真恋姫無双 舞い降りし剣姫 第二十話
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〜鞘華視点〜

襄陽に来て1月が過ぎ、政務もかなり落ち着いて来た

荊州は祭夫人達の悪政で想像以上に荒れていた

治安維持、税制の改定、住民への説明を最優先に行った

その上で徴兵と調練、開墾や治水、街の区割り等も行う

財源はおなじみとなった没収財産

祭夫人も祭帽もかなりの蓄財があったので遠慮なく使う

その成果で襄陽は少しずつ発展し始めた

これからは成長の為の政策を進めていくことになる

 

並行して荊州の各城主に恭順を勧める

ただし悪政を行っていた城主は交替させる

そう云った城主は反発するが、民心も離れていた為さしたる抵抗もなく開城

悪政を行っていなかった城主は2人を除き恭順の意を示してきた

問題の2人の内、1人は長沙の黄忠

聞いた話だと妙齢の女性らしい

弓の名手なのは私の居た世界と同じ

味方になってくれれば心強い人物のようだ

もう一人は江夏の劉埼

彼女は正直な所、意外だった

劉表(と言うより祭夫人達)に反発していたと聞いていた

諸手を挙げて、とはいかなくても同調してくれると思っていた

だが、2人共に恭順を勧める使者の返答に

「1度、お会いして話を伺った上で返答させていただきたく存じます

 日時、場所は其方の指定に従います」

と、言って来た

これは私が直接、会うしかないわね

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ある日の事

「北郷様、趙雲と名乗るものが謁見を申し出ております」

「趙雲が?

 ここへ通して」

劉備がなにか言って来たのだろうか

「鞘華様、趙雲さんとは?」

静里が訊いて来たので

「劉備の所の客将って話よ

 一度虎牢関で話した事があるわ」

あれ?趙雲って私の居た世界では客将じゃなくて劉備に仕えていた武将だよね

そんな事を考えていたら

「一姫殿、お久しぶりですな」

趙雲がやって来た

「ええ、お久しぶり

 早速だけど要件は何?

 劉備か一君が何か言って来たの?」

趙雲に訊くと

「いや、桃香殿にはお暇をいただいて来ました

 そして一姫殿、私を配下に加えていただきたい

 虎牢関で一姫殿の理想を訊いて貴方に賭けてみたくなりました

 何卒、お聞き届けの程を」

これには、驚いた

「貴方程の武将を、よく劉備が手放したわね」

「実は、関羽にはかなり詰め寄られました

 しかし私は元々客将

 とどめる決め手がなかっただけです」

納得がいった

「わかったわ

 貴方程の武将が仕えてくれるのを拒む理由はないわ」

「有難うございます

 我が真名は星 我が主に真名を預けます」

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〜北郷一刀視点〜

「愛紗ちゃん、私のどこが悪かったのかな」

「桃香様の理想は間違っていません」

「鈴々はお姉ちゃんと一緒にいるのだ」

落ち込む桃香を愛紗と鈴々が励ます

このやり取りが毎日のように続いている

 

〜回想〜

虎牢関にて

「一刀殿、桃香殿、申し訳ないがお暇をいただく」

鞘姉と話した直後に星が言い出した

「何だと星 貴様、桃香様を裏切るのか」

愛紗が食って掛かるが

「何を言っている

 私は元々客将 暇をいただいたら裏切る等とは言いがかりだ

 桃香殿とて白蓮殿の所の客将だったではないか」

その通りだ

星が桃香を裏切ったと言うのなら、桃香も白蓮を裏切ったことになる

「星ちゃん、考え直してはくれないの」

桃香、その言葉は逆効果だ

「はっきり言って一姫殿の方が桃香殿より全ての面で上と断言出来ます」

〜回想終了〜

 

桃香を落ち込ませているばかりでなく前に進ませないとな

「一姫殿もあのような言い方をして桃香様を追い詰めるとは」

鞘姉、鞘姉は半分逆恨みだけど愛紗の恨みを買ってしまったよ

桃香の成長を期待しての言葉だったのは分かっているが・・・

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〜鞘華視点〜

星が仲間に加わって私達は長沙と江夏の件で動き出す

「私が、直接向こうに言って話をするわ」

私の言葉に反対意見が出るが

「直接、私の目で街を見てみたいの

 その上で2人と話をした方がいい結果が出るはずよ」

この言葉に反論はなかった

「行くのは私は当然として、静里、恋、星

 兵は連れて行かないわ

 兵を連れて行ったら威嚇になるから」

自分が面子に入っていないことで音々が文句を言ってくるが

「私と静里が行く以上、政務のできる人間をこれ以上は割けないわ

 それに、このままだと音々は恋の付属品にしか見られない

 個々でも能力を発揮し組んでも発揮する

 そうでなくては、この先軍師を任せられないわ」

私の言葉と

「音々、我慢する」

恋の言葉で納得した

 

2日後、準備を整えた私達は先ず長沙に出発する

この時まだ知らなかった

この旅は良い成果を得るが、代償も払うことを

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〜あとがき〜

 

星が鞘華の所に行きました

桃香に厳しい話ばかりですが嫌ってる訳ではありません

 

今回は星の事を除けば前振りの様な話でした

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
荊州の鞘華達の所に来た人物とは
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コメント
一刀君、女性に対して手を上げない君は確かに紳士的かもしれない。でもね、本当に信頼する間柄であるなら一発二発の拳は交わして当然なんです。物理的でなくても言葉の拳をがつんとかましてあげてください。それでも治らないなら、劉備軍を解散させてしまうべき。それが彼女達の戦友たる君の務めです。(Jack Tlam)
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真恋姫無双 オリキャラ  北郷一刀 桃香 愛紗 

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