魔法少女リリカルなのはtheSORCIERofZERO〜第9話〜流星散華〜 |
ヒロイン誰にしようか…………。
???
はやてside
「なんや、ここ?」
気が付くと全体が真っ白な世界に立っていた。
(そういや、資料を整理しとって眠たくなったんやったけ………)
ほな此所は夢の中か………。
「はよ起きなあかんな」
リィンが起こそうと必死やろうから起きな…………あれ?
「此所って…………」
真っ白な世界が徐々に変わっていきそこは………夕暮れの街やった。
「海鳴市………やな」
〜水汲み早くしろ!!!!〜
〜消防!!!!電話!!!〜
〜今やってるよ!!!!〜
「え?」
騒がしく何かと振り向くと橋の下でトラックが炎上していた。
この場面ってたしか…………。
「兄やんが死んだときの…………」
〜トラックが子供を轢きながら橋から落ちて爆発しやがったんだ!!!!〜
〜子供は!!!〜
〜トラックの下敷きになって燃えてやがる!!!!〜
〜水だ!!!!早く!!!!〜
「間違いない…………」
ウチのせいで兄やんが………。
「あれ?」
すると一瞬で場所が変わり、再び真っ白な世界に立ち尽くしていた。
「思い出したか?」
後ろから男の人の声が聞こえて振り向く。
そこには茶髪の私よりも一回り年上の男性が立っていた。
「貴方は?」
「俺の事はいい……………彼は来る」
「彼って?」
「分からないのか?」
「もしかして……………兄やん?……」
そう聞くと男の人は頷いた。
でも、兄やんはもう………。
「彼は戦いの中で生きている、お前達の仲間と戦うこともあるだろう…………」
「そんな………」
「お前達がどうなっていくのか…………俺は見ていよう」
すると視界が真っ白になり………。
「はやてちゃん起きるのですぅ〜〜」
「んみゃ?」
机で突っ伏して寝ていたウチ頭をリィンがポカポカと叩いていた。
「もう、はやてちゃんが寝ていたせいで資料の整理がまた増えちゃいましたよ〜〜」
「え?うわ?!」
机には資料が山のようになっていた。
「早くやるですぅ!!!」
「わかっとるがなちょい待ってや」
あまりの忙しさにさっき見ていた夢の事は忘れていった。
リョウside
「痛つつ………」
「大丈夫か?リョウ」
シグナムとの戦いから数分後、変身を解除すると身体中に痛みが走り、人間体になったリンに治療してもらう。
「よし、これでよいだろう」
「おう、サンキュ」
まだ痛むが生活には支障がないから後は自己治癒能力で治していく。
「シグナム…………」
穏やかな寝息をたてているシグナムを見る。
先にシグナムの治療し、安静にしている。
「リョウ」
「なんだ?」
「お前は夜天の騎士と言った、どうして?」
「はやては夜天の主なんだろ?なら兄である俺は主を守る騎士だ」
「守るか、お前らしいな」
「シグナム以外にもはやてには仲間がいるのか?」
「あぁ………信頼できる者達がいる、今はもっと居るかもしれないな」
リンの話が本当なら大丈夫そうだ。
「んっ………」
リンと話しているとシグナムの意識が戻った。
「傷が………治っているだと?…………っ?!アインス!!!」
こちらを向きリンを見たシグナムは幽霊を見たような顔をした。
「お久し振りです、将」
「どうして?」
「その前に私達の話を聞いてくれませんか?」
リンがこの世界に来た経緯を説明した。
勿論、俺がはやての兄であることも…………。
「………………ということなんです」
「分かった信じよう」
「何?」
すぐには信じてくれないと思っていたがシグナムはあっさりと信じてくれた。
「どうしました、兄上?」
「そんなあっさりと…………兄上?」
「主の兄なのでしょう?なら兄上と呼ぶのが良いのではないでしょうか?」
まぁ確かにそうなんだが…………。
「悪いけど呼び捨てで頼む、あとタメ口でいいから」
「しかし「いいから!!!」………分かった…………リョウ……」
「それで何でも信じてくれるんだ?」
「理由は簡単だ、私は戦いの中で兄上はとても真っ直ぐで嘘偽りない人だと感じた…………私はその気持ちを信じたい!!!!!」
「シグナム…………」
ドォーーン!!!!!
「なんだ!?」
「管理局だ、リョウ!!!」
「戻れ、リン!!!」
リンは再びウルティメイトブレスレットに戻る。
「セットアップ!!!」
《Set Up》
アーマードファイターに変身しカードを取り出す。
リュウセイと同じ手を使うか。
「シグナム」
「わかりました兄上!!!」
「呼び捨てでいいっての……」
ガシャーン!!!!
「ファイター!!!!貴様の狼藉もここまでだ!!!」
扉を吹き飛ばし突入してくる管理局員。
(シグナム、はやての事は頼むぜ)
(わかりました、御武運を!!!!)
《JUMP、ACCEL、INVISIBLE、SILENT……………"ESCAPE"》
「少し痛いぜ?」
シグナムに回し跳び蹴りを当てて管理局のいる方向に吹き飛ばす。
「がはぁ!!!!」
「うわぁ!!!」
「あばよ!!!!」
捨て台詞を言ってその場から脱出した。
数日後 リニアレール
リュウセイside
「終わったか………」
管理局を辞めて何もすることがなかったのでツーリングをしていると事件に遭った。
機動六課とスバル達の初陣だったので木の陰で見守っていると無事に任務は終ったみたいだ。
「スバルの奴………中々やるじゃないか」
デバイスが変わったのもあるかもしれんが訓練の成果が出ていた。
相変わらず突出してるが…………。
「お兄ちゃんは嬉しいぜ」
連携は課題が残っている所もあるがそこは上手くいくだろう。
キャロも覚悟決めたみたいだし、エリオは成長すればかなりのやり手になる。
「だが、駄目な奴がいる」
上空に佇む茶髪のサイドポニーに目がいく。
「今のお前はとても嫌いだ………なのは……」
自分の教導が上手くいっていると過信している、言わなくても分かっていると。
キャロの事もそうだ、確かに上手くいったがもしもの事を考えていない。
仲間を信じているのは分かる、だが………。
「それは駄目だぜ」
いつか辛いしっぺ返しが来る。
俺のように選択を間違った奴には……必ず。
「その前に気付いてくれれば良いんだがな」
そろそろ帰ろうとした時だった。
「ッ!?この感じは!!!」
リニアレールの屋上とその上空に黒い騎士甲冑を着た騎士が現れた。
「士郎さんが言っていた奴か!!!」
奴等の相手はなのは達は大丈夫だが、今のフォワードには無理だ。
「仕方ない!!!」
メテオドライバーを装着しカードを差し込みハンドルを押し込む。
「set up!!!」
《set up》
アーマードファイターに変身しリニアレールに向かった。
スバルの俺からの巣立ちの為にそろそろ本当の戦いを見せないとな。
(全てを引き換えに………な……)
スバルside
「エイッ!!!!ヤァッ!!!!」
「なんなのこれは!!!!」
突如現れた騎士みたいな奴等と戦っている。
数はこっちが多いが苦戦を強いられている。
空中でなのはさん達も戦っているが援軍を頼める状況じゃない。
「はあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ガシッ!!!
「チィッ!!!!」
「コイツら、とても強い!!!」
強いだけじゃない、奴等の着ている鎧も固い。
「キャッ!!!」
「キャロ!!!!」
「しまっ!!!!」
黒騎士の攻撃に耐えきれずキャロが倒れてしまった。
黒騎士はキャロに止めを刺そうと剣を振り上げる。
「このぉーー!!!!」
みんなキャロに駆け寄ろうとするが黒騎士に行く手を阻まれ助けに行けない。
キャロは恐怖の為か動けないでいる。
(悪魔でも何でもいから!!!お願いします!!!!キャロを助けて!!!)
ビュンッ!!!!!
「え?」
すると横から風か吹き、黒騎士とキャロの間に何かが割って入り…………。
《Punch》
ガシャンッ!!!!!!
「嘘…………」
黒騎士を一撃で倒した。
黒騎士を倒した時の煙で姿が見えない、一体どこの部隊の人?
(スバル!!!キャロは?)
遠くで見ていたティアが念話で話し掛けてくる。
「分からない、でもさっき何かが黒騎士とキャロの間に入って………」
少しずつ煙が晴れてそこにいたのは…………。
「そんな………」
(なんでこんなときに!!!!)
キャロを庇い右ストレートを放った後の構えをしたファイターだった。
ファイターは構えを解き後ろで倒れているキャロを見る。
(マズイ!!!)
動けないでキャロに何かするのではないかと思いファイターに攻撃を仕掛けようとした。
するとファイターは膝を曲げて屈みキャロの頭を撫でた。
「ふぇ?」
「え?」
殺されると覚悟していたキャロは予想外の事に変な声を出した。
さらに驚きな事が起こった。
「うし、よく頑張ったな」
「ファイターが喋った?!」
管理局ではファイターの事はロボットだとか異星人だとか正体が分からない状況、喋るなんて…………。
「何だよ?喋っちゃいけないのか?」
「いや、別にそういうことではないんですけど」
そして何故か怒られた。
「まぁとりあえずっ!!!!」
《Accl》
「!?」
カードをバックルの溝に通した瞬間ファイターが目の前に現れ。
《Punch》
ファイターの拳が私の顔の真横を通り過ぎて背後にいた黒騎士とティアとエリオが戦っていた黒騎士を倒す。
「あ、ありがとうございます………」
「スバル!!!!下がって!!!」
ダンッ!!!ダンッ!!!
「おっと!!!」
ティアの攻撃を片手で受けてファイターは後退する。
「なにやってるのバカスバル!!!!ファイターは倒さないといけないのよ!!!」
「でもあの人はキャロを!!!!!」
「どうせ演技よ!!!!この黒騎士達もアイツが呼んだのよ!!!」
「でも!!!!…「分かった」……え?」
「そんなに倒したいなら………かかって来い」
ファイターは解いていた構えを再び取る。
「ふんっ、ようやく本性を見せたわね?」
(スバル!!!行くわよ)
(ごめんなさい、ファイターさん!!!)
ダッ!!!!
「ハアァァァ!!!!!」
心の中で謝り、非殺傷設定を解除し初速から全開でファイターの懐に潜り込み全力のパンチを叩き込もうとした。
ファイターの腹に当たる直前…………
ガシッ!!!
「えっ?」
片手で止められた、いとも簡単に………全力のパンチを………。
「それがお前の全力か?スバル!!!」
《Bind》
地面から鎖が出てきて身体に絡まる。
えっ今、スバルって……………。
「このぉ!!!!」
ティアがクロスミラージュを連射しながら駆け寄ってくる。
発射された魔力弾は片手でいとも容易く防がれた。
その攻撃を受けてからファイターは防いだ方の手を見る。
「軽い………」
「ハァァ!!!!!」
《Bind》
クロスミラージュをダガーモードに切り替えて斬りかかるが、鎖に拘束された。
「失望したぞランスター、この程度なのか?ランスターの弾丸は?」
「黙れ!!!!」
「アイツの……ランスターの…………ティーダの弾丸はこんなものではない!!!」
「え?」
「今は…………眠れ……」
《Thunder》
ファイターの手からか雷が出てティアを襲う。
「キャァァァァァ!!!!!」
するとティアが気を失った。
それと同時に私を拘束していた鎖が消え、それと同時にファイターに殴りに掛かるが受け流される。
右、左、右、フェイントをかけても防がれる。
「そろそろか……………」
ガシッ!!!!
また掴まれた、だけどさっきとは違う、優しく包むように掴まれた。
「スバル…………お前の全力の技を打て」
「え?」
「お前の力を見てみたい」
私の手を放し後ろに下がる。
ここで分かった、あのファイターは…………。
「お兄ちゃん?」
「あぁ、俺だスバル」
バックルからカードを引き抜くとファイターがいた位置にお兄ちゃんが現れた。
「なんで?なんでお兄ちゃんがファイターなの!!!!」
「スバル…………いつかはこの日が来るのは覚悟していた」
「なんで!!!」
「スバル!!!」
泣きそうになっていた私を一喝したお兄ちゃん。
いつも泣きそうになっていた私を怒ってた。
「来いスバル………俺は避けたりも逃げもしない、お前の全力の力を見せて見ろ!!!!」
「……………うん!!!!!」
お兄ちゃんは本気だ、だったら私も本気で行かないとお兄ちゃんに申し訳ない!!!!
(昔の私だったらなのはさんディバインバスターを使っていた、だけど!!!!)
〜自然の中にある魔力?〜
〜おう、自分の魔力の上に自然の魔力を上乗せするんだ、それなら自分の持つ魔力で放つ魔法の威力を増幅される事ができる〜
〜でもどうやって魔力を引き出すの?〜
〜集める感覚では駄目だ、感じるんだ〜
〜感じる?〜
〜それが出来れば勝手に集まってくる〜
「カートリッジ、ロード!!!!!」
リボルバーナックルから6発の薬莢が飛ぶ。
(感じるんだ…………)
目を瞑り、身体を自然に任せる。
練習の時は全然だった、だけど……………。
(何か、包まれるような?)
嫌な感じじゃない、むしろ心地いい感じだ。
身体が軽い…………そして身体の底から力が湧いてくる。
リボルバーナックルに淡い青色の光が集まり、光が大きくなる。
「来い……………スバル!!!!!」
「ハッ!!!!!!」
体を縮ませ、地面を蹴って高く飛翔する。
上空からお兄ちゃんの姿を捉え、光る右腕を引き、お兄ちゃん目掛けて猛スピードで落下する。
お兄ちゃんはファイターにもならず、バリアジャケットをも着ずに仁王立ちしている。
(お兄ちゃんが使っている最強で最高の必殺技!!!!!)
「流星突破、メテオ・スティンガー!!!!」
引いていた右腕を突き出し、お兄ちゃんに当たる直後に爆発で煙が舞う。
「ハァ…………ハァ………………」
全ての魔力を出し切り膝を押さえて立つ。
煙が晴れるとお兄ちゃんが血だらけになりながらも立っていた。
だけどかなり効いているようで立っているのが限界だったみたいで倒れそうになる。
「やったな…………スバル………」
「お兄……ちゃん」
「スバル…………少しのお別れだ」
「お兄ちゃん…………ヒグッ…」
我慢していた涙が止まらなくなった。
「少しだって言ってるだろ?………もし、お前がピンチの時には…………助けに来てやる…………」
「うん………」
「またな…………スバル……」
お兄ちゃんの身体が光り、霧散した。
お兄ちゃんが立っていたその場所には…………
「これって…………」
私がお兄ちゃんの誕生日にお小遣いを貯めて買ったネックレスが落ちていた。
「うっ………うわあぁぁぁぁあ!!!!!!!」
私は泣いた、大声で泣いた、大切な人を失って泣いた。
なのはさんが来るまで…………ずっと……………。
この後のフラグ回収が大変だわ………………。
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お久しぶりです、KANNBARUです。 1ヶ月半辺りの休みをしていましたが再開いたします。 ISの過去編などが頭の中で過りますがそんな煩悩をねじ伏せて頑張ろうと思います? |
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