
”特務支援課”、”Z組”の面々はそれぞれのリーダーの号令に力強く頷いて行動を開始した!
こうして……クロスベル、ガレリア要塞で”帝国解放戦線”の狂気に満ちた計画を阻止する為に立ち上がった若き”英雄”達による作戦が始まった…………!
説明 | ||
第207話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
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コメント | ||
感想ありがとうございます 本郷 刃様 確かに。一柱だけでも充分ですからねww(sorano) 魔神が2柱もいるのですからすぐに終わるでしょうよ・・・(本郷 刃) |
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