義輝記 星霜の章 その二十貮
[全1ページ]

【 颯馬と久秀、順慶の舌戦 の件 】

 

? 司州 河南尹 鶏洛山付近 にて ?

 

晋軍三十万が………一里(約400b)手前で止まり、二人の将が歩いて此方に訪れだ。 一年近く前に日の本より別れた……松永久秀と筒井順慶の二人。

 

洛陽軍からは、俺一人。 本当は、義輝を伴い舌戦をするべきなんだが……俺の心情を踏まえ、『任せる!』と言って待機している。

 

………日の本で、色々とやり取りをした仲だが……こうして敵味方に再度、別れる事になるとは。 

 

しかし……覚悟はしている! 

 

光秀と云う伴侶を伴った時から、何時か…こうなると…予感があったのだ。

 

久秀「颯馬! 貴方との『戯れ』は楽しかったわ! 戦場で対峙して、彼処まで久秀に競え会える将なんて居ないもの! 久秀の玩具には……貴方が一番相応しい! 颯馬! 早く───久秀の下へ戻りなさい!!」

 

颯馬「…………………」

 

順慶「颯馬様! どうか……あの卑しい姫武将達を捨て置き、私の下へ降ってはくれませんか!? 私には……颯馬様が必要なのです!」

 

颯馬「…………………」

 

二人の態度が硬直化するのが……手に取るように分かる。 

 

俺を圧倒的な武力を背景に、高圧的かつ哀願的な姿勢で、仲間に引きずり込もうと企んでいるのが明白だからだ! 

 

だが……ここで、怯えや情けで二人に組む分けには……いかない!

 

俺には────っ!

 

颯馬「………今ここでハッキリと言わして貰う! この大陸で俺に力を貸してくれる仲間達! 忠誠を誓う主君『董仲穎』様! そして我が生涯の唯一無二の伴侶『明智光秀』! この者達を裏切る事など一切しない!!」

 

順慶「颯馬様、貴方は……再び……私達を……置き去りにして行くのですか? 老師達の力添えで……やっと……再会したのに……!! 幾多の困難を乗り越えて……やっと巡り会えたのに!!」

 

久秀「───それが、颯馬の返答なの!? それが……颯馬の結論!?」

 

俺の断固たる拒絶に……二人の美しき顔が悲しみと怒りが彩る。 

 

俺は、更にを持論を展開し、二人に畳み掛けようとしたが、二人は途中で遮り反論を申し立てた! 二人の目が獲物を狙う猛獣のように見える!!

 

颯馬「そうだ! 俺が曖昧な為に二人には……『そんな事、関係御座いませんわ!』───!?」

 

順慶「私は颯馬自身が欲しいですわ! 戦場で初めて……お会いした憧れの殿方! 私は颯馬様しか殿方に目が入りませんの! だから……颯馬様が拒否を宣言されましても……力付くで手に入れさせて貰います!!」

 

久秀「颯馬! 久秀は……そんな返事を聞きたいんじゃないの! 主の言うことを聞かない玩具は、強制的に回収して……主人が誰だか分からせてあげないとね! 颯馬の主人は──この松永久秀だと、刷り込ませてあげるわ!!」

 

颯馬「───分かった! 俺も皆を守る為──容赦なく貴女達を攻めさせて貰う! 筒井順慶! 松永久秀! そして、二人を操る道士達も!!!」

 

左慈「へっ! やれるもんならやってみな!!」

 

于吉「ふっ! 私の策を特と御覧になってから、ほざいて貰いたいですね?」

 

久秀と順慶の後ろに居た………道士達の獰猛なる目に射抜かれながら、俺は負けじとと睨み返した! 

 

◆◇◆

 

【 将の気持ち の件 】

 

? 徐州 下? 現曹操軍(旧晋軍)陣営内 にて ?

 

華琳「桂花! 彭城に伝令! 『 曹孟徳率いる曹操軍三十万が、朝敵晋軍を打倒するために立ち上がった! 至急宿泊場所の確保、食事の用意が出来るように整えなさい! 』と送りなさい!」

 

桂花「はっ!」

 

華琳「春蘭! 雛里! 彭城に到着後、明朝より三万で豫州小沛を攻め落としなさい! 陳留に戻る足掛かりにするわ! 桃香、星、朱里、儁乂! 貴女達は十五万で豫州相県、陳県付近を制圧し、陳留へ向かえ!」

 

春蘭「分かりました! 準備を整えて向かいます!」

 

桃香「───うん! 私も!」

 

華琳「猪々子、斗詩は負傷兵の護衛! 季衣、流琉は、兵達を纏めて天幕等の片付けを! 島津、大友勢には……捕虜の監視と護衛をお願いしたい!!」

 

★☆☆

 

猪々子「おぅ!引き受けたぁ! 斗詩ぃ、行くぞ!?」

 

斗詩「う、うん……………」

 

猪々子「ほらぁ! そんなシケた顔してても、アニキがぁどうなっちまうか分かりゃしないんだ! なら、やる事やって迎えてやろう! なっ!?」グィ!

 

斗詩「う、うん。 きゃあぁぁぁ! そんなに手を引っ張らなくてもぉ!!」

 

★★☆

 

流琉「季衣! 行こう! 早くやらないと終わらないよ!?」

 

季衣「流琉……! 流琉は心配じゃないの……? 兄ちゃん……死んじゃうかもしんないのにぃ──! 流琉は兄ちゃん居なくなっても平気『 馬鹿言わないで!! 』───!」

 

流琉「……じゃあ、季衣! このまま泣いていたら、兄様が帰ってくる? 無事に私達の下に来るんだったら……幾らでも泣いてみせる! 涙が枯れ果てても──!!」

 

季衣「流琉……………」

 

流琉「……でもねぇ、待っていたら確実に兄様……死ぬんだよ? 私達の前から……ずぅ────とぉ居ないんだよ? 私は……後悔しながら待つなんて……絶対嫌ぁ!! 季衣だってそうでしょう!?」

 

季衣「…………………うん」

 

流琉「………虎牢関の戦いの時、季衣は『 流琉は悪くないんだぁ!! 』って慰めてくれたよね? 正直……嬉しかったんだ! 私の事を友達が信じてくれるって────!」

 

季衣「……………………」 

 

流琉「……今度はね? 私の番だよ! ───季衣! まだ諦めちゃ駄目! 兄様は必ず帰ってくる!! 華琳様達がきっと何とかしてくれる!! だから……私達の出来る事をして待っていよう? 兄様に褒めて貰えるように!」

 

季衣「流琉……そうだね。 ボクも待ってみる! きっと、兄ちゃんは帰ってくると……信じてみる!!」

 

★★★

 

義久「私達はどうするの〜? このままだと……颯馬君……死んじゃうんだよ〜? このまま曹操軍に居ても……何も出来ないかも〜?」

 

宗茂「義母上! 姉上! 兄様を……どうすれば救えるのでしょうか!?」

 

歳久「今の状態では、私達に打つ手は……………正直ありません………!」

 

道雪「此処から官渡付近までの距離、敵方の領地を通過する困難さ。 到着が遅延する予想は出来ますが……早く到着して、尚且つ颯馬殿を助ける術など……!! このまま、曹操軍と共に参るしか…………!!」

 

家久「うん……分かる。 分かるよ……。 あたし達が曹操軍より離脱して、単独で立ち向かっても、晋軍相手に踏み潰されるだけだって………。 

 

だけど……あたし達が追っかけてきた理由は何!? 大好きな颯馬兄ちゃんを手助けする為でしょう!? 間に合わないからって、ここに居る理由は変だよ!? 可笑しいよぉ!? 冷たい過ぎるよぉぉぉぉ!!!」

 

紹運「家久殿……。 貴女の気持ちは……ここに居る将達……全員同じ気持ちだ。 何とか出来れば……我々は如何様にでも動くだろう。 しかし、天の御遣いと持ち上げられる我らは、所詮………人の身! 限界もある!!」

 

義弘「───それにね? 颯馬の傍には……公方様を始め私達と張り合った将が居るじゃない!? それに、颯馬は……なんなの? 『軍師』よ! あの松永久秀と互角の戦いを強いらせる『日の本最強の軍師』よ?

 

だから────信じましょう! 仲間達を!! 颯馬の力を!!! 私は曹操軍の手助けをしながら、颯馬達の戦いを応援するのよ!!!」

 

◆◇◆

 

 

【 意外な行動と理由 の件 】

 

? 司州 河南尹 鶏洛山付近 にて ?

 

久秀「そう………交渉決裂ね?」

 

颯馬「そうだな。 だが───負ける訳にはいかない!!」 

 

久秀「ふふっ! いいわね……その啖呵! 

 

だけど、この久秀がね? ……邪魔な奴らを全部駆除して、颯馬を再度調教させて貰うわよ! 二度と裏切らないように──────!!」

 

久秀と颯馬は、それぞれ味方の軍勢に向かい───命令を出す!

 

久秀、颯馬「「 ─────全軍! 」」

 

 

 

双方の軍勢が、何時か何時かと命令を待つ!!!

 

その命令は、一息の溜の後────放たれた!!!

 

 

 

久秀「─────突撃!」

 

 

颯馬「─────退却!」

 

 

…………………………?

 

?………………………

 

 

久秀「はぁ〜?」

 

順慶「えっ?」

 

于吉「ほぅ!?」

 

左慈「なにぃ!?」

 

 

緊迫していた空気が……一気に弛緩する!

 

唖然とする晋軍首脳陣、晋軍の兵士!

 

しかし、鳥丸兵は関係無いとばかりに、追撃を仕掛けるのだった!

 

ーーー

 

颯馬「全員! 退却! 退却ぅぅぅ!!!」

 

洛陽兵「退却だぁ! 天城様の命令が出たぞぉぉぉ!!」

 

洛陽兵「引けぇ! 引け──────ぇ!」

 

颯馬達洛陽軍は………一斉に逃げ出した!!!

 

★☆☆

 

順慶「颯馬様! ここは、双方勇ましく激突する場面では無いのですか!?」

 

久秀「ちょっと! さっきの啖呵は何だったのよ!!」

 

後方より文句が飛んでくる! そんな問い掛けに、ワザワザ応えてしまうのは、俺は心底で……二人を敵と見なしていない為なのか?

 

颯馬「八万と四十万の大差で、馬鹿正直に正面から突撃したら、完全に負け戦じゃないか!? そんな負け戦確定の戦術! ───誰が行うもんか!!」

 

そんな捨て台詞を吐いて、一目散に逃走した!

 

ーーー

 

俺は────必死に逃げている! 

 

勿論、戦場から逃げ出したと云う不名誉なモノではなく、『 策 』を行う為の戦術的撤退! おびき寄せる事により、敵を不利に追い込むのだ!!

 

目的地は、対陣した後方半里(約200b)にある地点。 左右両側は森林に覆われた所だが、平地が前後共に平地が広がる場所である。

 

ここに、『ある建造物』が出来ている。 

 

そこに入り込めば良いだけなのだが…………。

 

しかし、最前線から一気に最後尾になった俺は、敵から格好の『 的 』にされ集中攻撃を受けている。 大将首に等しい存在でもあるのに、一人で移動している狙い易さも人気の秘密だろうか………! 

 

小太郎「ご無事ですかっ!? 皆、颯馬様を守りつつ退却するのです!!」

 

忍び『はっ!!』

 

後方から駆けつけてくれた小太郎と配下の忍びが、忍具『鳥の子』を使用し、白い煙幕を張って敵の目を眩ます!! 

 

そんな中を、小太郎が俺の腕を掴み、目指す場所を案内してくれる。

 

だが、多勢に無勢! 

 

援護の囲みを抜けて踊り掛かる者が!? 

 

鳥丸兵「そこの大将! 大人しく首を置いて行けぇ!!」

 

一瞬の隙を突かれ───白い煙幕の中より現れた者が、馬の足音、荒い呼吸、そして……ダミ声を響かせ、俺の背後へと場所を移動する!! 

 

後ろを振り向くと……獣の革鎧を着用し、虎髭を生やした鳥丸兵が、俺を見てニヤリと笑い、槍を構えて……すぐ傍に迫ってきた!!! 

 

鳥丸兵「よっしゃ! 褒美は貰っ──『シュ──ン!』──グハッ!!」

 

槍で串刺しにしようと後ろに腕を引いた瞬間、額に棒手裏剣が刺さる!!

 

小太郎「────颯馬様! お早く!!」

 

小太郎の手裏剣で助かった俺は、軽く礼を言った後、先を急いだ!

 

★★☆

 

小太郎率いる忍び達の活躍で、辛くも……たどり着いた天城颯馬!

 

そこは、土嚢で積み重ねて作り出し敵を阻む『 防塁 』が出来ている! 

 

三段重ねの三列、高さも俺の腰はありそうな程頑丈な壁。 しかも、颯馬達を保護すると、すぐに柵を防塁の間に立てて、敵の侵入を阻止する手際よさ。

 

そして更に、撒菱(まきびし)を撒き散らし、防塁に近付けないように準備をしたり、脇からも入れないように、柵を三重に備え付けてある!

 

ここの守備将は『三好長慶』『十河一存』『島左近』の三将!

 

守備兵一万余りの陣地だった。

 

ーーーーー

 

長慶「心配させるな! 颯馬!! あのまま……お前が討たれたどうしよかと────!!」

 

一存「姉さん──叱るのは後だ! ここでアイツらの勢いを削がないとな! 全軍! 撒菱(まきびし)を敵前方に投擲しろ!!」

 

洛陽兵「はいっ!」

 

ーーー

 

竹筒の中に入っていた撒菱を、振るようにして敵に投げつける!

 

鳥丸兵「ウギャアアァァァ!」ドサッ!

 

運悪く顔に当たった兵が……血だらけになり落馬する! 

 

鳥丸兵「だ、誰か……助けろぉ─────!?」

 

ドドドドドッ────! グシャン! 

 

しかし、助ける兵など誰も居ない! 欲に絡み人情を捨てた兵士ゆえ、平気で蹄に掛け仲間を蹂躙してでも、攻め寄せて行く! 

 

それが、晋軍に加勢した鳥丸兵半分の性(さが)だったから…………。

 

しかし、勇猛果敢な兵士達を持ってしても、防塁に関して為す術がなかった!! 馬が飛び越えれない高さの防塁、そこから突き出る槍、侵入を拒む柵が張り巡らされ、その先を越える事が出来なかった……………。

 

★★★

 

俺と小太郎は、『目的地』へと到着し一息ついた。

 

俺が囮になったせいか、洛陽軍の大部分が『 定めていた場所 』に逃げ込めれた様子。 大部分と言っても前面にいたのは……ほんの数千人。 

 

残りは、それぞれの持ち場に控えて貰っている。 

 

────防塁より辺りを見渡しても、味方の残存兵は見えない。 晋軍の騎馬隊だけが右往左往しているのみ!

 

颯馬「味方は全員退避できたか!?」

 

小太郎「私が見たところも、他の者の報告にも、取り残された者は居ないです! 全員収容できたと思われます!!」

 

颯馬「じゃあ! 第二の計を発動させるから、小太郎は『第三の計』を頼む! くれぐれも、味方が引っかからないように、目印を付けて仕掛けてくれ!!」

 

小太郎「はいっ!」スッ!

 

俺の傍に居た小太郎は、準備の為に消える。 

 

俺は、他の兵に命じて──赤旗を左右側の陣地より振らせた!!

 

◆◇◆

 

 

【 驚愕情報 の件 】

 

? 豫州 梁国 にて ?

 

晋軍の領土だったが、つい先日に曹操軍が陥落! 陳留に居る曹操に許可を得て、軍隊を駐屯させている!

 

何進「────すまんな。 予定より早く出発して……」

 

桔梗「謝れんで下され、閣下よ! 儂等将兵共々……落ち付かんくての! 敵と数日後に、大陸存亡を掛けた大喧嘩を行う! 此ほどの血湧き肉踊る喧嘩など、最初で最後ですからな!」

 

紫苑「私達が、難攻不落の砦を陥落させれば……晋軍全体における士気も、大幅に下がるでしょう! そうすれば、苦戦を強いられる天城様の軍勢も、かなり楽になると思われます!」

 

穏「そうですね〜! 百地様の報告によれば、官渡の周辺に兵糧貯蔵庫は無いようですので、茨砦を利用しているのは間違いないと思われます〜! ですから、ここを落とせば〜かなり我が軍勢が有利になるかと〜!」

 

主な将と軍師が何進の早急な行動を賛同する!

 

反董卓連合に参加した軍勢を手玉に取り、洛陽を二度に渡り危機へ陥らせ、そして……大陸存亡を視野に入れて大規模な戦を起こした、狡知で強大な敵!!

 

『遅れを取れば……大陸全体に不幸を負わせる結果になる!』と決断、将兵達に謝罪して一日だけの大休止を取り、官渡に向かうようにしたのだ!

 

無論、将兵達も緊張で休んでいる事も出来ないため、その決断に逆に喜び勇んで出陣の用意を手掛け、まだ見ぬ敵へと感情を高ぶらしていた!

 

★☆☆

 

? 梁国 城内部屋 にて ?

 

穏「───現在、私達は〜汝南より平興を通過、豫州梁国に到着、大休止と兵糧や武器を整えてから、官渡に隣接する鳥巣砦に向かう予定です〜!」

 

簡単な状況説明を入れる穏。 そこから始めないと、納得出来ない方々が多いからである!!

 

焔耶「閣下! この後はどうするのです? ワタシ達は精兵五万を率いて動いています! この大軍で一気に粉砕しましょう!!」

 

迷吾「焔耶姉者の言うとおり、力押しで落とそうぜ! 何進兄者!!」

 

ーーー

 

紫苑「敵の陣容、周りの地形も分からずに攻めるなんて、兵を無駄にしているも同然! 閣下! 是非、斥候を放ち用心深く攻めるのが肝要かと!」

 

阿貴「何進様! 紫苑様の御意見に賛同致します! 力攻めは余りに危険です! かの曹孟徳に関する前例もあります! ここは慎重に攻める事が大事です!!」

 

強行論を発する将、慎重論を挙げる将と様々な中、何進は目を閉じ思案中。

 

ーーー

 

桔梗「穏よ、お主はどちらだ? やはり慎重論側か?」

 

穏「当然じゃないですか〜! 強行に攻めて失敗した場合、失った兵の命は帰って来ないんですよ! 私は……二度と無駄な攻めをしないと誓ったのですから〜!!」

 

桔梗「うむ〜。 焔耶の意見に頷きたいのは山々だが、どうも……嫌な予感がしてのぉ。 長年の戦場勘が危機を知らせるのだ………。 やりたくもない奴が居るとな…………」

 

ーーー

 

何進「……………来たか!」

 

三太夫「待たせたなぁ、何進の旦那! やっと分かったぜ!」

 

ーーー

 

何進の閉じた目を開くと同時に、三太夫が一瞬で片膝を立てて現れる!

 

迷吾「うわっ! 格好いいぜ! なぁ、阿貴!?」

 

阿貴「うむっ! 登場の仕方も凄いが、私でさえ気配がうっすらとしか感じなかった三太夫様の気配を、瞬時に気付く何進様もまた凄い! 君主の絆とはこう有りたいモノだと……羨ましく思う!!」

 

桔梗、紫苑、焔耶『…………………………』

 

穏「ほへぇ〜凄いですね! 思春ちゃんや明命ちゃんを上回るだけありますよ〜!!」

 

ーーー

 

三太夫「天城の旦那の読み通りだった! 鳥巣砦は、兵糧貯蔵庫として機能している。 守備兵は五万! 変わった鎧を着用していたぜ!」

 

何進「そうか……。 で、敵将は誰だ! 晋軍の生命線に等しい場所だから、尋常でない将が守備しているだろう。 その者の名は!?」

 

三太夫「ちぃと言いにくいが………言わせて貰うよ!」 

 

三太夫が語った守備兵の名に何進、桔梗、紫苑、焔耶が驚く! 

 

─────《 元益州太守『劉焉』》

 

それが、守備する将の名前だった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

ーーーーーーー

 

あとがき

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

 

公私ともに忙しくなってきたため、更新が遅くなります。

 

下手すると一週間か二週間になるかもしれませんが、完結までは出しますのでよろしくお願いします。

 

ーーーーーー

 

後、もし、ご存知の方教えて下さい。

 

先日『天極姫』を購入して始めましたが、地図が拡大したまま戻らない、画面が真っ暗の中、台詞しか出てこなくて、ボタン押しても進まないやらの状態が発生。 前作の戦極姫5の症状と同じですので、パソコン変えようか思案中です。

 

サポートセンターに連絡する暇もないので、この場を借りて問い掛けてみたいと思います。

 

説明
義輝記の続編です。 宜しければ読んで下さい!
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
871 798 6
コメント
禁玉⇒金球様 コメントありがとうございます! どう叩きのめすかは颯馬次第。 頬をパチンで終わりなら、作者様も楽でいいんですけど……。 そういう終わりは……流石に。 (いた)
ヤンデレ二大巨頭はもう叩きのめす以外の選択肢はない訳ですね、下手に温情を掛けるとかつての桃香と愛紗と同様に時間が掛りそうですし、時には殺す方が手っ取り早いこともよくある訳でつまり冒頭の叩きのめすという事ですね。益州の三人組に共通点?(禁玉⇒金球)
華琳達は、次の次に出す予定です! どういう決断を下すかは……まだ何とも。 まだ、洛陽の月達も出さないと…………。 なかなか最終回に入れません。(いた)
naku様 コメントありがとうございます! この二人に純粋な恋物語を書くのは不可能と匙を投げ出した作者です。 流琉の行動の善悪は、読者様方にお任せしますよwww。 ちなみに、あの虎牢関の策の作品は、作者の書いた物で再読が一番多い作品です。 三百越えているのこれだけですから。 (いた)
Jack Tlam様 コメントありがとうございます! 理由は次回になりますが、ある意味……恋姫を震撼させるかもしれませんね。 颯馬の策や一刀の運命は……次回作、もしくはその次に予定しております! (いた)
共通点?爆乳ってこと?背が高いってこと?それとも……いや、これ以外思いつかないな。劉焉の登場は益州勢だけでなく他にも影響を及ぼしそうですね。颯馬の策は成功するか、そして囚われの一刀の運命は……また中央勢と華琳・桃香勢でトラブルが起きそうだなぁ。(Jack Tlam)
mokiti1976-2010様 コメントありがとうございます! 実は……劉焉の引きこもりの原因でもあります。 三人の共通点を探せば直ぐに……。(いた)
劉焉の登場で益州の面々の心境や如何に…という所ですね。(mokiti1976-2010)
タグ
戦極姫 真・恋姫†無双 

いたさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com