真恋姫無双 舞い降りし剣姫 第七話 |
〜孫策視点〜
北郷達に力添えを頼んで三日後、予定通り出陣
今回は蓮華達と合流しての討伐だ
合流する前に小規模な敵と遭遇したので先陣をきって突撃したら冥琳に説教された
北郷達に助けを求めたら
「自業自得」
と、取り付く島もなく祭と共に冥琳の説教を延々とくらった
そうこうしているうち、連華達と合流する予定時刻が近づいてきた
蓮華、この二人ただ者じゃないから気をつけなさい
そして、もしかしたら貴女を成長させる重要な存在になるかもしれないわよ
〜孫権視点〜
「思春、姉様達との合流地点まであとどれ位だ」
「この調子でいけばあと1刻程で到着するかと」
気が逸るのを抑えきれない
早く合流し討伐を成し遂げ、我等孫呉の独立の足掛かりを
そう気が逸る
だが、気が逸る原因はもう一つある
出立直前になって知らされた情報〈天の御遣い〉を名乗る人物を加えたという話
そんな胡散臭い人物をこの大事な時期に加えるとは何を考えているのか
冥琳や祭、隠もいながら何故姉様の暴走を止めないのか
それとも本物の〈天の御遣い〉で戦列に加える価値がある、とでもいうのだろうか
「ふん、直接会って見極めれば済む話か」
私達は姉様達との合流地点へ急いだ
〜鞘華視点〜
孫策が冥琳の説教を食らっている間、私達の行軍は小休止となっている
戦闘があったのでその事後処理の為止むを得ない行動だろう
最も、軍のトップ2は戦闘の事後処理ではなく説教をする側とされる側となっているのだが
「雪蓮様〜、冥琳様〜
蓮華様の軍勢が到着されましたよ〜」
と、間延びした声が聞こえる
私達が雪蓮達に力を貸すと決めた翌日紹介された陸遜だ
この人も胸が大きい
陸遜の話に巨乳四連星(私、命名)も動き出す
「姉様、聞きましたが敵に先陣をきって突撃するとは一体何を考えているのです」
開口一番孫策への詰問 当然の反応だろう
この数日で分かったことだが孫策はフリーダムなだけでなく戦闘狂の気がある
冥琳の気苦労はいかばかりだろう
私はやってきた孫権を取り敢えず観察する
一言でいえば堅物
陸遜が
「孫権様ですか〜、孫呉の王としての器も大きく、そうあろうとしている立派な方ですよ〜」
と言っていたがその器は未完成と言ったところなのか?
まあ胸は私や静里と同じくらいなので「孫呉=巨乳」の疑いは晴れた
孫策への説教を一通り終えた孫権が私の方へ向かってくる
ちなみに孫策は冥琳の説教の直後に孫権の説教で気力が尽きたのかげんなりしている
「貴様が〈天の御遣い〉を名乗っている者達か」
「そうよ、一応孫策達から聞いてるけど自己紹介が先じゃないの?
私は〈天の御遣い〉北郷一姫よ」
「臣下の徐庶元直と申します」
私は敢えて〈天の御遣い〉と言った
孫権にとってはその名称が疑心に拍車をかけているのは目に見えたから敢えて言った
「ふん、孫権仲謀だ
胡散臭い者達ね」
カチンときた
初対面の人間に面と向かっていう言葉ではないだろう
お尻が大きいからってさ(関係ないか)
「姉様、何故こんな胡散臭い奴らを戦列に加えたのです?
冥琳、祭、隠も何故姉様を止めなかった」
言いたい放題言う娘だわね
隠の言ったことも怪しく思えてきたわ
「無礼にも程がありますね」
〜静里視点〜
流石に黙っていられません
御自分が孫呉の王族だから素性の知れない者達に疑心を抱くのは仕方ないでしょう
しかし、全てを疑い自分は王族だから何を言っても許される、そんな態度許せるわけがありません
「貴様、蓮華様になんという口の利き方だ」
髪をお団子にした目つきの鋭い女性が剣を構えて近づいてきます
だが私は意に介さず
「ご自分の主の発言がどのようなものかよく考えてみなさい
自分は王族だから何を言っても許される、そんな態度で人の正邪も判断しないうちから罵倒する
それは、王族うんぬんよりも、まず人としての在り様の問題です」
「ぐ、貴様〜」
「やめなさい、思春」
〜鞘華視点〜
孫策が止める
でなければ、この場の混乱はもっと酷くなっていただろう
「北郷、徐庶 妹の言動は私の方から謝罪するわ」
孫策が頭を下げる
「姉様、こんな奴等に姉様が頭を下げる必要は・・」
「蓮華、徐庶の言葉は正論よ
後で思春も私の天幕に来なさい」
有無を言わさぬ迫力があった
この場は孫策の言葉で収まり、行軍を開始した
目的地に着くと賊軍が閉じこもっている城へどう攻め込むかの軍議になった
「この城の見取り図はこちらですね〜」
孫策の正面から突撃という無茶な発言は冥琳、孫権が即座に却下
「この蔵の辺りが死角になっていませんか?」
静里の言葉で冥琳、隠の顔つきが変わる
「確かに、ならば策は決まったな」
「そうですね〜、では正面の部隊は祭様がお願いします〜
制圧部隊は雪蓮様がお願いします〜」
策は正面の黄蓋さんの部隊が敵の目を引き付ける
その間に甘寧、周泰の隠密部隊が潜入し、蔵に火を放つ
火で混乱した隙をついて孫策の部隊で制圧
「私も孫策の部隊に加わるわ」
一番危険が伴うが安全なところに一人でいるわけにはいかない
それが〈天の御遣い〉を名乗った責任だ
そして作戦が決行された
隠密部隊はうまく策をこなし混乱に乗じて私達も乗り込む
反乱軍は混乱していることもあり烏合の衆も同然だった
私も向ってくる者達を斬り捨てまくった
心が軋むが甘えてられない
そんな時、孫策に斬られ倒れていた敵が傷が浅かったのか突如立ち上がり孫策を後ろから斬りつける
それにいち早く気付いた私は日本刀『朱雀』の鞘を逆手にもって敵に投げつけた
鞘は敵の側頭部に命中しふらついたところを孫策に斬られた
「助かったわ 北郷」
「お役に立てて光栄よ」
そんな軽口をたたきながら制圧を終えた
制圧作戦は大成功で終わった
事後処理が進んでいる
もうすぐ夜明けの日が昇り始める頃だ
「孫策、私達は約束を果たしたからそろそろ行くわ」
「ちょっと待ってよ、まだお礼もしてないじゃないの」
と言う孫策に
「じゃ、貸しにしておくわ いつか返してね」
とウインクして言った
静里と共に馬に跨ったところに孫権がやってきた
「待ってくれ
二人に謝っておきたい 徐庶の言うことは正論であの場の非は全て私にある
すまなかった」
と言って頭を下げてきた
「その謝罪の証と言う訳でもないが私の真名『蓮華』を二人の預かって欲しい
そして、いつか再会したとき私が二人が真名を預けるにふさわしい人物になったと判断したならば
二人の真名を預けて欲しい
ダメ、だろうか?」
最初の印象と全然違う
”蓮華”は未だ未完成だがまぎれもない大器だ
「解ったわ
また会おうね”蓮華”」
「また、お会いできる時を楽しみにしています
”蓮華”殿」
私達は蓮華に再会を約して旅立った
「鞘華様、孫策達はいかがでした」
「噂通りの大器だったわ
わざわざ会いに来たかいがあったわ」
「次はこのまま北に向かうのですか?」
〜あとがき〜
今までで最長でしょう
戦闘シーンの難しさを改めて実感しました
更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです
説明 | ||
今回は蓮華が登場 | ||
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