真・恋姫†無双 AFTER STORY 聖なる魔人と過激なる外者 |
魔人・響窃の想いを背負った一刀…………
その想いが届いたかどうかは定かではない……………
しかし、一刀は自らの怒りを爆発させて遂に
晩禍を倒したのだった!!!
最終章‘平和の唄’
一節 ?終止符と一刀の戦い?
晩禍「ぐああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!?」
一刀「いっけえぇぇぇぇぇぇっ!!!!」
ゴオォォォォォォォッッ!!
晩禍は断末魔を上げながら消えて無くなった
一刀「はぁ……はぁ…………はぁ」
一刀は右手をゆっくりと下げた
左慈「あいつ……………やりやがった!!」
華琳「晩禍を…………否定過激派を倒した!!!」
春蘭「やったぞ一刀っ!!!」
霞「勝鬨を上げるんやーーーーーーーっ!!!!!」
全員「「「「おおおぉぉぉぉーーーーーーーっ!!!!!!!」」」」
そこに居る皆が盛大に歓喜の声を上げる
一刀「はぁはぁ……………終わったか……」
一刀は少しの間、肩で息をしていたが直ぐに直る
一刀「響窃………今、全てが終わったぞ
否定過激派は今、完全に滅びたぞ
もうこれで思い残す事はないだろう?」
一刀は晴れ渡った大空を見上げ、響窃がいるのかのように独り言を言う
一刀「お前の復讐は俺が成し遂げたぞ
助けを求めてたのならもっと早く言えよ……………」
一刀は頭を掻きながら苦笑いをした
左慈「……………別れ話は終わったか?」
一刀「っ!!?左慈…………」
いつの間にか後ろに立っていた左慈に一刀は驚いた
左慈「全く…………何一人でジメッとしてるかと思ったら………独り言か」
一刀「ジメッとって何だよ………そして趣味悪いぞ?」
左慈「そいつは俺が決めることだ
他人にとやかく言われる筋合いはねぇな」
左慈は苦笑いをしながら言う
一刀「はいはいそうかよ……………で、何だ?」
左慈「さっさと下にいる奴らの元に戻ってやったらどうだ?
待ちくたびれてるぞ」
一刀はハッとして下を見下ろすと瞳をウルウルした詠や愛紗、蓮華や恋
頬を膨らませた雪蓮や華琳などが一刀を見上げていた
左慈「さっさと戻らねぇと後ろから刺されるぞ?」
一刀「え、縁起でもないこと言わないでくれよ!
折角全てが終わったのに………」
左慈「ならさっさと戻るんだな」
左慈は懐から莨とライターを取り出し莨に火をつけながら戻り出した
一刀「お、おい!待ってくれよ!」
一刀は焦って左慈を背中を見ながら追いかけだした
詠「一刀っ!!」
愛紗「ご主人様っ!!」
蓮華「一刀っ!!!」
華琳「一刀っ!!!!」
乙女の大群が一人の男に一斉に駆け寄りだし
一刀「わわわわわわっ!!?」
その内の前線にいた者達がほぼ同時に抱きつく
一刀「お、おいおい…………そんな剣幕で迫らなくても」
詠「迫るわよっ!!大丈夫なの?怪我はしてない?」
詠は抱きつきながら一刀に質問攻めをする
一刀「怪我は問題ないよ…………ってあれ?
そう言う詠のほうが怪我してるじゃないか……………華佗、治してないのか?」
一刀は少し離れた所にいる華佗に呼びかけた
華佗「俺が『癒療』をしようと思ったら拒否されたんだよ」
一刀「えっ?何故に?」
一刀は抱きつく詠に聞く
詠「だって………………その……」
一刀「??」
途端にモジモジしだす詠に月が笑顔で
月「詠ちゃんはご主人様に治して欲しかったからそうなんですよ?」
と言った
詠「………………!!!」
月の答えに詠は更に顔を赤くした
一刀「へ………?そうなの……ってか俺?」
詠「………………」コクッ
詠は無言で頷いた
雪蓮「それを聞いた私達も一刀に治してもらいたくて全力疾走してきたのよ♪」
一刀「いやいやいや!華佗じゃ駄目なのか!?一人一人だと時間かかるだろ!!」
華琳「嫌だから治してもらってないんじゃない♪」
よく見渡せば武将の一部は傷が残ったままになっていた
詠を筆頭に愛紗、華琳、雪蓮、蓮華、恋………有ろうことか秋蘭や思春までがそうだったのだ
華佗「……………『癒療』してあげたらどうだ?」
于吉「か弱い乙女が迫っているのです
希望に答えるのが男ではないのですか?」
于吉は笑顔で言う
一刀「いや、だから………………
はぁ?、分かったよ…………じゃあ、まず詠からね」
一刀は渋々一人ずつ『癒療』で治療し始めた
一通り終わったところで左慈が莨を吸いながら
左慈「終わったか?ならとっとと帰ろうぜ?」
一刀「了解……………って、左慈と于吉は成都に住むのか?」
于吉「えぇ………我々も住む所といっても『次元の狭間』でしたから
響窃の爪痕を直す序に住み込もうかなっと」
一刀「皆の承諾は得たのか?」
貂蝉「後はご主人様だけよん♪」
華琳「響窃の事については私達には出来ないわ」
桃香「だから承諾しました」
一刀「なる程、了解」
于吉「では、よろしいので?」
于吉は一刀に確認の意味を込めて聞き返す
一刀「あぁ、いいよ
月、詠、部屋ってまだ空いてるのある?」
振り向いて月と詠に聞く
詠「既に手配済みよ
貂蝉と卑弥呼、華佗の分もね」
華佗「俺もか?」
華佗はきょとんとした表情で言った
一刀「当たり前だろう
これからの未来、『五斗米道』がなければ多くの民達は救えないぞ?
今こそ根城というか、本拠地に住むべきなんじゃないか?」
華佗「御遣い殿…………済まないな」
華佗は素直に頭を下げる
一刀「礼なら部屋を手配してくれた詠と月に言ってくれ
俺は何もしてないよ」
一刀のこの軽い発言に愛紗は
愛紗「何を仰っているのですか
ご主人様は最早この国の頂点に立つお方
貴方様が頷かなければ何も出来ません」
華琳「愛紗の言う通りよ
一刀、貴方は魏・呉・蜀、それぞれ三国の王
もっと胸を張りなさい
私が認めた唯一の男なのだから」
一刀「王って言われてもなぁ………」
左慈「全く、相変わらずの朴念仁さだな
ここまで鈍い奴は中々いねぇぞ」
雪蓮「まぁ、それが一刀だし♪」
雪蓮の発言に皆が頷く
一刀「………………そ、それはそれとして…………成都に帰ろうか?」
一刀はこれ以上、集中砲火を喰らわないように話題を戻した
華琳「そうね、此処にいても意味はもう無くなった訳ですしね」
七乃「帰りましょうか??」
美羽「うむ!帰るのじゃ!」
全員が頷き、否定過激派との戦闘場所から離れ、一刀達は成都に足を向け歩き出した………………
余談だが、後にこの激戦区は晩禍が大陸中の『負の感情』を全て無に返した場所とされたので、『無怒戦区地(むどせんくち)』と呼ばれるようになった
話は戻り、ここは成都の城
一刀達が帰還して直ぐのこと
祭「しかし一刀…………随分と逞しくなったものじゃのう」
修行を終えて労いの言葉一言もかけずに否定過激派と戦った為、色々と聞きたいことなどがあったのでその話で盛り上がっていたのだ
亜莎「あの否定過激派をたった一人で打ち負かすなんて…………素晴らしいです!」
蓮華「しかし………予定より早かったのじゃないの?」
卑弥呼「うむ、ご主人様ののみ込みは尋常じゃない程の速さじゃったぞ
もし、少しでも遅れていたら危なかったがのぅ………」
卑弥呼は腕を組み頷きながら言う
一刀「確かにな……………
それより、流石に疲れちゃったよ
今は速く寝たい気分だ」
一刀は伸びをして大きな欠伸をする
雪蓮「それもそうね
響窃の戦いから殆ど休み無しで戦ってきたもんね
私もヘトヘトだわ?」
途端に疲れが出始めた皆
華琳「一先ず今日はもうお開きにしましょう
お風呂にでも入りながらね」
月「手配のほうは既に始めています
ご主人様からお入りください」
一刀「えっ?俺からでいいのか?」
一刀は驚きながら聞き返す
春蘭「それはそうであろう
一刀は否定過激派5人と連続的に戦ったのだ
お前が先に入らず誰が入るのだ?」
秋蘭「姉者の言う通りだ
ここは黙って入っておけ、一刀」
一刀「秋蘭……………」
秋蘭がそう頷くと周りの皆も頷いていた
一刀「……………分かったよ
有難く入らせてもらうよ」
一刀はニッコリと微笑み部屋へ戻って行った
………………
……………………………
だが、一刀が去った後
雪蓮「よし、皆……………分かってるわよね?」
雪蓮は周りを見ながら言う
華琳「各々用意をしてお風呂場へ集りなさい!」
全員「「「「御意っ!!!!!!」」」」
管理者以外の皆はそれぞれ笑顔で部屋に戻って行った
左慈「全く……………元気なもんだな……………ふぅ??……」
左慈は溜息をつきながら莨を吸う
于吉「国の英雄達はそんなものですよ♪
(ですけど、北郷さんには『これ』をお渡ししたかったのですが………後日としましょう)」
于吉は心の中で小さな溜息をして、微笑みながら左慈に問いかける
卑弥呼「最早滾ってしまって仕方ないのであろうな、ガッハッハッ!!!」
卑弥呼も腕を組み、豪快に笑う
左慈「やれやれ…………このままだと北郷と会話出来んのは3日後ら辺になりそうだな」
貂蝉「搾り取られちゃうでしょうねん、どぅふふふふふ♪」
貂蝉は不気味に嗤う
左慈「その笑い方やめろ……………」
左慈は呆れながら頭を垂れた
一刀「はぁ????極楽?????☆」
それからしばらくしてのお風呂場……………
一刀は脱衣所を背に向け、湯船に浸かりながら思わず声を漏らす
一刀「……………本当に終わったんだなぁ」
一刀は星々が輝く綺麗な夜空を見上げながら呟いた
一刀「魔人と否定過激派か…………
奇っ怪な戦いだったな…………」
一刀は一度目を閉じて考え
一刀「響窃よ…………お前にとったらこの戦いは大きな意味があっただろうけど…………
果たして俺達にはこの戦いに意味などあったのだろうか?」
夜空に目を向け、天高く銀河の果てにいるであろう響窃に語りかける
一刀「俺はこの世界に『天の御遣い』として来たからこそ、この世界を守り抜かなければならない使命ってものがある
だからこそお前の進撃を………晩禍達の侵略を止めなければならなかった
だが、この世界以外の処でそれが起きたら未来はどうなっていたんだろうか………………」
一刀の表情は至って真剣そのもの
誰も踏み入られない空間と言っても過言ではない
一刀「恐らく強力な響窃となって一切太刀打ちすることが出来ず、俺達は滅んでいた………
そう考えるとこの戦いは必要不可欠だったのかもしれない………
けど……………未だやるせない気持ちで一杯だ
せめて事情を話してくれさえすれば………………………」
一刀はそこまで言ってお湯に浸かっていた右手を目に覆う
一刀「今更言っても何も変わらないか………………
響窃、俺は『今』を生きる
天から見守っていてくれよ……………」
一刀は銀河に向かって微笑む
一刀「……………ん?っ!!!
ふっ……………全く………お前はもう敵じゃないな………味方だな」
その時、一刀の目には夜空から此方を見下ろしている響窃が一瞬だけだが、見えたという
一刀が夜空から湯面に目線を下げ、一息ついて湯船から上がろうとしたその時、
ガララッ
脱衣所の引戸が開く音がしたので思わず顔を上げる
一刀「…………ん?へっ!!?」
そこには………
華琳「あら?もう上がるの?」
雪蓮「ぶ??!一刀上がるの速すぎ??!!」
桃香「そうですよ??もう少しゆっくりして下さいよ?」
バスタオル一枚だけで前を隠した華琳、雪蓮、桃香が立っていた
それだけではない
三国の王の後ろには同じ姿をした武将と軍師達が立っていた
一刀「な、な、な、な、何で皆っ!!?」
一刀は素早くタオルを手に取り、腰に巻いて背を向ける
その顔は真っ赤だ
雪蓮「決まってるじゃない♪
一刀、貴方の戦いはまだ終わっていないわよ?」
一刀「へ?」
雪蓮の言葉に一刀は間の抜けた返事をする
華琳「確かに私達の戦いに終止符が打たれたわ、貴方のお陰でね
貴方は修行、否定過激派との戦いと素晴らしい偉業を成し遂げたわ
それはもうご褒美を出さなければならないくらいにね」
一刀はただただコクコクと頷くだけである
華琳「だけどね、一刀
私達だって頑張ったのよ…………?
だから…………『ご褒美』を頂戴♪♪」
華琳はこれまでにない可愛らしい笑顔で一刀に両手を突き出す
一刀「ご褒美?
………………………ま、まさか………?」
一刀は固まったまま振り返る
華琳を始め、雪蓮も桃香もニコリと笑い
雪蓮「一緒にお風呂に入りましょ♪」
桃香「その後は…………寝台で………キャ???♪♪♪」
桃香は自分で言って自分で照れる
一刀「ちょっ!待って!!流石にこの人数は死んじゃう!!!」
一刀は湯船の端まで逃げるが、所詮お風呂
直ぐに取り囲まれる
そして迫られた春蘭と秋蘭に腕を抱かれ
春蘭「諦めろ一刀
我々も貴様の『ご褒美』が欲しいのだ」
秋蘭「ふふっ………生憎だが逃げることは考えんほうが良いぞ?」
春蘭と秋蘭は一刀の耳を甘噛みしながら湯船に浸からせる
直ぐにその周りに人だかりができる
愛紗「ご主人様……………」
蓮華「一刀………………」
流琉「兄様……………………」
皆が皆、期待の眼差しを送っている
それを見た一刀は顔を下げ溜息をつき
一刀「はぁ………覚悟を決めるか……
正直、こっちの戦いのほうがツライうえ、本当の戦いだな……」
苦笑い混じりに小さな声で言い、何時もの笑顔を魅せ
一刀「……………………おいで、皆
華琳の言う通り『ご褒美』をあげよう」
と言った
その瞬間、風呂場には黄色い歓声が響き渡った……
そして、その数時間…………一刀は風呂場と寝台の上で『ご褒美』という名の『ある意味本当の戦い』を戦い続けたのであった…………
一刀に合掌
……終……
説明 | ||
遂に一刀は響窃との合わせ技、『死の幻龍破』を放ち晩禍を打ち倒した!!! 否定過激派全てを倒した一刀は響窃の想いを遂げる だが一刀にはまだ『宿命の戦い』が残っていた…………!!? |
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コメント | ||
ああ、確かに『宿命』の戦いだわ。(笑)(劉邦柾棟) 申し訳ありません、もう少しだけ続きますm(_ _)m(hoi) ひろ様(hoi) 激闘の後に全員に搾り取られたら一刀死んじゃうだろw響窃は願いを一刀にかなえてもらえてよかったな!(nao) お疲れ様でした。(〃⌒ー⌒〃)ゞ楽しく読ませてもらいました。(ひろ) |
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