リリカルなのは〜翡翠の戦士と七つの才牙〜 |
ヴァンデルには――まだ息が在った。剣也の方に向かって手を翳すが、冥撃を放とうとした所で、そこから砂になって崩れていく
魔人はその光景に苦笑すると、諦めたように溜息を吐いて大の字……いや、大の字とは言わないだろう
顔と胸と左腕(手無し)しかないから
連中の死というのは――こういうものだ
"天撃の火炎"を掌の上に浮かべたまま近寄ると、魔人は首を横に振る。
「止めは必要ない。もう、痛みもないからな」
「……だが、言葉を交わす事は出来る」
剣也はヴァンデルと馴れ合う気がない
だが、聞いてみる価値はある……
「何故、こんなことをした?……星は手に入らないはずだ」
ヴァンデルの強さの証、"星"……それを求めるために剣也の前世ではヴァンデルは人間を襲っていた……
しかし、この世界では"星"は増えない、増やしてくれる存在がいないからだ……
因みにこのヴァンデルは一ツ星である
「あなた、知らないのね……"星"は自動的に増えるのよ……八個めは別だけど」
ヴァンデルのこの言葉に剣也は驚いた
「其にね……"ある方"から命令されたからよ……」
ヴァンデルが砂になりながら言葉を出す
「……誰のだ」
その後のヴァンデルの言葉に剣也は戦慄した
「……死騎士……」
「!?」
「ふふ……誇れよ、我らの天敵。私の名はイリュネスよ」
ヴァンデルは笑みを浮かべたままで――急速に全身が砂になって、風に散っていった
ーー災害みたいな連中だな……
前世でそんな風にヴァンデルの事を評したバスターがいた事を剣也は思い出したが少々かぶりを振って思考を切り替える
「(死騎士がこの世界にいる……? どういう事だ?)」
剣也は考えながらアースラに戻るのだった
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
〜アースラ内部〜
「あの〜フェイトさん?」
「何かな? 剣也君?」
何故か剣也とアリシアはフェイトにバインドで拘束されていた
「「何で、拘束されてるの?」」
剣也とアリシアが聞く
「話を聞くためだよ♪」
フェイトは笑顔で言い切る
因みにその笑顔を見たリンディ達は後に語る……
ーー背後に死神が見えた……。と……
〜〜剣也&アリシア説明中(尚、簡略化……というよりあらすじ風に説明します、ご了承下さい)〜〜
1、事の顛末は剣也、愛華、空牙、音恩が偽アリシアに襲われてから数日後、剣也は夜にガリガリ君が食べたくなり、コンビニまで一人で買い物に行き、帰る途中にアリシアに出会い、説明を聞く
2、曰く、アルハザードで生き返った後に魂の状態で見ていて思ったこと、これはないと思ったこと、そしてプレシアのフェイトに対する態度を叱るなどのO☆HA☆NA☆SIをし、プレシアが反省、謝罪する為にプレシアは懸命に延命治療しながらもとの世界の帰る研究、アリシアは研究を手伝いながら魔法の練習(→魔法かと思ったら天撃であることが剣也の感知で解り、アリシアは驚いた、因みに土である)
3、プレシアの体が耐えきらなくなった時、漸く帰る事が出来るようになり、いざ帰ろうというときにイリュネスが乱入、プレシアはアリシアを庇い死亡、アリシアはなんとか亡命に成功、アルハザードにあった魔導書に"龍"の力なら生き返らせることが出来ると解り、龍の力を持つものを探しているときに剣也の龍の才牙を知り、剣也を探していて、プレシアの代わりにフェイトに謝るまで自分は死んだ存在であると己を戒めるため、"誰でもない"と名乗ることにした
4、しかし、何故かイリュネスも龍の才牙を狙っており、剣也達を襲うが失敗、過去に行き、龍の才牙を奪う事を計画、クロウカードを狙っていることを知る
5、これはいけない、と思い剣也がガリガリ君を買い、帰るときに遭遇し、この事を説明
6、説明を受けた剣也は一先ずアリシアに龍の力を説明……アリシアは驚きながら理解、ヴァンデルを倒すために手を組む事にするがアリシアの天力を奪うためにヴァンデルがモンスターを使い襲う、アリシアを逃がす
7、今に至る
「……という事です……」
剣也が説明し、皆が納得した
「剣也、質問良い?」
愛華が聞く
「何だ?」
「何で黙ってたの?」
その質問は全員が思っていた
「"敵を騙すならまず味方から"って言うだろ?」
「……本音は?」
「皆が驚く顔を見たかったから♪」
『……………………。』
その後、剣也の叫びがアースラに響いたという……
その後、剣也はヴァンデルについての情報を知っている限り教えるということでなんとか一命をとりとめ、フェイト、アリシアは和解(?)し、アリシアはハラオウン家が引きとる事に……
また、アリシアは管理局に是非とも剣也と共に天撃を教えてくれないかとアリシアに多数、剣也は大多数のスカウトの手紙が来るようになったらしい……
そして……
「やっと夏休みだ〜〜♪」
「色々楽しみだね♪」
「「たのちみ〜〜♪」」
剣也達、柊家の面々は終業式を終わらせ、明日から夏休みになる
そして帰宅……したのだが……
「お帰り〜〜♪」
女神:セレナが呑気にお茶を飲んでいた
『セレナ(お母)さん(様)(しゃん)!!?』
誰もいないのにいた意外な人物に全員が叫ぶのだった……
説明 | ||
第50話 会話、説明、その後の後の新たな物語の前兆 | ||
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