真恋姫無双 舞い降りし剣姫 閑話
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〜鞘華視点〜

 

私と静里は村を出て東、建業方面へ向かっている

私が〈天の御遣い〉として行動するにあたり決めた方針の1つ「各地を見て回る」為である

大雑把な情報として現在、漢王朝の権力が弱まっていることは解っている

だが、各地の有力者達のことは知らない

だから各地を回って有力者たちを見て、その人となりを知ってみよう、となった

その初めとして、静里が大器とのうわさを聞いていた〈孫策伯符〉の処へ向かっていた

 

「それにしても、村を出るときいろいろあったね〜」

村を出る時は必至で慰留された

〈天の御遣い〉を名乗った以上、覚悟はしていたが想像以上だった

静里曰く

「鞘華様は〈天の御使い〉として信用されて当然です

 その服、剣、剣術、村を救った現実、これだけあれば鞘華様を〈天の御遣い〉と信じて当然です」

とのことだ

〈天の御遣い〉として行動する私としては願ったり叶ったりだが少々くすぐったい

慣れるしかないか

 

更に村の人達から馬を2頭貰った

これは、かなり嬉しかった

この時代移動手段に自動車など当然ない

だが徒歩だと旅に必要な食料品等をもってだと体力的にも辛いし、時間もかかる

この馬のおかげで食料品などを積んで旅ができるようになった

食料品などを買う資金は私の持っていたボールペンを村の商人に売ったお金を使った

いずれ大きな都市へ行って売却すると言っていたのでいい値で売れた

 

あと、華佗は別方向へ旅立って行った

村の怪我人を治療した後

「大陸を旅して、病魔に苦しむ人達を救う

 それが、俺の天命」

と言っていた

悪い人ではない

むしろ、いい人だ

だが一緒に旅をしたいとは思わない

男の人と一緒だといろいろ緊張するし、

何より華佗は、暑苦しい!

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「ところで鞘華様、鞘華様の姓名、字、真名を決めた方がいいかと思われます」

「へ、なんで?」

字や真名がないとまずいのだろうか

「この大陸で真名の重さはかなりのものなのは申しあげた通りです

 それが無い、となると違和感を覚える人もいるでしょう

 〈郷に入っては郷に従え〉との言葉もあるので字と真名を決めた方がいいと思います」

〈郷に入っては郷に従え〉て諺、この時代の中国にあったっけ?

と、それはさておき一理ある

「う〜ん、それじゃそうしようか

 私の姓は北、名は郷、字は一姫、真名は鞘華

 これでどうかな?」

「北郷の性を性名にして、字は一姫、名前を真名にしたのですか

 北郷を性にして新たに名をつけるとは考えなかったのですか?」

静里が怪訝な顔をして聞いてくる

「うん、こっちじゃ二字姓って珍しいでしょ?

 私の知る限り諸葛亮や司馬懿くらいしかいないから

 だから・・・」

「諸葛亮を知っているのですか!?」

静里が大声で詰め寄ってくる

ああそうか、水鏡女学園の先輩後輩とかかな

「名前だけ知っているけど会ったことは無いわ

 それで、どう?この姓名、字、真名で」

静里に尋ねると

「よろしいかと

 それであの・・・」

ここで静里の言いたいことは解る

「じゃあ、静里 私の真名鞘華をあなたに預けるわ

 受け取ってもらえるかな」

「はい、喜んで!」

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〜静里視点〜

 

「あの鞘華様、天の世界の事をを教えてもらえませんか」

旅立って最初の夜、焚火を挟んで座っている鞘華様に聞いてみました

「うん、いいけど何を話せばいいかな」

少し考えてから話された天の世界の事は想像するのも難しいものでした

空を飛ぶ道具、馬も使わずそれよりも早く人や荷物を載せて走る車、

国家が運営する学校と言う名の学び舎、数十年続いている戦のない国

どれもこれも、想像しろと言う方が無理です

でも、その中で一つ気になったことがあります

何十年も戦が無い国、なのに何故剣術を鞘華様は修めているのでしょう

そのことを聞いてみると

「精神修養とかの意味もあるけど伝統技能の側面もあるからだとおもうわ

 もっとも、こっちの世界では役にたってるけど元の世界では何の役にもたってないわ

 むしろ、剣術を習っていなければ胸も足ももっと・・・」

最後の方は聞こえませんでしたが聞きたいことは聞けました

本当に〈人間万事、塞翁が馬〉とはよく言ったものです

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〜鞘華視点〜

回想

 

「だから、剣術なんて必要ないって言ってもおじいちゃんも父さんも聞いてくれないんだよね

 おかげで今年の夏休みも父さんの実家でおじいちゃんに修行つけられて

 それで終わる学園生活の夏休みって寂しすぎるわよ」

「友人としては御愁傷様としかいえないわよね〜」

「それだけ?

 あ〜あ、剣術さえやってなかったらその分のエネルギーが胸に行って

 もう1カップ位大きかったかもしれないし

 足も筋肉がつかずにもっと細かったかもしれないのにな〜」

「でも、それだったらウエストももう一回り位太くなってたんじゃないの?」

私の友人は私の妄想を切って捨てるのが得意なようだった

 

回想終了

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数日後建業が視認できるところまできた

だが、城外を見ると何かが起こっている

「また、騒動に巻き込まれるかな」

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〜あとがき〜

 

今回は第五話と言うより閑話と言った内容です

 

前回シリアスが多かったので今回はお気楽な内容にしました

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
今回は拠点と言うより閑話です
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