真恋姫無双 舞い降りし剣姫 拠点1
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〜鞘華視点〜

襄陽を制圧し、荊州の州牧となった(なってしまった)私は連日政務に忙殺されていた

取り敢えず、襄陽だけでもと思ったが甘かった

取り敢えず、のレベルではない

襄陽だけでも問題が多すぎて手が足りない

毎日が目の回るような忙しさだ

月はこれが嫌で、州牧を私に譲ったんじゃない、と邪推したくなるほどだ

 

そんな日が20日程過ぎた時

「鞘華、あんた明日1日休みなさい」

詠が仕事中に言ってきた

「そうです、少し政務も落ち着いてきました

 この辺りで休まないと体を壊しかねません」

月も同調する

私がこの有難い申し出を断る訳もなく、明日は私の休日となった

 

夜、部屋に戻り明日の予定を考える

ふと私のバッグが目に入った

そういえばこのバッグの中に懸賞金を入れてあったんだよね〜

静里にも半分渡さないと、等と考えながら中の物を出していく

懸賞金の残り、ボールペン、シャープペン、ノート、と出していき最後に何か残っているのを見つけた

「なんでこれが入ってるの?

 見落としてたのかな、気づかなかった」

独り言を言いながら明日の予定が決まった

ちょっと早く起きないと

起きれるかな?

そんな事を考えながら、明日の事を楽しみにしながら、眠りについた

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私は朝から馬を走らせて襄陽の外に出る

遠駆けをするわけではなく目的地はちゃんとある

近くの森の中に入ると直ぐに湖があった

池と言うにはちょっと大きいので湖でいいだろう

深さは浅いところで1m位 私の目的にはうってつけだ

襄陽の政務で外を視察した時、偶然見つけた

森の中に有るので月達は気づいてないかもしれない

此処は景色を見るにも良いのだが私の目的は違う

馬を下りると私は服を脱ぐ

別にここで裸になるわけではない

私は痴女じゃないんだから

部屋から服の下には水着を着こんでいた

昨日の夜、バッグの中に見つけたのは水着だったのだ

去年、修行だけで夏休みが終わったので今年こそはと思い買った水着だ

ちなみに赤色を基調にしたビキニ

 

私は水着になると湖に飛び込んだ

久しく忘れていた開放感、泳ぐ楽しさ

体力がそれなりにあるので、水泳などは結構好きだ

 

思い切り泳いで遊んでいると時間がたち、太陽が真上に来ていた

ちょうど正午頃だろう

その頃になると必然的に空腹になる

馬の所に戻り積んできたお弁当を下す

実を言うと、私は料理が好きで得意だったりする

母と父方の祖母が

「料理ひとつ出来ん女は、北郷家には要らん」

との考え方で小さいころから教え込まれた

やっているうちに料理の楽しさを覚えて得意になった

久しぶりなので作りすぎたが兎に角、食べよう

そう思った時後ろから人相の悪い男が息を切らせながら現れた

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「くそ、しつこい奴等だ

 うん、こんなところに小娘が

 そうだ、人質に丁度いい」

と言いながら私にに向かって来た

だが、蹴りをみぞおちに入れ前のめりになったところで後頭部に肘打ちを決めて失神させる

「さて、こいつをどうするかな」

と考えていたら

「うん、こっちか」

と聞き覚えのある声がする

そして現れたのは疾風さんだった

 

「鞘華様?!

 あ、失礼しました」

慌てて後ろを向く

何故、慌てて後ろを向くんだろう

「疾風さん、何かあったの?」

疾風さんは後ろを向いたまま

「街で暴れ、怪我人を出した事件の犯人を追ってこちらの方に来たのです」

「それって、私が今叩きのめしたこいつの事?」

疾風さんはこちらを向き(ただし視線は私の方を避けて)その男を見ると

「その男です」

と言って、私から視線を外したまま男を縛り上げた

「高順様〜」

部下の声が森の中から聞こえる

「失礼します」

と言って疾風さんはその男を連れて森の中に行く

私からは見えないが部下に引き渡したのだろう

疾風さんが戻って来た

相変わらず視線は外したままだ

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「休養中の鞘華様の御手を煩わせ申し訳ありません

 それと、先程も済みませんでした

 まさか鞘華様がこのような所に下着姿で居るとは夢にも思わず」

あ、疾風さんはこの水着を下着だと思ってる?

「ちがうよ、疾風さん

 これは水着と言って泳ぐときに着る物なの

 まあ、露出が多いから勘違いするのは無理ないけど

 思い切り見なければ問題ないから視線を外さなくてもいいよ」

「そうなのですか?」

疾風さんは視線を上げるが直ぐに目のやり場に困ったような態度になる

「では、私はこれで」

戻ろうとする疾風さんに

「ちょっと待って

 昼食を作って持ってきてるから良かったら一緒に食べない?

 実を言うとちょっと多く作りすぎちゃって」

私が肩をすくめて言うと

「では、御馳走になります」

 

疾風さんと一緒に食事をした

水着の事や、たわいのないことを笑いながら話した

私の作ったお弁当を美味しいと言ってくれた時にはすごく嬉しかった

「また機会があれば作るから」

「その機会は何としても作りましょう」

と約束もした

 

「御馳走様でした

 私は仕事に戻ります」

「お粗末様でした

 私はもうひと泳ぎしてから戻るわ」

そう言って別れ日が傾きかけた頃まで泳ぎを楽しんだ

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城に戻った私を霞、恋、音々、静里、月が待ち構えていた

「鞘華、料理作れたのなら、なんでうちにも作ってくれんのや」

「恋も鞘華の料理食べたい」

「音々も恋殿が食べたい物は食べたいですぞ〜」

「鞘華様、私も鞘華様の料理に興味があります」

「私も、是非 食べてみたいです」

 

私が朝、お弁当を作っているのを誰かが目撃してたわけね

で、私に作れと

でも、皆が揃うのは朝しかない

つまり作るのは朝食

私は料理をするのは得意だし、好きだ

しかし、早起きは苦手なのよ〜〜〜

 

今日は早く寝るか

明日、早起きできるかな?

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〜あとがき〜

 

初めての拠点です

如何でしょうか?

 

ネタバレしない程度に言うとこの話は今後の話に重要な要素も含んでいます

でも、それはかなり後の話です

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
今回は初めての拠点です
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