英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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その後非常用通路を抜けてザクセン鉄鉱山に到着したリィン達はレンの案内によって最短ルートで鉱員達が閉じ込められている場所に到着した。

 

〜ザクセン鉄鉱山〜

 

「あっ……君達は!?」

「アリサちゃんか……!?」

リィン達の登場に鉱員達は驚き

「皆さん……!」

「よかった……ご無事でしたか。」

傷ついていない様子の鉱員達を見たアリサとセレーネは安堵の表情をした。

 

「そっちにいるのはアンゼリカかい……!?」

「フッ、みんな久しぶりだね。」

「とにかくすぐに扉を開けます!」

「レンさん、お願いします!」

「はいはい、わかっているわよ。」

そしてレンはハッキングで鉱員達を閉じ込めている場所の扉のロックを解除した。

 

「ふう……助かった。」

「ありがとう、君達。」

リィン達によって解放された鉱員達はリィン達に感謝し

「爆発物が使えたらもう少し早かったんだけど。」

「さすがに鉱山内じゃ崩落の危険もあるしな……」

「うふふ、だからこそレンも”パテル=マテル”を呼ばなかったのよ?」

「というか、”パテル=マテル”を鉱山に呼べば間違いなく鉱山が崩壊しますよ……」

フィーの言葉を聞いたリィンは考え込み、レンの話を聞いたツーヤは疲れた表情で指摘した。

 

「しかしアンゼリカ……少し見ない間に頼もしくなったね。」

「フッ、おかげさまでね。ここでバイトして心身を鍛えられたおかげでもあるだろう。」

「はは、よく言うぜ。」

(あはは……すごく親しいみたいだね。)

(ま、しばらく働いていたみたいだしな。)

(フフ、改めて思いましたけど大貴族の子女でありながら、色々と型破りな方ですね……)

鉱員達と親しそうに話しているアンゼリカをエリオットやクロウ、セレーネは微笑ましそうに見守っていた。

 

「ところで……人質はこれで全員ですか?」

「……そういえば、鉱山長たちは……!?」

マキアスの疑問を聞いてある事に気付いたアリサは血相を変えた。

「……鉱山長と他の鉱員たちは、奥の方に連れて行かれたんです。多分、奥の集中管理室に閉じ込められているんでしょう。」

「そうですか……」

「………急がないとな。」

鉱員の話を聞いたアリサとリィンはそれぞれ真剣な表情になった。

 

「………くっ、いてて……」

「ディックさん!」

「だ、大丈夫ですか!?」

「………怪我をしてるっぽいね。」

突如腹を抱えて呻き声を上げたエリオットは驚き、フィーは真剣な表情で呟いた。

 

「……はは、ちっとばかし抵抗しちまってな。なに、こんなのかすり傷だ。」

「あまり無理はしないほうが……」

「ど、どうする?怪我人もいるなら、このまま置いていくわけにもいかないが。」

「ああ、一旦彼らを連れて街に戻るべきかもしれないな……」

「あまり時間はなさそうだけど。」

「……ふむ、ジレンマだね。」

マキアスに判断を迫られたリィンは考え込み、フィーの言葉を聞いたアンゼリカは真剣な表情で考え込んだ。

 

「―――ったく、しゃーねえな。」

「クロウ……?」

「鉱員のオッサンたちはオレとツーヤが引き受ける。責任持って送り届けるから、お前達はこのまま先に進みな。」

「それって……!」

クロウの申し出を聞いたアリサは驚きの表情でクロウを見つめた。

 

「ま、状況を考えりゃ役割分担すんのがスジだろう。オレだったら一人でもジョルジュがいる地点まで護衛していけるはずだが、万が一の事を考えたら実力的に後一人腕利きの奴――――つまりこの中じゃツーヤが一番適任だ。そっちにはゼリカと大鎌使いのリアルチートお姫さんもいることだし、二人抜けたくらいなら大して痛くもねえだろうが?」

「なるほど……そういう事ですか。」

(ふぅん……?)

「し、しかし……」

「まあ、その点については概ね間違っていないな。アリサ君やフィー君、レン君とセレーネ君が離れるほうがよっぽど痛手だろう。ツーヤ君が抜けるだけでも、正直断腸の思いだよ。」

クロウの説明を聞いたツーヤは納得し、レンは探るような目でクロウを見つめ、マキアスは口ごもり、真剣な表情で答えたアンゼリカの話を聞いたリィン達は冷や汗をかいた。

 

「お前の趣味で言ってんじゃねーっつの。」

「で、でも確かに……クロウとツーヤの実力なら任せられるよね。」

「ときどき忘れそうになるがクロウはこれでも先輩だしな……」

「お姉様はわたくし達と比べると実戦経験が豊富ですから、二人でもきっと大丈夫でしょうね。」

「ん、妥当な役割分担だと思う。」

「……そうだな。二人ともよろしく頼む。」

「はい!」

「おう、任せときな。」

そしてリィン達はクロウとツーヤを鉱員達の護衛に回した。

 

「悪いな、兄ちゃん、姉ちゃん……街までよろしく頼むぜ。」

「はい、皆さんの事は必ずお守りしますので、ご安心ください。」

「クク、任せときな。たまにゃあ先輩らしい一面も見せなきゃいけないしな。―――ゼリカ、そっちは任せたぜ。」

「レンさんもリィンさん達の事、よろしくお願いします。」

鉱員の言葉に頷いたクロウとツーヤはそれぞれアンゼリカとレンを見つめ

「ええ、わかったわ。」

「フッ、言われるまでもないさ。みんなのことは頼んだよ。」

レンとアンゼリカはそれぞれ頷いた。

「どうか気をつけて……!」

「ああ、オッサンたちを送ったらすぐに戻ってくるからよ。そんじゃまた後でな。」

「殿はあたしがつくので鉱員の皆さんはクロウさんの先導に従ってついて行ってください。」

そしてツーヤとクロウは鉱員達と共にその場を去った。

 

「……行ってしまったか。」

「二人だったら大丈夫だと思うけど……」

「ああ、心配いらないさ。あれで頼りになる男だからね。」

「お姉様は成竜として何度も戦いを潜り抜けているそうですから、きっと大丈夫ですよ……」

「そうね。”リベールの異変”や”影の国”での修羅場を考えれば大した事はないわね。」

二人を心配するマキアスとエリオットの様子を見たアンゼリカとセレーネはそれぞれ心配は無用である事を口にし、セレーネの言葉にレンは頷いた。

 

「ひとまずあちらは任せましょう。―――俺達はこのまま奥へ向かうぞ。」

「ラジャ。」

「必ず鉱山町たちを助け出しましょう……!」

その後鉄鉱山の探索を再開したリィン達だったが途中のクロウとツーヤからの通信で崩落によって、二人とも離れ離れの状態で連絡道へのルートが塞がってしまった為、それぞれルートを探してリィン達に合流するという通信が来た後再び探索を再開し、終点近くに到着するとリィンのARCUSに通信が来た。

 

「こちら、リィンです。」

「―――ジョルジュだ。いま大丈夫かい?」

「ジョルジュ先輩……!」

「たった今、トワの方からまた連絡があってね。今回は直接話したいそうだからこれから通話を中継するよ。音質は悪いと思うから、スピーカーモードをオンにして待っててくれ。」

「ええ、わかりました。スピーカーモードをオン、と……」

通信相手であるジョルジュに指示をされたリィンはその場にいる全員に聞こえるようにスピーカーモードにした。

 

「―――リィン君たち、大丈夫!?」

「ハーシェル会長……!」

「ああ、みんな無事さ。」

「アンちゃん……よかった、声を聞けて!さっきもクロウ君とツーヤちゃんが崩落に巻き込まれたって聞いて本当に心配したんだから……!うう、こんなことならわたしもそっちに行けばよかったよ。」

「いえ……こうして声が聞けただけでも心強いです。」

「うんうん、サポートも頼りにさせてもらってますし!」

「はい!先輩方のサポートのおかげでわたくし達は先に進めるのですから……!」

「二人とも無事だそうだし、ひとまず安心するといい。」

「そっか……よかった。―――そ、そうだ聞いて!さっき情報が入って来て……鉄道憲兵隊に対して皇帝陛下から調査許可証が発行されたみたいなの!」

トワの話を聞いたリィン達は血相を変え

「へえ?さすがにザクセン鉄鉱山は速やかに奪還する必要があると判断したようね。」

レンは興味ありげな表情をし

「皇帝陛下の許可証……!」

マキアスは驚きの表情で声を上げた。

 

「うん、領邦軍もきっと無視できないと思う!もうすぐ鉄道憲兵隊の人達も突入できるはずだよ!」

「……いい報せですね。会長、俺達はこのまま奥へ進んでいくつもりです。」

「今なら裏をかいて人質を助けられそう。鉄道憲兵隊が突入できても領邦軍の妨害がないとは限らないしね。」

「ええ、鉱員たちの安全を考えたら悠長にはしていられません。」

「そっか……わかったよ。くれぐれも気を付けて!本当に危なくなったらちゃんと逃げるんだよっ?特にリィン君とアンちゃんは絶対に無茶しないこと!セレーネちゃん、リィン君の事を見張ってあげてね!」

「はい、わかりました……!」

「え、ええ……わかりました。」

「はは、名指しで釘を刺されてしまったか。必ず無事に戻ると約束しよう。」

「うん……待ってるから!それじゃあジョルジュ君に代わるね。」

「―――話は聞いた通りだ。みんな、女神の加護を………どうか気を付けてくれ。」

「ラジャ。」

「後は任せて下さい……!」

そしてリィンはARCUSの通信を切った。

 

「あはは……突入前に元気をもらった気がするね。」

「ああ……クロウやツーヤさん、先輩達とレン姫の助けでようやくここまで来れた。ここが正念場だ……気を引き締めて行くぞ!」

「ええ……!」

「フッ、派手に決めるとしよう………!」

「うふふ、”殲滅天使”がどれほど頼りになるかたっぷりと教えてあげるわ……!」

その後リィン達が終点に到着すると何とVとテロリスト達が待ち構えていた…………!

 

 

説明
第248話
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コメント
感想ありがとうございます 本郷 刃様 使い魔連中はどうしようもないと思っているのでしょうねww(sorano)
“C”よ、戦力を割けたとお思いで? 使い魔を忘れちゃいけませんよww(本郷 刃)
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