英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
〜グラウンド〜
「彼女が局長の……」
「綺麗な方ね……」
「うおっ、清楚な雰囲気をバリバリ出している美人のお姉さんじゃねえか!このリア充野郎が……!」
「ランディさんは少し黙って下さい。」
メサイアを見たロイドは驚き、エリィは呆け、ランディは悔しそうな表情でリィンを睨み、ティオはジト目でランディに注意した。
「これは驚いた……亜人族である事を除けばかつて俺がメルキア皇帝であった時に娶ったマルギレッタが産んだ長女―――”メサイア”と瓜二つだな。」
「え、えっと、その…………貴方の事は何とお呼びすればよろしいでしょうか?その……私は貴方の娘ではありませんし……」
ヴァイスに見つめられたメサイアは戸惑いの表情でヴァイスを見つめて尋ねた。
「普通に父親呼ばわりして構わんぞ。世界は違えど、お前が俺の娘である事は間違いないのだからな。」
「え…………ほ、本当によろしいのでしょうか?私は妾の娘ですし……」
「ん?その言い方からするとまさか並行世界の俺とやらは自分の娘であるにも関わらず、お前に肩身の狭い生活を送らせたのか?」
戸惑いの表情で問いかけたメサイアの言葉を聞いたヴァイスは首を傾げた後真剣な表情で問いかけた。
「い、いえ。産まれが特殊な私に対しても皇族としてそれなりの待遇にしてくれた上、娘としても扱ってくれました。」
「”産まれが特殊”…………?―――なるほど、今の言葉で俺とマルギレッタの娘であるにも関わらず亜人族である事も大体”察した”。」
「え…………ど、どうしておわかりになったのですか!?」
真剣な表情になったヴァイスの言葉を聞いたメサイアは呆けた声を出した後信じられない表情で尋ねた。
「アンナローツェと開戦した際、一度は考えた事はあるからな。―――最も、”俺”はマルギレッタより先に捕縛していたリ・アネスから突如奇襲を行った理由等も全て聞き、マルギレッタを救ってほしいという奴の願いを叶える為にそのような考えはすぐに捨てたが。」
「そうですか……リ・アネス様が……………」
ヴァイスの話を聞いたメサイアは複雑そうな表情になり
「―――まあ何はともあれ、困った事があればいつでも相談してもいいぞ。俺がお前の父親である事には違いないのだからな。」
「あ、ありがとうございます、お父様…………!」
そしてヴァイスに微笑まれると嬉し涙を流して笑顔を浮かべた。
「フフ、事情はよくわからないですけど、よかったですね、メサイア様♪」
「……………………」
その様子を見守っていたセレーネは嬉しそうな表情をし、ユーシスは複雑そうな表情でヴァイスとメサイアを見つめ
「――貴重な時間を取ってしまったな。リィンと言ったか?」
「は、はい。」
ヴァイスに視線を向けられたリィンは緊張した様子でヴァイスを見つめた。
「俺の娘の世話をこれからも頼むぞ。」
「……はい。―――戻ってくれ、メサイア!」
そしてヴァイスの言葉に静かな表情で頷いたリィンはメサイアを自分の身体に戻した。
「あの〜、局長……俺達には何が何だかわからない内容だったのですが……」
「できればわたし達にもわかるように説明して欲しいのですが。」
その時ロイドがヴァイスを見つめ、ティオはジト目でヴァイスを見つめた。
「帰りの時にでも教えてやるから、それまで我慢してろ。―――それより時間もそんなにないんだし、全員手短に自己紹介だけしておけ。」
「わかりました。――――”特務支援課”のリーダーを務めているロイド・バニングスです。よろしくお願いします。」
「同じく”特務支援課”のサブリーダーを務めているエリィ・マクダエルです。短い間ですがよろしくお願いしますね。」
「ティオ・プラトーです。……よろしくお願いします。」
「ランディ・オルランドだ。よろしくな!」
ヴァイスに促されたロイド達はそれぞれ自己紹介をした。
「なっ!?マ、”マクダエル”ってまさか……!」
「……プリネ達の話にあった”聖皇妃”の妹にしてマクダエル議長のもう一人の孫娘か。」
エリィの名前を聞いたマキアスは驚き、ユーシスは真剣な表情でエリィを見つめ
「人気者ですね、エリィさん。まさか外国の士官学院の人達までエリィさんを知っているなんて驚きです。」
「フフ、人気者なのはおじいさまとお姉様よ。」
二人の反応を見たティオに視線を向けられたエリィは苦笑した。
「……?げげっ!?本当にいやがった……!なんでお前が士官学院なんかにいるんだよ!?」
「?どうしたんだ、ランディ。」
一方フィーに気付いたランディは疲れた表情で声を上げ、ランディの様子に眉を顰めたロイドは不思議そうな表情で尋ねた。
「それを言いたいのはむしろわたしの方。”闘神の息子”が警察にいるなんて、今この目でも見ても信じられないね。」
「うっせ。その呼び方は止めろっつーの、”西風の妖精(シルフィード)”。」
フィーの指摘にランディは疲れた表情で答え
「ええっ!?」
「じゃあ、彼女が……」
「話にあった”西風の旅団”の元猟兵ですか………」
ランディの言葉を聞いたロイドとエリィは驚き、ティオは真剣な表情でフィーを見つめた。
「なっ……ならば、あの赤毛の者がフィーの話にあった……」
一方ランディの事を知ったラウラは驚きの表情でフィーに視線を向けたが
「ハイハイ、時間も押しているんだし、私語は後にして、全員軽く自己紹介をしなさい。」
サラ教官が手を叩いて中断させた。そしてサラ教官に促されたリィン達はそれぞれ軽く自己紹介をした。
「は、話には聞いていたけど、改めて見ると凄いメンツだな……」
「そ、そうよね。”貴族派”と”革命派”の主要人物の関係者に加えて”ラインフォルトグループ”の会長のご息女や”鉄血の子供達(アイアンブリード)”までいるものね……」
リィン達の自己紹介を聞き終えたロイドとエリィは冷や汗をかいて苦笑し
「……まあ、”影の国”の時のメンバーと比べれば大した事はないかと。」
「非常識な体験をしてきたティオすけは黙ってろ!―――それで”紫電(エクレール)”のお姉さん!俺達は誰を相手にすればいいんッスか?まさか全員じゃないッスよね?」
静かな表情で呟いたティオに突っ込んだランディはサラ教官に視線を向けて尋ねたが
「フフ、お望みなら全員にしておくかしら?”闘神の息子”のアンタなら、プリネ、ツーヤ、エヴリーヌの3人を除いた全員なら互角か、それ以上に戦えるんじゃないかしら?」
「いやいやいや!?1対11とか、完全に苛めじゃないッスか!つーか、その名前で呼ぶのもマジで勘弁してくださいッス……」
口元に笑みを浮かべたサラ教官の問いかけに慌てた様子で答えた後疲れた表情で指摘した。
「さてと。互いに自己紹介を終えた事だし、そろそろ始めていいか?」
「ええ、お願いします。」
「―――ロイド、エリィ!まずはお前達だ!」
「は、はい!」
「わかりました。」
そしてサラ教官に確認を取ったヴァイスに指示されたロイドとエリィはそれぞれ答え
「―――こっちはリィン、アリサ!貴方達よ!」
「「はい!」」
サラ教官に名指しされたリィンとアリサはそれぞれ頷いてロイドとエリィと対峙し、それぞれの武器を取り出した。
「!刀に弓か……」
「リィンさんはあのエリゼさんのお兄さんなんだから、油断はできないわね……」
リィンとアリサの武器を見たロイドは驚き、エリィは真剣な表情でリィンを見つめ
「フフ、よかったわね、リィン?相手に警戒してもらって。」
「ハハ……(というかエリゼが”特務支援課”の人達と何で関わった事とか非常に気になるんだが……)」
アリサに微笑まれたリィンは冷や汗をかいて苦笑した。
「これより”特別模擬戦”第1戦目を始める!―――双方、構え!」
サラ教官の言葉を聞いたリィン達、ロイド達はそれぞれの武器を構え
「―――始め!」
サラ教官の号令を合図に模擬戦を開始した!
と言う訳で初戦は主人公&ヒロインVS主人公&ヒロインの組み合わせですwwなお、ロイド&エリィ戦のBGMは零か零EVOの"Formidable Enemy"、碧の”Show Me That you Care”か碧EVOの"Conflicting Passions"もしくは"Inevitable Struggle"の碧verのどれかをイメージしてください♪ただ初めに言っておきますが、閃メンバーが負けるのは嫌だ!という人は見ない方がいいですよ。だって、考えてみてくださいよ。閃T篇6章の時点のリィン達のレベルと碧篇インターミッションか3章のあたりのロイド達のレベルに加えてこの小説では強化されているロイド達の強さを考えれば…………特に3rd篇に参加した事によって零篇の時点で鬼強化された事に加えて零篇ラストバトルで”あの力”を自由自在に扱える事によって更に鬼強化されたティオすけとウィルのおかげで原作よりかなり早い段階で本来の得物を手に入れた上ギュランドロス達の厳しい訓練のお蔭で完全に勘を取り戻し、碧篇で赤い星座相手に無双を見せつけたラニキと対戦するメンバーは哀れとしか(遠い目)
説明 | ||
第217話 | ||
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コメント | ||
感想ありがとうございます 本郷 刃様&サイバスター様 原作ではありえなかった夢の対決ですww ジン様 いや、無理でしょ。この時点のリィンは自由に使えませんし (sorano) ワクワクするぞこの対決!!(サイバスター) そこはリィンの覚醒を使えばOKでしょ^^(ジン) 閃と碧の主人公&ヒロイン対決ですか、面白そうですね!(本郷 刃) |
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