英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 |
馬を駆って集落に到着したリィン達だったが、そこには誰もいなく、更に住居もほとんどなかった。
〜ノルドの集落跡〜
「ここがガイウスの故郷の集落があった場所なんだ……綺麗な場所だけど誰もいないみたいだね……」
「ガイウスさん達は一体どちらにいるのでしょう……?」
「どうやら、すでに避難を完了していたようですね。ところどころ資材などは残されていますが……」
エリオットとセレーネの疑問に答えたクレア大尉はところどころにある資材に視線を向けた。
「ええ……かなり急いで出発したんでしょう。南西部の戦火から逃れて避難していったとしたら……もしかしたら、高原北部のどこかにいるかもしれません。」
「そうだね、このまま馬で北部を目指して―――」
リィンの言葉にエリオットが頷いたその時何かを感じたリィンとクレア大尉は血相を変えた。
「気配……!?」
「不覚……!」
リィンとクレア大尉が表情を厳しくすると猟兵達が突如現れてリィン達を包囲した!
「な、なに……!?」
「もしかしてわたくし達、待ち伏せされていたのですか……?」
突如現れた猟兵達にエリオットとセレーネは不安そうな表情をし
「ああ……どうやら俺達が来るのを察知して待ち伏せしたみたいだが……」
リィンは静かな表情で頷いて警戒の表情で猟兵達を見回した。
「その無駄のない動き……何処ぞの”猟兵団”とお見受けしますが。」
「―――ご明察だ。我々は”ニーズヘッグ”………お見知り置き願おうか。」
「貴様らは何者だ?正規軍の者ではなさそうだが。事と次第によってはこの場で拘束させてもらう。」
クレア大尉の指摘に対して淡々と答えた猟兵達はリィン達を見つめた。
「や、やっぱり貴族連合に雇われているんだ……」
「一体貴族連合はどれほどの猟兵団を雇っているのでしょう……?」
「”ニーズヘッグ”……猟兵団の中でも高ランクの猟兵団であり、手堅い依頼を確実に成功させていると情報局のレポートにもありました。」
「ほう……?」
「我らの気配に気付いたことといい、見た目以上の実力のようだな。ならば―――容赦はすまい。」
「疑わしき者は即、拘束せよ―――それが雇い主からの依頼(オーダー)だ。」
「容赦なく行かせてもらうぞ。」
「くっ……戦闘準備!」
「何とか包囲を崩して迎撃しましょう!」
「は、はい……っ!」
「参ります……!」
そしてリィン達は戦闘を開始した!
「フン!」
「ハアッ!」
戦闘開始早々大剣を持つ猟兵達はリィン達に襲い掛かり
「させるかっ!」
「えいっ!」
リィンとセレーネがそれぞれの武器で受け止めて鍔迫り合いの状態になった。
「二人とも、援護するね!届け――――力の音色!!」
その時エリオットのクラフト―――アタックシンフォニーがリィン達にかかった!
「ハアッ!!」
「ヤアッ!!」
「うおっ!?」
「いきなり力が上がっただと……!?」
エリオットの援護クラフトによって力が上がったリィンとセレーネは猟兵達を力押しで怯ませ
「二の型―――大雪斬!!」
「―――スパイラルピアス!!」
二人はその隙を逃さず攻撃を仕掛けた。
「チィッ!?」
「やるな……!」
二人の攻撃に対し、猟兵達は間一髪回避に成功し、互いに1対1という状況で戦い始めたが
「届け――――速さの音色!!」
「クッ!?いきなり動きがよくなったぞ!?」
「あの魔導杖使いの仕業か……!」
エリオットの援護クラフトによって身体能力が上昇した二人に苦戦していた。
「チッ、ガキが生意気な……!」
仲間の危機を見た銃を持つ猟兵はリィン達に銃撃を放とうとしたが
「ターゲット、ロックオン!エイミング―――デバイス!!」
「グッ!?」
クレア大尉の導力銃から放たれた正確無比なレーザーを受けて怯み
「隙は逃がしません!!」
「うおおおおおっ!?」
更に続けて連続で放たれた追尾式の導力エネルギー弾―――αオンワンをその身に受け、反撃もできなかった。
「痺れて!――――パラライサンバ!!」
「うおっ!?」
「グッ!?」
「か、身体が痺れて……!?」
その時エリオットのクラフト―――パラライサンバを受けた猟兵達は軽い痺れによって身体の動きが鈍くなり
「燃え盛れ…………!――――滅!!」
「ホーリー――――インパクト!!」
「ガハッ!?」
「グフッ!?」
大剣を持つ猟兵達はリィンとセレーネの強烈な一撃を受けて思わず地面に膝をつき
「勝機!―――モータルミラージュ!!」
「グッ!?」
銃を持つ猟兵は素早く敵の背後に移動して連続の銃撃を放つクレア大尉の銃技(クラフト)―――モータルミラージュを受けて地面に膝をついた!
「ちっ……」
「……やるな……」
「はあはあ……」
「な、何とか勝てましたわね……」
「報告通りの実力ですね……」
戦闘が終了するとエリオットとセレーネは安堵の溜息を吐き、クレア大尉は真剣な表情で猟兵達を見回した。
「ですが……この場は俺達の勝ちです。この上、やり合うつもりならこちらにも覚悟があるぞ?」
「フン、面白い。」
「これを見てもそんあ台詞が吐けるかな?」
リィンの警告を聞いた猟兵の一人は立ち上がって口笛を吹いた。
「口笛……?」
「まさか……!」
すると装甲を身に纏った軍用魔獣達が現れてリィン達を包囲し、猟兵達は立ち上がって再び武器を構えた!
「なに……!?」
「ま、魔獣!?」
「軍用魔獣………ですか。」
突然の敵の援軍にリィン達が驚いている中、クレア大尉は冷静に状況を見極めていた。
「奥の手は最後まで見せない。戦闘における鉄則だ。今ので十分間合いはわかった……次は確実に仕留めさせてもらう。」
「マズイわね……」
「数が多すぎます……」
「さすがは戦闘のプロ……一筋縄ではいきませんか。」
自分達の劣勢にセリーヌは表情を厳しくし、セレーネは不安そうな表情をし、クレア大尉は真剣な表情をした。
「リ、リィン!ベルフェゴール達にも手伝ってもらわないと不味いよ!?」
「わかっている!来い――――」
そしてエリオットの指摘に頷いたリィンが心強き異種族達を召喚しようとしたその時、鳥の鳴き声が聞こえて来た。すると一羽の鷲が現れ、なんと猟兵達に奇襲した!
「うおっ!?」
「なに……!?」
突然の奇襲に猟兵達は驚き
「い、今のは……」
「鳥……!?」
その様子を見たセリーヌとリィンが驚いたその時!
「おおおおおおおおおっ!!」
「くっ……!」
「ノルドの民か………!」
なんと漆黒の馬に乗ったガイウスが現れ、十字槍で猟兵や魔獣達に次々と奇襲した!
「―――大丈夫か、みんな!」
「ガイウス――――!!」
「き、来てくれたんだ……!」
「フフ、お久しぶりです、ガイウスさん!」
ガイウスの登場にリィン達は明るい表情をした。
「間に合ったようだな!待たせてすまない―――オレも共に戦うぞ!」
「助太刀か……!」
「騎馬戦術とは味なマネを……だが、そちらがその気なら―――」
ガイウスを加えたリィン達との戦闘を再開しようとした猟兵達だったが突如かかってきた通信に気付き、通信を開始した。
「――こちら”鼻(ノーズ)”小隊。………………了解。現時点をもって終了する。―――定期巡回を終了。監視塔方面に撤収するぞ。」
「了解(ヤー)。」
そして通信が終わると猟兵達はその場から軍用魔獣達と共に走り去った。
説明 | ||
第340話 | ||
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コメント | ||
アラル様&K’様 ガイウスのあの登場は誰もがカッコイイと思ったでしょうね 本郷 刃様 ですよね〜。ベルフェゴール達ならリィン達と違って殺しにためらいがないですしww kelvin様 私は残念ながら回避⇒クリティカルコンボができるフィー、万能のサラ、サポート&アーツ役のエマをずっと入れていたのでガイウスを使う機会はほとんどありませんでした (sorano) 原作でも更にカッコよくなりましたし、クラフトもかなり使えるのでレギュラー固定になったほどです。(ゲイルストームマジ便利)(kelvin) 原作と同じ流れでも味方側の戦力の違いで違う印象になりますね。どちらにしてもガイウスかっこいい(K') 猟兵達はガイウスに感謝すべきですね、もしベルフェゴール達が召喚されていたら殺されていた可能性もありますしw(本郷 刃) ここのガイウスの登場はカッコいいとマジで思いましたね(アラル) |
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