真・恋姫無双〜項羽伝〜 |
第三章 4話 四面楚歌
城に戻り一刀は倒れた
蓮乱「おい!!!一刀」
勇「一兄!!!!」
倒れた一刀を抱えて蓮乱は寝台に運んでいき、勇は心配そうに蓮乱の後を追っていった
一刀が倒れたことで兵たちに動揺が走り始めた
会議室
涼「旦那様はごぶじですか?」
蓮乱「ああ、気の使い過ぎと疲労のようだから寝れば回復する」
涼「そうですか・・・・よかった」
星龍「それにしても、これからどうする?」
葉「そうですね・・・・我らの周りはもう敵の大群に囲まれていますし・・」
蓮乱「ああ、さっき俺らがある程度蹴散らしたつもりでいたが微々たるものみたいだったみたいだしな」
涼「敵の兵力はどのくらいですか?」
冥生「約百万といったところですかね・・・・先の不意打ちでこちらの兵も結構やられていますしね・・・」
勇「どのくらい残ってるの」
葉「三十万といったところですかね」
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そして一刀が倒れて五日がたち将たちは兵を交代させながら城を守っていた
倒れてから一刀は、冬蘭に看病されていた
冬蘭は、一刀の体をふくために置けに水を汲みに井戸に来ていた
ガサガサ
冬蘭「何者だ!!!」
??「私は劉邦配下の周勃というものです。劉邦様からあなたに手紙を預かっています」
冬蘭「何!!そんなのは要らぬ、さっさと消えろ」
周勃「手紙はここに置いていきます・・・では」
冬蘭「クソ、何だというのだ」
そう言って手紙を拾い懐に直し一刀のもとに戻って行った
一刀のもとに戻ると一刀は起きていた
冬蘭「一刀様!!!!もう大丈夫なんですか?」
一刀「ああ、もう大丈夫だよ・・・・それより俺が倒れてからどのくらいたった?」
冬蘭「五日になります」
一刀「そうか・・・そう言えばさっき何かあったの、変な顔して部屋に入ってきたけど」
冬蘭「はい・・・・・実は劉邦の使者というものからこれを・・・」
一刀「見せてもらってもいい?」
冬蘭「はい」
手紙にはこう書いてあった
『 親愛なる冬蘭へ
君は楚軍では項北郷にいい用に使われているみたいだね。私はそんなことはしないよ。
私は君のことをまだ愛している。なので、こちらに戻ってこれるようにしてやれることができる。しかし、ただでという訳には行かない。私のもとに虞美人を連れてくるか、殺してきてくれ。楚軍は、虞美人がいなくなることで混乱するはずだからね。こちらに来る場合は私たちが次行う策の時に来てくれ・・・・健闘を祈るよ。
君を愛する劉邦より』
一刀「何だこれは・・・冬蘭のことをあんなに簡単に切り捨てたくせによく言う」
冬蘭「一刀様・・・・私はどおしたら・・・」
一刀「そうだね・・・一度現状の把握のため皆の所に行こうか」
冬蘭「・・・はい」
会議室で
涼「!!!一刀様おきられたのですね・・・・よかった
涼は抱き付きながらそう言った
一刀「ごめんな・・・・で、今の現状は」
葉「敵の兵力は約百万以上で、こちらを囲んでいます。我らの兵力ですが、呉を出立した時の半分以下で皆疲労困憊のうえ、食料が付き始めています」
一刀「まさに最悪の現状だな、これで歌が始まるとまさに四面楚歌だな」
そんなことを言ってると・・・・・
何か城の周辺から聞こえ出してきた
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一刀が軍議室に行く少し
劉邦軍
千紀「さて、そろそろ次の策に行っても大丈夫ですかね」
乱己「なあ千紀、この策はほんとに効果があるのか?」
冬、蘭「「私たちもそれ思ってたんだ」」
花華「でどうなんです、千紀?」
千紀「効果はありますよ。今の楚軍ならね」
乱己「今の楚軍?どういうことだ」
千紀「今の楚軍はこの五日間で結構な疲労がたまってるはずです。その上に兵糧も尽きかけてますから士気はかなり低いはずです。だからこの時に・・・・・・ほら始まったみたいですよ、楚のあの人たちの故郷の歌がね・・・・・」
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楚軍
一刀「本当に歌が始まったか・・・・・・」
冥生「これは不味いですよ・・・今我が軍の指揮はかなり低いですからね・・・」
葉「脱走兵が出るということですね・・」
冥生「はい・・・」
一刀「この歌は多分あと二、三日は続くだろうな・・・・・・そして逃げる兵は、止めようがないだろう」
一刀「それよりも今後のことだな・・・・何か案はないか?」
一刀「今は何もないみたいだな・・・相手が歌を歌っているときはどうやら攻撃がないようだからその間に休もう。何か思いつくかもしれんしな(ここまで来ると正史どおりか・・・しかし俺の大事なものは決して守ってやる)」
そして一刀は、部屋に戻り会議は解散となった
涼「冬蘭さん・・・いったいどうしたのですか浮かない顔をして・・・」
冬蘭「涼様・・・・・・・・・いえ・・・・何もありません」
涼「嘘をついてはいけませんよ、冬蘭さん。私たちは家族なのですから。それに、もうあなたの体は一人の物ではないのですから、思いつめるとお腹の子にたたりますよ」
冬蘭「涼様・・・すみません・・・」
涼「ここではなんですのであなたの部屋に行きましょうか」
冬蘭「はい」
冬蘭の部屋で
涼「で、いったいどうしたのですか?」
冬蘭「はい、実は劉邦の使者からこんなものを渡されて・・・・・」
涼「そうですか・・・劉邦からこんなものが」
冬蘭「すみませんでした・・・やはり自分のことですので私自身で考えます」
涼「そうですか・・・・・・ではおやすみなさいね」
冬蘭(私はどうすればいいんだ・・・・私にはこのお腹に宿っている子を見殺しにはできない。しかし涼様は私の大事な主の一人だ・・・・・・・・)
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歌が歌われ始めて二日目
一刀「冥生今残っている兵力はどのくらいだ?」
冥生「はい・・・・八百です」
一刀「そうか・・・・なら、明日すべてを連れて突撃をかけここから出るぞ」
冥生「しかし・・・・」
その時冥生は一刀の目を見て気づいてしまった
冥生「(とうとうその時が来てしまったのですね)わかりました・・・葉手伝ってください」
そして二人は部屋を出ていき会議も解散した
葉「いったいどうしたんですか、冥生」
冥生「とうとう一刀が言っていた時のようです」
葉「なっ!!そんな・・・・・そうですか。なら、私等は一刀さんのために出来る事をしっかりやりましょう」
冥生「ええ、そうですね」
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涼「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・旦那様、私はいつまでもあなたのお傍に・・・・出来る事なら、来世でもあなたと共に歩めることを願っています」
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一刀「おーーい涼―――、涼――――、あ、冬蘭涼を見なかったか?」
冬蘭「いえ、見てませんよ一刀様。私も涼様に用があって探しているところなんです」
一刀「そうか、冬蘭はどこを探した?」
冬蘭「私は、・・・・と・・・です」
一刀「そうか、残るは俺の部屋のみか・・・・いったい何してんだ涼は」
そして、部屋について中に入ると・・・・・
そこに、涼は自分の胸に短刀を刺して死んでいた
一刀「涼―――――――――――――――――――――――――――!!!」
冬蘭「いったい何が・・・・!!これは。一刀様これを」
一刀は死んでいる涼を抱きかかえておえつを漏らしていたが、冬蘭に渡されたものが涼からの手紙だとわかりとすぐに読み始めた。
『 旦那様、冬蘭へ
これからの撤退戦で私がいると足手まといになることが必ずあり皆に迷惑をかけるはずです。なので私はここで皆のために死を選びました。旦那様、勝手なことをしてしまい大変申し訳ありませんでした。もし許されるのならあと一つお願いがございます。それは冬蘭さんのことです。冬蘭さんにはこれからの撤退戦で無理をしてお腹の子を死なせてしまうのは忍びないのです。なので、私の髪を切り持たせてあげてください。そのあとは解りますね。
私の心は常にあなたと共にあります。来世でも会えることを願っています
涼より』
一刀「うああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
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一通り悲しんだ一刀はおもむろに涼の後ろで束ねてある髪を切り冬蘭に渡した
冬蘭「よろしいのですか・・・・・一刀様」
一刀「ああ、涼の・・・最後の頼みだからな」
冬蘭「ううう・・・・ありがとうございます・・・このご恩は我が一族をかけてお返しをします・・・グス」
一刀「ありがとう。・・・冬蘭覚えているかあの時話した、俺が消えてまた戻ってくる話を」
冬蘭「はい・・しっかり覚えています」
一刀「そうか・・・・俺が消えてこれから約二千年後に戻ってきたとき、もしその恩を一族が大事に思い家族を大切にする気持ちを持ち続けているのならば、俺のもとに来るように言い伝えてほしい俺は家族と戦いたくないからな・・・」
冬蘭「はい、しっかりとこの恩とあなた様から頂いたこの気持ち伝えていきます」
一刀「ありがとう、ほら冬蘭向こうに行くんだただ決して危ないことをするなよ」
冬蘭「はい、それでは・・・・我が子孫があなた様に仕えることを常に思っています」
そのあと一刀、項羽は一つの詩を歌ったと言われている
力は山を抜き,気は世を蓋う。
時、利あらず、騅、逝かず。
騅の逝かざるを奈何にす可き。
虞や、虞や、若を奈何んせん
次の日
皆に事の顛末を伝え
一刀「今日の夜、闇に乗じてこの包囲網を突破し烏江に向かう」
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夜
一刀「みんな、準備はいいか」
五人「「「「「おう」」」」」
一刀「なら、出るぞ!みな俺に続け!!」
闇にうまく隠れることができたために、劉邦たち漢軍と周りの軍が気づいたのは
夜が明けてのことだった
劉邦「クソーー項北郷め!!乱己兵十万連れて追いかけてきてくれ」
乱己「御意」
冬蘭(皆様どうか御無事でいてください)
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この時楚軍は烏江までもうすぐのところまで来ていた。しかしあまりにもの、
強行軍のためかかなり兵の量が減っていた
蓮乱「やっと敵さん追っ手を放ったみたいだな」
星龍「一度当たって蹴散らすか」
一刀「いや、まず烏江に着くのが先だ」
そう言って先を急がした
烏江について
一刀「ここの亭長は?」
青年「ここの亭長かおれですが?」
一刀「ああ君はあの時の子供か」
青年「あなたは!!!そうですか・・・・私の祖父との約束しっかりと守らせていただきます」
一刀「ああ、ありがとう。みな、集まってくれこれから大切な話がある」
五人「「「「「ああ(わかった)(うん)」」」」」
一刀「お前らにはこのまま少しの兵を残して呉に帰りやってもらいたいことがある。詳しくは葉と冥生が知っている。そして、俺は残った兵と一緒にここで敵を食い止めて時間を稼ぐ」
蓮乱「何をばかなことを言っているんだ一刀」
星龍「そうだ一刀、俺ら楚軍は一刀があってこそだ」
勇「そうだよ一兄」
一刀「悪い、それはできない」
蓮乱「何故だ!?」
一刀「それは、俺がもうすぐ消えてしまうからだ・・・・前な、俺をこの世界に連れていた管路という占い師から聞いたんだがな、俺と涼はつながっていて涼が死ぬと俺はこの時代から消えることになっているらしい」
五人「「「「「なっ!!」」」」」
一刀「それにお前らには家で待っている家族がいるだろう・・・・」
蓮乱「一刀お前は帰ってくるのか?」
一刀「ああ必ず帰ってくる・・・ただ今すぐとはいかんがな」
星龍「それはいつになるのだ?」
一刀「皆に一度は話しただろ、俺がこの時代の人間ではないことを・・・そしてここに来るときさっき言った管路にこの時代とこの後、約二千年後の世界に現れる・・・・そしてその時は・・・劉邦の国『漢』が腐敗し、黄色い悪鬼、獣が暴れ出すとき俺は戻ってくる」
冥生「そうですか・・・」
蓮乱「そんな先のことは、わからんが俺はお前が帰ってくる場所をしっかり守っといてやるよ。だからちゃんと帰ってこい。おれの一族はずっとお前に忠誠を誓たし家族だからな」
冥生「そうですね。私もがんばっときますよ」
星龍「ああ。俺の一族も誓おう、必ずお前を支え続けると」
葉、勇「「ええ私(僕)も誓ういます(うよ)」」
一刀「ありがとうみな・・・・なら、この友たちに預けたいものがある。預かってもらえるか?」
五人「「「「「おう」」」」」
一刀「蓮乱にはこの『晃鬼』を」
蓮乱「ちゃんと預かっとくぜ」
一刀「冥生、君にはこの俺の象徴であるこの『服』を」
冥生「ええ、しっかりと」
一刀「星龍、君はこの『信月』を」
星龍「ああ、大事に守っていこう」
一刀「勇、お前にはこの俺の旗『純白の項旗』を」
勇「一兄がまた現れるまでしかりもっておくよ」
一刀「最後だ、葉お前にはこの『楚』の我門旗を頼む」
葉「はい、必ず」
青年「そろそろ、出します」
一刀「そうか、それじゃあな。我が最強の臣、呉覇将たちよ。お前たちに会えなくともその子孫たちに会えること嬉しく思うぞ」
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そして、漢の軍勢が迫ってきた
一刀「すまんな騅。こんなとこまで付いて来させて」
騅「ブルルルン」
一刀「そうか気にしてないか・・・・・さて、兵たちよ我らが後ろには友がいる、家族がいる、愛すべき者たちがいる。そのもののために最後までやり遂げよう出ないか!!!!全軍突撃――――――――――――!!!!」
乱己「何だ!!あの兵たちの強さは・・・・ええい数で押せ!!、押し負けるなーーーーーーーーー!!」
一刀「はあああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
ドガガガガァアアアアアアアアアアアアアン!!!
ズバーーーーーーーーーーン!!
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一刀の周りには仲間が一人もいなくなり敵に囲まれ始めた
乱己「項北郷ここまでのようだな」
一刀「そうだな・・・こんとにここまでおようだな」
そう言いながら一刀は体が消えだしていた
乱己「何だそれは・・・皆はやく、やつを殺せ」
そして兵がとびかかった時にはそこに誰もいなかった・・・・・・・
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その頃船の上では
蓮乱「なあ冥生一刀が言っていたこの後のことなんだが、如何すればいいんだ?」
冥生「少し待ってください・・・・私が貰ったものには私と蓮乱、勇のことが書いてあります。えっと・・・『蓮乱、冥生には俺がいなくなってからの呉を頼みたい。表や裏どっちでもいい俺たちの大切な家を守ってくれ・・・・勇、お前には呉を南に行った山越を制覇してそこを守り時が来るのを待っていてほしい・・・三人ともこれは強制ではない俺かのお願いだ・・・・皆は最後まで生きろよ』です」
勇「わかった、一兄の願い絶対守る」
蓮乱「そうだな、必ず守ろう。俺たちの友が願ったものを」
星龍「それで、おれたちのは?」
葉「えっとですね…『まず葉には渡した土地から漢に近づき観察をしていてくれないか、できれば曹と夏候についても、次に星龍お前も任せた土地でお前に預けたものの研究を頼む。作り方は以前に押した通りだ。二人ともよろしく頼む』だそうです」
星龍「なかなか、無理難題を押し付けなさるな我らが主は・・・・フフフ・・やってやろうじゃないか一刀未来に着いた時覚えてろ、絶対びっくりさせてやる」
葉「そうですね、私もがんばりますか・・冬蘭さんのことも気になりますしね」
その後数か月で劉邦は大陸を制覇し『漢』を築いた
そして、西楚の覇王と呉覇将たちは消え各地に伝説だけが残った
あとがき??
ついに前半終わりました
自分自身も後半書くのわくわくしてます
では、待て次回
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前半終了です 途中から少し走った感があります |
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因みに、四千年前だと春秋戦国はおろか封神演義の舞台である殷周易姓革命すら飛び越えて伝説の王朝である夏王朝、もしくは三皇五帝の頃にまで遡ってしまいます。(h995) 取りあえず、一通り見てきました。……が、そもそもの大前提として年代を大きく間違えています(漢王朝成立は紀元前206年、黄巾の乱が184年)。わざとかもしれませんが、幾らなんでも漢王朝が二千年も続くのは流石におかしいかと。(h995) 三国志の時一刀の姿はこのままなのか?(コーヒー大好きmk.2 ) |
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