英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
〜グラウンド〜
「つ、強い……!これが”特務支援課”の真の強さか……!」
「一人一人強かったですけど、特に連携がわたくし達より遥かに凄かったですよね……?」
「あたたた……ちょっとは手加減してくれよな……」
「あう〜、負けちゃったよ〜……」
戦闘終了の号令がかかるとリィンとセレーネは信じられない表情でロイド達を見つめ、クロウとミリアムは疲れた表情で呟いた。
「フウ……かなりヒヤヒヤする戦いだったな……」
「ええ……」
「結界の展開がちょっとでも遅れていたらあのまま押し切られていたかもしれませんね。」
「……だな。ティオすけの結界に感謝だな。」
安堵の表情で溜息を吐いたロイドの言葉にエリィは頷き、疲れた表情をしたティオの推測にランディは頷いた後口元に笑みを浮かべた。
「み、みんな大丈夫!?」
「な、何なの今の技!?」
「4人全員が同時攻撃をしたように見えるが……」
「ただでさえタイミングが命の協力技(コンビクラフト)を連携させる事自体相当難しいのに、そこに加えて4人全員がそれぞれの強力な攻撃を同時に放つなんて、”特務支援課”の連携力は間違いなくトップクラスだね。」
戦闘を見守っていたエリオットはリィン達を心配し、アリサは驚き、ガイウスは呆け、フィーは興味ありげな表情でロイド達を見つめ
「……我らも彼らの連携力を見習わなければならないな。」
「さ、さすがに僕達が今の技みたいな真似をするなんて無理じゃないか!?」
「フン、努力もせずに諦める気か、阿呆。」
感心した様子でロイド達を見つめて呟いたラウラの言葉を聞いて慌てているマキアスを見たユーシスは鼻を鳴らして呆れた表情で指摘し
「フフ、まさかロイドさん達がここまで強いなんてね。」
「正直驚きましたね……」
「フッ、今の奴等なら”執行者”ともまともに渡り合えるだろうな。」
「フェミリンスやサティアの力を使わない状態のエステルやヨシュア達ともいい勝負をするかもしれないね。」
ロイド達の強さにプリネは微笑み、ツーヤは苦笑し、レーヴェは感心し、エヴリーヌは興味ありげな表情で見つめていた。
「やれやれ、仮にもそれなりの修羅場を経験した”Z組”がまさか全敗するとはね。さすがは警備隊が”第四機甲師団”を破るほどまで鍛え上げた”六銃士”が育て上げただけはありますね。どんな育て方をしたのか参考までに聞きたいくらいですよ。」
サラ教官は苦笑しながらヴァイスを見つめ
「フッ、お望みとあらばこの後二人で近くの酒場で語り合っても構わないが?貴女のような女性なら大歓迎だ。勿論、酒代等はお近づきの印として俺が奢るが?」
対するヴァイスは静かな笑みを浮かべてサラ教官を見つめた。
「う〜ん、ちょっと魅力的な提案ですけど、残念ながらあたしは渋いオジサマがタイプなので、申し出はありがたいですけどここは断っておきます。」
「フッ、それは残念だ。……という訳で、ランディ、お前が誘っても無駄のようだぞ?」
「うっせ!さりげなくナンパしやがって、このリア充局長は……!」
サラ教官の答えを聞いて静かな笑みを浮かべるヴァイスに指摘されたランディはヴァイスを睨み
「きょ、局長……」
「お願いですから少しは時と場所を考えて下さい……」
「こんな人を支える羽目になったリセルさんは色々と大変だったんでしょうね……」
ロイドとエリィは疲れた表情をし、ティオはジト目でヴァイスを見つめた。
「フフ……―――本日はお忙しいところを、はるばるクロスベルからこちらまでお越し頂いて本当にありがとうございました。お蔭様で”Z組”の面々にとっていい刺激になりました。」
「フッ、それはお互い様だ。こちらにとっても部下達に良い経験をさせられたしな。依頼も終えた事だし、クロスベルに戻るぞ。」
サラ教官の労いの言葉に静かな笑みを浮かべて答えたヴァイスはロイド達を見回し
「わかりました、局長。」
「うげっ、もう帰るのかよ……せっかく帝国まで来たんだから帝都で遊んでもバチが当たらねぇんじゃねえのか?」
「せめてノエルさん達やキーアのお土産を買う時間くらいは欲しいですよね。」
「もう、二人とも仕事を何だと思っているの……」
ヴァイスの指示に頷いたロイドと違って、不満を口にするランディとティオの様子を見たエリィは呆れた表情で指摘した。
「フッ、心配しなくてもヘイムダルで土産を買う時間くらいはある。」
「おお、さすが俺達の局長!」
「話がわかる上司がいる職場は働きやすいですね。」
「あのな……」
「ハア……」
ヴァイスの提案を聞いて喜んでいるランディとティオを見たロイドとエリィは呆れた表情をし、その様子を見守っていたリィン達は冷や汗をかいた。
「それじゃあ帰る前に各自別れの挨拶だけ言っておけ。」
「わかりました。―――Z組の皆さん、本日の特別模擬戦は俺達にとっても勉強になりましたので、ありがとうございました。」
「また機会があればよろしくお願いしますね。」
「ま、そん時になったら適当によろしくな。」
「………ありがとうございました。」
そしてヴァイスに指示されたロイド達はそれぞれリィン達を見つめて別れの言葉を言い
「いえ、こちらこそ勉強になりました。」
「私達の方こそ、また機会があればよろしくお願いします。」
リィンとアリサがZ組を代表して別れの言葉を口にし、エリオット達もリィン達に続くように次々と別れの言葉を口にした後、ヴァイス達は見送りのレーヴェと共にその場から去って行った。
「フフ、どうだったかしら?あれが貴方達―――”Z組”が目指すべき理想の連携よ。色々と勉強になったでしょう?」
「はい……わたくしも皆さんの足を引っ張らないようにもっと頑張らないと……!」
「アハハ……それを言ったら僕達全員がそうだよ。」
「ああ……僕とユーシスなんか開始早々に翻弄されてしまったからな……」
「フン……次に機会があれば先程の”借り”を必ず返すまでだ。」
「そうね。やられっぱなしでいる訳にはいかないし。」
サラ教官の言葉を聞いて重々しい様子を纏って頷いたセレーネの言葉を聞いたエリオットは苦笑し、疲れた表情で呟いたマキアスの言葉を聞いたユーシスは鼻を鳴らして真剣な表情になり、ユーシスの言葉にアリサは頷き
「個人個人の強さもそうだけど、何よりも連携力がピカイチだったよね。」
「オレ達はARCUSのお蔭で連携できているが……彼らはARCUSも使わずにオレ達とは比べ物にならない連携だったな。」
「きっと互いがそれぞれわかりあっているのでしょうね……」
フィーとガイウスの言葉を聞いたエマは考え込んだ。
「ま、次に模擬戦をする機会があったら、成長した俺達の力を見せつけてやろうぜ!」
「うんうん!勝ち逃げされるのもシャクだしね〜!」
クロウの言葉にミリアムは無邪気な笑顔を浮かべて頷き
(”Z組”と”特務支援課”………互いにいい刺激になったみたいね、)
(ええ……いつかロイドさん達とも協力し合うような出来事があるといいですね。)
(ま、もしかしたらいつかあるかもしれないね。世の中何が起こるかわからないし。)
その様子を見守っていたプリネとツーヤは微笑み、エヴリーヌは静かな表情で呟き
(”特務支援課”か…………)
リィンはロイド達が去った方向をジッと見つめていた。
こうして……”特務支援課”との模擬戦を終えたリィン達は、敗北を糧とし、それぞれ連携や実戦技術により励むようになった…………
説明 | ||
第221話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
2026 | 1862 | 2 |
コメント | ||
感想ありがとうございます 本郷 刃様 Z組にとって特務支援課は先輩ですものねぇww ジン様 いえいえ、ロイド達もインフレを起こしていますよwwロイドやエリィは某白い悪魔の砲撃ができますし、ティオとランディも言わずもがなですし、他のメンバーも鬼強化されていますしww(sorano) 後輩として先輩であるクロウたちに実力を見せつけたロイドたちでしたね^^まぁ閃U編ではインフレの嵐だからロイドたちもうかうかしていると一気に追い抜かれますけどね^^特にリィンは原作閃Uで剣聖クラスは確定しているようなものですし^^;(ジン) 色んな意味で先輩としての貫録を見せつけた特務支援課でしたね(本郷 刃) |
||
タグ | ||
他エウシュリーキャラも登場 幻燐の姫将軍 空を仰ぎて雲高くキャラ特別出演 閃の軌跡 | ||
soranoさんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |