寂しがりやな覇王と御使いの兄 2話 |
・・・・・おし今日の獲物はこんなものかな?
今丁度狩りが終わったところだったが、俺は洛陽を出て近郊の森で熊と猪狩りの真っ最中だった。
1人でこうして森に来ているのには訳があり、洛陽で待ってる華琳が寝言で、兄さんの作った鍋料理が食べたいなんて可愛い事を”たまたま”通りかかった時に聞いてしまい、ならば!と思い立ったら即行動。
ふと我に返った時には既に猪2頭、熊1頭の捕獲に成功していて、我ながらシスコンだなと思わず自分にツッコミを入れるほどだよ
っとこれは肉の臭みを消すのによさそうな薬草だったっけかな?
いい機会だし食用植物も採取していこうかな、てんぷらとかこの時代にない気がするが、食文化の革命なんて前の外史で結構やったから今更か。作ればみんな喜んでくれるしな
・・・さ・・・ま・・・様・・・・曹仁様ーーーー!
ん?なにか聞こえてきたな
俺の親衛隊達が探しに来たのかな?
親衛隊「曹仁さま!ここにいらっしゃたのですか!一人で突っ込まないでください!あなた様の身になにかありましたら曹操様に我々は半殺しされてしまいます!」
一刀「そんな大げさな、さすがに華琳が半殺しになんか『以前曹仁様が転んで怪我した時に我々はほんとに死にかけましたぞ!?』・・・・したりするかもな。」
以前の外史では警備隊長でしかなかったし、気にしてなかったが・・・今度はあの華琳の兄だもんなぁ〜あの時はひざから少し血が出たぐらいだったが、華琳が鬼のような表情で親衛隊連れて行った時はなにしたのかと思ったら、あいつら死にかけてたか・・・今度隊全員に飯でも作って労ってあげようかな〜うん
親衛隊「それにですよ!曹操様の他にも夏侯惇様、夏侯淵様にもどやされてしまいますから、今後は我々親衛隊の誰かを共につけてください!曹仁様は曹家の次期当主なのですから」
一刀「俺なんか平凡なやつが当主になるより、文武に才能を発揮しつつある華琳が務めたほうがいいと思うんだよなあ〜」
親衛隊「貴方様が平凡ならこの世のすべては平凡以下になってしまいます!それに、齢3つにして武芸を習い始め、齢8つの時には学者も舌を巻く見識・智謀を発揮し、陳留の麒麟児と呼ばれているじゃありませんか!曹嵩様がかなり自慢されているようで、曹仁様の名声は大陸各地に広まっていると思います」
貂蝉にとの約束通り、もらった身体能力に慢心せずに、この世界にきてから鍛錬を続けていたらいつの間にかそんな二つ名がついてしまっていた。かつて魏の警備隊長でしかなかった俺がまさか麒麟児なんて呼ばれるとは思ってなかった。華琳や春蘭・秋蘭はこの評価は最もだと、俺の名が広まった事を純粋に喜んでくれている。俺につられ華琳も優秀なのがわかると、中原の鬼才なんて呼ばれてたりする。この出来事で宦官の孫如きがとやっかみも増えるようになったが、俺も華琳も家柄など気にする事は無いから陰口を叩かれようがすべて無視している
一刀「名前が売れても、面倒事も同時に増えたから有名になるのも考え物だな。ところで、洛陽の宦官と濁流派のゴミ共の動きはどうだ?」
親衛隊「っは!最近では濁流派と清流派が対立を深めており、日々緊張が高まっておると隠密から報告がりました。近々濁流派が動き出すかもしれません。我々曹家は清流派の筆頭として敵視されておりますが、大宦官だった曹騰様の家柄、恐らく十常侍も手は出せないかと思われます」
あのゴミの十常侍が大人しくしているとは思えないな、清流派は目の上コブであるうえに俺と華琳の名が広まり曹家を恐れて潰されかねない。大宦官だったとかあいつ等には関係ないだろう、引き続き警戒は行うか
一刀「いや、あいつらがなにしでかすかわからない以上十常侍から目を離すな。親衛隊からも人数を割き隠密の数を増やせ!どんな細かいことでも報告するのだ」
親衛隊「はっ!早速指示に従い十常侍の監視を強化させます!」
一刀「それではそろそろ陽も落ちる、夜になる前に洛陽に帰還しよう・・・ラブリーマイエンジェル華琳たんが待ってるし!そして料理を食べさせて兄さん大好きと言わせてみせる!!」
先程まで会話していた同一人物とは思えない程、発言内容が急激に変化する。難しい話はここまでと言いたいのか、それともただ単に妹が好きすぎるだけなのか……
なんにしても一刀の捜索でこの森に来た親衛隊は全員同じ事を心の中で呟く
『これさえなければ完璧なんだけどな……と』
行きと違い、帰りは親衛隊に周囲を固められならが洛陽の屋敷に帰還する。
もちろん狩った獣や採取した木の実、薬草なども忘れずにである。一刀は今日の収穫に満足顔を浮かべ、どう調理するかを考えようとしたその時、玄関の扉を開けて1人の女の子が一刀の前に姿を現した
華琳「兄さん!今までどこに行ってたんですか!あれほど出かける時は私か春蘭か秋蘭に声をかけてくださいと、何度も言ってるじゃないですか!あなた達もなぜ私に一言伝えずに兄さんについていったの!」
一刀は華琳に内緒で度々洛陽の街を巡ったり、城外に出ては狩りや釣りをしたりしている。城外に出る主な目的は華琳の為なのだが、一刀はそれを華琳に言わずにいる。怒ってプリプリしている華琳が可愛いからその表情も見ていたという気持ちが勝っているのだ
一刀「まあまあ華琳そんなに怒るなよ。華琳のために、森にいって熊と猪の肉を狩りに行ってただけなんだし。親衛隊の奴らに関しても俺が行く場所を伝えてなかったのが悪いのであって、あいつらは悪くないさ」
華琳「そういう事ではありません!兄さんも兄さんです!なぜ街で売られてる肉ではなく、森まで熊と猪を狩りにいったのですか!?」
怒りがヒートアップする華琳を流石に宥めようとする説得を始めるが、華琳は聞く耳を持たない。今日と言う今日は一刀に解ってもらうまで説教を続ける予定だった。そんな華琳に怒られてる一刀を見かねて、小さき時から一刀達と過ごしてきた夏侯淵(秋蘭)が仲裁に入る
秋蘭「華琳様、そのあたりにしてはいかがですか?兵士がみな怯えています」
一刀「そうだぞ華琳そんなに怒るな、可愛い顔が台無しだぞ?」
華琳「な!?可愛いなんてそんな・・・みなの前で言われると照れます///・・・・ではなく!兄さん説明しください!」
秋蘭が仲裁に入った事で一刀は調子に乗り、気障な台詞を華琳に向けて言い放つ。それを言われた華琳はコロッとなりかけるがなんとか踏みとどまり、一刀になぜ出て行ったかの説明を再度求める。
もう少し怒っている華琳を見ていたかったが、本気でヘソを曲げられるとしばらく口を利いてくれなくなるので、ここらが潮時かとやっと華琳に説明を始めた
一刀「わかったわかった。実はな〜華琳が今朝寝言で、俺の鍋料理を食べたいと言ってたから、ちょっと新鮮な肉を調達しにいっただけさ」
一刀が郊外の森に行った理由がまさか自分の為だったとは……自分の寝言だけで動いてくてた事に関して嬉しい気持ちと、危ないまねをした事に怒りたいのと色々な感情が華琳を襲う
華琳「私ったら寝言でそんなことを・・・その……お気持ちは嬉しいですが、兄さんも立場を考えて行動してください。兄さんになにかあったらわたしは・・・わたしは・・・」
一刀「ごめんな華琳。どうしても華琳の喜ぶ顔が見たくてはりきっちゃって。でも華琳が泣くところは見たくないし、今度からはちゃんと知らせてから出かけることにするよ」
華琳「約束ですよ?今後はちゃんと私達に教えてくださいね」
一刀「もちろんだ、かわいい妹を心配させるわけにいかないからな」
華琳「兄さん・・・」
一刀「華琳・・・・」
こうなると完全に二人だけの世界である。
最初はこの光景を見て驚きが全面に出ていたのが、任期が長くなるにつれ、この光景を見慣れてたゆえにに”また始まった……”、”仲の良い兄妹だ”としかいつの間にか思わなくなってしまっていた。
これもある意味訓練された者達である。
そんな時、この桃色の空気を壊す乱入者が現れた
バタン!!
春蘭「一刀様!帰っていらしたのでしたら剣の稽古を・・・ってあれ?どうしたのだ秋蘭?そんなに頭かかえて」
もちろん突入してきたのは脳筋、愛すべき馬鹿と言われる夏侯惇(春蘭)だ
春蘭は一刀の事を仕える主としてだけで無く、武の師として慕っている。一刀が屋敷に戻って来たと誰かに聞いてここにやってきたのだ。
華琳が一番嫌う事は『一刀と二人で過ごす時間を邪魔される事』。それを理解している為に秋蘭及び親衛隊は少し離れた場所で立っていたのだが、春蘭がノックもせずに入って来た事で華琳と一刀だけの時間が終りを告げる。
秋蘭「申し訳ございません華琳様。姉者、華琳様を見てみろ」
自分からではなく、第三者の登場によって離れなければならなかったので、華琳の怒りが沸沸と湧き上がってくる。それを見て秋蘭はすぐさま姉の変わりに謝り、姉に華琳を見るように伝える。
華琳「ゴゴゴゴゴゴゴゴ!しゅん〜〜〜〜ら〜〜〜〜ん?」
春蘭「 あ、あの……華琳様?なんでそんなに怒ってるのでしょうか……」
春蘭が見たのは……愛用の武器・絶を持ち、周囲に重苦しい殺気を放ち、少しずつ春蘭の下へ歩み寄る禍々しい華琳の姿だった。
華琳「あなたそんなに剣の稽古をしてほしいのね・・・私が直々に稽古シテアゲルワ」
春蘭「か、かりんさま!?なんでそんなに怒っているのですか!?」
華琳「フフフ、ニイサンのホウヨウのジャマをシタ子には、オシオキをシナイトネ。さぁ!いくわよ春蘭!(せっかく、せっかく兄さんの抱擁もう少しだったのに・・・食事の後に甘えてみようかしら?まずはこの子のオシオキをしないとねフフフフフフ)」
最後にポロっと本音が出た気もするが、誰もそれを突っ込む事はなかった。わざわざやぶを突く真似をするほど好奇心に満ちたりはしていなかった
春蘭「しゅ、秋蘭なんとかしてくれ!」
秋蘭「諦めろ姉者」
春蘭「しゅうら〜〜〜〜ん 」
春蘭は最後の砦、妹である秋蘭に助けを求めるが、秋蘭はばっさりと切り捨てた。
この状況で春蘭を庇ったりすれば、自分にも巻き添えやとばっちりがくるのは火を見るよりも明らか。なので最愛の姉だとしても、ここは味方したりは出来なかった
一刀秋蘭は俺と熊と猪を捌くから手伝ってくれるか?」
秋蘭「私でよろしければお手伝いいたします曹仁様(姉者には悪いが、一刀様の傍にいられることを感謝しないとな)」
一刀もかつての外史でこれぐらいの光景は日常茶飯事だった為に、特に気にする様子も無く今日仕留めた獲物の処理に取り掛かる。
普段一刀の補佐には華琳が入るのだが、春蘭を折檻しに行った為秋蘭が補佐を頼まれた。秋蘭にとっては棚ボタな出来事だが、秋蘭本人は役得役得と二つ返事で一刀の補佐に入る。
一刀「よし、じゃあいこっか!疲れてくる華琳たちにおいしい食事を作ってあげないとな」
秋蘭「ふふふ、はい一刀様」
一刀と秋蘭は疲れきって帰ってくるであろう春蘭と、一刀の料理を楽しみにしていた華琳の為に、ときおり聞こえてくる爆発音をBGMに調理を進める。
その頃の訓練場
華琳「アラ、コノテイドでニゲラレルとオモッテルノ?シュンラン?」
春蘭「あアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー (´°ω°)チーン 」
とある外史にて
貂蝉「あらん〜〜たしかこのあたりだったとおもうんだけどどこいったのかしら
ああ?」
卑弥呼「む?そこにいるのは貂蝉か!」
貂蝉「あら〜ん卑弥呼じゃない、どうしたのかしらこんなところで」
卑弥呼「うむ、それがのこの外史でいいおのこと波動がびんびんしたのでおって
きたのじゃ」
貂蝉「卑弥呼もなの?わたしもいいおとこの気配は感知してきたのよお」
卑弥呼「なんだと!?ええいこうしてはおれぬ、いいおのこはわしのものだ」
貂蝉「卑弥呼には負けないわよおお」
二人「む、あそこか!ぶらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ」
眼鏡「ッゾク!?あれわいなんか寒気したで・・・キョロキョロきのせいかいな?あ、そこのお姉さんわいと一緒にお茶しない〜〜」
二人「あら?私(わし)のことかしら(かのお)?」
ということで2話投稿させていただきました!
想像以上にコメントが届いてまして感謝してます
さて本編にてこのキャラは絶対一刀陣営に欲しいと要望がありましたら受け付けてます〜
原作崩壊歓迎が多いので各陣営?無視しまくろうと思ってますのでご意見お待ちしております
説明 | ||
キャラ崩壊がやばいな・・・だけど後悔はしていない!こんな華琳様みてみたい! おもったより閲覧数が多くてびっくりです 読んでいただいたみなさん感謝します |
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コメント | ||
レヴィアタン さん>月と恋は確定してたのでそうしたら明命は孫呉から引き抜こうかなー原作崩壊?シリマセンw(おぜぜ) 前原 悠 さん>もちろんくわれますがwその前に少し及川の話をやる予定ですw(おぜぜ) ルル さん>幼少を長くやる文がうかばなかったので番外編で赤ん坊のときの話を書く予定ですー年齢等の設定も次回のせますねw(おぜぜ) エドガー さん>及川に少しいい思いさせるつもりです(おぜぜ) ぎてぃー さん>そうなると同じ陣営に熟・・・お姉さん達を配置かな?それは次回作に使いますねw(おぜぜ) zerooneさん>主にツンデレ組みですかー蓮華ラブな思春をストーリーでどう扱うか考えておきますね(おぜぜ) 及川…あいつはいい奴だったよw ヒロインとしては月詠コンビ、恋、明命辺り希望ですね〜。次回も楽しみにしてます!(レヴィアタン) 及川・・・・何も言わずに食われてしまえww Σr('Д'n)(前原 悠) あ、もう華琳の寝言を聞けるところにいるのか。敬語華琳ちゃんも可愛いですよね。血がつながって無くても、お兄ちゃんが8歳で・・・・・・いもーとは・・・?(ルル) 及…川?………無茶しやがって。(エドガー) はじめまして、もし出来ることならば熟女3人組と馬騰、ついでに孫堅も含め熟女5人組で・・・熟女の猛攻からドタバタしながら一刀をまもる姿が見たい(ぎてぃー) 魏軍全員はもちろん音々と焔耶と詠と思春の反応がみてみたいです(夜桜) |
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