英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜
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〜シュバルツァー男爵邸〜

 

「あの……先程リウイ陛下達が休暇に訪れた際にシュバルツァー男爵閣下達に爵位が更に上がる事を通達したと仰っていましたが……一体何故そんな事になったのですか?」

その時ある事を疑問に思っていたセレーネは不思議そうな表情で尋ねた。

「何でも陛下達の話によればリィンが友好を結んだ相手が女神様だからという理由だそうだけど……リィン、本当に女神様とそんなに親しいのかしら?俄かには信じられないのだけど……」

「え、えっと……実際に会ってみて判断してください。―――みんな、出て来てくれ!」

ルシア夫人に尋ねられたリィンは戸惑いの表情をした後ベルフェゴール達を召喚した!

 

「ハ〜イ♪貴方達がご主人様の両親ね?私はベルフェゴール。”七大罪”の一柱を司る”魔神”よ。よろしくね♪」

「―――精霊領域”リスレドネー”を治める”精霊王女”リザイラと申します。どうぞお見知り置きを。」

「―――メルキア皇帝ヴァイスハイト・ツェリンダーの妾―――マルギレッタ・シリオスの娘のメサイア・シリオスと申します。以後お見知り置きをお願いします。」

「―――アイドス・セイルーン。”慈悲の大女神”にして今はリィンの”運命”を見守る者よ。」

リィンに召喚されたベルフェゴール達はそれぞれ自己紹介をした。

 

「貴女達が…………―――初めまして。リィンの父のテオ・シュバルツァーと申します。いつもリィンを守って頂きありがとうございます。」

「テオ・シュバルツァーの妻のルシアと申します。どうぞお見知り置きを。それにしても……随分と綺麗な方々と一緒にいるのね、リィン?特にアイドス様は女の私でも見惚れるような美人の女性だし、ベルフェゴール様のスタイルは女性なら誰もが羨むようなスタイルよ?」

「う”っ……気付いたらいつの間にかこうなっていたんです……」

ルシア夫人の指摘にリィンは唸り声を上げた後疲れた表情で答え

「まさかリィンが年上が好みだったとはな…………これはエリゼやエリスは相当頑張らなければ勝ち目はないかもしれないな。」

「フフ、何を言っているんですか、あなた。メンフィル帝国の法律では貴族どころか一般人でも重婚が可能ですから、まだまだ可能性はありますよ?」

「と、父様!母様!」

真剣な表情で考え込みながら呟いたシュバルツァー男爵と微笑みながら言ったルシア夫人の言葉を聞いたエリスは顔を真っ赤にして慌てた。

 

「ああそうそう。ちなみにアリサって言うご主人様のクラスメイトもリィンに好意を抱いているわよ?」

「勿論、異性としてですが。」

「クスクス…………ちなみにアリサさんは”ラインフォルトグループ”という会社の会長の一人娘なんです。」

「ちょっ!?セレーネまで一緒になって何でベルフェゴールとリザイラと一緒に説明しているんだよ!?」

そしてシュバルツァー男爵夫婦に説明したベルフェゴール達の説明を聞いたリィンは慌て

「まあ……!”ラインフォルトグループ”のご令嬢まで。しかもクラスメイトなら今回の小旅行にリィンと一緒に来ているじゃない。」

「フム……という事は将来の義娘になるかもしれない娘だな。後で挨拶をしておかないとな。」

「あわわわわわ……っ!?」

両親の会話を聞いていたリィンは冷や汗を滝のように流しながら慌て出し

「に・い・さ・ま〜〜〜〜!?」

「………………」

更に膨大な威圧を纏ったエリスに微笑まれると表情を青褪めさせて石化したかのように固まった。

 

「う〜ん……リィンがモテる事は予想していたけど、まさか半年でこんなに増やすなんて、予想していなかったわね。アルフィン殿下が私達にまで手紙を送って来られる理由も何となくわかりましたね、あなた?」

「ハハ……そうだな。最初はマスコミの憶測かと思っていたが、どうやらマスコミの憶測通りのようだな。」

「へっ!?」

「ひ、姫様が父様達に手紙を送っていたなんて初耳ですよ!?」

シュバルツァー男爵夫婦の会話を聞いていたリィンは驚き、エリスは信じられない表情で尋ねた。

 

「おや、エリスは知らないのか?殿下と友人同士だとそれぞれの手紙には書いてあったが……」

「フフ、もしかしたらエリスを驚かせたかったかもしれませんね。―――8月の中旬くらいかしら?そのくらいの時期からアルフィン殿下からの手紙が届くようになって、今では1週間に一度くらいの頻度で手紙のやり取りをしているのよ。」

「…………………………」

ルシア夫人の話を聞いたリィンは石化したかのように固まり

「あらあら♪あのお姫様も抜け目がないわね♪」

「ふふふ、”ご主人様(将)”を射る前にまずは”ご両親(馬)”を射ようとしているようですね。」

「アハハ……リィン様の周囲の状況を考えて、一番不利なアルフィン皇女が皆さんと同等の立場になる為にも仕方ないかと。」

「まあ、個人的にお世話になったお兄様のご両親であられるシュバルツァー男爵閣下達にご挨拶をするのは”皇女として”間違ってはいませんが………」

「フフッ、アルフィン皇女は一人の女性としてリィンのご両親に気に入られようとしているのでしょうね。」

ベルフェゴールはからかいの表情になり、リザイラは静かな笑みを浮かべ、メサイアとセレーネは苦笑し、アイドスは微笑み

「もう!姫様ったら……!」

エリスは声を上げた後頬を膨らませた。

 

その後リィンはベルフェゴール達との出会い等も説明し、説明を終えるとベルフェゴール達はそれぞれリィンの身体に戻った。

 

説明
第258話
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コメント
感想ありがとうございます 本郷 刃様 ちなみにメサイアの存在は後の話で結構重要な存在となります(冗談ではなくマジです)(sorano)
そっか、古神であるアイドスもいますし、リウイの盟友であるヴァイスの並行世界の娘であるメサイアもですから功績がさらに大きいのも納得ですね(本郷 刃)
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